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山口 大輔; 眞山 博幸*; 小泉 智; 辻井 薫*; 橋本 竹治
European Physical Journal B, 63(2), p.153 - 163, 2008/05
アルキルケテンダイマーをテンプレートに用い、作成したシリカ多孔体のナノメートルから10マイクロメートルのおよそ4桁に渡る広範なスケールの構造を中性子超小角散乱法により解析し、新規かつ興味深い結果を得たので国際会議において発表する。アルキルケテンダイマーはワックスの1種であり、超撥水性を有するフラクタル表面を形成する物質として非常に注目されている。この性質を利用し、3次元的なフラクタル構造を有するアルキルケテンダイマーの微粒子を集積した構造を最終生成物であるシリカ多孔体の孔の形状に転写させたものを試料として作製した。試料から得られた散乱プロファイルは明確なべき乗散乱を示し、フラクタル構造体であることが示唆された。また、アルキルケテンダイマーの微粒子を集積させる際の微粒子の充填率を変えることにより、構造のフラクタル指数を制御することが可能なことが見いだされた。また本研究で見いだされたフラクタル構造は、従来盛んに研究されていたシリカエアロジェルとは異なるべき乗散乱を示しており、同じフラクタル構造を有するシリカ多孔体でもその詳細は異なっていることが示唆された。
山口 大輔; 眞山 博幸*; 小泉 智; 辻井 薫*; 橋本 竹治
European Physical Journal B, 63(2), p.153 - 163, 2008/05
被引用回数:13 パーセンタイル:49.33(Physics, Condensed Matter)自己組織化されたシリカ多孔体のユニークな構造を小角中性子散乱,超小角中性子散乱,小角X線散乱を組合せた方法により構造解析を行った。測定に用いた試料はアルキルケテンダイマー(AKD)のテンプレートの存在下でゾル-ゲル法を用い、焼成により作製した。その結果10nmから10mの長さスケールに渡ってマスフラクタル構造を有するシリカ多孔体を得た。さらにこの試料は階層構造を有しており10nm以下のサイズのシリカの基本粒子を含むことを解明した。このような複雑な構造を同定するために広範囲の長さスケールに渡る観測は不可欠であり、本研究結果により小角散乱を組合せた方法による観測はこの目的に適うことが示された。
海老原 健一; 渡辺 正
European Physical Journal B, 18(2), p.319 - 327, 2000/11
被引用回数:8 パーセンタイル:43.84(Physics, Condensed Matter)流体を多数の粒子の集合としてモデル化した格子ガスに、粒子間の長距離相互作用を付加することにより、一成分系における、高粒子密度相と低粒子密度相への相分離現象をシミュレーションすることができる。このモデルによって生成された低粒子密度相中の高粒子密度相の塊を液滴と呼ぶ。このモデルによって生成される液滴は、表面張力の非等方性のため、完全な円形にならず、Wulff構造によって決まる形となる。そこで、このような液滴の表面張力を計算するための1つの方法を提案した。この方法は、円形でない液滴表面張力を計算することができるので、流れなどによって変形した液滴の表面張力も計算することができると考えられる。