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海老原 健一; 渡辺 正
第14回数値流体力学シンポジウム講演要旨集, p.F06_3_1 - F06_3_8, 2000/00
流体を粒子の運動によって表現することができる格子ガスに長距離相互作用を付加したモデルを格子ガス気液モデルと呼び、このモデルは、一成分系での相分離現象を表すことができる。この格子ガス気液モデルには、含まれる長距離相互作用の違いによって、minimal interaction modelとmaximal interaction modelがあり、今回は、この2つのモデルを用いて、外力場中での液滴挙動のシミュレーションを行い、その結果の比較を行った。minimal interaction modelでは、液滴が外力方向に延びる、非現実的な現象が観察されたが、maximal interaction modelでは、現実の液滴変形に近い変形の様子が観察された。そして、この違いは、流速によって引き起こされる局所的圧力の非等方性によるものであることがわかった。
内海 隆行*; 佐々木 明
第14回数値流体力学シンポジウム講演要旨集, 4 Pages, 2000/00
超短パルス・高ピーク出力レーザー光をポンプ光と超短X線パルスプローブ光生成に分岐し、ポンプパルスにより試料物質中に誘起した物性変化をX線回折像として取得することができる。すなわち、試料中にポンプ光で衝撃波を発生させることによりX線回折像から結晶中の過渡現象に伴う原子配列の動的変化を観測することができる。X線回折像解析からは、結晶格子間隔の動的変化が計測されるが、これを連続体運動方程式でモデル化した場合の密度変化に対応させられる。これらは超高速現象であるために、実験の準備,X線回折像解析には数値シミュレーションが重要な要件である。本報告では、3次補間擬似粒子法(CIP: Cubic-Interpolated Propagation)とC-CUP(CIP-Combined Unified Proedure)法に基づき開発したコードでレーザー誘起衝撃波を解析した。これにより、レーザー照射実験に重要なデータであるレーザー吸収係数,熱伝導係数,状態方程式(EOS)の妥当性をX線回折と数値シミュレーションにより検証することが重要であることがわかった。
今井 隆太*; 荒川 忠一*; 小林 謙一*; 日野 竜太郎; 石倉 修一*; 粉川 広行; 寺田 敦彦*; 羽賀 勝洋; 渡辺 正
第14回数値流体力学シンポジウム講演要旨集, p.C10_1_1 - C10_1_14, 2000/00
日本原子力研究所と高エネルギー加速器機構では、大強度陽子加速器計画が共同で推進され、水銀ターゲットの開発が計画されている。そこで、水銀ターゲットシミュレータの研究開発が始まった。本発表では、水銀ターゲットの内部で生じる主な物理現象とそれをシミュレートするときの課題を検討し、連成解析コードのシステム設計と個別コードの概要及び検証計算結果を報告する。連成解析の設計では、弱連成の適用方法を報告する。インターフェイスコードでは、ドイツの研究機関の開発しているソフトウェアの有効性を報告する。構造コードでは、原研が独自に開発している自前コードを紹介し、商用コードとの比較を行う。検証として、キャビテーション発生試験を対象とした圧力波伝播解析を行い、独自コードの信頼性を確認できたことを報告する。
小林 謙一*; 荒川 忠一*; 今井 隆太*; 日野 竜太郎; 石倉 修一*; 粉川 広行; 寺田 敦彦*; 羽賀 勝洋; 渡辺 正
第14回数値流体力学シンポジウム講演要旨集, p.C10_2_1 - C10_2_3, 2000/00
水銀ターゲット設計に必要なデータを収集するため、計算科学技術推進センターと中性子科学研究センターは共同で水銀の流動と容器変形の相互作用を考慮した流体構造連成コードを開発している。本発表では、流体コードについて発表する。今回、キャビテーション崩壊に伴う容器壁面の腐食を壁境界条件に組み込み、その影響について調べた。