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太田 雅和; 永井 晴康; 小嵐 淳
Journal of Geophysical Research; Biogeosciences, 118(4), p.1646 - 1659, 2013/12
被引用回数:36 パーセンタイル:74.36(Environmental Sciences)深層土壌は土壌有機炭素(SOC)の半分以上を貯留していると見積もられている。しかし深層SOCの供給源・動態は不明な点が多い。根枯死によるC入力・溶存有機炭素(DOC)輸送が深層SOCの供給源として着目されてきた。本研究はこれら供給源及び関連する土壌中過程が深層SOC動態に及ぼす影響をモデルを用いて評価した。モデルは微生物分解に伴うSOCの消失、SOCとDOCの分配及び土壌中水輸送に伴うDOC輸送を分解性の異なる3つの炭素プール(各々分解の時間スケールとして年, 10年, 1000年程度を考慮)に対して考慮した。根の分布が異なる陸面生態系を模擬した数値実験により、全SOCのうち相当量(36-78%)が深層(表層30cm以深)に貯留され得ること及び深層SOCの大部分(39-73%)が10年あるいはそれ未満の時間スケールで回転しうることが示された。DOC輸送はCを深層へ供給する主要な過程であることが示され、その結果土壌中SOC分布は供給源である根の分布よりも深い分布となった。これらの結果は、表層のみに着目した従来研究では10年スケールで回転するSOCの貯留量、それゆえ土壌中炭素の気候変動、土地利用変化等に対する応答を過小評価し得ることを示すものである。
小嵐 淳; Hockaday, W.*; Masiello, C.*; Trumbore, S.*
Journal of Geophysical Research; Biogeosciences, 117, p.G03033_1 - G03033_13, 2012/09
被引用回数:45 パーセンタイル:77.83(Environmental Sciences)深層土壌は、地球上の全土壌炭素の半分以上を貯蔵しているが、その炭素の動態は解明されていない。われわれは、シエラネバダ山の森林及び草地土壌から50年間に渡って採取した土壌試料への核実験起源の混入を追跡することで、深層土壌において数十年程度で循環する炭素の量と動態を調査した。その結果、深層土壌炭素の約半分が数十年程度で循環し、この炭素が生態系炭素バランスにおいて重要な役割を果たしていること、深層で鉱物と結合した有機炭素であってもその28-73%が数十年程度で分解されること、炭素が植物によって固定されてから深層で鉱物と結合されるまでに20年以上のタイムラグがあることを明らかにした。われわれの結果は、深層土壌に大量に貯留する炭素は、環境変化に対して数十年以上の時間差を持って応答し、地球炭素循環に大きな影響を及ぼしうることを示している。