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PNC TJ1309 98-001, 161 Pages, 1998/02
本報告は、昨年度に引き続き環境中に存在する核燃料サイクルに深く関連した長半減期放射性核種の分析定量法とそのレベルに関する調査研究結果をとりまとめたものである。本調査研究は1995年度から1997年度の3ケ年間で行われ、最終年度としての本年度は、学会から最新情報を入手すると共に、分析法の妥当性を確認する手法の一つであるクロスチェックを、海底土試料中の核種分析について実施した。本報告書には、以下の項目の内容が記載されている。(1)環境における放射性核種の挙動(2)放射性核種の分析法(3)学会からの情報収集(4)クロスチェック(核種分析)
三枝 祐; 山本 昌彦; 稲田 聡; 久野 剛彦
no journal, ,
長半減期の低エネルギー線放出核種であるselenium-79(Se)は、放射能分析が困難な核種であり、使用済核燃料再処理に伴うガラス固化体の地層処分において公衆被ばく線量の占有率の高さから、線量評価上分析ニーズの高い核種である。誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)では同重体干渉のため、Seの正確な分析が困難である。そこで本研究では、セル中に反応ガスを導入し、測定対象の質量数をシフトさせることが可能なコリジョンリアクションセル型ICP-MSを使用したSe分析法について検討した。本発表では、HAW中のSeを測定するために実施した基礎試験結果を報告する。
三枝 祐; 山本 昌彦; 稲田 聡; 久野 剛彦
no journal, ,
高放射性廃液(HAW)中のSeは、ガラス固化体の処理処分における存在量・線量評価上、重要な核種である。また、Iは、使用済燃料のせん断・溶解オフガスに移行し、HAW中には含まれないと考えられるが、分析報告例はほとんどない。しかし、HAWに含まれていた場合、ガラス固化体処分時に環境へ長期間影響を及ぼすため、線量評価上、詳細な濃度把握が必要である。これらは長半減期の低エネルギー線放出核種であるため放射能分析が困難な核種であり、高感度な分析法である誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)では、同重体干渉による測定誤差が大きく、従来法ではSe, Iの正確な分析が困難である。そこで本研究では、セル中に反応ガスを導入し、測定対象イオンや同重体イオンを反応させ、化学形態を変化させることで同重体の影響を排除可能なコリジョンリアクションセル型ICP-MSを使用したSe, I分析法について検討した。本発表では、HAW中のSeの定量、及びIの高感度な測定のための基礎試験結果を報告する。