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横田 久美子*; 田川 雅人*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
Journal of Surface Analysis, 20(3), p.221 - 225, 2014/03
Oxidation reaction efficiency of the embedded Si atoms in the diamond-like carbon (DLC) film was studied with a combination of the broad O-atom beam, high-speed chopper wheel and synchrotron radiation photoelectron spectroscopy (SR-PES). The high-speed chopper wheel converted the translational energy distribution of O-atom into spatial distribution on the DLC surface. High spatial and energy resolutions of SR-PES allow studying the difference in oxidation states of Si atoms in different translational energies. It was confirmed that the SiO was formed by the high-energy collision conditions of O-atoms, whereas sub-oxides are formed with the low-energy collisions. The efficiency of SiO
formation at 9 eV-collision is evaluated to be 4 times greater than that at 2 eV-collision.
平尾 法恵; 馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖
Journal of Surface Analysis, 17(3), p.227 - 231, 2011/03
PEEM(光電子顕微鏡)と軟X線放射光を組合せた顕微XAFSは固体表面の元素分析,原子価状態,電子構造,分子配向マッピングに有力な手法である。しかし、表面吸着,拡散反応などの現象を追跡するためには、より高速化が必要である。そこで、ポリキャピラリーレンズの放射光のエネルギーを変化させても焦点が変化しないという特性を活かし、軟X線領域(1.8-4.2keV)の放射光とポリキャピラリーレンズを組合せ、放射光ビーム集光の技術開発を行った。この結果、強度が55倍となり、1画像測定が10ミリ秒に短縮されたため、高速の顕微XAFS測定が可能となった。
馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 平尾 法恵
Journal of Surface Analysis, 17(3), p.333 - 336, 2011/03
近年、ナノメートル領域を観察することができる顕微分光法が数多く開発されている。しかし、電子線やイオンビームを収束して走査する「スキャニング型」の顕微分光法は、顕微鏡像の観察に時間がかかるため、表面で起こるダイナミックな現象をリアルタイムで観察することは難しい。そこで本研究では、軟X線領域の放射光を照射したときに発生する光電子を静電レンズにより拡大する「イメージング型」の顕微分光システムを開発し、これを有機薄膜のナノ構造解析に応用した。従来までは、この方法でひとつの顕微像観察に要するのに必要な時間は、数秒程度であったが、放射光をX線ポリキャピラリーレンズにより集光することにより、観測時間を約10ミリ秒まで短縮することができた。この手法を用いて、固体表面に蒸着したフタロシアニン,シリコンポリマーなどの有機薄膜の顕微鏡像を観察した結果、種々の蒸着条件や温度における電子構造,分子配向の変化をナノメートルオーダーでリアルタイム観測することができた。
寺岡 有殿; 吉越 章隆; Harries, J.
Journal of Surface Analysis, 15(3), p.303 - 306, 2009/03
水素貯蔵金属であるV(111)、多結晶バナジウム、VCrTa合金の表面酸化膜と水素脱離温度との関係を研究するために、自然酸化膜で覆われたそれら金属表面を軟X線放射光を用いて光電子分光分析した。酸化膜の深さ分析を放射光のエネルギーを変えることで行い、膜厚を推定した。V(111)の自然酸化膜は713Kに加熱することで消失したが、多結晶バナジウムとVCrTa合金では873Kでも酸素は残留した。その場合、VとCrの酸化物は消失するが、Taの酸化物が残留することがわかった。加熱によって酸化の組み換えが起こったと考えられる。したがってTaの酸化がVCrTaの酸化膜を決定するといえる。さらに、人工酸化膜形成を超音速分子線で制御できることも見いだされた。
高桑 雄二*; 小川 修一*; 石塚 眞治*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
Journal of Surface Analysis, 13(1), p.36 - 84, 2006/04
本稿では、SiとTi表面での酸化反応をリアルタイム観察するために開発した表面分析法を用いた最近の研究成果を紹介する。酸素吸着曲線,酸化状態,酸化膜厚,酸化膜の表面構造・形態,電子状態の時間発展から極薄酸化膜形成過程を調べるために、オージェ電子分光, 反射高速電子回折(RHEED-AES), 放射光内殻光電子分光(SR-XPS), He-I共鳴線を用いた価電子帯光電子分光(UPS)をリアルタイム表面分析に用いた。RHEED-AESによりSi酸化反応中に酸素吸着速度とエッチング速度を同時に求め、さらに、酸化の体積膨張に伴うSi原子放出を観察した。Ti(0001)表面酸化のRHEED-AES観察では、酸化膜がエピタキシャル成長し、酸素吸着曲線の変化に対応して酸化膜の表面形態が周期的に変化することを明らかにした。O1s, Si2p, Ti2p光電子スペクトルにおいて化学シフトが明瞭に観察され、SR-XPSを用いて酸化状態と酸化膜厚の時間変化を追跡した。UPSは価電子帯の状態密度だけでなく、欠陥準位によるバンドベンディングと仕事関数の情報を酸素吸着曲線と一緒に得るために有用である。
山本 博之; 馬場 祐治
Journal of Surface Analysis, 7(1), p.122 - 127, 2000/03
深さ方向分析が非破壊で可能であれば、そのメリットは非常に大きい。XPS(X線光電子分光法)は非破壊法であるが、分析深さは一定であり、通常の方法では深さ方向分布は得られない。XPSの分析深さは光電子の脱出深さに依存しており、その脱出深さは光電子の運動エネルギーによって変化することから、エネルギー可変の放射光(1.8~6.0keV)を励起源として用いると、それぞれのエネルギーに応じて分析深さが変化することが期待される。本研究では種々の励起エネルギーでSi酸化膜のXPSスペクトルを測定し、その分析深さを変化させて測定を行った。これらの結果から、Si(100)基板上のSiO熱酸化薄膜、O
イオン注入層について、表面数mm程度の領域における深さ方向分布を化学状態を含む形で非破壊的に得た。本法は、従来までの深さ方向分析に加えて新たな情報を提供する手法と考えられる。