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麻生 智一; 石倉 修一*; 寺田 敦彦*; 勅使河原 誠; 渡辺 昇; 日野 竜太郎
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/04
中性子科学研究計画では、5MW陽子ビームとターゲットとの核破砕反応で発生した大強度中性子を実験に応じたエネルギーレベルに減速する高効率の減速材の開発が極めて重要である。特に、超臨界水素を用いる冷減速材容器は、扁平、薄肉構造とし、1.5MPa,20Kの条件に耐え、かつ、水素温度の上昇を3K以内に抑制する必要がある。構造強度解析から容器には112MPaの応力が発生し、流動実験及び解析から水素温度を局所的に上昇させる再循環流の発生が顕著なことを確認した。これらの結果を踏まえて、微小フレーム構造等で強度を確保し、旋回流や吹出し流で再循環流の発生を抑制する冷減速材容器構造を提案した。
羽賀 勝洋; 武田 靖*; Bauer, G.*; Guttek, B.*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/04
ESSは高出力陽子加速器を用いた5MWの出力を持つ次世代の中性子源であり、概念設計では水銀をターゲット物質としている。ターゲット容器の健全性を確保する上で、出口流路内で水銀の再循環領域の生成を抑止することが重要であるため、ドイツのユーリッヒ研究所で製作されたアクリル製のターゲットモデルを用いて水流動実験を行い、UVP法を用いてターゲット容器内の流れ場を測定した。実験では、ターゲット容器ヘの水の全流入量を0.88L/sに保持しながら、各入口流路の流量比率を2:1:2, 1:1:1, 1:2:1の3通りに変化させた。その結果、どの条件でも再循環領域が生じており、ターゲット容器下部の入口流路の流量比率が増すにつれ、再循環領域が大きくなることが分かった。この結果より、現在のターゲット容器の構造では再循環領域の生成は不可避であると考えられる。
坂佐井 馨; 片桐 政樹; 岸本 牧; 藤井 義雄
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 6 Pages, 1999/04
原子炉又は加速器施設における中性子モニタ法としてイメージングプレート(IP)を用いた方法を検討した。中性子IP(NIP)が中性子によって照射されたときに生ずる輝尽性発光(PSL)及び即発発光(PL)を用いた新しい中性子検出方法を考案し、半導体レーザー及び光電子増倍管からなる読みとりシステムを試作した。試作したシステムはPSL及びPLの両方の測定モードで作動することが確認された。したがって、通常はPL測定モードで、そしてPL測定モードでは測定不可能な強い中性子パルスの場合にはPSL測定モードで中性子をモニタすることにより、新しい中性子用広域モニタを構築することが可能となった。
Y.Li*; 加藤 大輔*; 柴田 勝之
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
確率論的破壊力学(PFM)は、重要な機器の信頼性や寿命管理の合理的な評価法として近年適用されつつあるが、解析精度及び信頼性向上の観点から新規の破壊力学モデルや評価手法の導入も必要とされている。この観点から原研では、弾塑性破壊解析モデルや半楕円亀裂の進展解析法に特徴を有する新規PFMコードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進めている。本コードは、モンテカルロ法により変動荷重のもとでの圧力容器の条件付き亀裂進展・破壊確率を求めることができる。本報では、本コードを用いて行った圧力容器破壊確率のPTSベンチマーク問題に対する各種パラメータの感度解析結果を報告する。感度解析は、初期亀裂分布、初期アスペクト比、クラッドの効果、半楕円亀裂の進展判定法等について行った。この結果、半楕円亀裂について、良好な損傷確率を得るためには、表面方向と深さ方向独立に亀裂進展判定する方法を採用することが必要であること、内面クラッドは損傷確率を若干上昇させる効果を有するなどのことを明らかにした。
大貫 晃; 大久保 努; 秋本 肇
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
将来型炉の候補として原研で設計研究が進められている稠密炉心を用いた重水減速加圧水型炉の大破断LOCA時再冠水期の炉心冷却に関するフィージビリティ・スタディを行った。原研で開発整備してきた多次元二流体モデルコードREFLA/TRACによる2次元解析により評価した。現在の設計案では圧力容器内の多次元的な熱流動挙動により炉心冷却性が支配され、炉心中心領域での冷却は良好であるが外周部での冷却は悪い。安全基準を満たすうえで上部プレナム注水が有効であることを示した。
前田 章雄; 丸山 結; 橋本 和一郎; 原田 雄平; 柴崎 博晶*; 工藤 保; 日高 昭秀; 杉本 純; 中村 尚彦*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
シビアアクシデント時には炉心から放出されたFPが一次系へ移行し配管へ沈着する。沈着したFPの崩壊熱や炉心で発生した高温ガスの流入等により配管が高温に加熱され、配管の健全性が損なわれることが懸念される。日本原子力研究所では、高温、高圧条件下での原子炉冷却系配管の健全性を評価するために配管信頼性実証試験(WIND)計画を実施中である。外径約11cmの原子力用SUS316配管を用いて内圧15MPaで実施した試験では、970Cにて温度を保持した。温度保持後約1時間で配管は破損した。試験後には、3次クリープを含む改良
法を用いたクリープ解析を実施した。2次元解析の結果は、配管外径の膨張履歴や試験後の外径と肉厚を良好に再現した。また、破損時刻を試験結果と比較すると、2次元解析は50分で幾分短め、3次元解析は109分で長めとなったが、破損時刻予測式の誤差範囲内であった。
呉田 昌俊; 秋本 肇
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 8 Pages, 1999/00
大強度中性子源用核破砕固体ターゲットの冷却流路等高熱負荷機器の熱工学設計と関連して、片面加熱矩形流路内垂直上昇流の限界熱流束計測実験を実施し、システムパラメータの限界熱流束への影響を調べた。現在までに報告されている高熱負荷限界熱流束研究の多くが円管流路で得られた実験結果を基礎としており、高熱負荷機器の多くで採用される狭間隙短加熱長矩形流路内限界熱流束の予測法は実験データの少なさもあり確立されていなかった。そこで、本研究では矩形流路内限界熱流束研究の第1ステップとして実験結果と従来の予測法による計算値の比較を試み、従来の予測法の矩形流路への適用の可能性を検討した。検討の結果、数土モデル、Griffel相関式、Bernath相関式が、短加熱長・低入口水温条件下で得られた実験結果と良く一致する傾向があることがわかった。
井岡 郁夫; 二川 正敏; 涌井 隆*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 9 Pages, 1999/00
強力中性子源のターゲット材料として考えられている液体水銀用容器は、厳しい照射損傷を受ける。この環境を模擬するため、高崎研のトリプルイオンビーム装置を用いた。イオン照射による損傷領域は試料の表面近傍なので、ナノインデンテーション法と有限要素法を組合せた損傷領域の特性評価を試みた。イオン照射は、オーステナイトステンレス鋼に対して、200Cでシングル(Ni)及びデュアル(Ni,He)で行った。ナノインデンテーション法では、負荷時及び除荷時のイオン照射面からの圧子の押込深さと荷重(L-D曲線)を連続的に測定した。有限要素法により得られるL-D曲線が実験結果と一致するように損傷領域の構成方程式を決定した。得られた構成方程式を用いて中性子照射材(200
C、18dpa)の応力-伸び曲線を有限要素法で求め、実験結果と比較し、良好な一致を得た。
武田 哲明; 岩月 仁*; 稲垣 嘉之; 小川 益郎
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
本研究は高温工学試験研究炉(HTTR)の水蒸気改質水素製造システムにおけるトリチウム・水素透過過程を調べるため、中間熱交換器伝熱管やその熱利用系として接続する水蒸気改質器触媒管として採用されるハステロイXR等の高温耐熱合金の水素及び重水素透過係数を取得するとともに、水素同位体透過量の低減が期待される水素同位体対向拡散による低減効果、酸化膜やコーディング等による低減効果等の定量評価を行うことを目的としている。本論文では、水素透過試験装置の概略と得られたハステロイXRの水素透過係数について報告した。試験の結果、ハステロイXRに対する水素透過係数の活性化エネルギーと頻度因子は、温度600C~850
C、水素分圧差100Pa~4
10
Paにおいて、活性化エネルギー:E
=67.20
1.2kJ/mol,頻度因子:F
=(9.97
2.15)
10
であった。また800
Cで約140時間加熱後の水素透過係数は、活性化エネルギー:E
=70.20
2.0kJ/mol,頻度因子:F
=(4.74
0.4)
10
であり、活性化エネルギーは大きくなるが、水素透過係数は約1/2であった。
高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 秋本 肇
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
核融合炉真空容器内冷却材侵入事象(ICE)及び真空境界破断事象(LOVA)下における熱流動特性を把握し、核融合実験炉建設のための安全性データベースに資するために、より実機形状に近い条件下の試験を目的としたICE/LOVA統合試験装置を計画している。本報告は、ICE/LOVA統合試験装置を設計するに当たって実施した予備解析の結果の一部をまとめたものである。解析にはTRAC-PF1コードを使い、ICE事象下における統合試験装置内の圧力上昇特性を数値的に予測した。本研究の結果、(1)圧力上昇は水注入ノズルの径や個数に依存する、(2)圧力上昇は真空容器の容積及び表面温度に依存する、(3)圧力上昇はダイバータ部に設けられた間隙のサイズに依存する、(4)圧力上昇は水侵入中はフラッシング蒸発、水侵入終了後は沸騰熱伝達に依存する、ことが定量的に明らかになった。ICE/LOVA統合試験装置は平成11年9月中に完成する予定であり、本装置による一連の試験はITER EDA延長期間中のタスクとして実施される。
稲垣 嘉之; 西原 哲夫; 武田 哲明; 羽田 一彦; 林 光二
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
日本原子力研究所は、高温核熱利用の実証を目的として熱出力30MWの高温ガス炉HTTRの建設を進めており、その熱利用系として天然ガスの水蒸気改質による水素製造システムが計画されている。本論文は、原子炉と水素製造システムを接続するに当たり必要な炉外実証計画について報告するもので、次の3つの試験から構成される。炉外技術開発試験では、HTTR中間熱交換器から下流の水素製造システムを1/30スケールで模擬した試験装置を用いて、水素製造システムの運転制御技術、水蒸気改質器等高温機器の開発・実証を行うもので、試験装置は2000年に完成予定である。触媒管健全性試験では、腐食及び水素脆化のハステロイXRの材料強度に及ぼす影響を調べ、水素透過試験では原子炉から製造された水素へのトリチウム透過量の評価手法を確立する。触媒管健全性試験及び水素透過試験については、2000年まで実施する計画である。
武藤 康; 宮本 喜晟; 塩沢 周策
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
本研究は科学技術庁から原研への電源特別会計による研究「高温発電システムのフィージビリティスタディ」の成果である。熱出力600MWtの高温ガス炉に直接ガスタービン中間冷却再生サイクルを接続した発電プラントの設計を行うことにより、構成機器の仕様及び熱効率を明らかにした。本設計の特徴は、原子炉においては一体成形型燃料ピン及びC/C制御棒被覆管の採用により、出力密度6MW/mと燃焼度100GWD/tonを達成するとともに、原子炉入口ガス温度を通常よりもやや低い460
Cに選定することにより、原子炉圧力容器重量を製造可能範囲まで軽減したことである。タービン系に関しては、タービン、圧縮機の断熱効率をそれぞれ93%及び90%と高い値とし、かつ製作・保守可能な軸系設計及び配置を達成したことである。このような設計により、原子炉プラントとしては非常に高い46%の正味熱効率を達成することができた。
鈴木 康夫*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
次世代中性子源のための陽子蓄積リングについて報告する。このスキームでは、周期的磁場(アンジュレーター)とレーザー光(大出力レーザー)をフォイルの代わりに用いる。この装置は蓄積リングの直線部におかれ、中性化部とイオン化部から構成される。イオン化部は、光学系とレーザー、それとアンジュレーターからなり、中性化用アンジュレーターから出てきた中性水素ガスを励起、イオン化する。レーザー光は、アンジュレーターの磁場によりイオン化しやすいように、n=3レベルへ励起するために用いる。この方法により、放射化を少なくし、ビームエミッタンスを小さくできる。以上の要素機器はすべて実用レベルの技術で実現可能である。
松林 政仁; 呉田 昌俊; 中村 秀夫; 竹仲 信幸*; 日引 俊*; 三島 嘉一郎*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
中性子ラジオグラフィは原子力工学分野への応用として最初、原子炉燃料、制御棒、原子炉材料、機器等の非破壊検査に用いられ原子力産業の発展に貢献してきた。その後JRR-3M熱中性子ラジオグラフィ装置のような高性能を有する装置の出現により高解像あるいは高時間分解能撮影が可能となり、中性子ラジオグラフィの原子力工学分野への応用は大きく変わった。高解像度を追求した静的中性子ラジオグラフィは模擬ロッドバンドル内空気-水二相流の3次元可視化に応用され、高時間分解能を追求した高速度中性子ラジオグラフィは核融合炉のプラズマ対向機器、核破砕中性子源のターゲット開発に関連した片面加熱矩形流路内沸騰二相流のボイド率計測、TMI事故に関連した模擬溶融炉心の下部ヘッド内流動可視化、蒸気爆発の粗混合状態における溶融金属の可視化等に応用された。
中平 昌隆; 武田 信和; 高橋 弘行*; 薬研地 彰*; 圷 陽一; 多田 栄介; 矢花 修一*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
国際熱核融合実験炉(ITER)は、日・米・欧・露の4極による国際協力のもと工学設計が進められて、直径・高さともに約30~40m、重量約50,000tという大型の装置である。ITERでは、炉内構造物や超伝導磁石などさまざまな機器が400~-270Cという幅広い異なる温度で運転され、その熱膨張あるいは収縮による相対変位を吸収するために各装置の重力支持脚は水平方向に柔軟な構造となっている。このように重量物を柔軟支持で支える構造は通常見られず、その動的応答等は複雑である。また、設計上0.2Gを超える地震力に対しては、免震により対処しなければならない。この時免震要素は高面圧下での使用となり、実績は少ない。本論文は、柔軟支持をもつトカマク構造体の動的応答性状、積層ゴム免震要素の性能試験並びにトカマクの縮小モデルを用いた振動試験の概要について述べる。
柴本 泰照; 与能本 泰介; 安濃田 良成; 久木田 豊*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 14 Pages, 1999/00
ROSA/AP600実験では、コールドレグにおいて、PRHRによる冷水とダウンカマ側からの熱水により最大温度差150Kという高密度比の対向成層流が観察された。このような多次元現象は、従来の1次元安全解析コードでの予測は難しく、また、CFDコードによる微視的モデルも開発途上の段階である。これら、計算コードの性能評価に用いるデータ取得のため、模擬流体として塩水と淡水を用いた等温・大気圧下での実験を行った。両作動流体は水平試験部内で対向流を形成し、上層はほぼ静止状態の淡水層、下層は塩水層となる。乱流状態にある下層塩水層について、その速度及び塩の濃度分布は、密度成層せん断流に関するモーニン-オブコフ理論によってうまく説明することができ、実験値は理論値とよく一致した。また、上下層の界面における抵抗係数・エントレインメント係数について、これらのfitting結果から評価し、既存の文献値との比較を行った。
島田 太郎; 立花 光夫; 柳原 敏
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 9 Pages, 1999/00
原子力施設の解体時には作業員の内部被ばくや汚染拡大を誘発する放射性エアロゾル粒子が多量に発生するため、解体作業時の安全性を評価する必要がある。そこで、プラズマアーク切断時におけるエアロゾル粒子の基本的飛散挙動を実験と解析から把握した。実験では、レーザーライトシート法を用いた流れの可視化、グリーンハウス内の温度変化測定等を行い、同時に同体系で改良したFLOW3Dを用い解析を行った。その結果、実験では、切断終了直後に上昇流の形跡が観察され、そのうえ昇流の形状から切断トーチのノズル出口から噴出した高温ガスはすぐさま上昇し、壁面に達する前に天井に到達すること、さらに温度変化については、最高温度部が天井に沿って時々刻々と移動することがわかった。これらの結果は解析結果と定量的に一致した。
笹島 栄夫; 更田 豊志; 石島 清見; 菊池 圭一*; 安部 智之*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
高燃焼度UO燃料を用いたNSRR実験で、破損しきい値の低下が明らかにされたことから、MOX燃料についても、これらのことを確認する必要がある。我が国では、軽水炉でMOX燃料を燃やすプルサーマル計画や、MOX燃料の高燃焼度化計画が進められている。MOX燃料の軽水炉での利用に関しては、UO
燃料と両立することが重要であり、核的及び熱水力的な特性がUO
燃料と同等となるよう燃料を設計する必要がある。この計画を円滑に進めるためには、通常運転時及び過渡時の燃焼の進んだ燃料のふるまいを把握することが重要である。これに合わせて、NSRRでは平成7年度から照射済MOX燃料を用いたパルス照射実験を実施している。パルス照射実験に供する試験燃料は、新型転換炉(ATR)原型炉「ふげん」において燃焼度約20GWd/tまでベース照射したMOX燃料をNSRR実験用に短尺化したものを用いている。本報告では、これまでに行われた4回の実験について、破損しきい値、FPガス放出等の反応度事故時の燃料挙動を報告する。
E.J.Claude*; 中村 寿; D.M.Chapin*; J.W.Simons*; H.Seneviratne*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
原子力施設の解体により発生する廃棄物の再利用に当たっては、廃棄物の発生量とその放射能レベルをできるだけ正確に把握する必要がある。本論文は、原子力発電施設の解体から発生する廃棄物の推定発生量及び2、3の実績値について、米国の公開文献等を調査した結果をまとめたものである。廃棄物量の評価は、大型のPWR及びBWR施設を対象に、完全に施設を撤去する場合について行い、使用済み燃料及び二次廃棄物の発生量は考慮しなかった。廃棄物はコンクリート、炭素鋼と合金鋼、ステンレス鋼とニッケル合金、及び銅に分類し、各々の分類ごとに汚染物量を評価した。本評価結果によれば、廃棄物の総量に比較して放射化物及び汚染物の発生量は少ない。平均で、1%以下のコンクリート及び13%以下の金属が汚染している可能性がある。
杉山 智之; 更田 豊志; 石島 清見
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
本報告では、NSRR照射済燃料実験JMH-5及びTK-2の結果に基づき、反応度事故条件下における高燃焼度燃料破損時の機械的エネルギー発生について論ずる。HBO-1実験に代表されるPCMI破損例では、被覆管縦割れ及び燃料微粒子化が生じ、冷却材中で衝撃圧力が発生した。しかし、機械的エネルギーの発生については未確認であったため、新たに水塊速度計を備えた照射済燃料実験を実施した。その結果、JMH-5及びTK-2実験においてPCMI破損時の機械的エネルギー発生を観測した。その発生要因として、被覆管からの高温・高圧ガス噴出、及び燃料微粒子/冷却材の接触による蒸気発生を検討したが、過渡記録及び燃料照射後試験結果から、後者がより支配的であるとの結論に達した。また、燃料溶融なしでも燃料/冷却材の接触で機械的エネルギーが発生し得ることを、粒子状の未照射燃料を用いた実験により確認した。
竹田 武司; 中川 繁昭; 國富 一彦
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
高温工学試験研究炉(HTTR)は、黒鉛減速、ヘリウムガス冷却型の原子炉であり、高温ガス炉の一つである。ヘリウム循環機は遠心式の動圧ガス軸受型であり、ヘリウム流量は、周波数コンバータを用いた可変式モータで制御している。低温、低圧条件における特性試験により得たヘリウム循環機の昇圧、出力値は、設計値と比較した。設計特性曲線は、流体機械に対する相似則に基づき、ヘリウム循環機の出入口圧力比と換算出力を無次元量(換算回転数と換算流量)で表す。ヘリウム循環機の換算回転数はヘリウム循環機の入口温度の関数で示し、換算流量は入口温度と入口圧力の関数で示す。同一換算回転数と同一換算流量条件下で、試験で得られたすべてのヘリウム循環機の出入口圧力比は設計値を上回り、換算出力は設計値と同等であることを確認した。さらに、すべてのヘリウム循環機の出入口圧力比と換算出力は、換算回転数と換算流量を用いた数式で近似した。それゆえ、HTTRのヘリウム循環機の高温、高圧条件における昇圧、出力特性が提案した数式により推定可能となった。