Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
佐久間 一幸; 操上 広志; Wainwright, Haruko*; 谷森 奏一郎*; 長尾 郁弥; 越智 康太郎; 眞田 幸尚; 斎藤 公明
Journal of Environmental Radioactivity, 280, p.107554_1 - 107554_11, 2024/12
被引用回数:0本研究では航空機サーベイ、走行サーベイ、歩行サーベイ、定点サーベイといった複数タイプの測定結果を用いて、2011年から2022年を対象に福島地区の空間線量率統合マップを作成した。福島内の避難指示解除区域を考慮しつつ、Wainwright et al. (2017, 2019)で開発されたベイズ地球統計学手法を福島第一原子力発電所から80km圏内及び福島県全域へ適用した。統合マップは森林域の空間線量率の過小評価を修正し、既往の研究に比べ、より広範かつ複数年を対象に再現性の高いマップを作成することができた。本研究の結果は一般公衆への詳細な被ばく評価に使われることが期待される。
Johansen, M. P.*; Carpenter, J. G.*; Charmasson, S.*; Gwynn, J. P.*; McGinnity, P.*; 森 愛理; Orr, B.*; Simon-Cornu, M.*; Osvath, I.*
Journal of Environmental Radioactivity, 268-269, p.107243_1 - 107243_10, 2023/11
被引用回数:3 パーセンタイル:54.41(Environmental Sciences)Po has been identified as one of the main contributors to ingestion doses to humans, particularly from the consumption of seafood. The amount of Po activity concentration data for various types of seafood has increased greatly in recent times. However, to provide realistic seafood dose assessments, most Po data requires correction to account for losses that can occur before the seafood is actually consumed. We develop generic correction factors for the main processes associated with reduction of Po in seafood - leaching during cooking, radioactive decay between harvest and consumption, and sourcing from mariculture versus wild-caught. When seafood is cooked, the overall mean fraction of Po retained is 0.74 for all cooking and seafood types, with the means for various seafoods and cooking categories ranging from 0.56 to 1.03. When considering radioactive decay between harvest and consumption, the overall mean fraction remaining is 0.81 across all seafood preservation/packaging types, with estimates ranging from 0.50 (canned seafood) to 0.98 (fresh seafood). Regarding mariculture influence, the available limited data suggest marine fish and crustaceans raised with processed feed have about one order of magnitude lower Po muscle content than wild-caught seafood of the same or similar species, although this ratio varies. Overall, this study concludes that Po activity concentrations in seafood at the time of ingestion may be reduced to only about 55% compared to when it was harvested. Therefore, correction factors must be applied to any data derived from environmental monitoring in order to achieve realistic dose estimates. The data also suggest lower Po ingestion doses for consumers who routinely favour cooked, long shelf-life and farmed fish/crustaceans. However, more data is needed in some categories, especially for cooking of molluscs and seaweed, and for the Po content in all farmed seafood.
太田 雅和; 高原 省五; 吉村 和也; 長久保 梓; 廣内 淳; 林 奈穂; 阿部 智久; 舟木 泰智; 永井 晴康
Journal of Environmental Radioactivity, 264, p.107198_1 - 107198_15, 2023/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Environmental Sciences)福島第一原子力発電所(FDNPP)事故時に環境中に放出され、陸面に沈着した放射性核種について、大気中に再浮遊したCsの吸引は現在における主要な被ばく経路の一つである。再浮遊では、風による土壌粒子の巻き上げが主なメカニズムとされてきた。一方、FDNPP事故後の研究から、帰宅困難区域(DRZ)などの農村部においては、真菌類による胞子放出が大気中Cs濃度に影響を及ぼす可能性が示唆されてきた。本研究は、土壌粒子および真菌類胞子としてのCs再浮遊を計算するモデルを開発し、これをDRZ内に適用することで、これら再浮遊過程の大気中濃度への影響評価を試みた。モデル計算の結果から、土壌粒子の再浮遊は冬から春に観測された大気中Csの主要因となったものの、夏から秋に観測された高濃度を再現できないことが示された。真菌類からの胞子状Csの放出を考慮することで、この夏から秋の高濃度事象は概ねモデルで再現された。解析結果から、真菌類胞子へのCsの蓄積と、農村部に特徴づけられる高い胞子放出率が夏から秋の大気中Csに寄与している可能性が見出された。DRZ内には依然として未除染の森林が存在しているため、この真菌類胞子の大気中Csへの寄与は今後将来も継続する可能性がある。
Periez, R.*; Brovchenko, I.*; Jung, K. T.*; Kim, K. O.*; Liptak, L.*; Little, A.*; 小林 卓也; Maderich, V.*; Min, B. I.*; Suh, K. S.*
Journal of Environmental Radioactivity, 261, p.107138_1 - 107138_8, 2023/05
被引用回数:2 パーセンタイル:39.66(Environmental Sciences)ラグランジュモデルは、緊急事態における水環境での放射性核種の輸送をシミュレートするために、オイラーモデルよりもいくつかの利点がある。放射性核種の放出は、軌道が時間に沿って計算される多数の粒子としてシミュレートされるため、これらのモデルは空間離散化を必要としない。この論文では、粒子の最終分布から濃度を計算するために使用されるグリッド間隔、シミュレーション内の粒子数、および離散的な性質のために必要な補間スキームを使用して、ラグランジュモデルの依存性を調査した。また、ラグランジュモデルは、相(液体と固体)間の放射性核種の交換を記述することができる。濃度を計算するために使用される最適なグリッドサイズは慎重にチェックする必要があり、より正確な解を得るには空間補間よりも時間補間の方が重要であることがわかった。また、特定の精度保つために必要な粒子の数を推定する方法を提案した。最後に、堆積物濃度が低く、分配係数が小さい場合、遷移確率の正確な式を使用する必要があることがわかった。
Maurer, C.*; Galmarini, S.*; Solazzo, E.*; Kumierczyk-Michulec, J.*; Bar, J.*; Kalinowski, M.*; Schoeppner, M.*; Bourgouin, P.*; Crawford, A.*; Stein, A.*; et al.
Journal of Environmental Radioactivity, 255, p.106968_1 - 106968_27, 2022/12
被引用回数:4 パーセンタイル:37.30(Environmental Sciences)2015, 2016年のモデル比較演習を経て、2019年に包括的なXe-133大気輸送モデル比較試験を企画した。欧米の医療用RI製造施設であるIREやCNLからの排出の影響が大きいヨーロッパと北米にある4つのCTBT国際モニタリングシステム局を対象とし、約30の参加モデルの結果の比較とアンサンブルを実施した。第2回ATMチャレンジの教訓により、参加者は事務局の指定する条件に基づいて計算を実施した。その結果、IREとCNLからの正確な日別スタック排出量を使用しても、拡散過程における誤差、残存排出源の適切な特性化、長いIMSサンプリング時間(1224時間)のデメリットと相殺され、平均すればスコアの改善が見られないことが確認された。一方、任意のモデル計算結果を用いたアンサンブルを実施したところ、今回対象とした4つの観測所でのXe-133バックグラウンドを十分に予測できることが確認できた。有効なアンサンブルのサイズは5以下であった。
齋藤 龍郎; 山澤 弘実*; 望月 陽人
Journal of Environmental Radioactivity, 255, p.107035_1 - 107035_14, 2022/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Environmental Sciences)琵琶湖の溶存ウラン(DU)の季節変動を、以下のモデル・パラメータ研究により再現した。導入したモデルは、水-DUの物質収支と、湖岸土壌におけるUOとHのイオン交換である。最適化されたパラメータは4つであり、湖岸の陽イオン交換容量(CEC)、DUとAU(土壌吸着U)の和である全ウランTU、Uの急速な土壌吸着と脱着時の一次反応速度係数(kadsとkdes)であった。DUを構成する化学平衡を表し、各化学種の寄与を分析した結果、DUの季節変動はpHの季節変動に起因していることが示された。イオン交換平衡に、1日のAU比がkads以上に増加したとき、あるいはkdes以下に減少したときのみ1次速度反応に移行する補正を加えることにより、DU測定の再現性が向上し、DUピークがpHピークから遅れることが再現された。
安藤 麻里子; 小嵐 淳; 都築 克紀; 竹内 絵里奈; 西村 周作; 武藤 琴美*; 松永 武*
Journal of Environmental Radioactivity, 238-239, p.106725_1 - 106725_8, 2021/11
被引用回数:3 パーセンタイル:15.58(Environmental Sciences)福島第一原子力発電所事故により周辺の森林域はCsで汚染された。複雑な山地地形におけるCs沈着量の空間分布を明らかにするために、小河川集水域全域において一定間隔で土壌試料を採取した。土壌試料は2013年夏に42地点、2015年春に6地点において、有機物層と鉱物土壌層に分けて採取した。2013年のCs蓄積量は高度と斜面方位に関連した大きな空間変動を示した。有機物層のCs残留率は6%から82%と場所により大きく変動し、有機物層の量及び高度と正の相関を示した。しかし、有機物層のCs残留率が55%以上であった地点においても、2015年には20%以下に低下しており、沈着から4年後までに多くが鉱物土壌層に移行し、粘土鉱物と結合することで移動性が低下していることが明らかになった。本研究ではまた、Cs蓄積量と同じ地点で測定した空間線量率を比較し、正の直線関係を得た。この関係式と前報において同じ集水域で測定した3,797点の空間線量率のデータを用いて、全集水域のCs沈着量を推定した。
上平 雄基; 内山 雄介*; 川村 英之; 小林 卓也; 乙坂 重嘉*
Journal of Environmental Radioactivity, 238-239, p.106724_1 - 106724_16, 2021/11
被引用回数:12 パーセンタイル:58.02(Environmental Sciences)放射性核種の海水及び海底堆積物間の移行を考慮した3次元海洋拡散モデルを開発した。福島沿岸の海底堆積物中のCs-137の再解析を行い、福島第一原子力発電所事故に由来する溶存態Cs-137の海底堆積物への移行メカニズムを調べた。モデルと観測データの比較により、モデルが海洋構造と海水および海底堆積物中のCs-137濃度を十分に再現できることが示された。また、事故後の福島沿岸の堆積物中のCs-137分布は、原発からのCs-137直接海洋放出の影響が顕著であった2011年6月までに、主に溶存相からの吸着により形成されたことが示された。
橋本 昌司*; 田中 拓*; 小松 雅史*; Gonze, M.-A.*; 坂下 渉*; 操上 広志; 仁科 一哉*; 太田 雅和; 大橋 伸太*; Calmon, P.*; et al.
Journal of Environmental Radioactivity, 238-239, p.106721_1 - 106721_10, 2021/11
被引用回数:12 パーセンタイル:58.02(Environmental Sciences)本研究は、福島の主に常緑針葉樹林内における放射性セシウムの移行について、複数の研究チームによるモデルを用いた解析を行い、比較を行うことで、モデルのパフォーマンスを分析したものである。また、落葉層の除去と樹木更新の2つの管理シナリオ、および落葉広葉樹林を対象とした補助シナリオについても比較、分析した。いずれのモデルも実測の放射性セシウム濃度の変化傾向などを再現できたが、事故から50年後の予測についてはばらつきが大きく、継続した調査、解析による評価が必要である。
齋藤 龍郎; 佐藤 和彦; 山澤 弘実*
Journal of Environmental Radioactivity, 237, p.106708_1 - 106708_9, 2021/10
被引用回数:2 パーセンタイル:9.66(Environmental Sciences)ハンフォード300エリアの堆積物を用いたリン酸処理カラム実験における溶存U濃度の数値再現に成功した。我々はダルシー速度を変動させた条件下での溶存U濃度推移曲線を、以下のパラメータの最適化によって、本研究の数値モデルにより再現することに成功した。(i)初期濃度を規定している流水に晒される土壌表面(流動領域)のウラン量と、深層土壌に分離された孤立領域の沈殿として残ったウラン量(ii)濃度の最終的な回復曲線に適合するための、流動領域と孤立領域間の混合比、及び(iii)シミュレートされた土壌表面()でのUOとHとの交換反応の陽イオン交換容量(CEC)と平衡定数(k)、これらは過渡平衡濃度に適合し、バスタブ曲線の極小値を形成していた。
楢崎 幸範*; 迫田 晃弘; 高橋 駿太*; 百島 則幸*
Journal of Environmental Radioactivity, 237, p.106690_1 - 106690_7, 2021/10
被引用回数:4 パーセンタイル:21.49(Environmental Sciences)2018年に西日本の太宰府市において、Beが付着したエアロゾルの粒径分布をカスケードインパクターで測定し、その季節変動を観察した。Beは粒径2.1m以下のエアロゾルに付着していることがわかり、概して0.43-0.65mの粒径で最も放射能濃度が高かった。Beの空気力学的放射能中央径(AMAD)は、ヒトの肺胞に到達可能な粒子のサイズ範囲である0.39-0.52mの範囲にあり、年平均は0.430.035mであった。Beの放射能濃度は夏季で有意に低かった。また、Beが付着したエアロゾルの粒径分布は、大気中のエアロゾル粒子の粒径分布の影響を受けていた。さらに、Beは主に硫酸塩エアロゾル(特に、硫酸アンモニウムエアロゾル)に付着していることが示唆された。
門脇 正尚; 古野 朗子; 永井 晴康; 川村 英之; 寺田 宏明; 都築 克紀; El-Asaad, H.
Journal of Environmental Radioactivity, 237, p.106704_1 - 106704_18, 2021/10
被引用回数:2 パーセンタイル:9.66(Environmental Sciences)本研究では、局所規模の大気拡散シミュレーションと観測から推定した福島第一原子力発電所(1F)事故のCsのソースタームの、大規模の大気拡散に対する妥当性を確認することを目的として、大気拡散データベースシステムWSPEEDI-DBを用いた半球スケールの大気拡散シミュレーションと海洋拡散モデルSEA-GEARN-FDMを用いた海洋拡散シミュレーションを実施した。大気拡散シミュレーションの結果は、観測値のCsの大気中濃度を一部過大評価したものの、全体として観測値を良好に再現した。また、海洋拡散シミュレーション結果は、北太平洋で観測されたCsの海水中濃度を過小評価した。本研究では、大気拡散シミュレーションから得られたCs沈着量を海洋拡散シミュレーションで用いており、Csの海水中濃度の過小評価は海洋へ沈着したCsが少なかったことが原因だと示された。大気拡散シミュレーションに用いた降水の再現性を向上させることで、Csの大気中濃度の過大評価と海水中濃度の過小評価をそれぞれ改善することができると考えられ、本研究で検証されたソースタームは、1F事故によるCsの局所規模の大気拡散シミュレーションと大規模の大気拡散シミュレーションの両方で有効であることが示された。
三ツ口 丈裕; 岡部 宣章*; 横山 祐典*; 米田 穣*; 柴田 康行*; 藤田 奈津子; 渡邊 隆広; 國分 陽子
Journal of Environmental Radioactivity, 235-236, p.106593_1 - 106593_10, 2021/09
被引用回数:5 パーセンタイル:27.35(Environmental Sciences)深部流体の識別指標に資するためのヨウ素129(I)測定技術開発を目的として、北西オーストラリア産の現生サンゴ骨格年輪(西暦1931年-1991年)のヨウ素129濃度(I/I)及び炭素14濃度(C)を測定した。I/Iは東濃地科学センター加速器質量分析装置(JAEA-AMS-TONO-5MV)を用い、Cは東京大学の加速器質量分析装置を用いて測定した。その結果、I/IとCの両方で1950年代から明瞭な上昇が見られた。Cの上昇は大気圏核実験によるものであり、I/Iの上昇は大気圏核実験及び核燃料再処理によるものである。以上の結果は先行研究と良く一致していることから、JAEA-AMS-TONO-5MVによるI/I測定が更に拡張されたといえる。
廣内 淳; 高原 省五; 吉村 和也
Journal of Environmental Radioactivity, 232, p.106572_1 - 106572_6, 2021/06
被引用回数:1 パーセンタイル:4.41(Environmental Sciences)家屋内での外部被ばく線量評価において、家屋内外の放射能分布の情報は有用である。本研究では、対象とした家屋周辺の土壌と家材サンプル(床,内壁,天井,外壁,屋根)を収集した。それらサンプルの放射能をHPGe検出器で測定した。地面に対する床,内壁,天井,外壁,屋根の相対表面濃度はそれぞれ310 710, 610 410, 710 310, 210 110, and 410 210であった。相対表面濃度は材質,位置及び表面の向きによって異なった。
Malins, A.; 今村 直広*; 新里 忠史; 高橋 純子*; Kim, M.; 佐久間 一幸; 篠宮 佳樹*; 三浦 覚*; 町田 昌彦
Journal of Environmental Radioactivity, 226, p.106456_1 - 106456_12, 2021/01
被引用回数:7 パーセンタイル:38.18(Environmental Sciences)Understanding the relationship between the distribution of radioactive Cs and Cs in forests and ambient dose equivalent rates (*(10)) in the air is important for researching forests in eastern Japan affected by the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant (FDNPP) accident. This study used a large number of measurements from forest samples, including Cs and Cs radioactivity concentrations, densities and moisture contents, to perform Monte Carlo radiation transport simulations for *(10) between 2011 and 2017. Calculated *(10) at 0.1 and 1 m above the ground had mean residual errors of 19% and 16%, respectively, from measurements taken with handheld NaI(Tl) scintillator survey meters. Setting aside the contributions from natural background radiation, Cs and Cs in the organic layer and the top 5 cm of forest soil generally made the largest contributions to calculated *(10). The contributions from Cs and Cs in the forest canopy were calculated to be largest in the first two years following the accident. Uncertainties were evaluated in the simulation results due to the measurement uncertainties in the model inputs by assuming Gaussian measurement errors. The mean uncertainty (relative standard deviation) of the simulated *(10) at 1 m height was 11%. The main contributors to the total uncertainty in the simulation results were the accuracies to which the Cs and Cs radioactivities of the organic layer and top 5 cm of soil, and the vertical distribution of Cs and Cs within the 5 cm soil layers, were known. Radioactive cesium located in the top 5 cm of soil was the main contributor to *(10) at 1 m by 2016 or 2017 in the calculation results for all sites.
池之上 翼; 嶋寺 光*; 近藤 明*
Journal of Environmental Radioactivity, 225, p.106452_1 - 106452_12, 2020/12
被引用回数:5 パーセンタイル:21.10(Environmental Sciences)土壌侵食モデルUniversal Soil Loss Equation (USLE)におけるパラメータの不確実性が、放射性セシウム輸送モデルによる阿武隈川流域におけるCsの動態予測結果に及ぼす影響を評価した。USLEは、降雨量(R)や地質特性(K), 地形的特徴(LS), 土地被覆や土壌侵食防止策(CとP)の5つの物理的に意味のある係数を持つ。土壌, Cs総流出量に対し、USLEの係数の中で最も高い感度を持っていたのはCとPであった。そのため、土地被覆や土壌侵食防止策が土壌,Csの流出に大きな影響を与えることが分かった。土地利用に着目すると、森林,耕作地,未攪乱の水田からのCs流出率が大きかった。この研究は、土地利用、特に森林,耕作地,未攪乱の水田がCsの環境動態に大きな影響を与えることを示した。
眞田 幸尚; 吉村 和也; 卜部 嘉*; 岩井 毅行*; Katengeza, E. W.*
Journal of Environmental Radioactivity, 223-224, p.106397_1 - 106397_9, 2020/11
被引用回数:16 パーセンタイル:58.49(Environmental Sciences)The information on the absorbed dose rate which is derived from natural radionuclides needs to evaluate additional exposure dose around Fukushima Daiichi Nuclear Power Station. However, there are not enough position resolution and precision for data for this evaluation. In this study, we created the map of the absorbed dose rate which is derived from natural radionuclides based on several airborne radiation monitoring data. The created map was made sure to have sufficient reliable accuracy by comparing with the many in-situ measurement on the ground. These data were applied to discriminate the absorbed dose rate of background from an actual periodic dose rate survey results as an application study. Evaluation results for the distribution of absorbed dose rate of background are expected to contribute to the summarization of international studies of the FDNPS accident.
萩原 大樹; 中西 貴宏; 小西 博巳*; 鶴田 忠彦; 御園生 敏治; 藤原 健壮; 北村 哲浩
Journal of Environmental Radioactivity, 220-221, p.106294_1 - 106294_9, 2020/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Environmental Sciences)Radiocesium that originated from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident was deposited on the ground surface and has been transported via fluvial discharge, primarily in the form of particulates, to downstream areas and eventually to the ocean. During transportation, some of the radiocesium accumulated on the riverbed. In this study, we quantified the radiocesium deposition on the riverbed in the Odaka River estuary and investigated the radiocesium sedimentation process of the river bottom. Our results show that the radiocesium inventory in the seawater intrusion area is larger than those in the freshwater and marine parts of the estuary. Moreover, the particle-size distribution in the seawater intrusion area shows a high proportion of silt and clay particles compared with the distribution in other areas. The increased radiocesium inventory in this area is attributed to the sedimentation of fine particles caused by hydrodynamic factors (negligible velocity of the river flow) rather than flocculation factor by salinity variation.
Sun, D.*; Wainwright-Murakami, Haruko*; Oroza, C. A.*; 関 暁之; 三上 智; 武宮 博; 斎藤 公明
Journal of Environmental Radioactivity, 220-221, p.106281_1 - 106281_8, 2020/09
被引用回数:12 パーセンタイル:47.68(Environmental Sciences)空間線量率をモニタリングする地点を最適化するための方法論を開発した。この方法では、ガウス混合モデルを使用して、標高や土地被覆のタイプなどの環境を表す複数の値をもとに代表的な場所を特定した。次に、ガウスプロセスモデルを使用して、対象領域全体の空間線量率の不均一性を推定した。この方法により、空間線量率の不均一性を最小限の数のモニタリング地点で把握することができることを示した。
吉村 和也; 渡辺 貴善; 操上 広志
Journal of Environmental Radioactivity, 217, p.106213_1 - 106213_6, 2020/06
被引用回数:5 パーセンタイル:21.10(Environmental Sciences)To obtain the important information and parameter for the measurement of Cs activity per unit area on paved ground, this study evaluated their vertical and horizontal distributions. This study showed that Cs was retained in extremely surface layer with mass depth less than 0.5 cm. This study also demonstrated the horizontal variations of Cs activity and the relation of the variation with grid size.