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A.Safranj*; 大道 英樹; 岡本 次郎
Radiation Physics and Chemistry, 29(1), p.57 - 63, 1987/01
テトラフルオロエチレン-プロピレン共重合体のテトラヒドロフラン溶液を真空中で照射し、ゲル濾過クロマトグラフィ、赤外吸収スペクトル、質量分析などにより、分子量および分子量分布、化学構造の変化などを調べた。ポリマー濃度が濃厚な場合は照射によって主として橋かけ反応が進行するが、濃度を低くすると共に主鎖切断の寄与が大きくなった。希薄溶液の照射では共重合体中にメチレン基、ビニル基などが生成した。発生ガスの大部分は水素であり、微量成分として、メタン、エチレン、一酸化炭素、二酸化炭素などを検出した。以上の結果より、希薄溶液におけるテトラフルオロエチレン-プロピレン共重合体の化学構造の変化および分子量の低下は、主として溶媒テトラヒドロフランのラジカルの作用によるものであると結論した。
森田 洋右; 萩原 幸; 荒木 邦夫
J.Appl.Polym.Sci., 25, p.2711 - 2719, 1980/00
被引用回数:8 パーセンタイル:47.96(Polymer Science)原子炉用電線ケーブルのための難燃性絶縁材料の開発を目的に、特に新しい試みとして重合性難燃剤によるエチレン-プロピレン-ジエン共重合体(EPDM,汎用絶縁材)の難燃化法について検討した。重合性難燃剤として、新たに臭素及び臭素,リンを含有するビニル重合型難燃剤を合成した。これらを、ベースポリマーであるEPDM,難燃助剤である三酸化アンチモン,ラジカル発生剤やその他の添加物と混合し加熱成型することによって、難燃剤をベースポリマー中で重合させた。その結果、(1)従来使用されている添加型難燃剤にくらべ、同一臭素含量において著しく高い難燃化効果を示す重合性難燃剤がえられた。(2)EPDM中に生成した難燃剤ポリマー量が多いほど(難燃剤の重合性が高いほど)高い難燃化効果を示した。(3)難燃剤が重合して生成したポリマーとEPDMの熱分解温度がほぼ等しい場合に、難燃化効果が顕著である。ことが判った。