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金田 結依; 小林 徹; 辻 卓也; 本田 充紀; 横山 啓一; 万福 裕蔵*; 矢板 毅*
Clays and Clay Minerals, 73, p.e26_1 - e26_8, 2025/04
福島の土壌に豊富に含まれる粘土鉱物である風化黒雲母(WB)に収着した安定セシウム(Cs)の脱着挙動を、ボールの衝突による物理的粉砕と化学反応を促進する湿式プロセスを組み合わせたメカノケミカル(MC)法を用いて調査した。その結果、シュウ酸溶液を用いた場合、粘土鉱物の層状構造に大きな影響を与えることなく、ある程度Csを脱着した。一方、塩化アンモニウム溶液では層状構造の剥離が確認され、安定的なCsの脱着をもたらした。福島で採取された実土壌試料においては、塩化アンモニウム溶液を用いたMC法により
Csの80%が脱着された。対照的に、シュウ酸溶液ではすべての試料で放射性Csを十分に脱着できるとは限らなかった。これらの結果から、塩化アンモニウム溶液を用いたMC法は、層状構造の剥離と化学的相互作用による相乗効果によって、粘土鉱物の層間から放射性Csの脱着を効果的に促進することが示唆された。
Sassi, M.*; Rosso, K. M.*; 奥村 雅彦; 町田 昌彦
Clays and Clay Minerals, 65(5), p.371 - 375, 2017/11
被引用回数:2 パーセンタイル:75.93(Chemistry, Physical)本論文は、われわれが発表した論文「層状珪酸塩鉱物の放射線による損傷についての第一原理計算評価と放射性セシウムと放射性ストロンチウムの土壌保持物性に対する示唆」へのコメントに対する返答である。コメントでは、ベータ線によるフレンケルタイプの欠損の生成確率の評価が不十分である、と主張されていた。これに対して、われわれは、コメントで考えられている状況は不十分であり、隣接する粘土鉱物まで考えれば評価は妥当であることを述べた。
佐久間 博*; 舘 幸男; 四辻 健治; 末原 茂*; 有馬 立身*; 藤井 直樹*; 河村 雄行*; 本田 明
Clays and Clay Minerals, 65(4), p.252 - 272, 2017/08
被引用回数:3 パーセンタイル:17.85(Chemistry, Physical)層電荷0.33及び0.5を有する4種類のモンモリロナイト・エッジ表面(110), (010), (100)及び(130)の構造と安定性を評価するため、密度汎関数理論に基づく第一原理計算手法を用いて調べた。特にモンモリロナイト層状体が積層した場合の影響を調べるため、単層モデルと積層モデルを設定して、エッジ表面の安定性を比較した。ほとんどのケースで、層状体間の水素結合により、表面エネルギーは単層モデルよりも積層モデルの方が低くなり安定化する。このことは、エッジ面の表面エネルギーは膨潤状態に依存することを示唆している。エッジ面(010)及び(130)の最も低い表面エネルギーは、エッジ面近傍にMgイオンが露出することにより実現される。これらのエッジ面は、エッジにおける局所的な負電荷によって、カチオンに対する強い吸着サイトを有する。
sp
Laboratory, Sweden笹本 広; 磯貝 武司*; 菊池 広人*; 佐藤 久夫*; Svensson, D.*
Clay Minerals, 52(1), p.127 - 141, 2017/03
被引用回数:5 パーセンタイル:14.41(Chemistry, Physical)圧縮ベントナイトは、高レベル放射性廃棄物の安全な処分のため、多くの国々において、人工バリア材の候補として検討されている。SKBは、スウェーデンのエスポにある硬岩研究所において、鉄製のヒータを用いて温度を上げた条件(最大で130
C程度)で、種々のベントナイトの安定性を比較するための原位置試験(ABM試験)を実施した。本報告では、日本のベントナイト(クニゲルV1)の試験結果について述べる。XRDやSEM-EDXを用いた鉱物学的調査の結果、ベントナイトの主成分であるスメクタイトが新たな粘土鉱物に変化する様子は認められなかった。しかしながら、鉄製ヒータ近傍のベントナイトには、スメクタイト層間における陽イオン交換(Na型からFe型へ)が生じていた。透水試験や膨潤試験による物理特性調査の結果、鉄製ヒータ近傍のベントナイトにおいても特性変化は生じていなかった。このような結果は、鉄-ベントナイト相互作用による影響範囲は限定的であり、陽イオン交換の発生も部分的であったことに起因すると考えられた。メチレンブルー吸着量測定、陽イオン交換容量および交換性陽イオン量といった化学特性調査の結果、これらのパラメータの水平方向での分布は一様で濃度勾配は認められなかった
activity and temperature on the dissolution rate of compacted montmorillonite under highly alkaline conditions [Clay Minerals, vol.51, p.275 (2016), Corrected Fig. 7.]澤口 拓磨; 塚田 学; 山口 徹治; 向井 雅之
Clay Minerals, 51(5), P. 815, 2016/12
以前に発表した論文(高アルカリ条件下におけるモンモリロナイト圧縮体の溶解速度へのOH
活量および温度の影響[Clay Minerals, vol.51, p.275 (2016)])における図の訂正である。
Kerisit, S.*; 奥村 雅彦; Rosso, K. M.*; 町田 昌彦
Clays and Clay Minerals, 64(4), p.389 - 400, 2016/08
被引用回数:36 パーセンタイル:75.60(Chemistry, Physical)層状珪酸塩鉱物の基盤表面におけるセシウムの吸着特性について、分子動力学法を用いて系統的に評価した。層電荷と八面体構造の組み合わせにより計6種類の層状珪酸塩鉱物について評価を行い、層電荷の大きさが大きいほど吸着が強く、また、八面体構造の違いに起因する基盤表面のシリコン及びアルミニウムの微細な配置の違いが吸着の強さに影響を与えることがわかった。
石寺 孝充; 黒澤 精一*; 林 雅則*; 打越 啓之*; 別部 光里*
Clay Minerals, 51(2), p.161 - 172, 2016/05
被引用回数:4 パーセンタイル:11.55(Chemistry, Physical)本研究では、イライトを添加した圧縮モンモリロナイト中でのCsの収着拡散挙動について、透過拡散試験により検討を行った。その結果、イライトの添加により圧縮モンモリロナイト中でCsの分配係数の増加が観察されたが、実効拡散係数の増大は観察されなかった。本試験に用いたCsトレーサーの濃度の領域では、CsはFrayed Edge Site(FES)に支配的に収着していると推測される。そのため、イライト中のFESに収着したCsについては、表面拡散による実効拡散係数の増大は無視できることが確認された。
activity and temperature on the dissolution rate of compacted montmorillonite under highly alkaline conditions澤口 拓磨; 塚田 学; 山口 徹治; 向井 雅之
Clay Minerals, 51(2), p.267 - 278, 2016/05
被引用回数:11 パーセンタイル:34.40(Chemistry, Physical)モンモリロナイト圧縮体中のモンモリロナイトの溶解速度(
)のOH
活量(a
-)および温度(T)依存性を調べた。その結果、当該溶解速度は、
=10
(a
-)
e
と定式化され、ケイ砂-ベントナイト混合圧縮体中のモンモリロナイト溶解速度:
=3500 (a
-)
e
よりも速くなった。これは、随伴鉱物の溶解に伴い混合圧縮体内のOH
活量が低下し、モンモリロナイトの溶解が抑制されたためだと考えられる。また、このa
-)の低下が定量化されれば、モンモリロナイト圧縮体の溶解速度が混合圧縮体にも適用できる可能性を示した。
丹羽 正和; 島田 耕史; 田村 肇*; 柴田 健二*; 末岡 茂; 安江 健一; 石丸 恒存; 梅田 浩司*
Clays and Clay Minerals, 64(2), p.86 - 107, 2016/04
被引用回数:13 パーセンタイル:37.13(Chemistry, Physical)花崗岩中にしばしば発達する熱水変質起源の粘土鉱物脈は、断層活動や地すべりの際のすべり面となり得るので、粘土鉱物脈の性状や分布、発達過程を把握することは、花崗岩地域における原子力施設の耐震安全評価等において非常に重要である。本研究では、敦賀半島に分布する断層ガウジおよび粘土鉱物脈の鉱物分析、およびK-Ar年代測定を行い、粘土鉱物の発達過程について検討した。観察・分析の結果、これらの粘土鉱物は、花崗岩が貫入後、冷却していく過程で形成された地質学的に古いものであることが明らかとなった。
Sassi, M.*; Rosso, K. M.*; 奥村 雅彦; 町田 昌彦
Clays and Clay Minerals, 64(2), p.108 - 114, 2016/04
被引用回数:6 パーセンタイル:17.53(Chemistry, Physical)東京電力福島第一原子力発電所事故によって環境中に放出された放射性セシウムと放射性ストロンチウムは表層土壌中粘土鉱物に強く吸着していることがわかっている。住民に対する追加被曝線量低減のため、大規模な除染が行われ、表層土壌が取り除かれ、中間貯蔵施設に長期保存される予定である。しかし、長期保管中の放射性セシウムと放射性ストロンチウムの安定性についてはこれまで議論されてこなかった。そこで、本論文では、粘土鉱物中で放射性セシウムと放射性ストロンチウムが崩壊した場合の粘土鉱物の構造安定性を第一原理分子動力学を用いて評価した。その結果、それらの放射性核種の崩壊によって粘土鉱物の構造が変化してしまう可能性があることがわかった。
山口 徹治; 澤口 拓磨; 塚田 学; 星野 清一*; 田中 忠夫
Clay Minerals, 51(2), p.279 - 287, 2016/02
被引用回数:10 パーセンタイル:29.03(Chemistry, Physical)セメント硬化体を炭酸ナトリウム溶液に接触させて変質させる試験と、セメント硬化体とベントナイトを接触させて変質させる試験とを行った。変質に伴う物質移行特性の変化は、トリチウム水を透過拡散させて拡散係数の変化を検出することによって調べた。炭酸系の試験では、界面近傍における鉱物の変化に伴い、180日間に拡散係数が変質前の70%に低下した。セメントとベントナイトを接触させたケイ酸系の試験では、界面近傍における鉱物の変化に伴い、600日間に拡散係数が変質前の71%に低下した。粉砕したセメント硬化体とベントナイトを混合して変質させた既往の研究では、拡散係数が180日間に変質前の20%にまで低下したのに比較すると、本研究では反応面積が小さいので拡散係数の変化も小さくなった。炭酸系の実験では硬化体表面から0.55mmの範囲で拡散係数の変化が起こり、ケイ酸系の実験では界面から0.5mmの範囲で拡散係数の変化が起こったと評価された。この結果を、単純なモデルを用いて15年間に外挿したところ、フランスTournemire地下実験施設で観察された15年間にわたるセメント-粘土岩相互作用の特徴をよく再現した。このような知見は、実験データに信頼性を与えるとともに、実験に基づくデータやモデルを長期評価に用いる際の根拠の1つとなりうる。
concrete/clay interactions at the Tournemire URL山口 徹治; 片岡 理治; 澤口 拓磨; 向井 雅之; 星野 清一; 田中 忠夫; Marsal, F.*; Pellegrini, D.*
Clay Minerals, 48(2), p.185 - 197, 2013/05
被引用回数:4 パーセンタイル:10.96(Chemistry, Physical)セント系材料によって引き起こされる高アルカリ環境は、放射性廃棄物処分場のベントナイト粘土緩衝材の力学的又は化学的特性を劣化させる可能性がある。長期に渡るコンクリート/粘土系の変化を評価するためには、物理-化学モデルと多くの入力パラメータが必要となる。この長期評価に信頼性を付与するためには、コンクリート/粘土系を対象とした、化学反応を伴う物質移行を解析するコードを開発し、検証する必要がある。この研究では、PHREEQCをベースとする、化学反応を伴う物質移行解析コード(MC-CEMENT ver.2)を開発し、原位置におけるコンクリート/粘土岩の接触部における鉱物変化の観察結果と計算結果を照合することにより、検証した。計算は鉱物の変化が1cm以内に限定されていること、カルサイトやCSHの生成、石英の溶解、粘土岩側での間隙率の低下及びコンクリート側での上昇などを再現した。これらの一致は、実験室規模、1年程度の実験に基づくモデルが、より長い時間に適用できる可能性を示している。計算で粘土の溶解や石コウの生成が再現されなかったことは、われわれのモデルに未だ改善の余地があることを示している。
山口 徹治; 澤口 拓磨; 塚田 学; 角脇 三師*; 田中 忠夫
Clay Minerals, 48(2), p.403 - 410, 2013/05
被引用回数:11 パーセンタイル:28.54(Chemistry, Physical)モンモリロナイトは放射性廃棄物処分場のベントナイト粘土製の緩衝材の主要な成分である。セメント系材料によってもたらされる高アルカリ環境はモンモリロナイトを変化させ、緩衝材の力学的又は化学的な特性を劣化させる可能性がある。その劣化は緩衝材の透水性に変化を生じさせ、放射性核種移行解析結果に大きな不確実性をもたらす可能性がある。しかし、透水係数変化に関する実験データは、おもに圧縮成形された緩衝材(砂混合ベントナイト成形体)の変質が極めて遅いため、ほとんど得られていない。この研究では、80-90
CのNaOHを含む溶液系において砂混合ベントナイトのアルカリ変質に伴う透水係数の変化を観察する実験室実験を行った。3タイプの実験により、ベントナイト緩衝材のアルカリ変質で透水係数が上昇しうることを証明した。得られたデータは、変質を評価するために用いられる計算コードの検証に用いることができる。
澤口 拓磨; 山口 徹治; 飯田 芳久; 田中 忠夫; 喜多川 勇
Clay Minerals, 48(2), p.411 - 422, 2013/05
被引用回数:4 パーセンタイル:10.96(Chemistry, Physical)透過拡散法によって砂-ベントナイト混合圧縮体中におけるセシウムイオンの拡散移行について研究した。試験はさまざまな溶液条件で行った。得られた実効拡散係数(
)の値は、試験条件によって5.2E-10
5.9E-9m
s
と1桁の変動が見られたのに対し、見かけの拡散係数(
)の値は2.0E-12
6.2E-12m
s
と変動幅は小さかった。この結果は、フィックの第一法則を適用したとき、拡散フラックスは間隙水中のセシウムの濃度勾配だけでは説明できないことを示している。砂-ベントナイト混合圧縮体中の見かけの濃度勾配は収着しているセシウムの濃度勾配にほぼ等しいので、収着状態でのセシウムの拡散が砂-ベントナイト混合体中のセシウムの拡散の支配的なメカニズムであることが示唆された。
Arthur, R. C.*; 笹本 広; Walker, C.; 油井 三和
Clays and Clay Minerals, 59(6), p.626 - 639, 2011/11
被引用回数:16 パーセンタイル:41.45(Chemistry, Physical)高レベル放射性廃棄物の地層処分において、地下坑道の掘削、施工段階での湧水対策としてセメント系グラウトが用いられた場合、岩盤の長期的な劣化等による化学場の変化が予想される。化学場の変化は、地層処分の性能評価における核種移行評価に影響を与えるため重要である。沸石類は、セメント系グラウトと岩盤との反応で生ずる変質生成物の一つである。化学場の長期的な変化を評価する場合、沸石類のような変質生成物に対する熱力学データが必要となる。本報告では、沸石類を対象に、信頼性の高い熱力学データを整備するため、既往の経験的な計算手法を改良し、実験値との整合性の高い、より信頼性の高いデータを導出するモデルを提案した。また、本モデルを用いることで、沸石類以外の重要な変質生成物(粘土鉱物等)の熱力学データ導出への適用可能性も示唆された。
濱 克宏; Hards, V. L.*; Milodo, A. E.*; West, J. M.*; Bateman, K.*; Coombs, P.*; Milodowski, A. E.*; Wetton, P. D.*; 吉田 英一; 青木 和弘
Clay Minerals, 36(4), p.599 - 613, 2001/00
被引用回数:25 パーセンタイル:56.18(Chemistry, Physical)地下深部に存在する微生物(硫酸還元菌・鉄還元菌)が、地下水-岩石反応に与える影響を把握するために、スウェーデン地下研究施設で採取した微生物、地下水、岩石(閃緑岩)を利用して、実験室でのカラム式反応試験を実施した。その結果、微生物活動によると考えられる粘土鉱物(スメクタイト)の生成が確認された。
永野 哲志; 三田村 久吉; 中山 真一; 中嶋 悟*
Clays and Clay Minerals, 47(6), p.748 - 754, 1999/00
被引用回数:17 パーセンタイル:45.64(Chemistry, Physical)岩石中に風化生成物として生成する鉄鉱物による放射性核種の固定機構を調べるために、ネオジムと鉄との共沈・結晶化の実験を行った。ネオジムはアメリシウムなど3価のTRU元素と類似の化学的挙動をとるとされる元素である。非晶質の水酸化鉄中に安定に保持されたネオジムは、鉄鉱物の結晶化に伴い赤鉄鉱の結晶格子中に取り込まれることはあるものの、概して、非晶質相にとどまったまま鉄鉱物の結晶化を妨げる効果を持つことが示された。放射性廃棄物の地中処分においては、鉄鋼物は人工バリア材の腐食生成物としても生成されるため、本研究で得られた結果は処分場周辺で想定される腐食生成物と核種との相互作用を調べる研究にも役立つであろう。
村上 隆*; 磯部 博志; 佐藤 努; 大貫 敏彦
Clays and Clay Minerals, 44(2), p.244 - 256, 1996/00
被引用回数:58 パーセンタイル:85.26(Chemistry, Physical)オーストラリア、クンガラウラン鉱床におけるウランの再分配機構解明のため、鉱床周辺地域の母岩中に含まれる緑泥石の風化過程について調べた。その結果、緑泥石は風化が進行するにつれて、緑泥石/バーミキュライト混合層鉱物、バーミキュライト、カオリナイトと変化し、その変化の過程で、鉄やマグネシウムを容脱していることが明らかとなった。また、ここで溶脱された鉄は、鉱物粒子間や片理に鉄鉱物として再結晶化し、固化帯における主成分鉱物にまで進化していることも明らかとなった。放射性核種の地層中での移行を定量的に評価する場合には、本研究で示されるような地質学的な時間スケールでの鉱物の変質を十分考慮する必要があると考えられる。
佐藤 努; 村上 隆*; 渡辺 隆*
Clays and Clay Minerals, 44(4), p.460 - 469, 1996/00
被引用回数:40 パーセンタイル:77.46(Chemistry, Physical)新第三紀堆積岩中の続成起源のスメクタイトとイライト/スメクタイト混合層鉱物(I/S)のスメクタイト層の層電荷の変化について、X線回折分析による膨張挙動テストにより調べた。その結果、モンモリロナイト様の性質を持つ前駆スメクタイトが、イライト化の始まる前に一部バイデライト様の性質を持つ層に変化することが明らかとなった。また、I/Sのスメクタイト層は、続成変質が進行するにしたがって、層電荷が上昇するという事実も実証された。変質が進行するにつれて生成したバイデライト様の層は、優先的に消滅し、その後に規則型のI/Sの出現が確認された。以上の事実から、I/Sの反応に対しては、バイデライト様の層の出現とその電荷の上昇が影響を与えることがわかった。
永野 哲志; 中嶋 悟*; 中山 真一; 妹尾 宗明
Clays and Clay Minerals, 42(2), p.226 - 234, 1994/00
被引用回数:34 パーセンタイル:75.02(Chemistry, Physical)地下水から放射性核種を共沈・固定する場として、鉄の沈澱・結晶化に関する速度論的研究を沈澱物の色の変化に着眼して行った。褐色の非晶質鉄水酸化物は熟成条件により黄色の針鉄鉱、赤色の赤鉄鉱及びこれらの混合相に結晶化する。肉眼で観察される変色の様子を色彩色差計で測定した値を基にa
-b
座標系で表記すると、針鉄鉱と赤鉄鉱では異なるパターンを示し、a
-b
座標上で結晶生成物が識別できることがわかった。針鉄鉱ではb
値(黄色度を表す)と結晶化度がよい相関を持つことからb
値を基に針鉄鉱の結晶化曲線を作成した。結晶化曲線からこの反応が一次反応であることを推定し反応速度定数を求めた。この定数は熟成温度が高いほど、またpHが高いほど大きな値を示した。反応速度のpH依存性及び温度依存性は針鉄鉱の結晶化に関する従来からのモデル(非晶質鉄水酸化物の溶解、溶解した成分の再沈澱)を支持するものである。
C永野 哲志; 中嶋 悟*; 中山 真一; 長田 和男*; 妹尾 宗明
Clays and Clay Minerals, 40(5), p.600 - 607, 1992/00
被引用回数:32 パーセンタイル:74.95(Chemistry, Physical)高レベル廃棄物処分場周辺及び核種の移行経路となる岩石亀裂中には、人工バリア材や含鉄鉱物から溶出した鉄が酸化物・水酸化物として多量に存在する。放射性核種はこれらの鉄化合物に固定されることが期待されるが、その固定能は鉄化合物の種類だけでなく結晶性にも大きく左右される。従って、結晶性を含めた鉄化合物の存在形態を把握することは重要な課題である。本研究はこれらの目的のために固定能の大きいと考えられるゲーサイト(FeOOH)について、結晶化に伴う色の変化を測色法、可視及び赤外分光法等の手法により定量的に調べたものである。