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永井 崇之; 小林 秀和; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*; 佐藤 修彰*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*; 関本 俊*
KURNS Progress Report 2018, P. 105, 2019/08
中性子照射によるホウケイ酸ガラスの構造変化を詳細に理解することを目的に、2017年度に京都大学研究炉KURにて照射実験を行い、2018年度に照射後のガラス試料の構造変化をラマン分光測定で評価した。照射前後のラマンスペクトルを比較した結果、照射によってSi-O架橋構造のピーク高さの変化を観察した。
関 美沙紀; 石川 幸治*; 永田 寛; 大塚 薫; 大森 崇純; 花川 裕規; 井手 広史; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURNS Progress Report 2018, P. 257, 2019/08
JMTR施設の廃止措置を進めるにあたり、多くの放射性廃棄物が発生するが、これらはドラム缶等に格納し、コンクリートを充填して、廃棄体とする計画である。しかし、アルミニウムは、コンクリートと反応し水素ガスが発生し、廃棄体を破損することが懸念されている。本研究は、湿式法によるアルミニウムの安定化処理法の開発を行った。JMTRで多く使用されている2種類のアルミニウム試料を準備し、KURで照射した後、強塩基であるNaOHに溶解した。溶解液をろ過した後、中和処理をしてAl(OH)を生成した。それぞれの工程で得た残差及び溶液は、放射化分析を行った。この結果、Al合金内に含まれる不純物CrおよびFeはAl成分と分離することができ、低レベルのAl(OH) の抽出が可能であることが示唆された。今後、Al(OH)の焼成温度の最適化を図り、安定なAlO を製作する条件を決定する。
深谷 裕司; 中川 繁昭; 後藤 実; 石塚 悦男; 川上 悟; 上坂 貴洋; 守田 圭介; 佐野 忠史*
KURNS Progress Report 2018, P. 148, 2019/08
日本原子力研究開発機構は高温ガス炉の核設計予測手法の高度化を目的とした研究開発を始めた。商用高温ガス炉初号基のためのフルスケールモックアップ試験を回避できる可能性がある一般化バイアス因子法の導入と高温ガス炉体系への炉雑音解析の導入を目的とする。そのために、B7/4"G2/8"p8EUNU+3/8"p38EU(1)と名付けた黒鉛減速体系炉心を京都大学臨界実験装置KUCAのB架台に新たに構築した。この炉心は一般化バイアス因子法を用いるための参照炉心としての役割を果たし、この炉心では、炉雑音解析手法開発に必要な炉雑音の測定も行っている。それに加え、HTTR運転員の保安教育も行った。
大泉 昭人; 福島 昌宏; 辻本 和文; 千葉 豪*; 山中 正朗*; 佐野 忠史*; Pyeon, C. H.*
KURNS Progress Report 2018, P. 38, 2019/08
加速器駆動未臨界システム(ADS)の研究開発において、マイナーアクチノイド(MA)の核データ検証に資する反応率の実験データの拡充は重要である。本実験では、核破砕中性子源を用いた未臨界炉心(k=0.998)の体系を京都大学臨界実験装置(KUCA)で構築し、ウラン-235(U)に対するネプツニウム-237(Np)及びアメリシウム-241(Am)の核分裂反応率比を核分裂計数管で測定した。その結果、Np/U及びAm /Uは、それぞれ0.0140.002,0.0230.005となった。ここで得られた実験結果は、今後核データの検証に用いられる。
福島 昌宏; 大泉 昭人; 山中 正朗*; Pyeon, C. H.*
KURNS Progress Report 2018, P. 143, 2019/08
加速器駆動未臨界システム(ADS)の冷却材候補である鉛及びビスマスの核データ検証に資するため、鉛とビスマスの混合比を系統的に変化させたサンプル反応度価値測定を実施した。これらのデータは、2013年及び2017年に個別に取得された鉛サンプル及びビスマスサンプル反応度価値の実験データを補完するものあり、今後、系統的な核データ検証に用いられる。
中村 詔司; 木村 敦; 岩本 修; 芝原 雄司*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*
KURNS Progress Report 2018, P. 106, 2019/08
核変換による高レベル放射性廃棄物の大幅な低減化、資源化を目指した革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)において、長寿命核分裂生成核種Csの中性子捕獲断面積測定研究を京都大学複合原子力科学研究所にて行った。本論文は、京大原子炉(KUR)を用いたCsの熱中性子捕獲断面積の測定について報告するものである。
高原 省五; Pratama, M. A.*; 池上 麻衣子*; 福谷 哲*
KURNS Progress Report 2018, P. 240, 2019/08
本報告書は平成30年度京都大学原子炉実験所共同利用の成果報告書である。本共同利用は福島第一原子力発電所事故後の住民の内部被ばく線量評価に資することを目的として実施するものであり、具体的には、福島事故によって汚染されたイノシシ肉に含まれるCs-137の胃腸管吸収率を評価した。
藤田 善貴; 関 美沙紀; 滑川 要二*; 西方 香緒里; 木村 明博; 柴田 晃; 佐谷戸 夏紀; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURNS Progress Report 2018, P. 155, 2019/08
高濃縮ウランの利用低減や核不拡散及び核セキュリティ、核分裂生成物の処理の観点から放射化法((n,)法)によるMo-99(Mo)製造の研究開発が進められている。この方法をMo/Tcジェネレータに適用するためには、Mo吸着剤として広く用いられているアルミナ(AlO)の特性改善が必要不可欠である。本研究では、4種類のAlO試料を準備し、照射済MoOペレットを用いてMo吸着およびTc溶離特性を評価した。また、Mo濃縮率の異なる3種類のMoOペレットを照射して、生成されるMo比放射能を比較した。その結果、Mo吸着量はV-B-300が最も優れているとともに、Tc溶離率も約80%と比較的高く、得られるTc溶離量が最も多いことを明らかにした。Mo濃縮率比較では、58.82%の濃縮ペレットで予想放射能量に近かったのに対して、98.5%以上の濃縮ペレットでは予想よりも小さい比放射能が得られた。今後、より高精度な実験方法を検討する必要がある。