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論文

Safeguards concept for the high temperature engineering test reactor using unattended fuel flow monitor system

山下 清信; 宮本 不二男; 中川 繁昭; 田中 利幸

J. Nucl. Mater. Manage., 25(4), p.15 - 19, 1997/08

高温光学試験研究炉(HTTR)は、ブロック燃料体を使用し、冷却材にヘリウムを使用する高温ガス炉型の研究炉である。このため、軽水炉のように原子炉圧力容器の周辺に水を満たし上鏡を開いて炉心内の燃料を検認することは不可能である。また、炉心の検認のため全燃料を取り出す場合には約200日、使用済燃料貯蔵設備の検認のため全燃料を取り出す場合には30日必要である。このような特殊性から、HTTRは研究炉でありながら、従来の研究炉用の保障措置手法を直接適用することはできない。そこで、保障措置手段として、炉心から取り出される燃料体の流れを検認する燃料カウンタを取りつけ、更に、主要測定点及び燃料交換機を監視するカメラを設置し、使用済燃料貯蔵設備に封印を適用する手法を提案する。この手法により、IAEAの保障措置基準を満たし、更に査察業務を230人・日/年を10人・日/年以下まで低減できるものと考える。

論文

Gamma ray assay of a waste drum for the determination of plutonium amount, III

吾勝 常勲; 木村 貴海; 武藤 博

J. Inst. Nucl. Mater. Manage., 18(2), p.21 - 25, 1990/02

ガンマ線測定により200lドラム缶廃棄物中の$$^{239}$$Puを定量した。一対のNaI(Tl)検出器を互いに向き合うように設置し、検体をその中心におく。両検出器に計数器を接続し、$$^{239}$$Puガンマ線を同時に3分計数する。両計数値を加算して$$^{239}$$Pu量に換算する。検出器と検体側面の間隙を50cmに保つとシステム全体は鏡面対称となり、ドラム缶内いづれの点もほぼ等しい計数効率となる。$$^{241}$$Amガンマ線の影響、廃棄物によるガンマ線の減衰を考慮して$$^{239}$$Puを定量する。廃棄物ドラム缶、86本をそれぞれ2回づつ定量した。本法では、測定誤差、$$pm$$25%以内、$$^{239}$$Pu量、0.02-10g範囲の定量ができる。

論文

Simulated high-level nuclear waste glass leached in one type of Japanese groundwater

上薗 裕史; 中村 治人

J. Nucl. Mater., 152, p.339 - 342, 1988/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:74.49(Materials Science, Multidisciplinary)

模擬高レベル廃棄物ガラス固化体を地下水中に1年7ヶ月浸し、ガラス固化体の浸出挙動について検討した。同時に室内で合成地下水及び脱イオン水を使用して2年半の浸出試験も行い比較検討した。その結果、地下水、合成地下水のいずれの場合も、ガラス固化体表面には10$$mu$$m位の長さの溝が多数認められ、この部分は浸出が促進されていると考えられた。溝のできていない平面部は、脱イオン水と比較して、逆に浸出が抑制されていることがわかった。SEM-EDXにより平面部の脱アルカリ量を測定し、同時に溝の大きさと個数を計測し浸出したガラス量を計算して、両者の和からナトリウムの浸出量を推定することができると思われる。

論文

In-pile tritium release behavior from lithium aluminate and lithium orthosilicate of the VOM-23 experiment

倉沢 利昌; 渡辺 斉; Roth, E.*; D.Volloth*

J. Nucl. Mater., 155-157, p.544 - 548, 1988/00

 被引用回数:39 パーセンタイル:94.03(Materials Science, Multidisciplinary)

VOMスイープガスキャプセルを使った照射下トリチウム放出実験はJRR-2を使ってここ数年間継続しておこなわれている。今回のVOM-23H実験はトリチウム増殖材試料相互交換の国際協力実験となったため、仏のCEN/サクレー研よりLiAlO$$_{2}$$,西独/カールスルーエ研よりLi$$_{4}$$SiO$$_{4}$$を受入れ、JRR-2で5サイクルの照射をおこなった。 今実験ではトリチウム放出挙動の照射温度依存性およびスイープガス中添加水素同位体濃度依存性を重点に調べた。特に後者の影響は甚大であり、トリチウム放出が照射試料の表面での吸着脱離の影響を強く受けることを示唆している。 そこでこれまでの拡散のみによって支配されるモデルから表面の効果も取り入れたモデルに改良して、本実験のデータを解析した。 またリチウムアルミネートとシリケートのトリチウム放出挙動をこれまでの酸化リチウムのデータと比較し、検討した。

論文

Conductivity measurement and effect of impurity ions dissolved in Li$$_{2}$$O

小西 哲之; 大野 英雄

J. Nucl. Mater., 152, p.9 - 13, 1988/00

 被引用回数:9 パーセンタイル:67.27(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉ブランケット個体増殖材候補物質の一つである酸化リチウムについて、その中の拡散現象とそれに与える不純物の影響の解明を目的としてイオン電導度の測定を行った。電導度の温度依存性からは明瞭な固有欠陥領域と不純物欠陥領域が見出され、測定結果から試料中の不純物濃度が推定できる。不純物領域の電導度は不純物濃度により数桁変化し、水分に起因するOH$$^{-}$$は有力な不純物イオン種とみられる。用いられた不純物イオンはOH$$^{-}$$と、固溶させたLiFからのF$$^{-}$$である。試料中のOH$$^{-}$$イオン濃度と、試料と平衡操作を行なった雰囲気中の水蒸気分圧の関係から、Li$$_{2}$$O中のOH$$^{-}$$の溶解度を推定することができる。500$$^{circ}$$C~900$$^{circ}$$Cでの10~16PaH$$_{2}$$Oとの平衡操作を行ったLi$$_{2}$$Oペレットの予備実験の結果では、OH$$^{-}$$溶解量は10$$^{-}$$$$^{5}$$~10$$^{-}$$$$^{4}$$OH$$^{-}$$/Li$$^{+}$$のオーダーで、温度が高い程減少した。

論文

Measurements of the density profile in oxidized graphite by X-ray computed tomography

井岡 郁夫; 依田 真一

J. Nucl. Mater., 151, p.202 - 208, 1988/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:39.29(Materials Science, Multidisciplinary)

高温ガス試験炉に使用される黒鉛材料は、冷却材ヘリウム中に含まれる微量の不純物により酸化される。酸化により黒鉛材料の機械的性質が劣化することは、既に知られている。また、酸化モード(均一、不均一酸化)によっても、その劣化の程度は異なる。とくに、不均一酸化された黒鉛内の密度分布を非破壊的に把握することは、強度劣化を知るために重要である。そこで、最近開発されたX線CTスキャナを用いて酸化黒鉛内部の密度分布を調べた。また、同試片を外表面から切削して測定した密度分布と比較し、良い一致を得た。さらに、各種人工欠陥を導入した原子炉級黒鉛の欠陥検出も行った。

論文

Irradiation creep properties of a near-isotropic graphite

奥 達雄; 藤崎 勝夫; 衛藤 基邦

J. Nucl. Mater., 152, p.225 - 234, 1988/00

 被引用回数:10 パーセンタイル:70.13(Materials Science, Multidisciplinary)

高温ガス冷却炉用準等方性黒鉛(SM1-24)の照射クリープ試験を900$$^{circ}$$C付近でJMTRを用いて2回実施した。照射量は試験片の位置によって異なり、5.50$$times$$10$$^{2}$$$$^{4}$$n/m$$^{2}$$(E$$>$$29fJ)から12.4$$times$$10$$^{2}$$$$^{4}$$n/m$$^{2}$$(E$$>$$29fJ)までにわたっていた。照射前後の無負荷試験片及び引張り型クリープ試験片の寸法変化を測定することにより、クリープひずみを応力と照射量の関数として整理した。照射クリープひずみは応力に比例し、照射量の大きいところで照射量にも比例する。照射クリープ係数は照射前ヤング率に逆比例し、KE$$_{0}$$=0.247となった。ここで、Kは照射クリープ係数、E$$_{0}$$は照射前ヤング率である。2回の照射クリープ試験における平均の照射前ヤング率の値から、クリープ係数は3.03$$times$$10$$^{-}$$$$^{2}$$$$^{9}$$(MPa/m$$^{2}$$)$$^{-}$$$$^{1}$$、3.18$$times$$10$$^{-}$$$$^{2}$$$$^{9}$$(MPa/m$$^{2}$$)$$^{-}$$$$^{1}$$となった。無負荷試験片とクリープ試験片の水銀気孔径分布を測定することにより、照射クリープの機構について考察を加えた。

論文

Irradiation-induced property changes of thermally oxidized nuclear graphites

松尾 秀人; 藤井 貴美夫; 今井 久

J. Nucl. Mater., 152, p.283 - 288, 1988/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:46.24(Materials Science, Multidisciplinary)

照射前に水蒸気酸化した2種類の原子炉用黒鉛材料の寸法、体積、密度、熱伝導度、熱膨張係数、電気比抵抗、及びヤング率などに及ぼす中性子照射の影響について研究した。照射前に酸化した試料及び酸化しない試料を800~1020$$^{circ}$$Cで最高6.6$$times$$10$$^{2}$$$$^{4}$$n/m$$^{2}$$(E$$>$$29fJ)まで照射し、諸性質の照射による変化を調べた結果、各性質の照射による変化率は照射前に酸化した場合と酸化しない場合では同じであることがわかった。

論文

In-situ observation system of the dynamic process of structual changes during ion irradiation and its application to SiC and TiC crystals

北條 喜一; 古野 茂実; 大津 仁; 出井 数彦; 塚本 哲生*

J. Nucl. Mater., 155-157, p.298 - 302, 1988/00

 被引用回数:31 パーセンタイル:91.62(Materials Science, Multidisciplinary)

当研究室においてイオン照射に伴う点欠陥形成とイオン注入とを同時に進行する条件下での損傷の動的過程を透過型電顕内でその場観察する装置を設置した。この装置の概要及びその応用例について報告する。イオン照射系はイオン銃(デュオプラズマ型)と選別マグネット(30°偏向)及び電顕内付設静電プリズムよりなる。イオン電流は試料上でビーム径1mm$$phi$$に対して約1$$mu$$A(He$$^{+}$$イオン:10KeV)である。又試料は加熱ホルダーで約800$$^{circ}$$Cまで加熱することができる。電顕内蛍光板上の像は高感度撮像管を通してTVモニターで観察しつつVTRに録画できる。 この装置を用いてSiCおよびTiC結晶に室温でFlux3$$times$$10$$^{1}$$$$^{4}$$ions・cm$$^{-}$$$$^{2}$$・sec$$^{-}$$$$^{1}$$(10KeV)でHe$$^{+}$$イオンを照射した結果、SiCは初期段階で非晶質化し、さらにfluenceを増加させ10$$^{1}$$$$^{7}$$・cm$$^{-}$$$$^{2}$$オーダになるとバブルの成長・合体が急激に起った。TiCはSiCと違い非晶質化はせず微細な転位ループが多数発生することがわかった。

論文

Simultaneous ion and gas driven permeation of deuterium through nickel

長崎 正雅; 山田 禮司*; 西堂 雅博; 勝田 博司

J. Nucl. Mater., 151, p.189 - 201, 1988/00

 被引用回数:33 パーセンタイル:92.38(Materials Science, Multidisciplinary)

重水素イオン照射下での、ニッケル中の重水素の透過速度を、温度(100~1000$$^{circ}$$C)、入射イオンフラックス(0.2~1.1$$times$$10$$^{1}$$$$^{5}$$D-atoms cm$$^{-}$$$$^{2}$$S$$^{-}$$$$^{1}$$)、入射イオンエネルギー(1~2.5keV/D-atom)、雰囲気重水素圧の関数として測定した。一方、雰囲気水素の効果を考慮に入れた簡単なモデルを開発し、これに基づいて実験結果を解析した。その結果、重水素の入射側表面からの再放出を律速する過程が、400$$^{circ}$$C以上では表面再結合、300$$^{circ}$$C以下ではバルク拡散であることがわかった。また、透過速度から、入射側表面における重水素の再結合定数を求めた。透過スパイクに対する熱処理の効果についても調べた。

論文

Swelling behavior of welded type 316 stainless steel and its improvement

沢井 友次; 深井 勝麿; 古平 恒夫; 西田 隆*; 名山 理介*; 菱沼 章道

J. Nucl. Mater., 155-157, p.861 - 865, 1988/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:46.24(Materials Science, Multidisciplinary)

チタン添加316ステンレス鋼の溶接溶金部では、その凝固偏析によって有効なチタン濃度が減少し、その耐スエリング性が劣化するという事を著者らは前回の同国際会議において指摘した。この劣化を防止するために、溶接時にチタン・ホイルをはさんで電子ビーム溶接を行い、溶接溶金部のチタン濃度を高める工法の検討を行った。本研究では、溶金部にチタン、ホイルから導入されたチタンの効果を明らかにするため、母材としてはチタンを含まない316に対し、上記チタン・インサート電子ビーム溶接を行い、継手の機械的特性試験、その溶金部に対して微小領域分析電子顕微鏡による偏析状態のチェック、超高圧電子顕微鏡による電子線照射試験を行った。この結果、得られた継手の機械的特性は満足すべきものであり、またチタンによるボイドスエリング抑制効果も確認された。

論文

Post irradiation tensile and fatigue behaviors of austenitic PCA stainless steels irradiated in HFIR

田中 三雄; 浜田 省三; 菱沼 章道; M.L.Grossbeck*

J. Nucl. Mater., 155-157, p.957 - 962, 1988/00

 被引用回数:20 パーセンタイル:84.31(Materials Science, Multidisciplinary)

日米共同HFIR/ORR照射実験から得られた成果の内、第1候補材料(PCA)の引張及び疲労特性について報告する。 従来溶体化材の機械的性質は、重照射後の多量なヘリウム存在下では、その脆性のために、照射による劣化が著しいと報告されて来た。しかしながら、大型溶接構造物と考えられる次期核融合炉を冷間加工材で製作する事は、溶接性の問題があり大変困難である。そこで、溶体化材の開発が必要となった。 本実験結果は改良ステンレス鋼(Ti添加材)では、その照射劣化量は溶体化材と冷間加工材とが同程度である事を示している。この結果は改良ステンレス鋼の溶体化材は良く限定した使用条件下では、核融合炉の構造材料として使用できる可能性を示している。

論文

XPS and TDS studies of trapping states of helium implanted in TiO$$_{2}$$

馬場 祐治; 佐々木 貞吉

J. Nucl. Mater., 152, p.295 - 300, 1988/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:46.24(Materials Science, Multidisciplinary)

TiO$$_{2}$$にイオン注入したヘリウムの捕捉状態をXPS及び昇温脱離スペクトル(TDS)により調べた。TiO$$_{2}$$表面は、1.5~11keVのHe$$^{+}$$照射によりTi$$^{2}$$$$^{+}$$及びTi$$^{3}$$$$^{+}$$に還元される。ヘリウムのTDSスペクトルには、460$$^{circ}$$C(P$$_{1}$$)、590$$^{circ}$$C(P$$_{2}$$)700$$^{circ}$$C(P$$_{3}$$)にピークが認められる。ピーク強度のエネルギー依存性、照射量依存性及び加熱に伴うXPSスペクトル変化により、P$$_{1}$$及びP$$_{2}$$はそれぞれ、格子間及び酸素原子の欠陥にトラップされたヘリウムに対応すると考えられる。一方、P$$_{3}$$は真空中におけるTiO$$_{2}$$の分解に伴い放出されるヘリウムに対応する。また、P$$_{1}$$及びP$$_{2}$$に対応するヘリウムの捕捉に伴う活性化エネルギーは、それぞれ0.56eV、1.68eVと見積もられた。

論文

Microstructural development of austenitic stainless steels irradiated in HFIR

田中 三雄; 浜田 省三; 菱沼 章道; P.J.Maziasz*

J. Nucl. Mater., 155-157, p.801 - 805, 1988/00

 被引用回数:37 パーセンタイル:93.68(Materials Science, Multidisciplinary)

日米共同HFIR/ORR照射試験によって得られた結果の内、比較的高温照射(500,600$$^{circ}$$C)後の組織観察結果を比較的低温照射(300,400$$^{circ}$$C)後の組織と比較して報告する。 高温照射においては、照射によって析出相の形成が、一層促進され、粗大化が起る。このため、照射欠陥の粗大ボイドが形成され、スエリング量は500$$^{circ}$$Cでは極大を示す。溶体化処理材では加工材に比べて、析出層の粗大化は著しく、スエリング量も多くなった。 この結果は、使用温度が500$$^{circ}$$C以上の場合は、核融合炉のブランケット構造部材としては、加工材を使用した方が得策である事を示している。

論文

Irradiation damage of solid breeder materials

野田 健治; 石井 慶信; 松井 尚之*; 大野 英雄; 平野 真一*; 渡辺 斉

J. Nucl. Mater., 155-157, p.568 - 571, 1988/00

 被引用回数:14 パーセンタイル:77.45(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉の固体トリチウム増殖材料である酸化リチウム及び$$gamma$$-アルミン酸リチウムの照射損傷を核融合炉ブランケット条件における照射耐久性やトリチウム回収性能を評価するための基礎データを得る目的で調べた。 酸素イオン(120MeV)照射した酸化リチウムのイオン電導度を真空照射チェンバー中で照射をくり返しながら測定した。3.5$$times$$10$$^{1}$$$$^{9}$$ions/m$$^{2}$$までの照射量では、その489Kにおける電導度は照射量とともに減少した。また、照射後等時焼鈍実験を行うと、照射によるイオン電導度の低下は500~570Kで回復した。このような照射時及び焼鈍時におけるイオン電導度の挙動が照射損傷とリチウム空孔の動き(すなわちリチウム原子の拡散)との関連で討論される。この他、光吸収法及び透過電子顕微鏡法を用いた$$gamma$$-アルミン酸リチウムの照射損傷の研究についても言及される。

論文

Dynamic behavior of bubbles and blisters in aluminum during helium ion irradiation in an electron microscope

古野 茂実; 北條 喜一; 出井 数彦; 神垣 信生*; 紀 隆雄*

J. Nucl. Mater., 155-157, p.1149 - 1153, 1988/00

 被引用回数:28 パーセンタイル:90.12(Materials Science, Multidisciplinary)

電顕に付設したイオン照射装置と動的観察装置を用いて、He$$^{+}$$イオンを照射しながら、アルミニウム中に形成されるバブルおよびブリスターのその場の観察を行った。室温照射では、バブルの成長、合体は認められないが、300$$^{circ}$$C照射の場合、フラックスのいかんに係わらず、照射量が10$$^{1}$$$$^{7}$$ions/cm$$^{2}$$を越える頃からバブルの成長が急速になり、合体し、破裂する。その破裂跡に再びバブルが形成され、成長、合体、破裂する。以上の過程をくり返すことを明らかにした。また電子エネルギー損失分析装置を用いて、バブル中のヘリウムガスの濃度を測定した。以上の結果を報告する。

論文

Sintering behavior of sol-gel ThO$$_{2}$$ microspheres

山岸 滋; 高橋 良寿

J. Nucl. Mater., 144(3), p.244 - 251, 1987/03

 被引用回数:8 パーセンタイル:62.88(Materials Science, Multidisciplinary)

ThO$$_{2}$$ゲル球の稠密化に及ぼす乾燥・焼結条件の影響について研究した。焼結は水蒸気濃度0.4~99.7%の空気-水蒸気中あるいは低酸素分圧雰囲気中で行った。水蒸気濃度を制御した空気-水蒸気中で焼結すると、直径500$$mu$$mの焼結球の密度を91~99%TDに制御できることが分った。また、還元雰囲気中での焼結によっても高密度(99%TD)の焼結球が直径0.3-1.1mmの範囲で得られた。空気-水蒸気中で焼結した球の結晶粒径は、水蒸気濃度が高いほど大きい。また、球内部より表面のほうが大きかった。それに対し、Ar-4%H$$_{2}$$中焼結したものでは、球内部より表面のほうが小さかった。水蒸気中および還元雰囲気中における99%TDまでの稠密化の進行過程は異なり、後者は亜化学量論組成によって促進されると推論した。

論文

Thermodynamic study of UO$$_{2}$$$$_{+}$$$$_{x}$$ by solid state EMF technique

中村 彰夫; 藤野 威男

J. Nucl. Mater., 149(1), p.80 - 100, 1987/01

 被引用回数:44 パーセンタイル:95.29(Materials Science, Multidisciplinary)

固相電池法により、UO$$_{2}$$$$_{+}$$$$_{x}$$の中の酸素の部分のモル自由エネルギー、エンタルピー、エントロピー:g(O$$_{2}$$),h(O$$_{2}$$),s(O$$_{2}$$)を、0.0030≦x≦0.24、500≦T≦1100$$^{circ}$$Cに於て正確に決定した。二種類のUO$$_{2}$$$$_{+}$$$$_{x}$$についての約40個の起電力-T($$^{circ}$$C)プロットを統計的に処理することにより、0.0030≦x≦0.25、500≦T≦1400$$^{circ}$$Cに於るUO$$_{2}$$+$$_{x}$$の組成xとg(O$$_{2}$$),h(O$$_{2}$$)及びs(O$$_{2}$$)との間の関係が、温度に依存しない酸素部分モル比熱Cp(O$$_{2}$$)、エンタルピーho、及びエントロピーSo、パラメータを用いる事により、十分の精度で解析的に表現出来ることを明らかとした。又、先に著者らの提案したx≦0.020領域に於るUO$$_{2}$$$$_{+}$$$$_{x}$$の点欠陥モデルの本実験結果に基づく改良、精緻化についても広く議論を行なった。

論文

Air contamination by cesium in a canister containing nuclear waste glass

上薗 裕史; 吉川 静雄; 田代 晋吾; 中村 治人; 金沢 浩之

J. Nucl. Mater., 149(1), p.113 - 116, 1987/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:81.65(Materials Science, Multidisciplinary)

高レベル廃棄物ガラス固化体の貯蔵時の安全性試験の一環として、$$^{1}$$$$^{3}$$$$^{4}$$Csを含むガラス固化体の入ったキャニスター中で起こる空気汚染について検討した。キャニスターを1000$$^{circ}$$Cで4日間保持した後、常温まで冷却し、エアーサンプラーを使ってキャニスター中の空気を捕集し、浮遊している微粒子を波長分散X線マイクロアナライザー付きの走査型電子顕微鏡で観察した。その結果(1)0.2~0.7$$mu$$mの微粒子が合体してより大きな二次粒子を生成していること、(2)セシウムの含まれる微粒子には同時に鉄・ニッケル・又はクロム等のキャニスターの腐食生成物に由来すると思われる元素がともなうことを明らかにした。また、ガラス固化体中の亜鉛やケイ素等がキャニスターの腐食を促進するため、浮遊微粒子が増加すると推察した。

論文

Effects of neutron irradiation on polymer matrix composites at 5K and at room temperature, I; Absorbed-dose calculation

江草 茂則; M.A.Kirk*; R.C.Birtcher*

J. Nucl. Mater., 148(1), p.43 - 52, 1987/01

 被引用回数:14 パーセンタイル:77.56(Materials Science, Multidisciplinary)

米国アルゴンヌ国立研究所の強力パルス中性子源で中性子照射された4種類の有機複合材料(ガラス/エポキシ、ガラス/ポリイミド、カーボン/エポキシ、カーボン/ポリイミド)試験片の中における吸収線量の空間分布を計算により求めた。この計算は、反跳粒子のBragg曲線と複合材料中の繊維配列を考慮して行なった。その結果、中性子スペクトルと複合材料の種類に依って異なるが、複合材料中のマトリックス樹脂部に付与される反跳陽子のエネルギーは、マトリックス樹脂担体の場合の0.55-0.79倍しかないことがわかった。これは、マトリックス樹脂中で発生した反跳陽子のあるものは繊維の中へ逃げ込むからである。Eガラス繊維中で$$^{1}$$$$^{0}$$B(n,$$alpha$$)$$^{7}$$Li反応により生成する$$alpha$$$$^{7}$$Li粒子によるエネルギー付与の空間分布も同様にして計算された。これらの結果に基づき、有機複合材料に対する中性子フルエンスから吸収線量への換算係数を求めた。

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