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荒木 政則; 秋場 真人; 鈴木 哲; 大楽 正幸; 横山 堅二; 伊勢 英夫*; 中村 和幸; 関 昌弘; 田中 茂
Proc. of the 14th Symp. on Fusion Engineering,Vol. 1, p.357 - 360, 1992/00
次期核融合実験炉(ITER/FER)の開発研究において、プラズマ対向機器(ダイバータ、第1壁)は、熱的に厳しい環境下にさらされ、かつ、異種材料接合体構造であるため、接合体としての構造性能も要求される。このため、プラズマ対向機器が繰り返し熱負荷を受けた場合の耐久性及び健全性を評価する必要があり、冷却構造を有したダイバータ及び第1壁の小規模試験体を製作し、繰り返し熱負荷を与えた熱サイクル試験を行った。試験の結果、以下のことを明らかにした。1)第1壁試験体では、0.2MW/m、定常の熱負荷条件下で健全であることを確認した。2)他方の0.6MW/m、定常を模擬した実験では、ボルト部で溶融したため、ボルト材質を含む構造の見直しが必要である。3)ダイバータの10MW/m、定常熱負荷を模擬した実験では、表面材料及び接合部の健全性を確認した。さらに、一部の接合体では、1000サイクル、12.5MW/m、定常熱負荷に対し、微少クラックは確認されたが、表面温度の変化はなく、持ちこたえた。
近藤 育朗; 堀池 寛; 閨谷 譲; 松川 誠; 安東 俊郎; 芳野 隆治; 新井 貴; 二宮 博正; 山本 正弘; 小池 常之; et al.
Proc. of the 14th Symp. on Fusion Engineering,Vol. 1, p.177 - 180, 1992/00
JT-60は大電流化の改造が行われ(JT-60U)、本年3月末に運転開始したが、今回の改造が、運転挙動にどう反映されているかについて報告する。真空容器は薄板二重構造多円弧型で応力集中を避ける設計となっているが6MAに近いプラズマがディスラプションを起こしたときの挙動をしっかりおさえておく必要がある。その他、C/C材ダイバータの熱集中とエロージョン、そのプラズマ特性への影響、真空容器にベローズがなくなったことによる変位発生のメカニズムの第一壁取付状態との関係、トロイダル磁場コイル補強後の挙動、排気系の半分を撤去したことによる特に放電洗浄に要する時間への影響等について実測データに基づいて評価を行う。
米川 出; 下野 貢; 戸塚 俊之; 山岸 耕二郎
Proc. of the 14th Symp. on Fusion Engineering,Vol. 2, p.798 - 801, 1992/00
JT-60の実験運転を統括的に制御する全系制御設備は、制御用ミニコンピュータ、CAMACシステムを用いて、約5年間の運用を経験した。JT-60の大電流化への改造に伴ない、全系制御設備もプラズマ制御系およびマン・マシン・システムにおいて、改造を実施し、今後の実験に備えることとした。マン・マシン・システムにおいては、これまでの経験に基づく知識を活用し、最新の技術を利用したワークステーションを標準ネットワークで結合したシステムを構築し、放電条件の自動設定機能による作業の効率向上、運転監視機能の強化、制御室の環境改善を図り、利用効率の向上を図った。本報告では、これらの開発研究における要求分析、試験報告および、実験運転における活用状況と、今後の展望を述べる。
木村 豊秋; JT-60チーム
Proc. of the 14th Symp. on Fusion Engineering,Vol. 2, p.860 - 866, 1992/00
JT-60の大電流化改造は、真空容器、ポロイダル磁場コイルを新たに製作し、大電流・非円形断面ダイバータプラズマ(プラズマ電流6MA、放電持続時間15秒)の生成を可能とするもので1991年3月に完了した。これにより(1)プラズマ閉じ込め性能の向上とその物理機構の解明、(2)電流駆動による定常化の研究、(3)不純物抑制や灰排気といったダイバータ機能の研究等、JT-60において進めたこれらの研究を炉心規模のプラズマでさらに発展させることが可能となった。また、重水素使用により核融合反応で生成される高エネルギー粒子の挙動解明や、垂直位置不安定性、ディスラプション、リップル損失等の現象解明を通じて、次期装置等の装置設計に必要なデータベースの蓄積が進められる。本講演では、これらの研究目的に対応したJT-60装置改造の概要に触れ、本年4月から開始された初期実験の結果および今後の展望について述べる。