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米田 安宏; 阪上 潔*; 寺内 暉*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 40(12), p.6888 - 6892, 2001/12
被引用回数:2 パーセンタイル:11.78(Physics, Applied)リラクサー強誘電体の強誘電物性の本質は、微視的構造にあるのか、それとも巨視的構造にあるのかは依然として議論の分かれるところであるが、最近になって、非常に細かいドメインを形成したリラクサーの誘電率が著しく小さくなることがわかった。これは、強誘電体としての物性がドメインサイズによって支配され得ることを意味している。そこで、強誘電体におけるドメインサイズ効果を実験的に確かめるため、リラクサーで実現されたドメインサイズとほぼ同じサイズのユニットをもつ多層膜を作製し、その誘電特性を調べた。その結果、作製した多層膜はナノオーダーサイズであるにもかかわらず、強誘電性を示したが、誘電率は小さく、膜厚の大きな単層膜でみられたような温度特性は観測されなかった。これによって、ドメインサイズを小さくすることによって、強誘電性が鈍化することが、リラクサー以外の典型的な強誘電体においても観測された。
米田 安宏; 阪上 潔*; 寺内 暉*
Journal of Physics; Condensed Matter, 13(42), p.9575 - 9582, 2001/10
被引用回数:19 パーセンタイル:68.05(Physics, Condensed Matter)リラクサー強誘電体に代表されるようなマイクロドメイン強誘電体では、強誘電体内に生じる強誘電ドメインサイズが物性と密接な関係をもつことがわかってきた。しかし、現在のところ、バルク状態での強誘電的ドメインサイズを制御する方法は見つかっていない。そこで、薄膜にすることによってドメインサイズを1次元的に制御し、物性がどのように変化していくかを研究してきた。バルクの典型的な物性である相転移をマーカーにして、チタン酸バリウム薄膜の作製条件を変えて詳細に調べたところ、薄膜のサイズ、つまりドメインサイズがナノオーダーとなったとき、バルク物性を失い、薄膜特有の物性が現れることがわかった。この結果はマイクロドメイン強誘電体のドメインサイズ効果とよく一致しており、誘電体分野において、薄膜とバルクの架け橋となることを示唆している。
久米 民和; 石垣 功
Biochimica et Biophysica Acta, 914, p.101 - 103, 1987/00
トリプシンインヒビターの生物活性を示す分子の大きさについて、放射線失活法により検討した。種々の酵素やレセプターの分子量がターゲット説に基いた放射線失活法により測定できるが、オボムコイド(鶏卵中のトリプシンインヒビター)の場合分子量28,000よりはるかに小さい10,200という値が得られた。オボムコイドは3つのドメインから成り、その1つが活性を有していることが知られている。そこで活性を有しているドメインの分子サイズは、9,300であり、放射線失活法で求めた値とほぼ一致することを見出した。他のトリプシンインヒビター:オボインヒビター(MW49,000)でも活性を有するドメインサイズ14,000に近い17,800が得られた。これらの結果から、放射線失活法によって得られるトリプシンインヒビターの分子サイズはドメインの大きさであり、またin situでも同様の結果が得られると結論した。