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論文

Role of micropores within minerals in retardation of mass transfer by matrix diffusion and sorption in granitic rock

湯口 貴史*; 笹尾 英嗣; 火原 諒子*; 村上 裕晃; 尾崎 裕介

Heliyon (Internet), 10(17), p.e37417_1 - e37417_17, 2024/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Multidisciplinary Sciences)

結晶質岩における高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全評価において、物質移動特性を把握し、物質移動モデルを構築することは重要な課題である。本研究では鉱物中の微小空隙がマトリクス拡散に寄与する物質移動経路であることを確認するために、微小空隙を内包する鉱物を対象とした岩石記載と透過拡散試験による実効拡散係数とを比較検討した。その結果、鉱物中の微小空隙がマトリクス拡散の遅延に寄与する"storage pore"として機能すること、微小空隙中にトレーサーが吸着されることで物質移動の遅延をもたらすこと、割れ目の多い領域では、割れ目を通じた移流現象は活発であるが、物質移動の遅延も機能することが示唆された。

論文

K-Ar geochronology for hydrothermal K-feldspar within plagioclase in a granitic pluton; Constraints on timing and thermal condition for hydrothermal alteration

湯口 貴史*; 八木 公史*; 笹尾 英嗣; 西山 忠男*

Heliyon (Internet), 7(4), p.e06750_1 - e06750_9, 2021/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:16.21(Multidisciplinary Sciences)

本研究で提示した手法と解釈は花崗岩体の変質した斜長石中のカリ長石(Microcline)のK-Ar年代に新たな知見をもたらす。鉱物中に含有される異なる鉱物の分離は困難な課題である。本研究では、(1)岩石サンプルから斜長石の分離、(2)斜長石からのカリ長石の分離の2段階でのプロセスを行うことで、正確な斜長石中のカリ長石年代を決定することを可能にした。ここで得られたカリ長石年代は花崗岩体の冷却史や熱水変質現象の時間変遷を解明する上で重要な手がかりとなる。

論文

Analysis of the distribution of microfractures and micropores within granitic rock using simultaneous polarization-fluorescence microscopy

湯口 貴史*; 宇佐見 茜*; 石橋 正祐紀

Heliyon (Internet), 6(8), p.e04815_1 - e04815_6, 2020/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:5.81(Multidisciplinary Sciences)

微小割れ目や微小孔の分布を知ることは、岩盤中の物質移行特性を特徴づけるために重要である。本論では、顕微鏡スケールの微小空隙の分布を把握する方法として、偏光蛍光同時観察法を提案した。この方法は、蛍光染料を使って作成された岩石薄片に対し、蛍光ランプを装着した偏光顕微鏡観察を行うことによって、微小空隙の分布と岩石学的特徴を同時にかつ効率的に把握するものである。なお、この方法で把握した微小空隙の分布は、電子顕微鏡観察の結果と一致することを確認した。

論文

Characterization of mechanical strain induced by lead-bismuth eutectic (LBE) freezing in stainless steel cup

大平 直也*; 斎藤 滋

Heliyon (Internet), 6(2), p.e03429_1 - e03429_8, 2020/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:40.73(Multidisciplinary Sciences)

鉛ビスマス共晶合金(LBE)は高速炉や加速器駆動炉(ADS)の冷却材の候補である。フリーズシールバルブはこれらのシステムに受動的安全性を付加する機器と考えられている。一方、LBEは固化後に膨張する材料として知られており、LBE膨張により配管内に生じる応力を定量的に評価することが必要である。多くの研究者がこの膨張に関するデータを報告しているが、LBE膨張による歪みの評価はほとんど無い。そこでステンレス容器を用いたひずみ測定と応力評価、並びに光学顕微鏡による組織観察を行った。その結果、室温以上の温度で保持することが配管の歪みを大きく低減する有効な方法であることが示された。

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