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星野 毅
Fusion Engineering and Design, 88(11), p.2956 - 2959, 2013/11
被引用回数:67 パーセンタイル:97.74(Nuclear Science & Technology)核融合炉の燃料トリチウム製造に必要なリチウムは、リチウムの中でも約7.6%しか存在しない、希少なリチウム6(Li)を多量に使用する。原料のリチウムは、特に希少なレアメタル31元素の一つであり、日本では輸入に100%頼っていることから、リチウムの国内安定確保は、核融合炉実現のため戦略的に取組むべき課題である。さらに、電気自動車,家庭用蓄電池等の大型リチウムイオン電池開発が進み、原料となるリチウムの需要は急増している。そこで、海水からリチウムを効率的に回収する革新的資源回収技術の実用化を目指し、リチウムイオンを選択的に透過可能なイオン液体を用いた電気透析法により、リチウムを回収する研究開発を行った。これまでの試験ではイオン液体をゴアテックス等の有機膜に含浸させて使用したが、試験中にイオン液体が膜から抜け出る課題があった。そこで、このイオン液体の透過防止効果が期待されるセレミオン等の保護膜を用い、2Vの定電位にて24時間のリチウム資源回収試験を行ったところ、イオン液体の透過はなく、リチウム回収率は約11%と高い回収率となり、本技術の実用化へ向けた大きな課題の一つを解決した。
音部 治幹
Journal of Nuclear Materials, 442(1-3), p.394 - 399, 2013/11
被引用回数:1 パーセンタイル:10.19(Materials Science, Multidisciplinary)酸化物燃料の化学的,熱的及び機械的性質は、大きく酸化物燃料の酸素欠陥に依存している。その酸素欠陥の本質を熱力学的手法で明らかにするために、Pu, Am, Cm, Ce酸化物やZr, Npを含む酸化物固溶体の酸素不定比組成(O/M)と酸素ポテンシャルの関係を明らかにした。得られたデータを系統的に検討した結果、O/Mと酸素ポテンシャルの関係が結晶構造に依存していることのほかに、アクチノイド,ランタノイド酸化物及びその固溶体の酸素欠陥の性質には、統一性があることがわかった。
森本 恭一; 加藤 正人; 小笠原 誠洋*
Journal of Nuclear Materials, 443(1-3), p.286 - 290, 2013/11
被引用回数:5 パーセンタイル:37.00(Materials Science, Multidisciplinary)Pu含有率が約30%のMOX試料について2150Kまでの熱拡散率測定を実施した。熱拡散率は温度の上昇に従って低下する傾向を示した。また、初期O/M比=2.00の試料では測定中にO/M比が低下し、この原因は試料の構成元素の蒸発によるものと推測した。初期O/M比=1.95以下の試料については大きなO/M比及び重量の低下は示されなかった。
武内 伴照; 鹿窪 勇太*; 松川 義孝*; 野沢 康子*; 永井 康介*; 西山 裕孝; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀
Journal of Nuclear Materials, 443(1-3), p.266 - 273, 2013/11
被引用回数:17 パーセンタイル:76.65(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では、約90%のオーステナイトと10%のフェライトの相分率である原子炉圧力容器オーバーレイクラッドについて、溶接後熱処理の後にJMTRにおいて290Cで7.2 10n/cmまで中性子照射をして、3次元アトムプローブ法でミクロ組織変化を観察し、元素濃度分布や析出状態を評価した。その結果、フェライト相では、照射によってCr及びSiの濃度揺らぎが上昇しており、新たにNi及びMnの濃度揺らぎが生じていた。オーステナイト相では、'(NiSi)様のクラスターが形成していた。一方、われわれが過去に行った400C10,000h時効材では、フェライト相でCrの濃度揺らぎが大きく上昇するとともにG相(Ni-Si-Mn)が形成していたが、オーステナイト相ではミクロ組織変化は観察されなかった。
Mao, W.*; 近田 拓未*; 志村 憲一郎*; 鈴木 晶大*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*
Journal of Nuclear Materials, 443(1-3), p.555 - 561, 2013/11
被引用回数:3 パーセンタイル:24.70(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では、密度汎関数理論に基づき、ErO(001)表面やその上に水素が吸着した状態を対象に、その構造的ならびに電子的特性に関する計算を実施した。計算の結果、非常に安定な吸着サイトがいくつか存在することが分かった。ErO(001)面上でエネルギー的に最も安定なサイトでは、水素の吸着エネルギーは295.68kJ mol (被覆率1/8ML)となり、この値は被覆率とともに減少する傾向にあった。さらに計算の結果、解離に伴う水素原子の吸着が、水素分子のそれと比べて、少なくとも吸着エネルギーが152.64kJ mol大きいことも分かった。これらの結果をもとに、核融合炉におけるトリチウム透過障壁中での水素同位体の透過挙動について考察した。
丹野 敬嗣; 大塚 智史; 矢野 康英; 皆藤 威二; 大場 洋次郎*; 大沼 正人*; 小山 真一; 田中 健哉
Journal of Nuclear Materials, 440(1-3), p.568 - 574, 2013/09
被引用回数:19 パーセンタイル:79.61(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では9Cr及び11Cr-ODS焼戻しマルテンサイト鋼の強度試験と微細組織評価を行い、高温強度向上の観点から、11Cr-ODS鋼の化学組成について検討した。11Cr-ODS鋼の残留フェライト割合は状態図に基づいた組成選択を行うことで、優れた高温強度を有する9Cr-ODS鋼と同レベルに制御することができた。引張強度はWを2.0wt%から1.4wt%に減量したことで低下した。一方、973Kにおけるクリープ強度はW減量によって低下しなかった。引張強度とクリープ強度はナノサイズの酸化物分散粒子の数密度とともに増加した。X線小角散乱解析の結果より、チタンと過剰酸素の濃度がナノ酸化物粒子の分散状態を改善する重要なパラメータであることを示した。
天谷 政樹; 永瀬 文久
Journal of Nuclear Materials, 440(1-3), p.457 - 466, 2013/09
被引用回数:9 パーセンタイル:55.77(Materials Science, Multidisciplinary)水蒸気による被覆管酸化の活性化エネルギーと酸化量の関係を熱重量分析により調べた。Zircaloy-4被覆管から調製したリング状試験片を熱天秤に吊り下げ、アルゴン-水蒸気ガス流中にて室温から約1400Cの温度範囲で酸化に伴う試験片の重量増加を連続して測定した。測定された重量増加に基づき、非定温速度論を適用して水蒸気酸化反応の活性化エネルギーを求めた。その結果、酸化の活性化エネルギーが試験片の重量増加量に依存することがわかった。活性化エネルギーは30から120g/m及び120g/mを超える範囲で、それぞれ約-300及び-180kJ/molの一定値を示した。120g/mを超える範囲での活性化エネルギーについては、文献値とよく一致した。得られた活性化エネルギーを用いて、試験片の重量増加を定式化した。
中道 勝; 金 宰煥
Journal of Nuclear Materials, 440(1-3), p.530 - 533, 2013/09
被引用回数:25 パーセンタイル:86.51(Materials Science, Multidisciplinary)核融合原型炉の研究開発における高温下の安定性に優れたベリリウム金属間化合物(ベリライド)の製造技術開発の一環として、先進中性子増倍材の候補であるベリライドの微小球製造開発をBA活動を中心に行っている。ベリライド合成手法としてプラズマ焼結法の適用を発案した。プラズマ焼結法は、原料粉末にパルス電流を負荷することによって材料表面を活性化(清浄)し、焼結性を向上させる手法であり、これにより表面酸化層などの不純物を除去でき、脆くない焼結体を形成できる手法である。そして、プラズマ焼結製のベリライドを用いて、回転電極法により目標形状である直径1mmの微小球製造にも成功した。しかしながら、回転電極法による再溶融されたベリライドは、目標組成のBeTi以外に、BeやBeTiの相が形成されていた。そこで、1273K以上で焼成することによって、BeTiに単相化できることを明らかにした。
西 剛史; 高野 公秀; 赤堀 光雄; 荒井 康夫
Journal of Nuclear Materials, 440(1-3), p.534 - 538, 2013/09
被引用回数:3 パーセンタイル:24.70(Materials Science, Multidisciplinary)Cm含有酸化物の熱伝導率の保管時間依存性を明らかにするため(NpPuAmCm)O (x=0.02, 0.04)固溶体の焼結体を調製し、熱伝導率を評価したところ、(NpPuAmCm)Oの熱伝導率は保管時間の増加とともに指数関数的に減少することが明らかとなった。このような熱伝導率の減少は自己照射損傷による格子欠陥の蓄積によるものである。
高野 公秀
Journal of Nuclear Materials, 440(1-3), p.489 - 494, 2013/09
被引用回数:9 パーセンタイル:55.77(Materials Science, Multidisciplinary)ZrNとランタノイド又は超ウラン元素(TRU)窒化物の固溶体生成に関して、窒化物混合物の粉末冶金法と、酸化物混合物の同時炭素熱還元法により実験を行った。ZrN(溶媒)中へのこれら窒化物(溶質)の固溶度を粉末X線回折測定により定め、溶媒に対する溶質の格子定数の相対差(RLPD)の関数として整理した。粉末冶金法で得られた結果から、1773から1973Kの温度範囲において、全率固溶体が得られるRLPD値の上限値は8.6から8.9%の範囲となり、これよりRLPD値が大きい範囲では固溶度が急激に減少することを明らかにした。一方、同時炭素熱還元法で調製した際には固溶度が小さく、生成物に炭化窒化物として不可避的に残る炭素が固溶を妨げていると推測される。得られた結果を用い、TRU窒化物とZrNから成るマイナーアクチノイド核変換用窒化物燃料に関して種々の組成を想定し、単相の窒化物固溶体が得られるTRU組成範囲を、Am又はCmの含有率をパラメータとして評価した。
林 博和; 高野 公秀; 倉田 正輝; 湊 和生
Journal of Nuclear Materials, 440(1-3), p.477 - 479, 2013/09
被引用回数:6 パーセンタイル:42.36(Materials Science, Multidisciplinary)酸化ネプツニウムを原料として炭素熱還元法によって調製した窒化ネプツニウムと塩化カドミウムの反応によって高純度の三塩化ネプツニウムを調製した。粉末X線回折法によって測定した六方晶の三塩化ネプツニウムの格子定数はa=0.74210.0006nm及びc=0.42680.0003nmで、これまでの報告値(a=0.7420.001nm, c=0.42810.0005nm)とよく一致した。約1mgの試料を金製の容器中に密封し、示差熱分析装置を用いて測定した融解温度は10703Kであった。これは、これまでに実測値の報告がないために推奨値として採用されているUClの融解温度(1115K)とPuClの融解温度(1041K)の中間値である107530Kに近い値である。
高野 公秀; 西 剛史
Journal of Nuclear Materials, 443(1-3), p.32 - 39, 2013/09
被引用回数:17 パーセンタイル:76.65(Materials Science, Multidisciplinary)福島第一原子力発電所事故で生成した燃料デブリの物理的,化学的状態に及ぼす海水塩析出物の影響を明らかにするため、海水塩と(U,Zr)O模擬燃料デブリを用いた高温反応性試験を1088Kから1668Kの温度範囲で行った。空気中1275Kでの加熱により、Ca及びNaのウラン酸塩からなる緻密な層がペレット状デブリの表面に生成し、その厚さは12時間の加熱に対して50m以上であった。一方、酸素分圧が低い条件では、Caがデブリ中に溶解し固溶体を形成することを明らかにした。同じ加熱温度,時間に対して、表面からの拡散深さは5-6m程度であった。デブリ表面上には成長したMgO結晶が主要な残渣として残り、その一部は、より高温下で徐々にデブリ中に固溶する。
金 宰煥; 中道 勝
Journal of Nuclear Materials, 438(1-3), p.218 - 223, 2013/07
被引用回数:26 パーセンタイル:87.24(Materials Science, Multidisciplinary)The advanced neutron multipliers are being developed by Japan and the EU in the DEMO R&D of the International Fusion Energy Research Centre (IFERC) project as part of Broader Approach (BA) activities from 2007 to 2016. We have suggested a plasma sintering method as a new method for beryllide and studies on the plasma sintered beryllides are ongoing. In the present study, oxidation property of plasma sintered beryllide was investigated at 1273 K for 24 hr under dry air. It was obvious from the result of thermal gravimetry that specimen with larger amount of BeTi phase corresponding to that sintered for longer time showed superior oxidation property. Results of electron probe micro analyzer and X-ray diffraction analyses, demonstrated that BeO scales were entirely formed on the surface of Be and BeTi phase, which it was not so different as compared to studies conducted so far. However oxidation behavior of BeTi phase had different mechanism, showing formation of TiO scale which were crystallized upon BeTi phase, being formed outside of the island-like oxide scales while BeO scales were formed inside of the scales.
廣岡 瞬; 加藤 正人; 森本 恭一; 米野 憲; 内田 哲平; 赤司 雅俊
Journal of Nuclear Materials, 437(1-3), p.130 - 134, 2013/06
被引用回数:5 パーセンタイル:37.00(Materials Science, Multidisciplinary)In order to evaluate the method to clean up molten corium generated in the severe accident of reactor melt down, physical properties such as melting temperature and thermal conductivity are necessary. In this study, corium which simulates the molten core of a BWR was prepared from UO and zircaloy-2. Oxygen to metal (O/M) ratio of the corium was adjusted to hyper-stoichiometry, and the physical properties were investigated.
伊藤 正泰; 武内 伴照; 野崎 天生*; 波多野 雄治*; 松山 政夫*; 土谷 邦彦
no journal, ,
JMTRでは中性子反射体として金属ベリリウムが使用されている。JMTRは2012年に再稼働する予定であるが、その一環として、長寿命化に対応できるベリリウム枠の材質の検討が行われている。本研究では、JMTR炉水条件での金属ベリリウムの腐食挙動を調べた。金属ベリリウム試料は、真空ホットプレス(VHP)法 及び熱間等方圧加圧(HIP)法と異なった製造法で製作されたものを選定し、S-200F, S-65HとI-220Hの3種類とした。腐食試験は、50Cの純水中で腐食時間を変更して行った。腐食試験後、金属ベリリウムの表面分析として、X線回折(XRD)及びX線光電子分光(XPS),水分析として電気伝導率及び不純物測定を行った。この結果、3種類の金属ベリリウム試料のうち、I-220Hが他の材料に比べ高い耐腐食性を示すことを明らかにした。
仲吉 彬; 北脇 慎一; 福嶋 峰夫; 村上 毅*; 倉田 正輝
no journal, ,
金属電解法乾式再処理は高速炉用金属燃料の再処理法として期待されている。主要工程である電解工程では、LiCl-KCl共晶塩にアクチノイド元素(An)を溶融させたLiCl-KCl-AnCl塩浴を用いて、陰極にU及びAnを電気化学的手法により回収する。LiCl-KCl-AnCl系の状態図の知見は、プロセスの運転やメンテナンスにおいて、非常に重要である。これまでにLiCl-KCl-AnClに関する報告例はほとんどないため、本研究では、LiCl-KCl(59:41mol%)共晶塩とUClの擬似2元系及び3元系の相状態を調べた。本研究は原子力機構の高レベル放射性物質研究施設(CPF)において行った。
松永 純治*; 樫部 信司*; 芹澤 弘幸; 大石 佑治*; 山中 伸介*
no journal, ,
長期保管MOX燃料の照射挙動を解明するため、その模擬材として焼結体CeOを用いてセリウム析出に伴うマトリックスの変化を調べた。化学量論的組成の試料と亜化学量論的組成の試料を作成してヘリウム吸蔵及び放出試験を実施し、その後粉砕した試料をFE-SEMで観察した。化学量論的組成の試料では、バブルの形成が見られなかったのに対して、亜化学量論的組成の試料では、100nm以下のサイズの結晶粒内バブルと、さらに大きなサイズの結晶粒界バブルが見られた。両試料でこのような差が見られた原因は、ヘリウムの溶解量に関係している、すなわち亜化学量論的組成の試料の方が化学量論的組成の試料よりもヘリウムの溶解度が高かったためであると考えられる。この結果から、ヘリウムの溶解度が、マトリックス中に存在する酸素の格子欠陥と関係していることが示唆された。
柴田 晃; 知見 康弘; 塙 悟史; 近江 正男; 土谷 邦彦
no journal, ,
JMTRでは、炉内IASCCき裂進展挙動と炉外SCCき裂進展挙動を比較及び腐食電位の低減による緩和の影響を確認するため、中性子照射下におけるステンレス鋼の炉内き裂進展試験を行うことが計画している。このため、炉内にて使用可能なてこ式荷重試験ユニット及びECPセンサの開発を進めている。本研究ではき裂進展ユニットの荷重試験及び腐食電位(ECP)センサの炉外高温高圧水ループを用いた性能試験を行った。その結果、開発したき裂進展ユニットの荷重特性を明らかにするとともに、開発したECPセンサによる腐食電位の測定値が文献値と良い一致を示すことを明らかにし、炉内試験への見通しが得られた。
岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 矢板 毅; Paul, M.*
no journal, ,
溶融UClの局所構造と構造変化について、X線回折法とEXAFS分析を使い調べてきた。それらの実験データ解析においては、分子動力学法を使用している。溶融UClのX線回折データは、塩化物イオンの分極効果を考慮して初めて良好にシミュレーションによって再現できる。また、このモデルを使用した計算では、同融体の電気伝導度や粘性率のような動的性質もよく再現できることが判明している。EXAFS分析は、UClのアルカリ塩化物との混合効果を明らかにする。EXAFSと分子動力学計算の結果から、アルカリとの混合では安定化すると考えられる八面体構造(UCl)がLiClとの混合系では生成されないことが推定された。
海老原 健一; 鈴土 知明; 山口 正剛; 西山 裕孝
no journal, ,
原子炉圧力容器鋼において、リンは粒界に偏析し粒界脆化を起こし、また、照射により粒界偏析は促進されることが知られている。したがって、照射によるリン偏析量を見積もることは、原子炉圧力容器鋼の健全性のために必要となる。これまでに、鋼材中でのリンの移動モデルに基づき原子論的手法で見積もった拡散係数及び部分拡散係数を組み入れた拡散レート方程式により、粒界リン偏析量を評価したが、そのモデルでは、リンの空孔によるドラッグ効果に関する原子論的過程が含まれていなかった。そのため、今回は、空孔ドラック効果に関する過程を考慮した拡散レート方程式により粒界リン偏析量を評価した。この際、拡散係数及び部分拡散係数は、第一原理計算で得た障壁エネルギーを用いたキネティックモンテカルロシミュレーションによって算出し、結果として、空孔ドラック効果によりリンが粒界に運ばれることを確認した。