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田中 忠夫; 山本 忠利
JAERI-Research 94-010, 30 Pages, 1994/08
天然バリア中における放射性核種の正確な移行評価手法の確立に資するため、
Co、
Sr及び
Csの砂質土壌中における移行挙動に及ぼす自然環境下の通気層中で生じる降雨と蒸発の繰り返し(乾湿サイクル)による水の不連続な流れの影響を実証的に調べる環境シミュレーション試験を実施した。乾湿サイクル条件下においては、流れの停止期間中に
Srの土壌への吸着能を減少させる間隙水中のCa
濃度の増加が生じるため、陽イオン性
Srの移行性が増大した。陽イオン性
Co及び
Csの移行性には乾湿サイクルの影響はみられなかったが、流れの停止期間に土壌層中を移行しやすい{
Co(OH)
}nや、土壌中微細粒子に固定された
Cs化学種の生成が進むため、粒子性
Co及び
Csの土壌層深部への移行量が増大した。
Srの移行挙動田中 忠夫; 山本 忠利
Radioisotopes, 43(7), p.389 - 396, 1994/07
自然環境の通気層中に生じる不連続な水の流れの条件下における
Srの移行挙動を明らかにするため、
Srで汚染させた砂質土壌層へ脱イオン水を断続的に流下するカラム移行実験を行った。流れの停止回数が増すに従って、陽イオン性
Srの土壌層中移行速度は増大する傾向を示した。この原因は、土壌から間隙水中へ溶出するCa
の濃度が流れの停止期間に増加することにより、
Srの分配係数が減少するためであるとみなされた。土壌層流出液のCa
濃度から推定した
Srの分配係数と土壌層における
Srの移行速度から得た分配係数とは、流れの停止回数に伴う減少傾向がよく一致した。
田中 忠夫; 山本 忠利
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(4), p.308 - 313, 1994/04
被引用回数:4 パーセンタイル:41.80(Nuclear Science & Technology)自然環境の通気層中においては、降雨と蒸発の繰り返しによる地中水の不連続な流れが生じる。不連続な流れの下での放射性核種の移行挙動を明らかにするため、
Coで汚染させた砂層へ脱イオン水を断続的に流下するカラム実験を行い、通気層中での
Coの移行挙動に及ぼす水の流通と停止との繰り返しの影響を調べた。水の流れの停止回数が増すに従って砂層深部における
Coの濃度が増大した。これは、流れが停止している間に残留間隙水のpHが土壌のpH緩衝効果によって高くなったことにより、移動しやすい
Co(OH)
の形成が進行したためであると考えられる。砂層深部まで移行する非陽イオン性
Coの分布状態は、清澄濾過モデルの適用によって説明できた。砂層中で発生する
Co(OH)
量の推定から、1回の流れの停止によって陽イオン性
Coの約1%が
Co(OH)
に転換されるという結果を得た。
田中 忠夫; 山本 忠利
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(3), p.239 - 247, 1991/03
放射性核種の地中移動に及ぼす不連続な水の流れの影響を調べるため、
Co、
Srおよび
Cs水溶液で汚染させた砂層を3~90日乾燥した後蒸留水を流下するカラム実験を行った。砂層表面付近において、
Coおよび
Csの濃度に及ぼす乾燥の影響は見られなかったが、
Srは乾燥期間が長くなるに従って表面からより深部へ移動した。この
Srの移動傾向は、砂層残留水中のCa
濃度と関係していることが見出された。一方、砂層深部において、
Srの濃度に及ぼす乾燥の影響は見られなかったが、
Coおよび
Csの濃度は乾燥期間が長くなるに従って増加した。これは、乾燥期間中にpHおよび土壌微細粒子濃度が増大することにより、移動性の高い
Co(OH)
および土壌微細粒子に吸着した
Csの生成量が増加するためであると推定された。