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論文

坑道掘削後の岩盤や支保工の長期挙動計測手法の検討; 幌延深地層研究センターにおける事例

青柳 和平; 櫻井 彰孝; 宮良 信勝; 杉田 裕; 棚井 憲治

資源・素材講演集(インターネット), 6(2), 7 Pages, 2019/09

高レベル放射性廃棄物の地層処分場に代表される大規模な地下空洞の掘削後の維持管理段階では、支保工の変状等に適切に対応できるようにするため、岩盤や支保工の変形を長期的にモニタリングする技術の確立が重要である。本研究では、北海道幌延町に位置する幌延深地層研究センターの立坑および水平坑道に設置した、光ファイバー式および従来型の電気式の計測機器のデータ取得可能期間(耐久性)を統計的に分析した。また、計測結果を基に坑道周辺の岩盤変位や支保工に作用する応力の経時変化を分析した。耐久性に関しては、従来型の電気式コンクリート応力計および鋼製支保工応力計は、設置後約10年経過した時点で8割以上の計測器でデータ取得が可能であった。一方、岩盤中に設置した従来型の電気式変位計は、設置後約6年経過した時点で約6割の計測器で絶縁抵抗不良により計測が困難となった。これに対して、光ファイバー式変位計は、立坑掘削直後に最大で4mm程度の圧縮変位が生じた後、5年間で約1mmの圧縮変位が生じ、5$$sim$$10年経過後は、変位増大は収束する傾向が確認され、掘削後約10年間にわたってノイズが少なく安定した計測値が得られることを確認した。

論文

幌延深地層研究センターの人工バリア性能確認試験孔周辺の掘削影響領域の経時変化に関する検討

青柳 和平; 宮良 信勝; 石井 英一; 松崎 嘉輝

資源・素材講演集(インターネット), 5(1), 7 Pages, 2018/03

幌延深地層研究センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術の信頼性向上を目的として、深度350mの調査坑道において、人工バリア性能確認試験を実施している。当該試験では、処分孔竪置き方式を模擬したピットを坑道底盤に掘削し、ベントナイトを主成分とする緩衝材ブロック、模擬オーバーパック、ヒーターから構成される模擬人工バリアを設置し、坑道全体を埋め戻すことにより、実際の処分環境を模擬し、人工バリア材料および周辺岩盤の長期的な挙動をモニタリングしている。本研究では、ピット及び坑道を取り囲む二次元断面で実施した弾性波トモグラフィ調査に基づき、坑道およびピット周辺岩盤の長期的な挙動を検討した。調査の結果、ピット掘削後は、坑道の底盤およびピット周辺において、掘削時の岩盤のゆるみに起因すると思われる弾性波速度の顕著な低下を確認した。また、緩衝材ブロックへの注水を開始した後は、底盤部およびピット周辺部の弾性波速度が増大していく傾向を捉えた。これは、注水に伴う緩衝材ブロックの膨潤の影響でピットの内圧が増大したことにより、掘削影響領域の岩盤密度が回復した現象をとらえたものと考えられる。

論文

新第三紀塊状珪質泥岩に分布する断層を対象とした亀裂ネットワークモデル

早野 明; 石井 英一

資源・素材講演集(インターネット), 5(1), 9 Pages, 2018/03

亀裂性媒体の特徴を有する岩盤の地質構造モデルには、評価対象のスケールや不均質性の考慮の有無に応じて、岩盤中の個別の亀裂を確率論的に表現する亀裂ネットワークモデルが採用される。モデル化に必要な主な亀裂特性は、方位分布、3次元密度および半径分布である。方位分布と3次元密度については、ボーリング調査や坑道壁面の割れ目観察の取得データから設定することができるが、半径分布については、調査データから直接設定することは困難である。日本原子力研究開発機構の幌延深地層研究センターの地下施設周辺には、塊状かつ均質な珪質泥岩からなる新第三紀の稚内層が分布する。これまでの研究では、稚内層に分布する断層が水みちとして機能することが示唆されており、稚内層は多孔質媒体のみならず亀裂性媒体としての特性を有する。そのため、稚内層の断層を対象とした亀裂ネットワークモデルの構築を進めている。その際、坑道壁面の割れ目観察によって取得されたトレース長分布に基づき、それを再現できる半径分布を探し出すシミュレーションを実施しており、その結果について示す。

論文

幌延深地層研究センターの350m調査坑道における掘削損傷領域の解析的評価

青柳 和平; 石井 英一

資源・素材講演集(インターネット), 4(2), 7 Pages, 2017/09

高レベル放射性廃棄物の地層処分において、処分坑道等の地下施設の掘削による応力再配分の影響により、坑道壁面周辺岩盤の水理・力学特性が顕著に変化する領域が生じる。このような領域を掘削損傷領域(Excavation Damaged Zone: EDZ)と呼ぶ。幌延深地層研究センターの350m調査坑道では、堆積軟岩である珪質泥岩を対象として、ボアホール・テレビューア観察、コア観察および透水試験を行い、坑道周辺のEDZの水理・力学特性を調査している。試験結果から、坑道掘削に起因して生じた引張割れ目の発達と透水係数の増大が認められたことから、坑道から0.2$$sim$$1.0mの範囲にEDZが発生したと推定した。これを理論的に検証するために、二次元の水理・力学連成解析を実施した。解析では、坑道掘削直後は掘削解放面を非排水条件、支保工設置後は排水条件とした。この結果、壁面から0.6$$sim$$1.4mの範囲まで引張破壊が生じる結果となり、原位置で観測されたEDZの範囲と概ね整合する結果が得られた。また、坑道掘削時の非排水挙動に伴う有効応力の低下が、原位置で確認された引張割れ目の形成や発達に寄与していることが示された。以上のことから、連成解析により、原位置のEDZの発生メカニズムを把握することができた。

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