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乙幡 和重*; 渡辺 光崇; 石垣 功; 田畑 米穂*; 岡本 次郎
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 22, p.3417 - 3421, 1984/00
-COOHや-OHの様な側鎮がある新規の機能性共重合体を作ることを目的に、Coからの
線を用いて、ビニレンカーボネート(VCA)をメチルトリフルオロアクリレート(MTFA)の共重合を行った。共重合の結果、VCAがMTFAと共重合することが判明し、その共重合挙動においては、共重合速度は照射線量率の0.92乗に比例し、見掛けの活性化エネルギーは、1.3kcal/molであるとわかった。また、共重合の組成は、両モノマーの仕込み組成(VCA/MTFA)で50/50-10/90の範囲において、50/50の組成にあり、反応性比は
(VCA)=0.29、
(MTFA)=0.07であった。共重合体の性質は、白色パウダー状であり、THF、Acetoneには可溶、水、ベンゼン等には不溶であり、その固有粘度は、30
CDMF溶液中で0.086dl/gで、共重合体は低分子量であることが判った。
荒川 和夫; 瀬口 忠男; 早川 直宏; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 21, p.1173 - 1181, 1983/00
ポリエチレンおよびエチレン-プロピレンゴムを用い、放射線酸化反応におよぼす添加剤の効果について、酸素の吸収と発生ガスから調べた。使用した添加剤は酸化防止剤(NBC,Irganox 10 10,およびDPPD)と耐放射線性助剤である。0.5phr程度の酸化防止剤を添加することにより、酸素の吸収量は1/2~1/3に減少した。酸化防止剤は過酸化ラジカルの連鎖反応を抑えている。一方、耐放射線性助剤も効率よく酸化反応を抑えており、ポリマーマトリックスで線のエネルギー移動剤の役割を果している。その結果、ラジカルの生成量を減少させ、酸化反応が抑えられていることを明らかにした。
大道 英樹; 岡本 次郎
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 20, p.1559 - 1568, 1982/00
イオン交換膜を合成するために、ポリエチレンや含フッ素ポリマーフィルムにメチルトリフルオルアクリレートを放射線グラフト重合せしめた。反応中にフレオン113が存在する時グラフト率は影響を受けなっかったが、メタノールが存在すると低下した。フィルムの厚み方向でのグラフト鎖分布をXMA法によって調べたところ、フレオンなしで反応を行なった場合は、グラブト鎖が膜の表面近傍に集中しているのに対し、フレオン存在下で反応を行なった場合は、膜の中心部に集中していることがわかった。この現象と関連して、前者のグラフトフィルムに比べて後者のグラフトフィルムでは、より少ないグラフト率によって膜抵抗の減少がもたらされた。これらのグラフトフィルムの耐薬品性についても調べたところ、すぐれた耐酸化性を有することを見出した。
江草 茂則; 幕内 恵三
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 20, p.863 - 874, 1982/00
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸(AAc,MAAc,IAc)などのカルボン酸モノマーとスチレンとの放射線乳化共重合を行なった。これらの酸モノマーの重合挙動を、電導度及びpH滴定法により追跡したところ、重合速度は疎水性の順、つまりIAcAAc
MAAcの順に増加し、さらにその重合の場は主として生長粒子の表面及びその近傍であることが明らかになった。一方、スチレンとこれら酸モノマーとの共重合速度は、スチレンの単独重合速度と比較して、AAcとMAAcの場合には増加するがIAcの場合には減少することがわかった。ストップドフロー法によりラテックスの粒子径を測定したところ、この共重合速度の変化は生長粒子の数によっては説明できず、むしろスチレン分子の油滴から生長粒子への輸送速度によって説明すべきであることが示唆された。
荒川 和夫; 瀬口 忠男; 渡辺 祐平; 早川 直宏
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 20, p.2681 - 2692, 1982/00
5種類のポリエチレン(PE)、エチレン-ブテン共重合体(EB)、およびエチレン-プロピレン共重合体(EPR)を酸素圧力0~500torrの範囲で変えて、Co-60線を照射した。その結果、酸素の消費のG(-O
)値は線量率が1
10
rad/hのときPEで14~18.4、EBで11.6であり、EPRのG(-O
)値は線量率が2
10
rad/hのとき8.3である。定量された酸化生成物はカルボキシル基、水、一酸化炭素、および二酸化炭素である。低密度PE、EBおよびEPRの酸素消費量と酸化生成物の生成量は酸素の圧力に依存せず一定である。また、結晶化度が大きいほど酸素の消費量および酸化生成物の生成量が大きいことが明らかとなった。
林 香苗; 立花 道則*; 田中 義則*; 岡村 誠三*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.1571 - 1576, 1981/00
これまで触媒重合では得られなかったブタジエンと塩化ビニルの共重合体が均一系の放射線重合により得られた。共重合反応パラメーターはr=0.10、r
=0.02(M
=ブタジエン)であり、生成物の平均分子量は反応条件により1000~2500の範囲で変化した。
林 香苗; 田中 義則*; 岡村 誠三*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.1435 - 1443, 1981/00
ブタジエン塊状重合は非常に広い線量率範囲にわたりカチオン機構のみによることがわかった。 生成物の数平均重合度は42、二重結合の残存率は83%でありトランス77%、ビニル23%、シス0%であった。 反応収率が10%をこえるとゲルが生じ始めるがポリマー中の二重結合の残存率は変化しなかった。 このことから重合、環化、架橋の三つの反応が同じカチオン種により相互に関連を持ちながら進行していると推論され反応機構が提案された。
川口 光夫*; 渡辺 光崇; 松田 修*; 田畑 米穂*; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.1525 - 1531, 1981/00
パーフルオルビニル酢酸はカルボキシル基を持ったビニル化合物であり、エチレン、プロピレン、イリブチレン等の-オレフィンと放射線共重合し、親水性を持った含フッ素ポリマーを合成した。ポリマー中のパーフルオルビニル酢酸の割合はモノマー組成比によらずほぼ30%程度であった。この現象は、共重合反応性を検討する場合一般的に用いられるMayo-Lewis式にあてはまらず、末端のみならず前末端も反応性に影響することを考慮したペナルティメートモデルを導入し、実験結果をうまく説明した。
三井 光; 清水 雄一
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.1539 - 1552, 1981/00
0~76wt%のスチレンをグラフト重合したポリエチレンの線分解を、真空中、30~100
Cで行った。線量率は6.35
10
rad/hrであった。水素およびトランスビニレン基の生成量はポリマー中のスチレン単位の増加とともに減少し、これらの生成速度はそれぞれの濃度に関し一次の生成反応とゼロ次の消失反応を仮定した速度式によって表すことができる。ゲル分率は、照射時間および温度によって、ポリマー中のスチレン単位の増加とともに種々に変化する。ゲル分率はCharlesby-Pinnerの式を用いて解析した。これらの速度論的解析によって、スチレンをグラフト重合したポリエチレンの
線分解では、水素の生成反応が幾らか阻害され、橋かけおよび主鎖切断反応は促進されるが、水素の消失反応ならびにトランスビニレン基の生成および消失反応はほとんど影響を受けないという結果を得た。以上の結果について、反応論の観点から考察した。
林 香苗; 香川 一典*; 岡村 誠三*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.1977 - 1984, 1981/00
種々の溶媒中でブタジエンの電子線重合を行い、n-ヘキサン中では重合速度、生成物の数平均分子量は塊状重合の値の8割程度となるが、比較的高収率(~40%)まで架橋していないポリマーが得られることがわかった。 反応はカチオン機構で進行し、生成物のミクロ構造は塊状重合の場合とほぼ同じであった。 ヘキサン溶液では塊状の場合とくらべて分子内環化が生じやすく、一方架橋はおこりにくいことがわかった。 溶液重合におけるモノマー濃度と重合速度の関係を説明するための動力学式を提案し、実験結果とほぼよい一致を見た。
荒川 和夫; 瀬口 忠男; 渡辺 祐平; 早川 直宏; 栗山 将; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.2123 - 2125, 1981/00
高分子中に充分酸素が溶解しており、酸素の拡散が律速とならないような条件で、放射線酸化反応の線量率依存性を調べた。試料は低密度ポリエチレンおよびエチレン-プロピレン共重合体で、酸素雰囲気中・室温で線量率は1.410
から2
10
rad/hrの範囲で
Co-
線を照射した。酸素の消費量はガスクロで、高分子中のカルボニルはNMRで測定した。ゲル分率は沸騰キシレンで抽出して求めた。その結果、酸素の消費のG値の線量率依存指数は-1/3であることを見い出した。また、カルボニル生成のG値およびゲル分率の低下の線量率依存指数も-1/3で、酸素の消費のそれとよく一致している。以上の結果にもとずき酸化反応機構について考察し、酸化反応において一分子停止反応と二分子停止反応の競争反応により-1/3の線量率依存指数を説明した。
林 香苗
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18(1), p.179 - 189, 1980/00
非常に広い線量率範囲にわたってイソブチル・ビニル・エーテルの塊状重合の動力学的研究をおこなった。8.2-227rad/secでの低い線量率ではラジカル重合のみが観測された。8.810
rad/sec以上の高線量率ではラジカル重合とカチオン重合が並行しておこることがわかった。高線量率での生成物の平均重合度は9-10である。モノマーをよく乾燥するとカチオン重合速度が増しより高分子量の生成物が得られた。
林 香苗; 小谷 規孝*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18(1), p.191 - 192, 1980/00
-メチルスチレンの塊状重合(25
C)の動力学的研究を非常に広い線量率範囲にわたっておこなった。8.8
10
~2.2
10
rad/secでの電子線照射下ではカチオン重合とオリゴマー(平均重合度4)の生成が並行しておこる。
線による7.6~256rad/secでの重合速度は水を飽和したモノマーの場合非常に低くラジカル機構による。高線量率でのカチオン重合の反応機構は、乾燥したモノマーの
線重合の場合と本質的には同じであることがわかった。また、
・メチルスチレンはスチレンにくらべて水の影響を受けやすく高線量率での重合速度はスチレンの10%以下であった。
松田 修; 渡辺 光崇; 田畑 米穂*; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18, p.1325 - 1337, 1980/00
既報のメチル,
,
-トリフルオルアクリレート(MTFA)・
-オレフィン交互共重合体中のエステル基濃度をコントロールする目的で、MTFAとテトラフルオルエチレン(TFE)と
-オレフィンの放射線三元共重合を25
C,塊状で行った。これらのモノマーは広いモノマー組成範囲で
-オレフィンを常に50モル%含む三元交互共重合体を生成する。この結果、モノマー混合物中のMTFA/TFE比を変化することによりフルオルオレフィン(MTFA,TFE)と
-オレフィン間の交互構造を失うことなくポリマー中のMTFA含有量すなわちエステル基濃度をコントロールすることができる。本報告では、遊離モノマー機構および錯体機構に基づく動力学的解析によりMTFAとTFEの相対反応性比を議論した。その結果、本三元共重合においてはMTFAの反応性はTFEよりも大きいことが明らかになった。
三井 光; 清水 雄一
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18, p.1115 - 1122, 1980/00
3Mradの電子線を前照射したポリエチレンの線分解反応を、真空中,30~100
Cの温度範囲において行った。線量率は6.35
10
rad/hrであった。
線分解反応における水素の生成反応は前照射によってほとんど影響を受けないが、トランスビニレン基およびゲルの生成反応はいくらか抑制された。水素およびトランスビニレン基の生成速度は、それぞれの濃度に関してゼロ次の生成反応と一次の消失反応を仮定した速度式によって表わすことができる。これらの生成および消失反応の見かけの速度定数および活性化エネルギーは、電子線の前照射によって変化しなかった。ゲル分率はCharlesby-Pinnerの式を用いて解析した。橋かけおよび主鎖切断のG値は前照射によって増加したが、活性化エネルギーは変化しなかった。以上の結果に基づいて、
線によってポリエチレン中に誘起される反応におよぼす電子線の前照射の影響について考察した。
林 香苗; 立花 道則*; 岡村 誠三*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18, p.2785 - 2791, 1980/00
液体ポリブタジエンのn-ヘキサン溶液での電子線照射効果を-10Cでしらべた。照射によりポリマーの架橋と環化反応によるポリマー中の二重結合の減少が並行しておこった。これらの反応がDPPHあるいはトリエチルアミンの添加により抑制されたことより、ラジカル,カチオン両機構共に寄与していることがわかった。
林 香苗; 立花 道則*; 岡村 誠三*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18, p.3381 - 3391, 1980/00
イソプレンの塊状重合を広い線量率範囲にわたり25Cでおこなった。重合速度と生成物の分子量の線量率による変化は、これまでに報告されているいくつかのカチオン重合性モノマーの場合と本質的には同じであった。すなわち7.0~230rad/secではラジカル重合,8.8
10
~2.2
10
rad/secではラジカル重合とカチオン重合が並行的におこった。高線量率での数平均分子量は線量率によらずほぼ一定(850)であった。高線量率での生成物のミクロ構造は主としてトランス-1,4でありシス-1,4が7%,3,4-ビニルが10%,残存二重結合率は90%であった。高線量率ではシス分率と残存二重結合率がやや低下するが、これは重合機構の違いによるものと説明された。
林 香苗; 立花 道則*; 岡村 誠三*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18, p.3297 - 3305, 1980/00
クロロプレンの塊状重合を広い線量率範囲にわたり25Cでおこなった。重合速度と生成物の分子量の線量率による変化のようすは、一般のカチオン重合性モノマーの場合と変らず、低線量率ではラジカル重合、高線量率ではラジカル,カチオン重合が並行しておこることがわかった。高線量率での生成物の数平均分子量は2400であり、ミクロ構造は主としてトランス-1,4であった。高線量率では3,4-ビニル構造と反転トランス構造の割合が増すが、これはラジカル重合とカチオン重合の違いにもとづくものと考えられる。
渡辺 正次郎*; 松田 修; 岡本 次郎; 町 末男; 石榑 顕吉*; 田畑 米穂*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 17(2), p.551 - 559, 1979/00
ヘキサフルオルアセトンと2-メチル-1-ペンテンが0C以下の低温で放射線共重合することを見出した。本報では、共重合を0
Cから-100
Cまでの種々の温度で行い、反応に対する種々の添加物効果および生成共重合体の構造を検討した。その結果、共重合はカチオン重合機構で進行し、交互共重合体を生成することが明らかになった。重合機構と共重合体構造の関係について考案を加えた。
日馬 康雄; 宇田川 昂; 武久 正昭
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 17(2), p.393 - 404, 1979/00
シリカゲルに吸着したスチレンの放射線重合に及ぼす線量率効果の影響を4.410
~3
10
rad/hの範囲で
線および電子線を用い検討した。重合初期速度の線量率依存性は3
10
rad/h以下ではほぼ1次となり、これ以上の線量率では徐々に低下する。検討した線量率範囲ではカチオン機構ならびにラジカル機構によるグラフと重合およびホモ重合が同時に進行する。カオチン重合速度の線量率依存性は3
10
rad/h以下では-1次、ラジカル重合では3
10
rad/h以下では線量率の0.65次になる。高線量率領域では、グラフト重合物の量ならびに分子量が低下しカオチン重合が増加する。4.4
10
rad/h以上では重合の初期に極めて高分子量のグラフトポリマーが生成し、このポリマー生成の線量率依存性は1次をこえている。このことから本重合機構はモノマーあるいは生長鎖の励起に関連して起こるものと考えられる。