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石寺 孝充; 黒澤 精一*; 木部 智*; 大内 祐司*
Physics and Chemistry of the Earth, 65, p.60 - 65, 2013/00
被引用回数:1 パーセンタイル:5.35(Geosciences, Multidisciplinary)放射性核種の収着挙動は、岩石中の鉱物の種類や含有量に強く影響される。しかしながら、XRD分析のようなこれまで行われている鉱物の定量方法では、結晶度の違い等による定量誤差を避けることができず、また、同種の鉱物においても核種の収着挙動に違いが見られており、岩石中の鉱物の含有量から核種の収着挙動を正確に見積もることは困難である。核種の鉱物への収着は、鉱物中の1種類もしくは数種類の分配係数の異なる収着サイトへの収着によって支配されている。そのため、岩石に対する放射性核種の収着挙動を評価するうえでは、鉱物の含有量ではなく、鉱物中の収着サイトの量を正確に見積もることが重要である。本研究では、日本原子力研究開発機構・幌延深地層研究センター付近の地下より採取された堆積岩試料を用いて、Cs+の収着試験を行った。試験は、バックグラウンドの陽イオンとして、選択定数の異なるK+, Na+イオンを使用し、Cs+濃度をパラメータとして行った。これら陽イオン存在下での、Csの収着量と溶液中のCs濃度の関係より、幌延地域の堆積岩中の鉱物の収着サイト密度をフィッティングにより定量した。
ions in Na- and Ca-montmorillonite mixtures小崎 完*; 澤口 拓磨; 藤島 敦; 佐藤 正知*
Physics and Chemistry of the Earth, 35(6-8), p.254 - 258, 2010/00
被引用回数:25 パーセンタイル:56.26(Geosciences, Multidisciplinary)モンモリロナイトを主成分とする圧縮ベントナイトは、高レベル放射性廃棄物の地層処分において緩衝材の候補材とされている。処分場において想定されるベントナイトの変質の一つとして交換性陽イオンであるNa
のCa
への部分的な置換が考えられる。Ca
はセメント系材料から溶出し、緩衝材内に拡散する。本研究では、ベントナイト緩衝材の性能を低下させる可能性のある上記変質を評価するため、種々のCa
イオン当量分率に調整したNa/Ca混在型モンモリロナイトを用いた非定常一次元拡散試験を行い、HTOとCa
イオンの見かけの拡散係数を決定した。乾燥密度1.0Mg m
におけるHTOの見かけの拡散係数はCa
イオン当量分率が増加するに従い、わずかに増加した。しかしながら、同乾燥密度におけるCa
の見かけの拡散係数及び拡散の活性化エネルギーはCa
イオン当量分率に依存しなかった。この結果より、おもに間隙水中を拡散すると想定されるHTOとは異なり、Ca
イオンの拡散は層間で支配的に起こっていると考えられる。
佐藤 治夫
Physics and Chemistry of the Earth, 33(Suppl.1), p.S538 - S543, 2008/00
地層処分において使用される人工バリア材及び埋め戻し材を構成する主要構成粘土鉱物であるスメクタイトに着目し、その表面での水の熱力学データに基づいてベントナイトの膨潤圧を求めた。スメクタイト密度0.6-0.9Mg/m
の範囲において、含水比(0-83%)をパラメータにスメクタイト表面の水の活量と相対部分モルギブスの自由エネルギー(dG)を測定した。スメクタイトは、あらかじめ、層間イオンをNaに置換させるとともに、可溶性塩を除去し、精製したものを用いた。活量とdGは含水比の減少に伴い低下し、過去に報告されたクニピアF(ほぼ100%がスメクタイト)と同様な傾向であった。自由水と含水したスメクタイト間での平衡状態における水の化学ポテンシャルバランスの差(dG)に基づいて膨潤圧を計算し、さまざまな種類のベントナイトや種々の条件で取得された実測値と比較した結果、計算値は実測値と一致した。このことは、ベントナイト中のスメクタイト含有率や珪砂混合率が既知の場合、スメクタイト表面での水の熱力学データに基づいて、任意のベントナイトや乾燥密度に対する膨潤圧を定量的に求めることができることを示している。
山口 徹治; 山田 文香; 根岸 久美*; 星野 清一; 向井 雅之; 田中 忠夫; 中山 真一
Physics and Chemistry of the Earth, 33(Suppl.1), p.S285 - S294, 2008/00
ベントナイトとセメントが共存する放射性廃棄物処分場の人工バリアシステムの長期的な変質を評価することは安全評価上重要である。これまでに実施してきた研究成果に基づく評価手法整備をさらに進めるため、本研究ではまず、セメント系材料の変質で生成する可能性のある鉱物を既往の知見から選定し、二次鉱物生成モデルを作成した。セメント硬化体の変質試験を実施して、このモデルを検証した。また、既に開発していたベントナイトの透水係数モデルに、温度に依存する粘性項を付加し、この新しいモデルを原環センターが報告していた80
Cにおける透水試験の推移と照合することで検証した。さらにこれらのモデルを用いて、セメントとベントナイトが共存する人工バリアシステムの10,000年間に渡る変質を解析し、その計算結果を詳細に検討することにより、温度が変質挙動に強く影響すること、変質はベントナイト中の主要な鉱物の溶解速度が遅いことや、拡散でしか物質が移行しないことにより制限されること、はじめの1,000年間に比べてその後は変質速度が有意に遅くなること、地下水中の塩濃度は変質挙動に複雑な影響を与えることなどを見いだした。

O and applying electric potential gradient田中 真悟*; 野田 菜摘子*; 東原 知広*; 佐藤 正知*; 小崎 完*; 佐藤 治夫; 畑中 耕一郎
Physics and Chemistry of the Earth, 33(Suppl.1), p.S163 - S168, 2008/00
圧縮ベントナイト中の物質移行経路について検討するため、ベントナイトの主成分であるモンモリロナイト中の水の移行挙動について調べた。
Oを水のトレーサとし、モンモリロナイトの乾燥密度1.0, 1.2, 1.4Mg/m
に対して拡散実験と電気浸透実験を行った。拡散実験からは見掛けの拡散係数を、電気浸透実験からは移流速度と水理学的分散係数を決定するとともに、これまでに報告されているHe, Na, Clのデータと比較することにより移行経路について検討した。各イオンの濃度分布とピーク位置の比較から、分散係数はHe, H
O, Cl, Naの順に減少し、この違いは化学種によって移行経路が異なるとともに、移行経路の違いによって分散係数が異なったことによると考えられた。
石寺 孝充; 上野 健一; 黒澤 精一*; 陶山 忠宏*
Physics and Chemistry of the Earth, 33(Suppl.1), p.S269 - S275, 2008/00
被引用回数:25 パーセンタイル:52.03(Geosciences, Multidisciplinary)炭素鋼を低酸素条件下80度において10年間圧縮ベントナイトに接触させた。その結果、圧縮ベントナイトの陽イオン交換容量が大きく変化しておらず、XRD分析においても新たな粘土鉱物の生成は確認されなかったことから、スメクタイトの変質は起こっていないものと考えられた。また、圧縮ベントナイト中へ移行した鉄腐食生成物はほとんどが2価であり、強く結晶化していないことがわかった。
山口 徹治; 坂本 好文; 赤井 政信; 高澤 真由美; 飯田 芳久; 田中 忠夫; 中山 真一
Physics and Chemistry of the Earth, 32(1-7), p.298 - 310, 2007/00
被引用回数:49 パーセンタイル:74.11(Geosciences, Multidisciplinary)モンモリロナイトの溶解速度,水酸化物イオンの拡散係数及び透水係数をベントナイト-砂混合土圧縮体について実験的に調べ、定式化した。これらの式を用いてベントナイト系人工バリアの透水係数の変化を予測するために、物質移行-化学反応連成解析コードを開発した。
杉田 裕; 藤田 朝雄; 高橋 義昭*; 川上 進; 梅木 博之; 油井 三和; 浦上 学*; 北山 一美*
Physics and Chemistry of the Earth, 32(1-7), p.32 - 41, 2007/00
被引用回数:6 パーセンタイル:19.30(Geosciences, Multidisciplinary)本論文はPhysics and Chemistry of the Earth Tours 2005 Meeting特集号に投稿する論文である。日本の処分事業を進めるうえでのアプローチについて紹介するとともに、処分場概念の設計へ反映する材料の要件の検討の一例として、処分場の閉鎖にかかわる材料と人工バリア材料との関連について水理解析の結果を示している。処分事業を進めるうえでのアプローチとしては、公募方式の採用に基づき、処分場が決まっていない前提条件でどのように処分場の性能を確保するか、その確からしさが段階を追って精度を増すという考え方を示したものである。
Ochs, M.*; Lothenbach, B.*; 柴田 雅博; 油井 三和
Physics and Chemistry of the Earth, 29(1), p.129 - 136, 2004/01
被引用回数:24 パーセンタイル:50.15(Geosciences, Multidisciplinary)地層処分システムの人工バリアの一つである緩衝材として、圧縮ベントナイトの利用が検討されている。緩衝材への放射性核種の収着分配係数や、緩衝材中でのそれら拡散係数を導出するためには、圧縮ベントナイトの間隙水化学を適切に推定することが重要となる。本論文では間隙水化学に寄与する重要なパラメータについての感度解析について論じる。本論文の間隙水モデルでは、共存鉱物等の溶解、粘土鉱物のイオン交換、および表面錯体モデルによる粘土鉱物結晶端(SOHサイト)でのH
の着脱を取り扱う。感度解析でのパラメータは、ベントナイトに共存する方解石、石膏、可溶性塩(NaCl)の溶解量、および二酸化炭素分圧とした。なお、いくつかの計算は空隙での電気二重層を考慮した。解析の結果、SOHサイトと炭酸の2つのpH緩衝システムが効果的に働いていることが示された。炭酸分圧が一定の場合には、間隙水のpHは主として炭酸バッファーで支配され、閉じた系として取り扱う場合にはSOHサイトの寄与がより重要となる。また、いずれのケースでも、共存鉱物/不純物の溶解は、イオン強度や炭酸濃度を介して、上記の反応に影響を及ぼす。なお、ベントナイト空隙に電気二重層を考慮すると、1200kg/m
以上の乾燥密度では、すべての間隙の空間は拡散層で占められることとなり、自由な間隙水の空間はないことになる。