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論文

Counter-anion effect on the properties of anion-conducting polymer electrolyte membranes prepared by radiation-induced graft polymerization

越川 博; 吉村 公男; Sinnananchi, W.; 八巻 徹也; 浅野 雅春; 山本 和矢*; 山口 進*; 田中 裕久*; 前川 康成

Macromolecular Chemistry and Physics, 214(15), p.1756 - 1762, 2013/08

 被引用回数:18 パーセンタイル:47.38(Polymer Science)

貴金属フリー液体燃料電池用自動車に適用できるアニオン伝導電解質膜(AEM)の開発において、電解質膜の耐熱性や高い含水率に起因する燃料透過が問題になっている。そこで、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合膜(ETFE)にクロロメチルスチレン(CMS)を放射線グラフト重合後、グラフト鎖をトリメチルアミンにより4級化することでAEMを作製し、含水性,安定性に及ぼす電解質膜の対アニオンの効果を調べた。4級化によって得られた塩化物塩の膜(塩化物膜)は、炭酸水素ナトリウム水溶液に浸漬することで重炭酸膜に変換した。また、1M KOH水溶液でアニオン交換後、窒素ガスで飽和させた水で洗浄することで、重炭酸化物塩の生成なしに水酸化物膜に変換できた。塩化物膜及び重炭酸膜に対して、水酸化物膜は4倍の伝導率及び2倍の含水率を示した。また、熱分析測定より、水酸化物膜が他の二つの膜よりも安定であることがわかった。以上の結果から、水酸化物膜の水酸化アルキルアンモニウムが化学的に不安定であること、安定化するために高い含水率を示すことを明らかにした。

論文

A Novel characterization method for graft-polymer structures chemically attached on thermally stable polymer films

榎本 一之; 高橋 周一; 前川 康成

Macromolecular Chemistry and Physics, 213(1), p.72 - 78, 2012/01

 被引用回数:11 パーセンタイル:32.70(Polymer Science)

燃料電池開発において、その心臓部分である電解質膜の高温耐久性が自動車用電源の実現に必要不可欠である。グラフト型電解質膜は、熱的,化学的に安定なフッ素系基材膜にスチレンスルホン酸やアルキルスルホン酸を導入することで作製するため、そのグラフト鎖の構造,分子量等を詳細に調べることが困難であった。最近、グラフト鎖が高分子鎖切断など分解することなく基材膜界面から直接脱離することを見いだした。そこで、今回、フッ素系基材膜へのアクリル酸メチルのグラフト重合とグラフト鎖のスルホン化により得られる新規アルキルスルホン酸グラフト鎖を上記脱離法により単離し、その化学構造と分子量を解析した。その結果、スルホン化過程で、脱カルボニルが起こる場合と起こらない場合があり、結果として3つの異なるモノマーユニットからなる3元系グラフト鎖であることがわかった。さらに、分子量測定より、アルキルスルホン酸グラフト鎖の分子量は約7万と、これまでの報告にあるグラフト鎖同等であることが解析できた。今後、このようなグラフト鎖の構造の燃料電池特性に及ぼす効果を詳細に検討する。

論文

Radiation-induced reaction of sulfonamide-containing polymers in the film state for color imaging

前川 康成; 加藤 順*; 片貝 正史*; 石原 雅昭*; 榎本 一之; 萩原 時男*; 石井 達人*; 伊藤 和男*; 越川 博; 吉田 勝

Macromolecular Chemistry and Physics, 209(6), p.625 - 633, 2008/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:6.73(Polymer Science)

ナノスケールの微細パターンニングに適した電子ビームを利用した高密度メモリなどの電子材料システムの構築を目的に、高分子薄膜の電子線発色反応の解析とそのナノカラーイメージングへの応用について検討した。電子線感受性の高いスルホンアミド(SO$$_{2}$$ -NH)骨格を有するポリマーを合成し、その有機薄膜の電子線反応性及び電子線反応部位の化学修飾反応によるナノ発色パターン形成性を調べた。スルホンアミド骨格を有するポリマーは、電子線照射でスルホンアミド部位の化学選択的な開裂によりFries転位生成物を与えることを見いだした。ポリスルホンアミドの電子線反応によるアニリン誘導体の生成は、酸性物質が塩基性物質に化学変換される興味深い反応である。電子線照射後の薄膜は、塩基性部位(アミノ基)のエーリッヒ反応により黄$$sim$$橙色に発色した。次いで、上記薄膜の電子線描画装置によるナノ発色パターン形成性を評価し、300nmの分解能で発色パターンを示すことから、電子ビームによる高分子薄膜中のFries転位反応がナノカラーイメージングに有効であることを実証した。

論文

Chemical modification of a poly(ethylene terephthalate) surface by the selective alkylation of acid salts

Li, J.; 前川 康成; 八巻 徹也; 吉田 勝

Macromolecular Chemistry and Physics, 203(17), p.2470 - 2474, 2002/12

 被引用回数:14 パーセンタイル:43.52(Polymer Science)

イオン穿孔膜の高機能化のためには、微細孔表面の親水性や電荷量が重要である。そこで、PETイオン穿孔膜微細孔の親水性を制御する目的で、膜表面上のカルボン酸塩の選択的アルキル化による親水性PET膜表面の化学修飾を試みた。KF触媒下、臭化アシルを求電子試薬として用いると、アルキル化反応の進行に伴って膜表面の疎水性が増加した。アルキル化試薬の化学的導入は、フッ素試薬との反応においてフッ素由来のXPSスペクトルから確認できた。蛍光試薬との反応により、表面の励起,発光スペクトルのピーク強度が指数関数的に増加した。このことから、カルボン酸塩のエステル化は、反応後期まで阻害されることなく進行することが示唆された。さらに、アルキル化反応による接触角と蛍光スペクトル変化の比較から、反応の初期に、親水性表面の疎水性が回復していることが明らかとなった。

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