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山野 秀将; 飛田 吉春
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.716 - 723, 2006/11
実用化戦略調査研究における安全設計評価のため、炭酸ガス冷却高速炉の炉心損傷事故(CDA)の事象推移解析を実施した。代表的なCDA起因事象として冷却材流量喪失時スクラム失敗(ULOF)事象を選定した。本解析から、炉心から被覆管が溶融移動することにより出力バーストが生じるが、これにより溶融燃料は主として下方へ流出し、反応度は未臨界状態に静定する事象推移を得た。本解析対象とした設計では、下部軸ブランケット(LAB)が短いため再臨界回避方策は不要である。高増殖比を狙ってLABを拡張した場合のため、検証された燃料固化モデルを用いて炉心崩壊直後のLAB領域への燃料浸入長を評価した。長いLABを採用した炉心には、早期燃料流出促進のための設計方策を提示した。
飛田 吉春; 山野 秀将
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.724 - 729, 2006/11
鉛ビスマス冷却MN(混合窒化物)燃料高速炉のULOF事象解析を実施し、重金属冷却高速炉の炉心損傷事故における事象推移特性と支配現象を明らかにした。鉛ビスマス冷却MN燃料高速炉の炉心損傷事故では、燃料スウェリングによる燃料浮上の有無が事象推移に大きな影響を与えることが示された。今後は、現在JAEAが実施しているNifti試験の知見から得られる窒化物燃料の燃料スウェリング特性を評価に反映する予定である。また、核的事象終息後の崩壊熱除去過程の評価を進め、事故影響の炉内格納性の検討を行う。
伊藤 啓; 堺 公明; 大島 宏之; 田中 伸厚*
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.398 - 405, 2006/11
ガス巻込み現象に対する数値解析手法の適用性を調査するため、基礎試験体系におけるガス巻込み現象を対象とした解析を実施した。実炉への適用を念頭に置き、計算コストを減らすためにかなり粗いメッシュ分割を用いた解析を行い、解析結果の流速分布から伸長渦理論に基づく手法を用いて計算されたガス巻込み判定パラメータを用いて、ガス巻込みの評価を実施した。各解析ケースの結果及び得られた判定パラメータは、実験結果や他のケースで得られた結果と比較を行い、解析精度の評価を行った。その結果、かなり粗いメッシュ分割を用いた場合であっても、数値解析手法が流速の変動挙動やガス巻込み判定パラメータを正しく導くことが明らかになり、また、液深を変化させた場合の挙動も正しく評価されることが明らかになった。さらに、乱流モデル及びメッシュ分割がガス巻込み評価に与える影響について検討し、これらの要素が与える影響は大きくないことが確認された。これらの結果から、本件で用いたガス巻込み評価手法が適切であることが示された。
Liu, W.; 大貫 晃; 呉田 昌俊; 高瀬 和之; 秋本 肇
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.340 - 345, 2006/11
原子力機構が開発した稠密バンドル用BT相関式をTRAC-BF1に組み込み、1350MWe級高転換炉心における熱水力特性を評価した。MCPRが1.3になるように必要な冷却材流量を算出した。また、強制循環並びに自然循環で水冷却増殖炉で想定された最も厳しい異常な過渡変化及び事故事象-「ポンプトリップによる流量低下事象」に対して、過渡解析を行い、沸騰遷移が発生しないことを確認した。
堺 公明; 江口 譲*; 文字 秀明*; 岩崎 隆*; 伊藤 啓; 大島 宏之
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.406 - 413, 2006/11
高速炉内の自由液面においてくぼみ渦が誘起する2種類のガス巻込み現象に関して、数値解析(CFD)手法を用いたガス巻込み防止設計基準の検討を実施した。1種類目のガス巻込み現象は、ガスコアが出口配管まで伸長されることによって発生し、比較的大量のガスが系統内に吸込まれる。もう1つは、ガスコア先端から継続的に気泡が離脱することによって発生する。自由液面のくぼみ渦に関する基礎試験を対象としたCFD結果に基づき、ガス巻込み防止設計基準を判定するための値として、局所的なCFD無次元数を定義した。その結果、CFD無次元数は、設計においてガス巻込み発生の有無を評価するために有用であることが明らかになった。
大島 宏之; 今井 康友*
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.480 - 487, 2006/11
有限要素法コードSPIRALを用いて、高速炉のワイヤースペーサ型燃料集合体体系における流れ場の数値シミュレーションを実施した。このシミュレーションではメッシュ分割の解に与える影響や、3つの高レイノルズ数型乱流モデル,修正k-eモデル,RNG k-eモデル,代数応力モデルの予測特性を明らかにした。また、コード検証の一環として、19本ピンバンドル解析を実施し実験データとの比較により、その妥当性を確認した。
丹羽 元
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.29 - 31, 2006/11
日本のFRサイクル実用化戦略調査研究の進捗を報告するとともに、第2期研究で主概念として選定されたナトリウム冷却MOX燃料高速炉の革新技術について紹介し、実用化までの道筋について述べる。また、国際協力の重要性を強調する。
坂井 雅之*; 田中 伸厚*; 大島 宏之
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.301 - 304, 2006/11
工業機器の経済性を向上させるためには、機器中に存在する気体又は液体の流れの品質を高めることが重要である。本研究は、局所スケール間平衡仮定(LISEA)に基づく乱流渦流れ解析コードを用いて、非定常ガス巻込み現象の解析を行い、LES解析を適用性やメッシュ分割に対する感度について調査を行った。その結果、次の結果が得られた。(1)LESはDNSよりもメッシュ分割の影響を受ける。そのため、適切な解を得るためにはメッシュ分割に対する十分な検討が必要である。(2)本研究の範囲においては、DNSはメッシュ分割の影響をあまり受けない。(3)LESを用いた解析において、適切な解析パラメータを設定する必要がある。
功刀 資彰*; 河原 全作*; 小瀬 裕男*; 伊藤 啓; 堺 公明
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.385 - 390, 2006/11
従来の設計と比較して、コンパクト化・高冷却材流速化したFBRを設計するために、原子炉内の冷却材自由液面において生じ、ホットレグ配管を通じて熱交換器に気泡を導く可能性のあるカバーガスの巻込みについて、その発生基準を明確化する必要がある。ガス巻込みを生じる流動形態として、くぼみ渦,潜り込み及び液面の乱れ、の3つが存在すると考えられている。本研究では、くぼみ渦によるガス巻込み現象を評価するため、MARS法(Multi-interfaces Advection and Reconstruction Solver)を用いて、非定常渦流れによるガス巻込み実験を対象とした直接数値解析を実施した。本論文では、くぼみ渦によるガス巻込み現象発生の予測に対する直接数値解析手法の適用性が述べられる。
守田 幸路*; 松元 達也*; 福田 研二*; 飛田 吉春; 佐藤 一憲; 山野 秀将
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.211 - 218, 2006/11
本研究では、凝縮を伴う大スケール気泡の過渡挙動に対する一連の実験が実施された。実験で観察された気泡挙動の特徴は、炉心安全解析コードSIMMER-IIIを用いた実験解析を通じて評価された。SIMMER-IIIによるシミュレーションによって、大気泡の凝縮に及ぼす非凝縮性ガスの凝縮抑制効果は小さいことが示された。また、実験で観察された大気泡内には気相と液相が分散することにより混合され、非凝縮性ガス層が発達することはなかったと推測される。本研究により、SIMMER-IIIは非凝縮性ガス存在下の大スケール気泡の凝縮過程を物理的に十分詳細に模擬できることが示された。
小西 賢介; 久保 重信*; 佐藤 一憲; 小山 和也*; 豊岡 淳一; 神山 健司; 小竹 庄司*; Vurim, A. D.*; Gaidaichuk, V. A.*; Pakhnits, A. V.*; et al.
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.465 - 471, 2006/11
FBRの実用化に向けて、炉心安全上の重要課題である再臨界問題排除の技術的見通しを得るために、EAGLEプロジェクトを進めている。EAGLEプロジェクトは、FBRの炉心損傷事故を想定しても、溶融した燃料が早期に炉心外に流出することにより、再臨界問題の排除が可能であることを示すことを目的としている。本プロジェクトは、カザフ共和国の試験炉IGR及び関連施設を用い、炉内試験と炉外試験の特長を生かした試験計画としている。炉内試験計画は、8kgの燃料溶融を実現しナトリウムの存在する条件で燃料流出挙動を観察する炉内大規模ナトリウム試験を2回実施することにより実証性の高い実験的知見を得ることを目的として、小規模試験,中規模試験,大規模ドライ(ナトリウムなし)試験とステップアップするものとした。現在までに炉内大規模ナトリウム試験の1回目までを順次実施し、溶融燃料の早期の炉心外流出を示唆する試験結果を得た。これまでに得られた結果は、今後実施する最終試験の結果と併せて、実機評価の妥当性確認に活用される。
柴本 泰照; 与能本 泰介; 中村 秀夫
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.226 - 233, 2006/11
本試験では、原子力機構材料試験炉を用いて実機相当の放射線照射環境下の沸騰伝熱実験を行い、放射線誘起表面活性(RISA)効果による熱伝達率向上の有無を検討した。炉内照射環境に加えて、同じ試験部を用いて炉外非照射環境でも実験を行い、限界熱流束までの沸騰曲線を取得し、両データを比較することで照射によるRISA効果を検証した。これまでのRISA関連実験で行われてきたプール沸騰ではなく、高い蒸気クオリティを伴う強制対流場かつ実機相当の強い放射線環境の条件で実験を行っており、RISAに関連したこのような実験例はこれまでにない初めての試みである。試験部は直径2-mm長さ100-mmのステンレス製の円管で、圧力が420kPa,質量流束が180
630kg/m
s,入口サブクール度が180
630kJ/kgの範囲で実験を実施している。熱流束評価に伴う誤差評価と入口サブクール度の補正を行い、得られたデータの評価と比較を行った。その結果、原子炉での照射により沸騰曲線が数
C高過熱度側に移動するとともに、限界熱流束が平均約10%上昇した。この結果は、RISA効果による伝熱面の濡れ性向上が熱伝達特性に影響を与えたものと考えられる。
越塚 誠一*; Liu, J.*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 白川 典幸*; 細田 誠吾*; 荒木 和博*; et al.
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.472 - 479, 2006/11
文部科学省革新的原子力システム研究開発事業の枠組みの中で2005年会計年度から5年間の研究プロジェクトを開始した。それはMOX燃料及び金属燃料を対象として高速増殖炉のシビアアクシデントのさまざまな複雑現象を解析するため、Moving Particle Semi-implicit(MPS)手法を用いてCOMPASS(Computer Code with Moving Particle Semi-implicit for Reactor Safety Analysis)と名づけられたコンピューターコードを開発することである。また、金属燃料と被覆材間の共晶反応は分子動力学及び分子軌道法により研究される。MPSにより、凝固を伴う溶融金属流れが解析されるとともに、ラッパ管の弾性解析もまた実施された。その結果は実験及び商用コードと比較された。共晶反応は分子動力学で計算され、参考文献と比較された。以上の数値解析手法は高速増殖炉の炉心損傷事故のマルチフィジックス・マルチスケール現象に有効であることがわかった。
江連 俊樹; 木村 暢之; 林 謙二; 上出 英樹
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.94 - 99, 2006/11
コンパクトなナトリウム冷却炉は高速増殖炉の重要な候補の一つであり、実用化のための研究が行われている。炉容器径のコンパクト化に伴って、ナトリウム冷却材自由表面からのガス巻き込みが設計上の重要な問題の一つとなっており、評価手法や裕度を明らかにすることが必要である。本研究では、水-空気の実験体系にて、自由表面渦によるガス巻き込み現象とその過渡変化に着目して可視化による実験を行った。加えて、循環とガスコア長過渡的な変化の様子を粒子画像流速測定法と渦の可視化を用いて計測した。結果、ガスコア長は渦周囲の循環の発達に遅れて発達することを見いだした。
木村 暢之; 江連 俊樹; 飛田 昭; 上出 英樹
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.391 - 397, 2006/11
ナトリウム冷却高速炉では、経済性向上を図るためプラントシステムのコンパクト化として、原子炉容器径に対する炉出力の増加を検討している。炉出力増加に伴い、冷却材の流速が上昇するため、原子炉容器内の自由液面からカバーガスを巻込むことが懸念されている。そこで、自由液面の下方に水平板(ディッププレート、D/P)を設置することで、液面近傍の流速低下を図ることとしている。ガス巻込み現象に対し、発生が懸念されている箇所を部分的にモデル化した装置により、試験を実施した。本試験では、液位や流速をパラメータとして、ガス巻込み発生条件マップを作成し、それによってガス巻込みの支配因子の抽出を行った。ガス巻込みは、大きく分類して2つのパターンで発生し、いずれも実機設計定格条件より大きく離れていた。一つは、周方向流速(水平流速)が大きくなることによって、コールドレグ配管の後流で発生する渦に起因して発生するものであり、もう一つは、下降流速の増加及び液位の低下によって、H/L配管と炉容器壁の間の領域で発生するものであった。これらについて、PIVを適用し、詳細な流速計測を行うことにより、発生メカニズムを解明した。
上出 英樹; 小川 博志; 木村 暢之; 林 謙二; 飛田 昭
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.421 - 428, 2006/11
ナトリウム冷却高速炉においてスクラム過渡時の温度成層化現象は、炉容器の主要な熱荷重の一つである。原子力機構で検討している大型ナトリウム冷却炉の温度成層化現象を対象に、1/10縮尺水試験を実施した。設計された炉容器はコンパクト化され、多孔板で構成される炉上部機構(UIS)には燃料取り扱い機構のための切り込みを設けている。炉内には、この切り込みを通る速い流れが形成される。試験によりUIS切込み部の近傍では、温度成層界面の上下で急峻な温度分布が形成されるとともに温度変動が観測された。これらは切り込みを通るジェットが成層界面に衝突することに起因することがわかった。また、温度変動の主要な周期は成層界面上下の温度差と界面下の流速により影響を受けることを明らかにした。
内堀 昭寛; 堺 公明; 大島 宏之
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.414 - 420, 2006/11
ナトリウム冷却高速炉の実用化において炉容器内自由液面からのガス巻込みを防止することが重要な課題となっているため、数値解析を利用したガス巻込み発生判定手法の開発を進めている。本研究では、まず、1/1.8スケール上部プレナム部分モデル水流動試験を対象に数値解析を行い、流況再現性について検討した。数値解析では、流路内に障害物として存在するホットレグやコールドレグの周囲に間欠的に渦が発生する結果となったが、渦の発生位置,渦近傍の速度分布,渦の循環等を実験結果と比較したところ良い一致がみられた。次に、この数値解析結果からガス巻込み発生判定を行い、これまでの研究で開発してきた判定手法の適用性を検討した。すべての解析ケースについて、試験結果に整合する判定結果が得られ、判定手法の適用性について見通しを得た。