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田中 忠夫; 村岡 進
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 240(1), p.177 - 182, 1999/00
被引用回数:12 パーセンタイル:65.50(Chemistry, Analytical)地層中におけるTRU核種の移行挙動を評価するため、海岸砂、クロボク土、凝灰岩などの堆積物中におけるNp,
Pu,及び
Amの吸着メカニズムについて調べた。堆積物試料に対するこれら核種の分配係数を測定するための吸着実験及び収着メカニズムを解明するための収着核種の逐次抽出実験を行った。
Npの分配係数は
Pu及び
Amに比べ2桁大きな値であった。収着した
NpのほとんどはCaCl
水溶液で抽出され、収着は可逆的なイオン交換によって支配されていることがわかった。
Pu及び
AmはNH
OH-HCl及びK-oxalate水溶液によっておもに抽出され、これら各種の収着は、鉄やマンガンの酸化物との化学結合による非可逆的な反応に支配されていた。これらの結果から、地層中における
Npの移行は分配係数を用いて予測可能であるが、
Pu及び
Amの移行は分配係数からの予測に比べ、堆積物による大きな遅延を受けることが期待される。
大貫 敏彦; 香西 直文; 磯部 博志; 村上 隆*; 山本 春也; 鳴海 一雅; 楢本 洋
Radiochimica Acta, 86(3-4), p.161 - 165, 1999/00
長石の変質過程におけるEu(III価のアクチノイドの代替)の挙動について検討した。実験では、長石の一種であるアルバイトと0.1mMのEu溶液を20、40、90、150及び210Cで10日間反応させ、変質鉱物の観察をSEM,EDXにより、鉱物中の元素の分布の測定を2.4MeV、
HeRBSにより行った。その結果、Euはアルバイトにはほとんど吸着しないが、アルバイトの変質生成鉱物であるベーマイト(Al酸化水酸化物鉱物)に取りこまれることが明らかとなった。
松永 武; 上野 隆; 天野 光; Y.Tkatchenko*; A.Kovalyov*; 渡辺 美紀*; 小沼 義一*
Journal of Contaminant Hydrology, 35, p.101 - 113, 1998/00
被引用回数:45 パーセンタイル:75.10(Environmental Sciences)陸土の放射性核種汚染が近傍水系に対してどのような汚染をもたらすか見いだすことを目的に、チェルノブイル事故により放出された放射性核種に関して、事故炉から6-40kmの河川水中において、その「溶存態」並びに水中浮遊物質に含まれた「懸濁態」の放射化学分析、環境条件解析を行った。このような特性は、(1)河川流路による核種の遠方移動、(2)それらの核種の最終的な挙動、(3)生物への利用度に関して重要な事柄である。その結果、Sr-90については陸土汚染からの溶出、Cs-137, Pu・Am同位体については汚染土壌粒子の流出により水系汚染がもたらされていることが示唆された。また、水中のSr-90の高い溶解性、Pu・Am同位体及びCs-137の懸濁物質との強い親和性が見いだされた。さらに河川水中での溶存態核種の存在比率の検討から、核種の溶解性に与える共存イオンの効果、並びに溶存有機物とTRU核種との反応性の検討を行った。
山口 徹治; 中山 真一
Journal of Contaminant Hydrology, 35, p.55 - 65, 1998/00
被引用回数:29 パーセンタイル:62.12(Environmental Sciences)アクチニド元素は地下水中で炭酸錯体として溶存するという説が有力であり、放射性廃棄物の地層処分の安全評価計算への入力データとして、炭酸錯体の岩石内拡散係数が必要とされている。そこで、稲田花崗岩中におけるU,
Pu,
Am炭酸錯体の拡散係数を透過法で調べた。実験は大気雰囲気中、25
Cにおいて、0.1M NaHCO
/0.01M NaNO
水溶液を媒体として、直径40mm、厚さ5mmの花崗岩ディスクを透過拡散させた。この条件下ではU,Pu,AmはそれぞれUO
(CO
)
,Pu(OH)
(CO
)
,及びAm(CO
)
として溶存すると考えられる。ウランとプルトニウムの実効拡散係数はそれぞれ、(1.42
0.24)
10
及び(5.1
2.0)
10
m
/sと求められた。アメリシウムの透過は検出されず、Amの見かけの拡散係数の上限値は1.3
10
m
/sと見積もられた。UO
(CO
)
の実効拡散係数は過去に取得したUO
の実効拡散係数に比べて4倍大きい値であった。
熊田 政弘; Vandergraaf, T. T.*
Journal of Contaminant Hydrology, 35(1-3), p.31 - 40, 1998/00
被引用回数:6 パーセンタイル:23.69(Environmental Sciences)高レベル放射性廃棄物地層処分の安全評価において重要な核種であるNpについて、深地下の地球化学的条件下における移行挙動をAECLとの協力により調べた。カナダ、マニトバ州の地下実験施設において、地下250m付近の亀裂帯から採取した岩石試料と地下水を用いてカラム実験による移行実験を原位置条件下で行った。3通りの流束(0.3、1.0及び3.0ml/h)で
Npをスパイクした地下水約30mlをカラムに注入した。同時に注入したトリチウムの破過曲線は得られたが、注入後95日経っても、Npの破過曲線は得られなかった。移行試験の終了後にカラム充填物を1cm刻みにしてNpのカラム内分布を求めた。1次元輸送モデルをNpのカラム内分布に適用し、カーブフィッテングからNpの遅延係数を得た。Npの遅延係数(Rf)には大きな流速依存性が認められ、Npの遅延速度(Vn)は1桁以上変化した。
飯田 芳久; 大貫 敏彦; 磯部 博志; 柳瀬 信之; 関根 敬一; 吉田 英一*; 湯佐 泰久*
Journal of Contaminant Hydrology, 35, p.191 - 199, 1998/00
被引用回数:4 パーセンタイル:18.50(Environmental Sciences)変質過程での花崗岩中の希土類元素の移行挙動を解明するために、東濃ウラン鉱床を対象として、これまで岩石中の希土類元素の分布を研究してきた。試料は土岐花崗岩の変質・未変質部より採取した。希土類元素濃度は中性子放射化分析法により、鉱物相は粉末X線回折法及びSEMにより測定した。元素分析は、ICP発光分析法により行った。変質試料中では、未変質試料に比べ軽希土類元素濃度が高かった。変質・未変質試料中には、一般に希土類元素を含むとされる鉱物が観察されたが、変質試料中にのみCa,希土類元素の炭酸塩鉱物が見られた。変質試料中のCa,軽希土類元素濃度が高いことから、これらの元素が熱水によって移行し、炭酸塩鉱物として結晶化したと考えられる。
G.Meinrath*; 加藤 義春; 木村 貴海; 吉田 善行
Radiochimica Acta, 82, p.115 - 120, 1998/00
地球化学的に重要なU(VI)の単独化学種の吸収及び蛍光スペクトルは、天然環境におけるウランの挙動を予測するための精度の高い熱力学データの取得、ならびに天然に含まれるウランをトレーサーとして使用する可能性の評価において必要となる。時間分解レーザー誘起蛍光法(TRLFS)は10mol dm
以下の濃度でU(VI)が検出できることを実証してきた。また、ほとんどの天然水系におけるU(VI)濃度は
10
mol dm
であることが知られている。このように、原理的に検出可能な低濃度のU(VI)に対して、TRLFSは励起スペクトル、蛍光スペクトル及び蛍光寿命の特徴的な3つのパラメータを提供する。さらにこれに加え、U(VI)化学種の吸収スペクトルと蛍光スペクトル間のエネルギー差(ストークス・シフト)がパラメータとなる。この関係をU(VI)の加水分解種及び炭酸錯体を用いて実証する。
高橋 嘉夫*; 木村 貴海; 加藤 義春; 薬袋 佳孝*; 富永 健*
Radiochimica Acta, 82, p.227 - 232, 1998/00
固液界面での反応の研究では直接的な分光法による化学種の分析が不可欠である。本報では、水溶液中のモンモリロナイト、アエロシル上のEu(III)吸着種のキャラクタリゼーションにレーザー誘起蛍光法を適用した。モンモリロナイト系では、pH6でEu(III)の水和イオンが吸着した。このpH範囲でモンモリロナイト表面の水層によると思われる励起Eu(III)の消光が見られた。8
pH
13では5~7の内部水和水を失ったEu(III)が吸着した。この化学種は炭酸錯体などの無機錯体と考えられる。またpH
9ではEu(III)沈殿によると考えられる短寿命(
100
s)成分がみられた。アエロシル系では、pH
6でEu(III)は吸着した。Eu(III)の発光寿命はきわめて長く、8
pH
11で吸着種の内部水和数は0.5~2であった。pH=7におけるこの値は4.5から2へと経時変化した。これから、吸着したEu(III)はアエロシルのSiO
に取り込まれると考えられる。
木村 貴海; 加藤 義春; 吉田 善行
Radiochimica Acta, 82, p.141 - 145, 1998/00
天然環境条件におけるアクチノイドイオンの研究では、化学種の高感度かつ高選択的なスペシエーションが要求される。吸光光度法よりも高感度な検出法として、いくつかの光熱変換分光法があるが、接触測定が必要(光音響)、光学的アラインメントが困難(熱レンズ、光熱偏向)などの問題点がある。これらに代わる方法として、遠隔操作による完全に非接触的で光感度な検出を目的に、光学的ヘテロダイン干渉計を検出器に用いる新規な光熱変換分光を開発した。レーザー誘起光熱変位分光法(LIPDS)と名付けた本法の原理は、(1)光吸収による弾性波の発生、(2)弾性波の伝搬により生ずる試料セルの振動、及び(3)ヘテロダイン干渉計による微小変位の検出に基づく。プラセオジム(III)を用いて、検出原理の実証、測定条件の最適化を検討し、これまでに、吸光光度法の検出下限の10分の1までの光吸収スペクトルの検出が可能となった。
福田 卓*; 長崎 晋也*; 颯田 秀雄*; 田中 知*; 鈴木 篤之*; 田中 忠夫; 村岡 進
Radiochimica Acta, 82, p.239 - 242, 1998/00
酸化還元に敏感なTRU核種の地層構造物質への吸着脱離挙動を調べるため、鉱物の主要な構成成分であるMnO,FeOOH及びAl
O
を対象として、酸化還元に敏感なTRU核種模擬元素:Ce(III)及び安定な元素:Nd(III),Eu(III)のバッチ法による吸着実験及び脱離実験をpH条件を変化させて実施した。吸着実験において、MnO
に対するCeの吸着率は、Ce-FeOOH系、Ce-Al
O
系、Nd-MnO
系及びEu-MnO
系に比較して大きく、Ce(III)からMn(IV)への電子移動を伴うCeの酸化物反応が関与している可能性を示した。脱離実験の結果、一部のCeはMnO
粒子と結合した形態で脱離する過程を含むことを見いだした。これらの結果をもとに、MnO
界面におけるCeの吸着メカニズムと酸化還元のメカニズムについて検討した。
加藤 義春; 木村 貴海; 吉田 善行; 白数 訓子
Radiochimica Acta, 82, p.63 - 68, 1998/00
VI価アクチニルイオンの溶解度、加水分解種及び炭酸錯体の系統的、統一的な評価を行うため、0.1M NaClO,25
0.1
C,80%CO
/O
雰囲気中でNp(VI)の溶解度を測定した。オゾンの供給により酸化されたNp(VI)の水相はpH測定、液体シンチレーション
線計測、吸収スペクトル計測により分析した。固相はX線回折法、UV-Vis-NIR及びFT-IR光音響分光法により分析し、NpO
CO
であることを明らかにした。測定したNp(VI)の溶解度データから、溶解度積log Ksp(NpO
CO
)=-14.32
0.15を求め、安定度定数log
(NpO
CO
)=9.17
0.16,log
(NpO
(CO
)
)=15.24
0.21及びlog
(NpO
(CO
)
)=20.56
0.34を得た。
柳瀬 信之; 佐藤 努; 飯田 芳久; 関根 敬一
Radiochimica Acta, 82, p.319 - 325, 1998/00
クンガラウラン鉱床におけるウラン及びアクチニウム系列核種の水平及び深さ方向の2次元分布を、ガンマ線スペクトロメトリーにより求めた。U-238とTh/
U放射能比の深さ方向の分布から、クンガラ鉱床の風化帯を3つの部分に分けることができた。5mより浅い表層では、雨水による速い移動によりウラン濃度は低く、5-20mの中層では、鉄鉱物へのウランの固定などによりウラン濃度は比較的高く、しかも35万年以内の顕著な移動は検出できなかった。より深い20-28m層では、1次鉱床から溶出したウランが下流方向150mにわたって移動沈着していた。また、2次鉱床に残っているウランの割合を計算すると、表層、中層及び深層でそれぞれ2-9%、13-58%及び14-29%であった。最も高かったのは深さ15mの2次鉱床の中心であった。したがって、移行率では1-3百万年の間に表層、中層及び深層で91-98%、42-87%及び71-86%のウランが鉱床から移行したと推定できた。
佐藤 努; 柳瀬 信之; I.S.Williams*; W.Compston*; M.Zaw*; T.E.Payne*; P.L.Airey*
Radiochimica Acta, 82, p.335 - 340, 1998/00
クンガラウラン鉱床の風化岩石中でのウラン系列核種の年代測定と再分配機構を調べるために、高分解能イオンプローブ(SHRIMPII)によるウラン同位体その場分析を行った。分析した風化岩石は、地下水によって流出したウランを多く保持している二次鉱床中心部の試料で、主に鉄鉱物、カオリナイト、石英からなる。分析は、それぞれの鉱物中の直径30ミクロンのスポット数か所において行われた。その結果、鉄鉱物中のU/
U放射能比は、5段階抽出法(SE)で求めたものとほぼ一致するが、それと近接するカオリナイト・石英中の比は、SEよりも高い値を示した。これは、
反跳による
Thの鉄鉱物から隣接するカオリナイト・石英への移動によるものと結論づけた。SEから得たデータは間接的な証拠であるのに対して、SHRIMPによる測定は直接的なその場のデータであるので、本研究により初めて
反跳の直接的な証拠が示されたことになる。
佐藤 治夫; 油井 三和; 澁谷 朝紀
Proceedings of Migration '97, 0 Pages, 1997/10
高レベル放射性廃棄物地層処分における性能評価の信頼性を上げるために、圧密ベントナイト中の重要核種の収着特性を解明することが重要な課題として挙げられている。従来の研究から、ベントナイトに対するU(VI)およびSe(IV)の収着は、鉄含有鉱物の酸化によるゲーサイトへ選択的に収着されるとして解釈されている。しかしながら、ベントナイトに於ける収着サイトは、ゲーサイトのみならず、アルミノール基等のスメクタイト成分のエッジサイトへの収着も考えられる。本研究は、これら2つのサイトの収着に及ぼす影響を評価する目的で行った。ゲーサイト及びスメクタイトへのU(VI)及びSe(IV)のバッチ法による収着試験を行った。スメクタイトに対するSeの収着挙動は、広いpH範囲に渡って余り認められなかった。一方、ゲーサイトに対しては、pH8では強い収着性(Rd
960ml/g)を示し、pH
8で除々に減少する傾向が見ら
江角 則子; 吉田 英一; *
Proceedings of Migration '97, (PB), P. 94, 1997/10
断層での核種移行は、地層中における断層の役割を評価する上で重要な課題のひとつである。断層における核種移行のアナログとして、岐阜県東濃ウラン鉱床に存在する月吉断層について調査を行っている。断層での核種の移行挙動を理解するために、月吉断層部の岩石試料を用いて化学的、鉱物学的調査を実施した。ウランの分布および希土類元素存在度パターンはウラン含有量の高い堆積岩からウランが断層粘土へと移行し、固定されていることを示している。ウラン系列核種の非平衡調査の結果は断層粘土中にウランが長期間保存されていることを示唆している。
畑中 耕一郎; DON ROBERT*
Proceedings of Migration '97, 0 Pages, 1997/00
複数の固化体を考慮して処分場の全体性能を評価するためのモデルをオブジェクト指向手法に基づき作成し、予備的な解析を行い、その適用性についての検討を行った。モデル化においては、処分場に沿って一定流速の地下水が流れている状況を想定し、処分場を200個の1次元のコンパートメントに分割した。それぞれのコンパートメント内では、ガラス固化体、オーバーパック、緩衝材、ニアフィールド岩盤をオブジェクトとして考え、それらのオブジェクトの中での核種の移行挙動を定義した。さらに、各コンパートメントの中でのオブジェクト間の関係、コンパートメント間の関係、コンパートメントとニファーフィールド岩盤との関係を決めた。これにより、処分場の構成要素及びファーフィールド岩盤に対するオブジェクト間で濃度と移行率の連続性が保てるように核種移行解析を行うことができるようになった。また、複数崩壊系列、同位体存在比の変化に応じて変化す
舘 幸男; 澁谷 朝紀; 佐藤 治夫; 油井 三和
Proceedings of Migration '97, 0 Pages, 1997/00
性能評価上の重要元素であるSeの凝灰岩中における収着・拡散挙動に関する研究を行った。収着挙動に関しては,Seの凝灰岩及び主要構成鉱物への収着試験をバッチ法により行い,収着率のpH依存性を取得した。Seの凝灰岩への収着率は,pH8以上では,90%以上と高く,pH8以上ではpHの増加に伴い減少する傾向となり,Seの主要構成鉱物への収着率のpH依存性との比較から,鉄鉱物がSeの凝灰岩への収着に大きく寄与していることが示唆された。拡散挙動に関しては,pHを2点に振ってSeの凝灰岩中のThrough-diffusion法試験を行い,実効拡散係数及び分配係数を取得した。両pHにおいて得られた実効拡散係数は同程度であった。一方,分配係数は低pH側の方が高くバッチ収着試験に対応した傾向となったが,拡散試験により得られた分配係数は,バッチ収着試験により得られた値よりも12桁低くなった。各試験に用いた試料
向井 悟*; 片岡 伸一*
Proceedings of Migration '97, 28 Pages, 1997/00
Na型ベントナイトをCa型にしたベントナイトを使用して,乾燥密度1.2g/cm3のときのCs,Np,C,Iのみかけの拡散係数を非定常拡散試験によって測定した。結果を以下に示す。乾燥密度1.2g/cm3のCa型化ベントナイト中でのCs,Np,C,Iのみかけの拡散係数はそれぞれ210-12m2/S,3
10-13m2/S,6
10-12m2/S,4
10-10m2/Sで,Cs,NpについてはNa型ベントナイト中での値と比較すると少し小さくなることが分かった。また,見掛けの拡散係数から推定した分配係数とバッチ法から得られた分配係数を比較するとかなりの差があることが分かった。
油井 三和; J A Berry*; Tweed, C. J.*; M Brownswo*; T G Heath*; R McCrohon*
Proceedings of Migration '97, 0 Pages, 1997/00
高レベル廃棄物処分システムにおけるベントナイト,花崗閃緑岩,凝灰岩にに対するアクチニウムおよびプロトアクチニウムの分配係数の温度依存性(室温および60)を還元条件下で取得した。その結果,プロトアクチニウムの固相に対する分配係数(分画分子数10,000でろ過した場合)は,非常に高い値であり,室温では,100m3/kg以上,60
ではベントナイトで290m3/kg以上,凝灰岩で
12m3/kg,花崗閃緑岩で210m3/kg以上であった。アクチニウムについても同様の実験を実施し,室温で10m3/kg以上,60
ではベントナイトで93
160m3/kg凝灰岩で4.2
7.1m3/kg,花崗閃緑岩で20
40m3/kgであった。
油井 三和; 片岡 伸一*; 根山 敦史*
Proceedings of Migration '97, p.63 - 64, 1997/00
U(IV)の溶解度を還元雰囲気下pH6-8の液性で測定した。液相中のU濃度ならびに固相の変遷を時間毎に求めた。U(IV)溶液にKOH溶液を添加し,過飽和条件でUO2固相を生成させた。固相生成後24時間では,液相U濃度が10-910-8mol/lとなり,固相は,非晶質相が支配的であった。この液相U濃度が,非晶質固相の溶解度であると考えられる。一方,UO2固相をオ-トクレ-ブ(250
,40kg/cm2)中で結晶化を加速させた。その結果,結晶質固相が得られたが,液相U濃度は,10-9
10-8mol/lとなった。熱力学では,結晶質固相は,非晶質固相に比べ溶解度が低いと予測される。固相の表面が,非晶固相に覆われているため,液相U濃度が高くなったと推定される。