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岡部 晃大; 吉本 政弘; 金正 倫計
JPS Conference Proceedings (Internet), 8, p.012024_1 - 012024_7, 2015/09
J-PARC 3-GeV RCSなどの大強度陽子加速器ではビームロスに伴う加速器の放射化によってビーム強度の上限が制限されている。そのため、将来のビーム強度増強に備えて、RCSではビームロスの要因の一つであるビームハローの測定、並びにその測定手法の開発が積極的に行われている。しかし、ビームハローの強度はコアに比べ非常に小さく、既設のモニターではノイズの影響からハローの詳細な評価をすることが困難である。そこでJ-PARCRCSモニターグループでは新たなビームハロー計測モニターとして、バイブレーションワイヤーモニター(VWM)に着目し、その研究開発が進められている。VWMはビーム電流値の分解能が数pAと非常に小さいこと、原理的にビーム電流を直接ピックアップしないため自由電子等によるノイズの影響を受けにくいことから将来のビームハロー用モニターとして期待されている。本発表では低エネルギー電子銃を用いたVWMの性能評価実験、及び、その数値シミュレーションによる検証結果を紹介する。それらの結果から、大強度陽子加速器を安定に運転する上でVWMのビームハローモニターとしての有効性について議論する。
吉本 政弘; 原田 寛之; 岡部 晃大; 金正 倫計
Proceedings of 54th ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity, High Brightness and High Power Hadron Beams (HB 2014) (Internet), p.143 - 147, 2015/03
横方向のビームハローは大強度ビーム加速器の性能を制限するもっと重要なパラメータの一つである。そのためJ-PARC3GeVシンクロトロンRCSのビーム強度増強を行うにはビームハローの測定は必須である。ビーム分布に対して中心の密度が濃い部分をビームコア、周辺の密度が薄い部分をビームテール、さらに外周に散在している部分をビームハローと呼んでおり、一般にビームハロー部はビームコアに対して1/100001/1000000程度の強度と言われている。そのために、ビームハローを測定するには6桁程度のダイナミックレンジが必要になるが、単体の装置でこれを実現することは非常に困難である。そこで、ワイヤースキャナーとビームロスモニタを組み合わせた新しいビームハローモニタを開発し、ビームを取り出した輸送ラインに設置した。ロスモニタのダイナミックレンジは3桁程度だが、感度領域の異なるロスモニタを複数台組み合わせることで、非常に広いダイナミックレンジを実現でき、コア部からテール部そしてハロー部迄を含むビームプロファイルを計測することが可能となった。
岡部 晃大; 山本 風海; 吉本 政弘; 金正 倫計
Proceedings of 5th International Particle Accelerator Conference (IPAC '14) (Internet), p.876 - 878, 2014/07
J-PARC RCSではビーム出力増大に伴う加速器機器の放射化を避けるため、入射ビーム用ビームハロースクレーパの開発が要求されている。ライナック-RCS間ビームトランスポートライン(L3BT)にはビームハロースクレーパが設置されているが、スクレーパ使用時における周辺機器の放射化が問題となったため、その使用が控えられてきた。2013年度夏期メンテナンス時に周辺機器の放射化を抑制する新スクレーパシステムをL3BTにインストールし、大強度ビームを使用した性能評価実験を行った。本発表では、新スクレーパシステムの特徴、及び、性能評価試験結果について報告する。
池上 雅紀
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 454(2-3), p.289 - 298, 2000/11
被引用回数:2 パーセンタイル:26.88(Instruments & Instrumentation)本研究では、2次元の粒子シミュレーションコードを用いて非対称ビーム(水平方向と鉛直方向でエミッタンスや収束力が異なるビーム)におけるハロー生成過程の研究を行った。シンクロトロンや蓄積リング中のビームは通常非対称であるとを考えると、ビームにおけるビームハローの研究を行うことは、核破砕中性子源用大強度加速器を実現するうえで必要不可欠であると考えられる。粒子シミュレーションの結果、非対称ビームにおいても、ハローの大きさは粒子-核モデルに基づく解析の結果と非常によくあうことが確かめられた。また、粒子-核モデルの解析でみられる粒子のカオス性だけでなく、2:1粒子-核共鳴の安定不動点の位置も、ハロー強度を決定する重要な要因であることがわかった。これらの結果は、大強度の蓄積リングまたはシンクロトロンを設計するうえで一つの指針を与えるものである。
池上 雅紀*
Physical Review E, 59(2), p.2330 - 2338, 1999/02
被引用回数:26 パーセンタイル:70.89(Physics, Fluids & Plasmas)本研究では、これまで一様な収束系におけるビームハローの形成過程の研究に用いられてきた粒子-核法を、周期的な収束系を輸送される不整合ビームに適用する方法を開発し、周期的なソレノイド収束系と、FODO収束系におけるビームハロー形成過程の研究を行った。その結果、周期的なソレノイド収束系では一様な収束系の場合と同様の結果が得られたが、FODO収束系の場合は、一様な収束系では見られない強いカオスが見られた。このことは、FODO収束系では、粒子の運動がカオティクになることによって、一様な収束系の場合よりも、ハロー強度が増大する可能性があることを示している。また従来からハロー形成の原因と考えられていたビーム核の脈動振動だけでなく、四重極振動もハロー形成の原因となりうることが確かめられた。
池上 雅紀*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 435(3), p.284 - 296, 1999/00
被引用回数:10 パーセンタイル:60.55(Instruments & Instrumentation)本研究では、これまで水平方向と鉛直方向のエミッタンスや外部収束力の強さが等しい対称なビームにのみ適用されてきた粒子-核法を、非対称ビームに適用し、ビームハロー形成過程におけるビームの非対称性の影響を調べた。シンクロトロンや蓄積リング中のビームは通常非対称であることを考えると、非対称ビームにおけるビームハローの研究を行うことは、核破砕中性子源用大強度加速器を実現するうえで必要不可欠であると考えられている。粒子-核法に基づく数値解析の結果、非対称ビームでは、対称ビームと異なり、パラメータの選択によってハロー強度の増大の原因と考えられるカオスを抑えることか可能であることがわかった。これは大強度の蓄積リングあるいはシンクロトロンを設計するうえで実用的な設計基準を与えるものである。
町田 慎二*; 池上 雅紀
Proceedings of 6th European Particle Accelerator Conference (EPAC98) (CD-ROM), p.282 - 284, 1998/01
空間電荷効果が重要な意味を持つ大強度リングでは、ビームの不安定性を決定するのは、単粒子的(インコヒーレント)な描像に基づく共鳴条件ではなく、集団的(コヒーレント)な描像に基づく共鳴条件であることが知られている。本研究では、マクロ粒子を用いたシミュレーションを行うことによって、2次だけでなく高次のコヒーレント振動のビームへの影響を調べた。その結果、外部の誤差磁場によって決まるある特定の共鳴条件では、エミッタンス増大やビーム損失を引き起こすことがわかった。また、線形加速器におけるビームハローの研究にしばしば用いられる粒子-核モデルを適用することによって、ビームのコヒーレントな振動によって誘起されるリング中でのビームハローについての研究もあわせて行った。
池上 雅紀*; 水本 元治
Proc. of XIX Int. Linac Conf. (LINAC98), 2, p.821 - 823, 1998/00
本研究では、これまで一様な収束系におけるビームハローの形成過程について定性的な理解をもたらしてきた粒子-核法を、周期的な収束系における不整合ビームに適用する方法を開発し、周期的なソレノイド収束系と、FODO収束系を輸送されるビームに適用した。その結果、周期的ソレノイド収束系では一様な収束系の場合と同様の結果が得られたが、FODO収束系では一様な収束系の場合に見られない強いカオスが見られた。このことは、FODO収束系におけるハロー強度が一様な収束系の場合よりも大きいことを示唆している。また、FODO収束系では、ソレノイド収束系とは異なり、軸対称でないモード(四重極モード)のビーム核振動も励起されうる。本研究では、このような振動をするビーム核のまわりのテスト粒子の安定性も併せて調べた。
池上 雅紀*
Proceedings of 23rd Linear Accelerator Meeting in Japan, p.390 - 392, 1998/00
粒子-核法は、ビームハロー形成過程の研究における代表的な手法であり、一様な収束系におけるビームハローの形成過程について定性的な理解をもたらしてきた。しかし、この方法は、今まで周期的な収束系における不整合ビームに適用されることはなかった。本研究では、この粒子-核法を、周期的な収束系における不整合ビームに適用する方法を開発し、周期的なソレノイド収束系と、四重極電磁石を用いたFODO収束系を輸送されるビームに適用した。その結果、周期的ソレノイド収束系では一様な収束系の場合と同様の結果が得られたが、FODO収束系では一様な収束系の場合に見られない強いカオスが見られた。このことから、FODO収束系におけるハロー強度は一様な収束系の場合よりも大きいと予想されることがわかった。
町田 慎二*; 池上 雅紀*
Workshop on Space Charge Physics in High Intensity Hadron Rings, p.73 - 84, 1998/00
マクロ粒子を用いた2次元及び3次元のシミュレーションによって、リング中での空間電荷効果について調べた。まず、このシミュレーションにおける空間電荷効果の計算方法について述べ、つぎにこのシミュレーションコードを用いた結果の例として、ビームの安定性とビーム密度の限界を決定する上で重要な役割を担っているビームの集団的(コヒーレント)振動について得られた結果を示した。最後に、このビームのコヒーレント振動が駆動力となって引き起こされるビームハローの形成過程を考えた。線形加速器においては、初期の不整合に起因する粒子-核共鳴がビームハロー形成の最も主要な過程であると考ええられているが、今回、コヒーレント振動を駆動力とする同様の過程がリング中でも起こりうることが確かめられた。
岡部 晃大
no journal, ,
J-PARC 3-GeV RCSでは1MW出力のビーム試験に成功し、その定常利用運転を目指したビーム調整が積極的に行われている。RCSなどの大強度陽子加速器ではビームロスに伴う加速器の放射化によってビーム強度の上限が制限されるため、RCSではビームロスの要因の一つであるビームハローの抑制方法を確立する必要性が高まっている。リニアック-RCSビーム輸送ライン(L3BT)からの入射ビームをRCSオプティクスに整合(マッチング)させることはビームハローを抑制する上で重要な方法の一つであるが、そのためには大強度ビームに伴う空間電荷効果を考慮したビーム調整が必須となる。RCSでの大強度ビームの調整試験において大強度入射ビームの最適化を行った結果、RCS内でのビームロスの減少、及び、RCS取り出しビームのハロー成分が入射ビームのマッチングパラメータによって増減することが明らかとなった。本発表ではRCS入射ビームの最適化手法、ビーム調整試験の結果を紹介し、その有用性や大強度ビームの空間電荷効果について議論する。