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石山 新太郎
日本金属学会誌, 68(7), p.490 - 497, 2004/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Metallurgy & Metallurgical Engineering)再生熱交換器コア部を模擬したSUS304製の多段ろう接試験体の高温強度,高温疲労及び高温クリープ試験を実施した結果、試験体の破壊はすべてSUS304母材フィン部で生じ、試験体の高温強度,疲労及びクリープ強度はほぼSUS304と同程度であった。
石山 新太郎; 武藤 康
日本機械学会論文集,A, 69(679), p.682 - 688, 2003/03
600MWtHTGR-GTシステム用の再生熱交換器伝熱コア部を模擬した超細密三層プレートフィンろう接合試験体を試作し、この試験体の室温から873Kまでの高温における機械的特性を把握するために大気中における高温強度試験及び高温疲労試験を実施し、下記結論を得た。(1)各試験温度におけるろう接試験体の高温強度は、SUS304母材とほぼ同等の値となった。しかしながら、破断歪みは母材の1/4以下と激減することが明らかとなった。(2)高温疲労試験においては、各試験温度における疲労寿命はSUS304母材に比べて短寿命となった。(3)高温強度及び疲労試験における試験体の破断箇所はSUS304製プレートフィン側壁で生じる。(4)この破壊箇所のミクロ組織を観察した結果、高温強度試験で破壊した場合、破壊箇所にくびれが生じるのに対して、疲労破壊した場合このくびれは生ぜず、破断面にストライエーションが観察された。(5)これらの材料劣化の原因は主に、超細密フィン加工時の強加工による影響であるものと考えられる。(6)ろう接試験体の機械的特性を向上させるため、ろう接時にフィン側両面をろう材で固めることにより、高温強度ならびに疲労寿命を改善することができた。
石山 新太郎; 武藤 康; 谷平 正典*; 緒方 寛*; 上戸 好美*; 猪狩 敏秀*
日本原子力学会誌, 43(6), p.603 - 611, 2001/06
被引用回数:4 パーセンタイル:33.39(Nuclear Science & Technology)日本原子力研究所(以下原研)では、600MWt級の高温ガス炉のガスタービン直接発電システム(HTGR-GT)において約50%の高い熱効率を達成するため、高性能タービン機器のほかに95%以上の高い温度効率のほか、15MW/m以上の伝熱密度を有し、高さ6mを越す大型構造体でかつ6MPa以上の高差圧に耐える耐圧構造を有する高性能再生熱交換器の開発を行っている。本論文では、細密オフセットフィン(厚さ高さピッチ(mm): 0.151.51.4)を有するプレートフィン型高性能コンパクト熱交換器実機の製作技術を確立するため、実機の1/20スケールモデル(コアサイズ: 200mm角)試作し、この試験体モデルの気密・耐圧試験などを行うことにより製作健全性を実証し、高性能熱交換器実機を製作するための基本的製作技術の確立を行うことができた。また、本試作を通じて得られた製作精度をもとに、熱交換形式や欠陥率の実機性能に与える影響について考察を行った。
石山 新太郎; 秋場 真人; 衛藤 基邦
日本原子力学会誌, 42(12), p.1334 - 1342, 2000/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉のダイバータターゲットプレート部のアーマータイル/冷却基盤のろう接材の機械的特性に与える照射の影響を調べるため、高熱伝導炭素複合材料MFC-1とアルミナ分散銅をろう材(チタン入銀ろう箔(63.4Ag-1.6Ti-Cu,厚さ50m))でろう接した試験片の照射試験(照射温度: 746~788K,照射量: 2.810n/cm(0.18MeV))を実施し、照射材の高温での機械的特性を把握した。その結果、下記の結論が得られた。(1)照射によりろう接材の室温強度が低下し、引張り及び4点曲げ強度で未照射材のおよそ30~55%程度となった。(2)ろう接材の強度は室温~773Kまで特異な温度依存性を示し、600Kまでは温度上昇に伴い増加し、一方600K以上で強度の低下傾向が認められた。(3)特に、照射材において600K以上の温度で顕著な強度減少傾向が認められた。(4)未照射・照射材のろう接の強度と破断変位とには良好な相関関係が存在する。
石山 新太郎; 馬場 信一; 深谷 清; 衛藤 基邦; 秋場 真人; 佐藤 真人*; 荒木 俊光*; 山口 正治*; 山崎 誠一郎*
日本原子力学会誌, 42(7), p.669 - 677, 2000/07
ロボットによる新しいその場補修技術の確立を目的に、核融合炉実験の運転中に生じたダイバータ機器のアーマタイル/銅合金接合部の損傷部位を想定したC/Cコンポジット製アーマタイル/銅材料の繰返しろう接合試験並びに再結合材の強度試験を実施した。その結果、繰返しろう接合試験の最適条件並びに再ろう接材の強度材料を把握するとともに、再ろう接強度等の機械的特性やその信頼性が高まることを実証した。また、さらにロボット技術を前提にしたアーマタイル/銅合金接合部の損傷部位の繰返しその場補修技術に関する知見を得た。
清水 一雄; 山田 政治; 荒 克之; 北村 正幸*
JAERI-M 84-081, 45 Pages, 1984/05
ジルカロイ-4とSUS304の共昌ろう接による接合継手の開発を高周波誘導加熱装置を使って試みた。この接合継手の性能を評価するために、オートクレーブ試験(300C、85kg/cm、5サイクル-1200時間)、機械的強度試験(室温および300Cにおける引張試験、曲げ試験、バースト試験)、全相試験およびEPMA試験を行った。その結果、高温高圧水中での良好な耐環境性が確認されると共に、接合面をテーパにして、ろう接時の時間と温度を調整すれば、実用に供し得る充分な機械的強度が得られることがわかった。これらのことから、炉内計装用センサー類を軽水炉燃料等へ取り付ける際に共昌ろう接を利用できる見通しを得た。