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福井 堂子*; 下岡 和也*; 小北 康弘; 長田 充弘; 高橋 俊郎*; 齊藤 哲*
no journal, ,
地殻進化をもたらす物質移動プロセスを理解することを目的として、花崗岩類と流体の反応による産物である交代性閃長岩類に着眼し、その形成過程及び関与した流体を検討した。本研究では、愛媛県伯方島北部トウビョウ鼻にて新たに見出した2種類の交代性閃長岩類(Type 1とType 2)について、野外産状および岩石記載、化学組成分析をおこなうとともに、それらを形成する交代作用を引き起こした流体の特徴について考察した。Type 1は塊状・緻密な岩相を示す。一方、Type 2は空隙や有色鉱物のレイヤリングが認められる。これらの交代性閃長岩類は間に花崗岩を挟んで近接している。いずれも周囲の花崗岩との境界は不明瞭であり、岩相が漸移的に変化する。2種類の閃長岩類及び母岩と考えられる花崗岩類の全岩化学組成分析及び同位体分析の結果から、2種類の閃長岩類を形成する交代作用には組成の大きく異なる2種類の流体が関与したものと考えられる。一方、これらの流体の起源については、Type 1とType 2の交代作用に関与した流体のいずれも母岩を形成した花崗岩質マグマを起源としている可能性が考えられる。