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藤村 卓; 嘉悦 勲
Biotechnol.Bioeng., 29, p.171 - 175, 1987/00
放射線重合法を用いて固定化された酵母において、固定化に用いられた高分子担体の含水率が高い程、単位体積当りに固定化された酵母の数が多くなり、高い活性が得られた。これらの高分子担体は0
C以下の低温における放射線重合によって作製された。この高い活性の原因として考えられる二つの可能性について議論した。本研究では、高分子担体の含水率とこの担体を用いて固定化した酵母の活性を論じた。この含水率と活性の関係の研究は、一般的な微生物の固定化において、固定化用担体の化学的・物理的構造を設計するのに、きわめて有用である。
玉田 正男; 笠井 昇; 熊倉 稔; 嘉悦 勲
Biotechnol.Bioeng., 28, p.1227 - 1232, 1986/00
糸状菌であるスポロトリクム-セルロフィラムをセルラーゼ生産を目的とし不織布を用いて固定化した。培養液中のセルロース粉末濃度はセルラーゼ生産を制御する要因であり、その濃度が4%を越えたときセルラーゼ生産は抑制された。固定化された菌体の増殖は不織布内の空間に依存した。固定化された菌体は固定化しないものに対し、耐熱性があった。固定化菌体ではセルロース粉末やポリペプトンなどの消費が、同じ活性のセルラーゼ生産を行ったとき、固定化しないものにくらべ、3分の2になった。固定化することにより培養液の上澄みのみを交換して培養を繰り返し回分培養が可能になり、23回培養液を交換したあとにおいても、活性は保たれていた。この繰り返し回分培養は69日間行なうことができた。
熊倉 稔; 嘉悦 勲
Biotechnol.Bioeng., 24, p.991 - 997, 1982/00
セルロース廃資源の一つである故紙について、放射線前処理の効果を研究した。故紙はリグニンを含まない●紙、やリグニンを含む故紙を使用し、いずれも照射線量の増加によってセルロース分子鎖の解析が生じ重合度の低下することが明らかになった。故紙の照射においてはリグニンを含む資料において、●化促進の効果が認められたがリグニンを含まない資料においては●化促進と効果のないことがわかった。リグニンを含まない試料においても、
-グリコシダーゼを使用しての酵素反応の研究をした結果、セルゼオースなどのオリゴ糖が放射線前処理によって生成されることが明らかになった。照射による故紙の低分子量化効果について、種々な溶液に対する溶解性の観点からも調べた。
吉井 文男; 藤村 卓; 嘉悦 勲
Biotechnol.Bioeng., 23, p.833 - 841, 1981/00
ポリエチレングリコール(PEG)を含む緩衝液中に単離したクロロプラストを親水性および疎水性モノマーを添加して固定化した。固定化物の保存はPEG70-緩衝液30の組成の中で保存した。PEGを含む緩衝液中のクロロプラストは、固定化担体のモノマー添加による失活がほとんどなく、疎水性モノマーでも十分活性を保持したまま固定化できることが分った。その寿命は4
Cで40日以上保持できた。20
Cでは3日ほど活性が保持でき、疎水性担体でも親水性担体と同程度であった。さらに、モノマー濃度は、低いほうがよいが、クロロプラストの脱離がなく、かつ高い活性を持続するには10%付近が最適であった。
熊倉 稔; 吉田 勝; 嘉悦 勲
Biotechnol.Bioeng., 21(4), p.679 - 688, 1979/00
グルコースイソメラーゼ菌体をガラス化性モノマーとしてHEMAを使用し、低温放射線重合法によって固定化することを試みた。固定化酵素の酵素活性率は種々のモノマー濃度について、回分式酵素反応により求めた。酵素活性率はモノマー濃度の低い方が高い値がえられた。これは固定化物の多孔構造と密接に関連していることが判った。 モノマー濃度20~30%において最大の活性率65~70%がえられた。この条件でえられた固定化物の多孔率は約50%であった。この菌体の最適固定化条件は-10
C~-80
Cで、線量5
10
~2
10
であり、モノマー濃度は10%以上が良いことが判った。モノマー濃度が低くても酵素の脱離がなく固定化できることが明らかになり、これは菌体内酵素の固定化の特色であった。
熊倉 稔; 吉田 勝; 嘉悦 勲
Biotechnol.Bioeng., 21(4), p.679 - 688, 1979/00
グルコースイソメラーゼ菌体の低温放射線重合法による固定化を金属イオンの存在下で行った。Mgイオン、Cイオンの存在下で放射線照射下においても熱天括がなく活性が増大することが明らかになった。Hgイオン0.01Mにおいて酵素反応温度65
Cにおいても長時間安定であった。固定化はMgイオン(0.01M)添加下で行い回分式酵素反応においても同条件で行った。65
C酵素反応温度において、モノマー濃度30%で酵素活性率として70%がえられた。酵素の耐熱性は固定化することにより向上し、またモノマー濃度の高い方が耐熱性が良いことが判った。 固定化酵素のミハエル定数はモノマー濃度10~30%の場合未固定化物とほぼ一致した。
嘉悦 勲; 熊倉 稔; 吉田 勝
Biotechnol.Bioeng., 21(5), p.863 - 873, 1979/00
前報でHEMAと親水性モノマーの共重合により、ポリマーの親水性を増加させることにより、ポリマーの多孔構造が著しく変化し、活性に顕著な影響があることを認めたが、本報ではHEMAと疎水性モノマーを共重合させ、ポリマーの疎水性を増大させると、ポリマーの多孔構造および酵素活性にどのような変化が起るかをしらべた。その結果疎水性の増大によって、活性は低下せずむしろ活性の経時的低下が抑制され、固定化効果は十分保持されることが判明した。 これは、低温では親水性モノマーと水の系でも相分離(水の結晶化)が起ってヘテロジニアスな重合固定化が起っており、また酵素反応はポリマー中の空孔部分で主として行われるので、ポリマーマトリックスの親水性にあまり関係がないことなどを示唆している。この結果疎水性モノマーでも十分固定化が可能であることが明らかになったが、ガラス化性モノマーであることは、低温でヘテロジニアスな重合を行う上でも、極めて重要であることが確認された。
嘉悦 勲; 熊倉 稔; 吉田 勝
Biotechnol.Bioeng., 21(5), p.847 - 861, 1979/00
ガラス化性モノマーの低温放射線結合による酵素の固定化について、ポリマーの多孔構造が酵素活性に大きな影響を与えることが判明している。ポリマーの多孔構造は、低温においてモノマーと溶媒(水など)がどのような相構造をとるかによって影響される。またモノマー・そのポリマーと溶媒の親和性によって大きな影響をうける。本報ではモノマーをHEMAとHEMAよりも親水性の大きいビニルピロリドンなどとのコモノマー系とし、モノマー組成が変り、系の親水性を増した時、ポリマーの多孔構造がどのように変化するかをしらべた。ポリマーの親水性の増加は多孔性のうち、孔数を減少させ孔径を増大させる傾向があり、活性にも大きな影響を与えることが判明した。親水性の増加は活性を増加させるが、その経時的低下をも増加させる傾向があり、酵素反応が多孔構造の中で行われる場合の外に、ポリマーのマトリックス中で行われる可能性をも考慮する必要があることが判明した。
熊倉 稔; 嘉悦 勲
Biotechnol.Bioeng., 20, p.1309 - 1315, 1978/00
木粉、稲ワラ、モミガラなどのセルロース廃資源の酵素加水分解の前処理として電子線照射による分解および還元糖生成について研究した。これらの試料は空気中、30
Cで5
10
Rの照射によって著しく水に対する可溶化分が増大した。還元糖およびグルコースは照射線量の増加にともない生成量が増加するが照射線量が5
10
R以上では還元糖の減少となり分解が認められた。試料をあらかじめ機械的粉砕し照射したものは粉砕しない場合に比較し照射後の酵素加水分解による還元糖収率は大きい値を示した。照射線量が5
10
Rでの照射のみによる還元糖生成収率は2~5%であるがこの照射物を酵素加水分解(40
Cで26時間)反応を行わせることによって還元糖生成収率は約50%に増大することが明らかになった。