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大橋 智典*; 坂巻 竜也*; 舟越 賢一*; Steinle-Neumann, G.*; 服部 高典; Yuan, L.*; 鈴木 昭夫*
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Internet), 120(1), p.240926a_1 - 240926a_13, 2025/06
0-6GPa, 1000-1300Kのドライおよび含水NaSi
O
融体の構造と高温高圧から回収したガラスの構造をその場中性子回折及びX線回折により調べた。また、0-10GPa, 3000Kの融体の構造をab-initio分子動力学シミュレーションにより調べた。その場中性子実験から、-O-D-O-架橋種の形成によりD-O距離が圧縮とともに増加することが明らかになり、分子動力学シミュレーションでも再現された。圧力による-O-D-O-形成は、水素がより強固に取り込まれることを反映しており、実験的に観測されたケイ酸塩融体中の水の高い溶解度のメカニズムとして働く。一方、0-10GPa, 3000KにおけるドライNa
Si
O
の圧縮は、Si-O-Si角の曲げに支配される。さらに、含水Na
Si
O
融体の分子動力学シミュレーションから、圧力上昇とともに、2(
Si-O
+ Na
)
Si-(O-
Si-O)
+ 2Na
およびSi-O
+ Na
+ Si-OH
Si-(O-H-O-Si)
+ Na
で示される反応により、ナトリウムイオンがネットワーク修飾の役割を果たさなくなることを示唆している。
鈴木 哲士*; 湯口 貴史*; 石黒 啓斗*; 遠藤 京香*; 加藤 あすか*; 横山 公祐*; 小北 康弘; 横山 立憲; 坂田 周平*; 大野 剛*; et al.
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Internet), 119(1), p.230807_1 - 230807_18, 2024/02
被引用回数:1 パーセンタイル:51.28(Mineralogy)沈み込み帯における火成活動は、地下深部での熱や物質の供給の観点から重要な地質現象である。火成活動がとりわけ大規模であった時期(フレアアップ)には、大量のマグマが生成されることで大陸地殻の発達・進化が促進されたと考えられるが、詳細なマグマ溜りプロセスについての理解は乏しい。そこで本研究では、フレアアップ期の沈み込み帯におけるマグマ溜りプロセスの時空間変化を明らかにすることを目的とし、北上山地の白亜紀深成岩体のひとつである久喜花崗岩体の岩石学的、年代学的研究を行った。久喜岩体の標高ごとの岩石サンプルのモード組成や全岩化学組成は、久喜岩体での鉛直方向の分別結晶作用が生じたことを示唆する。ホルンブレンドに対して地質温度圧力計を適用したところ、定置深度は約10km、温度条件は800Cから730
Cとなった。ジルコンに対するU-Pb年代・Ti濃度定量分析の結果から、久喜岩体は約125Maに900
Cから700
Cまでの冷却を受けたことが明らかとなった。また、ジルコンのTh/U比と結晶化温度の関係から、900
Cから800
Cまでに分別結晶作用が大きく寄与したこと、岩体の深度方向でその傾向が一様であることが示唆される。
高野 将大*; 鍵 裕之*; 森 悠一郎*; 青木 勝敏*; 柿澤 翔*; 佐野 亜沙美; 飯塚 理子*; 土屋 卓*
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Internet), 119(1), p.240122_1 - 240122_9, 2024/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Mineralogy)硫化鉄(FeS)の高圧高温下での水素化は、水素と硫黄が地球や他の地球型惑星のコアの軽元素として有望な候補であることから注目されている。これまでのFeSの水素化反応に関する報告では、出発物質の化学組成は十分に明らかにされていなかった。本研究では、Fe1.000S(トロイライト)を出発物質としたFe-S-H系の高温高圧条件下での中性子回折とX線回折のその場測定を報告する。決定された占有率は、以前の研究で報告されたものより著しく低く、FeSの水素化は硫化鉄の化学組成に強く影響されることを示している。
山田 来樹; 高橋 俊郎*; 小北 康弘
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Internet), 118(1), p.221219a_1 - 221219a_26, 2023/11
被引用回数:2 パーセンタイル:34.82(Mineralogy)本研究では、西南日本弧の富山堆積盆に分布し日本海での背弧拡大に伴って形成された漸新世中新世火山岩類の岩石成因と、その沈み込み帯火成活動の時空変遷を明らかにした。この論文では、23-16Maに形成された安山岩と流紋岩の全岩主要・微量元素および全岩Sr-Nd同位体の化学組成を報告し、モデル計算の結果と比較することで岩石成因を定量的に議論した。その結果、以下の3つの結論を得た。(1)流紋岩質マグマは玄武岩質
安山岩質マグマの地殻同化作用によって作られた。(2)安山岩類はスラブ流体やスラブメルト、地殻物質の相互作用で生成された高Mg安山岩、高Sr安山岩、ソレアイト質安山岩からなる。(3)アセノスフェリックマントルのマントルウェッジへの上昇が沈み込む太平洋プレートの溶融を引き起こし、安山岩質なマグマ活動が流紋岩質な火成活動を誘発した。
湯口 貴史*; 五十公野 裕也*; 笹尾 英嗣
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Internet), 117(1), p.220415_1 - 220415_12, 2022/00
被引用回数:1 パーセンタイル:7.69(Mineralogy)本研究では、土岐花崗岩を対象に主要構成鉱物である斜長石の変質の程度を定量的に評価する新しい手法として、記載岩石学的斜長石変質指標の利用を提示した。斜長石中の変質の指標と微小空隙の広がりは反射電子像(BSE image)の解析で取得した。変質した斜長石中の微小空隙の体積は、その粒子中の微小空隙の広がりで特徴づけられる。このことから、斜長石変質指標は斜長石全体に対する変質部の面積の割合として求められる。われわれの先行研究では、土岐花崗岩中の変質した黒雲母中の緑泥石と微小空隙の広がりを指標として用いてきた。本研究ではこの先行研究と同一の試料を用いており、斜長石の変質指標と黒雲母の緑泥石化指標には正の相関が認められた。このことは、2つの指標を独立して用いることが可能であることを示す。また、この結果から、土岐花崗岩では斜長石の変質は黒雲母の緑泥石化に関連していることが明らかになった。