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河原林 順*; 石原 康平*; 高木 恵輔*; 富田 英生*; 井口 哲夫*; 中 竜大*; 森島 邦博*; 前田 茂貴
Journal of ASTM International (Internet), 9(3), 5 Pages, 2012/03
新しい原子核乾板法を用いた高線下での中性子測定法の開発を行っている。中性子照射実験により新型原子核乾板の検出感度曲線(阻止能-銀粒子密度の関係)を求め、その検出感度曲線を用いてモンテカルロシミュレーションによる
線飛跡シミュレーションを行った。さらに、
線照射実験によりシミュレーションの妥当性を評価した。銀粒子径を60
mにすることで、中性子と
線の感度比が向上し、中性子エネルギースペクトル測定が可能となる見通しを得た。
近藤 啓悦; 三輪 幸夫; 塚田 隆; 山下 真一郎; 西野入 賢治
Journal of ASTM International (Internet), 7(1), p.220 - 237, 2010/01
軽水炉内構造材料であるオーステナイト系ステンレス鋼の照射誘起応力腐食割れ機構解明のため、中性子照射したステンレス鋼に特有な変形機構となる転位チャネリングが、材料のマクロな塑性変形挙動に及ぼす影響について詳細な検討を行った。照射したステンレス鋼は延性が低下し加工硬化指数が減少することが報告されている。しかし、中性子照射材の引張試験における真応力-真ひずみ曲線を解析すると、照射によって降伏応力は増加するが加工硬化指数は照射前後で変化することはなかった。同様なマクロ特性の変化は非照射温間加工材においても見られた。一方で、塑性不安定開始直前のミクロ組織を観察した結果、照射材では転位チャンネル構造,非照射材においては転位セル構造であることがわかった。加工硬化は材料中を動く転位同士の切り合いが重要な因子であるが、この異なるミクロ組織であっても転位同士が互いの運動の抵抗になるミクロ変形機構には変化がなかったことが、加工硬化挙動が照射前後で変化しなかった原因であると考えられた。
西山 裕孝; 山口 正剛; 鬼沢 邦雄; 岩瀬 彰宏*; 松澤 寛*
Journal of ASTM International (Internet), 6(7), 8 Pages, 2009/07
日本の原子炉圧力容器鋼における不純物含有量を有するA533B鋼について、粒界偏析とその脆化、すなわち延性脆性遷移温度(DBTT)について調べた。中性子照射は、材料試験炉により、照射温度563Kで、中性子照射量が1.310
n/m
(E
1MeV)まで行った。中性子照射によって、粒界におけるリン(P),ニッケル(Ni)の濃度上昇と、炭素(C)の濃度低下が生じた。中性子照射による粒界におけるP濃度の上昇は、Pの含有率が0.02wt.%未満の場合、高中性子照射量領域(
5
10
n/m
)でも、15%未満であることがわかった。このような粒界におけるP濃度の増加、あるいは、粒界の強度を低下させてCの濃度低下は、粒界脆化への影響はほとんどなく、DBTTの上昇は照射硬化によるものであることを明らかにした。
谷川 博康; Sokolov, M. A.*; 澤畠 篤司*; 橋本 直幸*; 安堂 正己; 芝 清之; 榎本 正人*; Klueh, R. L.*
Journal of ASTM International (Internet), 6(5), 10 Pages, 2009/05
F82Hに代表される低放射化フェライト鋼の靱性評価には、現在マスターカーブ法(MC法)が用いられているが、この手法は破壊起点が一様に分布していることを前提としている。一方、近年の研究より、MC法の許容値以下の値で破断したF82HではアルミナとTa酸化物の複合介在物が破壊起点に存在することが示されてきた。本研究では、複合介在物が鋼中に不均一に分布すること,低温では割れやすくなることが、靱性値に影響を与え、MC法による靱性値推定に影響を与えている可能性を示した。
Kim, S.-W.*; 谷川 博康; 廣瀬 貴規; 香山 晃*
Journal of ASTM International (Internet), 5(8), 8 Pages, 2008/09
核融合炉の第一壁及びブランケット構造体では、炉のパルス運転や運転条件,熱伝度などにより繰返し温度の勾配が生じ、疲労及びクリープ(クリープ疲労)による弾性及び弾塑性繰返し変形が起こる。また、核融合炉環境における材料特性の評価においては試験片の微小化は非常に重要であるが、疲労試験における試験片の小型化は、座屈を引き起こすなどの問題がある。このため、座屈耐性に優れる微小砂時計型試験片(SF-1)が提案されている。しかし、試験片の微小化に伴い、繰返し応力負荷下での表面状態と介在物等の材料因子の影響が大きくなると考えられる。そこで、本研究では、核融合炉構造材料の第一候補材料である低放射化フェライト鋼を対象とし、SF-1試験片による低サイクル疲労挙動に及ぼす表面状態と介在物の影響を破壊機構論的に明らかにすることを目的とした。特に、三つの種類に制御されたSF-1試験片に対する低サイクル疲労試験により、試験片の表面状態による影響を明らかにし、試験片に分布された介在物が疲労亀裂の発生・進展に及ぼす影響を検討した。
西山 裕孝; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀
Journal of ASTM International (Internet), 4(8), 12 Pages, 2007/09
原子炉圧力容器鋼に対し、熱時効、並びに中性子照射によるPの粒界偏析と粒界脆化に関する検討を行った。450C
550
Cの温度で10,000時間まで熱時効を行い、粒界P偏析はMcLeanモデルに従い、粒界P濃度が10%増加するとシャルピー延性脆性遷移温度(DBTT)は約40
C上昇することを示した。P添加、及び熱時効により粒界脆化した材料についてマスターカーブ法による破壊靭性を行った結果、破壊靭性値のばらつきは、へき開破壊と粒界破壊という異なる破壊靭性レベルが反映されたものとなり、マスターカーブ法による標準解析によれば下限領域の破壊靭性値が非安全側に評価された。そこで、破壊靭性値の評価対象を粒界破壊に起因する破壊靭性分布の下限に偏らせることによって、合理的に粒界破壊が考慮された破壊靭性値を評価できることを示した。また、290
Cで6.9
10
n/cm
(E
1MeV)までの中性子照射を行い、粒界P偏析の照射量依存性を明らかにするとともに、Pの粒界偏析に照射硬化が重畳した場合においても、マスターカーブ法における参照温度
とDBTTのシフトがほぼ等価であることが確認された。
前田 茂貴; Wootan, D. W.; 関根 隆
Journal of ASTM International (Internet), 3(8), 9 Pages, 2006/09
高速実験炉「常陽」は、高速中性子照射炉としての照射性能を向上させたMK-III炉心の本格運転を開始した。このMK-III炉心での照射場の詳細な評価を行うため、連続エネルギーモンテカルロコード"MCNP"を用いた照射条件評価手法を確立した。MCNPによる解析では、JENDL-3.2ベースの断面積ライブラリーを用い、計算体系については炉心構成要素を燃料ピンレベルまで詳細にモデル化し、別途拡散理論に基づく炉心管理コードシステムで求めた燃焼組成を入力し、固有値計算を行った。中性子束の絶対値は、定格出力での総発熱量を用いて規格化した。本解析手法の精度をMK-II炉心での実測ドシメトリーにより評価した結果、反応率及び中性子束の比較で良い一致を示し、従来用いている輸送計算手法に比べて、非均質性の強い試験用集合体内や反射体領域での中性子束を精度良く評価できることを確認した。今後は、MK-III炉心第1サイクル、第2サイクルで実施した核特性測定試験の結果によりMK-III炉心での評価精度を確認し、照射条件評価手法として利用していく。