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口頭

Impacts of Si on Se(IV) immobilization on ferrihydrite; An In-situ ATR-IR spectroscopic investigation

Francisco, P. C. M.; 舘 幸男

no journal, , 

The long-lived Se-79 is one of the key radionuclides of interest in radioactive waste management due to its long half-life and radiologic and chemical toxicity. The migration of the highly mobile Se(IV) species may be mitigated with iron phases present in the disposal environment. However, the presence of Si derived from the clay buffer or host rocks may interfere with the sorption and retention of Se(IV) on iron phases. In this work, we conducted in situ ATR-IR to investigate the interaction of Se(IV) and Si with the surface of ferrihydrite, a poorly crystalline iron phase. We observed that Si reduces the sorption of Se(IV) on ferrihydrite and promotes its remobilization by blocking sorption sites. This impact of Si on Se(IV) sorption must then be taken into account in modeling studies for the safety assessment of radioactive waste repositories.

口頭

高レベル放射性廃棄物地層処分に係る自然現象の事例研究から影響評価までの体系化の検討

川村 淳; 石丸 恒存; 丹羽 正和; 小松 哲也

no journal, , 

地層処分に適した地質環境の選定に関しては、現在発生している自然現象の活動性の評価だけでなく、処分後の将来数万年を超える長期にわたる自然現象の発生や変遷の予測、及び、それに起因する地質環境条件への影響を適切に評価する必要がある。適切な影響評価の実施にあたっては影響評価モデルやシナリオを構築するが、それらの信頼性を確保するためには、それらの妥当性などについて事例研究の成果情報に基づき、科学的に納得できるような根拠を明示する必要がある。ある課題の妥当性などを論証するための手法として、討論ダイヤグラムに基づく手法が提示されている。本検討ではそれを簡略化した論証ダイヤグラムを考案し、情報の流れなどの整理を試みた。その結果、設定した課題に対して、必要な自然現象や地質環境条件に関する研究内容や成果情報が明確にでき、影響評価に資するための概念モデルやシナリオ構築のための成果情報の流れを明示できる見通しを得た。また、自然現象の研究成果から蓋然性が高いことが論証可能な概念モデルの構築が可能であるため、概念モデルに基づいて構築される評価シナリオの妥当性についても客観的な判定が可能となる見通しを得た。

口頭

隆起・沈降境界域での地殻変動の推定技術の高度化に向けた検討; 関東平野北部の事例

中西 利典; 小松 哲也; 本郷 美佐緒*; 野口 真利江*; 宮本 樹*; 木森 大我*; 須貝 俊彦*

no journal, , 

隆起・沈降の影響が小さい沿岸平野では氷河性海水準変動に伴う地形や地層の痕跡が累積しづらいため、地殻変動様式を評価する際には、周辺の海成段丘面の分布様式やボーリング調査結果について総合的に検討して推定する必要がある。そうした既存情報が少ない地域では、評価基準が曖昧で不確定性が大きくなってしまう問題がある。そこで、上記の課題の不確定性を定量的に検証するために、これまで既存データが少ない関東平野北部を事例地域として研究開発を実施した。

口頭

Constraining thermal/denudation histories in the last 0.1 Myr using multi-OSL-thermochronometry applied to samples from deep boreholes; Case studies in the Japanese Islands

小形 学; King, G.*; Herman, F.*; 末岡 茂; 山田 隆二*; 小村 健太朗*

no journal, , 

OSL熱年代法は、過去10-20万年の低温領域の熱履歴を推定できるため、10万年スケールの侵食史の復元に有効だと期待できる。OSL熱年代法の適用は、ルミネッセンス信号が数十万年で飽和するため、露頭試料においては侵食の速い地域(5mm/year以上)に制限される。しかし、大深度ボーリングコアを用いて、ルミネッセンス信号が飽和していない深部の試料を利用することで、侵食速度の遅い地域にも適用できる可能性がある。本研究では大深度ボーリングコアを用い、比較的侵食速度が遅い地域(0.1mm/year以下)と中程度の地域(0.5mm/year前後)に対してmulti-OSL熱年代法を適用し、利用可能性を評価した。試料には東濃地域で掘削されたMIZ-1と防災科学技術研究所所有の甲山コアを用いた。本発表では、研究の進捗状況を報告する。

口頭

高レベル放射性廃棄物地層処分に係る地震活動・断層運動の影響評価モデルの高度化に関する情報収集・整理の検討

川村 淳

no journal, , 

地震活動・断層運動に伴う水理学的・力学的影響についての評価技術については、今までも「地震活動・断層運動の概念モデル」が構築されている。しかしながら、この概念モデルは汎用性及び一般論的な観点を重視した定性的なものであり、数値的な解析にかかわるパラメータ設定の際に参照される数値データが整理されてこなかった。そのため本検討では、過去に発生した比較的大きな地震活動・断層運動を対象に、気象庁, 大学などの研究機関で公開されている情報を収集・整理し、地震活動・断層運動の概念モデルに対し具体的な情報の付与を試みた。その結果、従来の地形・地質学的手法による情報のみならず、地震観測などの地球物理学的な手法を組み合わせることにより、より具体的な概念モデルが構築できる見通しを得た。

口頭

S波スプリッティング解析を用いたスラブ起源流体の移行経路推定の試み

平塚 晋也; 浅森 浩一; 雑賀 敦

no journal, , 

西南日本に位置する紀伊半島では、非火山地域であるにも関わらず高温の温泉が湧出する。温泉水や遊離ガスのHe同位体比の分布を調査した研究により、紀伊半島の幅広い地域にわたって高いHe同位体比が観測されており、沈み込むフィリピン海スラブから脱水した流体が上昇している可能性が指摘されている。地殻内におけるスラブ起源流体の上昇経路としては、既存断層やクラックが高密度に発達した領域が考えられ、そうした領域は周囲に比べより強い異方性を示すと期待される。本研究では、S波スプリッティング解析を用いてスラブ起源流体の上昇経路となり得る既存の断層やクラックが高密度に発達した領域の具体的な性状の推定を試みた。その結果、紀伊半島の南部では速いS波の振動方向は北西-南東方向に卓越するという傾向が認められた。これに対し、和歌山県中部から奈良県南西部にかけての地域では東北東-西南西方向を向くものが存在し、開口クラック等の卓越方向を示していると考えられる。

口頭

Fracture domain of granite based on orientation analysis and its relation to water conducting fractures; An Example from the "-500m access/research gallery-North" of the Mizunami Underground Research Laboratory

島田 耕史; 丹羽 正和; 竹内 竜史; 天野 健治

no journal, , 

瑞浪超深地層研究所深度500m研究アクセス北坑道で得られた割れ目データを用いて、花崗岩中の割れ目方向に基くドメイン解析を、ステレオ投影法, 走向-測線距離法, 走向の逐次中央値連結法により実施した。逐次中央値連結法について、区間3の移動中央値を用いる改良を施したところ、割れ目方向のトレンドが屈曲するドメイン境界に、透水性割れ目の分布がよく集中していることが明らかとなった。ドメイン境界の一つは、深部との連結性の強い割れ目が集中する領域に一致する。

口頭

Dip Azimuth Vectorプロットに基く花崗岩のドメイン分割の試行

照沢 秀司*; 島田 耕史

no journal, , 

もんじゅ敷地内で過去に掘削されたボーリングの割れ目方向データを用いて、資源探査で用いられるDip Azimuth Vectorプロットにより、ある深度領域ごとに発達する支配的な割れ目方向の傾向を可視化し、花崗岩のドメイン分割を試みた。ドメイン境界は支配的な割れ目方向の交差部となっており、主要な地下水の通り道になっているため、もんじゅに蓄積された地質データを活用する今回の試みは、もんじゅの岩盤の耐震安全性評価に関わる領域分けの客観化の向上につながるだけでなく、地層処分に関する岩盤調査の際にも応用することができる。

口頭

太平洋沿岸の完新統に含まれる海生生物と陸源植物の放射性炭素年代値の差異

中西 利典; 七山 太*; 堀 和明*; 丹羽 雄一*; 小松原 純子*; 北村 晃寿*; Hong, W.*

no journal, , 

放射性炭素($$^{14}$$C)の海洋リザーバー効果の時空間変化を評価するために、日本周辺の完新統で同層準から採取した植物片と海生生物遺体の$$^{14}$$C年代値を比較検討する研究を進めてきた。今回は北海道東部(Nanayama et al., 2003; Nanayama, 2020)、三陸海岸(Niwa et al., 2017, 2019)、荒川低地(小松原ほか、2009, 2010)、清水平野(Kitamura and Kobayashi, 2014)、濃尾平野および台湾南部において採取したボーリングコア試料を用いて検討した。

口頭

Long-term warming effect on soil carbon fluxes in a red pine forest in Tsukuba

寺本 宗正*; Liang, N.*; Jiye, Z.*; 小嵐 淳; 近藤 俊明*; 安藤 麻里子; 荒巻 能史*; Zhao, X.*

no journal, , 

森林土壌は、二酸化炭素(CO$$_{2}$$)の発生源である一方で、メタン(CH$$_{4}$$)の吸収源でもある。これらの温室効果ガスのフラックスの環境変化に対する応答を理解することは、将来の気候変動を予測する上で重要である。本研究では、つくばのアカマツ林を対象に、温暖化操作実験により、温度上昇による土壌CO$$_{2}$$フラックスへの影響を調査するとともに、新たにCH$$_{4}$$フラックスの測定も実施した。その結果、土壌温度がCO$$_{2}$$フラックスの規定要因であるのに対し、土壌水分条件がCH$$_{4}$$吸収を規定する主要因であることが明らかになった。

口頭

Overview of geo- and thermo-chronology applicable to unravel the earth's surface evolution

田上 高広*; 末岡 茂; 長谷部 徳子*; Herman, F.*

no journal, , 

地球表層はその誕生以来ダイナミックに進化しているが、受動的大陸縁では海洋底拡大に伴うリソスフェアの冷却を反映するのに対し、プレート収束境界では様々な地質現象が発生するためよりダイナミックな変化が見られる。このような地質学的発達の解読には、地球年代学および熱年代学の手法が有効である。本講演では、このような地質学的な対象、特にプレート収束帯の発達に焦点を当てた地球年代学および熱年代学の取り組みについて概観する。これらの年代学的手法と他の地球物理学・地質学・地形学の情報の融合は、地球表層の発達の解明のために重要な制約を与えることが可能である。

口頭

穿入蛇行河川の過去数十万年間の平均下刻速度の推定; 紀伊山地十津川の事例

小松 哲也; 小形 学; 中西 利典; 川村 淳

no journal, , 

日本列島の山地における十万年から数十万年間の隆起速度は、気候段丘の認定・編年に基づく手法を用いて算出されている。しかし、その手法を適用できる山地は、河成段丘が分布する山地に限られる。地層処分技術の信頼性向上という観点からは、河成段丘が分布しない山地における十万$$sim$$数十万年間の隆起速度の推定手法の開発が必要となる。そうした手法の一つとして環流旧河谷の離水年代に基づいて隆起速度に読み替えられる可能性がある下刻速度を算出するものがある。本発表では、この手法開発の一環で紀伊山地の十津川沿いの環流旧河谷を事例に実施した研究内容について説明した。

口頭

日本列島における数百$$sim$$数千年スケールの侵食速度分布図

日浦 祐樹; 小松 哲也; 末岡 茂; 喜多村 陽*; 三箇 智二*

no journal, , 

地質環境の長期安定性評価においては、地形・地質学的時間スケールで生じる侵食速度の分布図が必要となる。我が国において一般的な侵食速度の分布図は、数十年程度の期間のダム堆砂量を用いて算出された流域の平均侵食速度に基づいたものである。しかし、近年、宇宙線生成核種(TCN)法を用いて、数百年$$sim$$一万年程度の期間の流域の平均侵食速度を算出した研究が我が国においても行われるようになった。そこで、本研究では、地質環境の長期安定性評価に資するため、TCN法を用いて算出された侵食速度データならびにそれらと地形量(流域の平均斜面傾斜)との関係に基づき、従来よりも長期間の侵食速度の分布図を作成した。発表では、侵食速度分布図の作成方法、既往のダム堆砂速度に基づいた侵食速度分布図との比較の結果、について説明する。

口頭

南九州せん断帯におけるGNSS観測,4

渡部 豪; 浅森 浩一; 島田 顕臣; 小川 大輝; 雑賀 敦; 梅田 浩司*

no journal, , 

九州地方南部には、GNSS速度場を用いたひずみ速度解析から、10$$^{-7}$$/yr超のせん断ひずみ速度集中域が存在する。また、その領域では、明瞭な活断層は認められていないものの、左横ずれの断層運動を伴う内陸地震が発生している。これらの観測事実は、地下深部で断層運動が生じている可能性を示唆する。そこで、本研究では、同領域(南九州せん断帯)の地殻変動を推定するため、GNSS観測を2016年3月より開始した。その結果、せん断帯直下の深さ約22km以深で約13mm/yrすべりが生じていることを明らかにした。この結果は、下部地殻のせん断すべりが同領域での地震活動や地殻変動に寄与している可能性を示唆する。

口頭

Reaction and alteration of mudstone with cement pore fluids

Bateman, K.; 天野 由記; 舘 幸男

no journal, , 

The construction of a repository for the geological disposal of nuclear waste will include the use of cement-based materials. Following closure, groundwater will saturate the repository and the use of cement will result in the development of a highly alkaline porewater in the case of Ordinary Portland cement (OPC). The alkaline fluid will migrate and react with the host rock, affecting the long-term performance of the repository altering the physical and chemical properties, including radionuclide behaviour. This study focused on the alteration due to OPC-type leachates on mudstone, a potential candidate host rock in Japan. A series of batch (to provide long-term equilibrium data) and flow experiments (to provide spatial and temporal data) were conducted inside a Nitrogen gas atmosphere glove box, with Horonobe mudstone, and simplified OPC leachates. Fluid analysis was by Inductively Coupled Plasma (ICP) and Ion Chromatography (IC), and determination of pH, and Eh. Solids were examined by scanning electron microscopy (SEM). In summary, the reaction of the mudstone with OPC type fluids demonstrated that long term, the chemical buffering capacity leading to a reduction in the pH of the leached fluid and the precipitation of CSH phases. This is consistent with previous similar studies, though this study suggests that the presence of pyrite in the Horonobe mudstone could result in an acidic pulse could precede the alkaline fluid in this host rock.

口頭

AFT thermochronology of Cretaceous granites from the northern part of the NE Japan Arc; Estimating thermal/denudation histories based on thermal inverse modeling

福田 将眞*; 末岡 茂; 梶田 侑弥*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 森下 知晃*; 田上 高広*

no journal, , 

島弧スケールの地殻変動像の解明のため、東北日本弧北部の北上山地, 奥羽脊梁山地, 白神・太平山地においてアパタイトフィッション・トラック(AFT)解析を用いて冷却・削剥史の推定を試みた。AFT年代は138-2Maを示し、先行研究によるアパタイト(U-Th)/He(AHe)解析の結果と同様に、前弧側では白亜紀$$sim$$古第三紀以降の徐冷、脊梁と背弧側では第四紀以降の急冷が推定された。この結果は、東北日本弧南部のAFTおよびAHe解析の結果とも整合的であり、島弧平行方向の地形配列が太平洋プレートの沈み込みに関連して形成されたことを支持する。

口頭

Visualization of a high-strain shear zone based on a field survey for minor faults; A Case study of southern Kyushu, Japan

後藤 翠; 島田 耕史; 丹羽 正和; 照沢 秀司*

no journal, , 

1990年代以降に設置された全国のGNSSネットワークにより、南九州に高いひずみ速度を伴う左横ずれのせん断帯の存在が示唆されている。この地域では1997年の鹿児島県北西部地震などの大きな地震が発生しているが、これらの地震に関連する地震断層や活断層が地表で認められていない。本研究では、測地学的研究によって示唆されたせん断帯の地質学的証拠を明らかにするために、小断層を調査した。鹿児島県北西部(22$$times$$16km)の現地調査では、粘土質ガウジ及びカタクレーサイトを伴う断層はほとんど認められなかった。一方、四万十帯付加後に形成された小断層が普遍的に観察された。すべりの方向は、小断層沿いの条線を用いて決定した。条線の方向データに基づき、応力テンソルインバージョンを適用して、応力状態の解明を試みた。その結果、$$sim$$2km幅でE-W方向に伸び、せん断帯のひずみ(NE-SW圧縮およびNW-SE伸長)と一致する応力状態を示す領域が明らかとなった。本研究は、明瞭な活断層地形に乏しい断層(またはせん断帯)の潜在的な将来の活動を調べるアプローチの1つとして有用である。

口頭

福島県塩ノ平断層破砕帯を貫くSIMFIP注水試験における水圧モニタリング結果

青木 和弘; 若濱 洋*; 能城 悠*; 岩崎 悦夫*; 亀高 正男*; 田中 遊雲; 吉田 拓海; 瀬下 和芳

no journal, , 

2011年4月11日に発生した福島県浜通りの地震によって、いわき市田人町旅人滑石から石住綱木北西に至る約14kmの区間に、北北西から南南東へ延びる地表地震断層が出現した(以下、塩ノ平断層という。石山ほか2011)。われわれは塩ノ平断層とその南方延長の2地点(塩ノ平地点, 水上北地点)において、断層の活動性評価の検討を行うため、SIMFIP probe(Guglielmi, et al. 2013)による原位置試験を行っており(青木ほか2019, 渡邉ほか2019)、本報告は、注水孔の近傍での水圧モニタリングの結果についてとりまとめたものである。SIMFIP試験では、試錐で確認した地下の割れ目の上下にダブルパッカーをかけ密閉し、当該区間に高圧の水を注入することで、割れ目のずれを人工的に発生させ、その3次元変位量(マイクロメータからミリメーター)を測定する。この際、注水孔付近に掘削されたモニタリング孔において水圧変化を測定し、破砕帯の連続性や水理-力学連成現象理解に関するデータを取得した。その結果、塩ノ平, 水上北の両地点ともに、断層破砕帯区間において、急激な流量増加に対応する形でモニタリング孔の水圧の上昇が確認されており、注水によって、断層面に沿った透水ゾーンとして水路が形成され、注水孔からモニタリング孔へ向かって水が流入したと考えられる。このことから、試験地点において断層破砕帯は少なくとも注水孔とモニタリング孔間の距離で連続的であり、SIMFIP試験で測定したデータには実際に断層ずれが含まれていることが根拠づけられた。またモニタリング孔から注水孔への水の逆流も観測された。発表では、測定データから断層面内の透水性についても検討を行う。

口頭

Observation results of the Fukushima Daiichi accident at CTBT radionuclide monitoring stations

山本 洋一; 木島 佑一; 冨田 豊

no journal, , 

2011年3月11日の東日本大震災後に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故では、大量の放射性物質が環境中に放出され地球規模で拡散した。原子力機構のNDC-2は、IMS放射性核種監視網から送られてくる観測データを毎日受信し、データ解析を行った。事故で放出された放射性核種は、概ね北半球を約12日で1周した。キセノン(Xe)-133は同年4月上旬には北半球の各観測所周辺では拡散により濃度がほぼ均一化され、その後、濃度はいずれもXe-133の半減期(約5.27日)に従い減少し、6月上旬頃には事故前のレベルに戻った。また、高崎観測所のデータから放射性プルームが最初に到達した時期を推定したところ、観測所近くのモニタリングポストの空間$$gamma$$線線量率の急上昇した時刻と矛盾のない結果が得られた。

口頭

熱年代解析と流体包有物分析に基づいた和歌山県本宮地域のスラブ起源熱水活動の熱的特徴

末岡 茂; 菅野 瑞穂; 川村 淳; 丹羽 正和; 岩野 英樹*; 檀原 徹*

no journal, , 

深部起源の熱水活動の熱的特徴の把握のため、紀伊半島の本宮地域で熱水脈中の流体包有物解析と母岩の熱年代解析を実施した。初生包有物の均質化温度から、熱水活動の温度は140-210$$^{circ}$$Cと推定された。一方、熱年代解析の結果からは、熱水脈からの距離に応じた熱異常の変化は検出できなかった。熱水活動による熱異常がその後の削剥に伴う冷却で上書きされたか、熱水活動の温度・時間が熱年代に影響を及ぼすような規模ではなかった可能性が考えられる。前者の場合は熱水活動に伴う温度上昇は20-130$$^{circ}$$C以内と制約でき、後者の場合は熱水活動の継続時間は150$$^{circ}$$Cなら数10年、200$$^{circ}$$Cなら一か月程度が上限と推定される。

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