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鈴木 哲; 荒木 政則; 佐藤 和義; 中村 和幸; 秋場 真人
Fusion Energy 1996, 3, p.565 - 570, 1997/00
ITERダイバータ板用に開発されたサドル型ダイバータ板模擬試験体の電子ビーム加熱実験について報告する。本試験体は、サドル型構造として初めて並列流路を採用したもので、より実機ダイバータ板に近い構造を有している。実験ではITERダイバータ板の熱負荷条件(定常時:5MW/m、非定常時:15MW/m、10秒)を模擬した熱負荷をくり返し与え、熱サイクルに対する試験体の除熱性能の変化を観察した。その結果、定常時を模擬した熱負荷条件において、本試験体はITERダイバータ板の寿命(1,000サイクル)を上回る10,000サイクルの加熱に耐えることを確認した。さらに、非定常時を模擬した条件においても、1,000サイクルの加熱に対し、本試験体は除熱性能の劣化もなく、健全性を維持することができた。
高田 昌二; 柴田 光彦; 加藤 道雄; 藤崎 勝夫; 太田 幸丸; 小林 敏明; 林 晴義
JAERI-M 94-013, 89 Pages, 1994/02
逆U字管内を流れる二相流は、気泡が管内に滞留して冷却水流速が0となる閉塞型不安定流動を誘起する。逆U字型伝熱管を用いているHENDELの冷却器Cは、冷却水注水時に伝熱管に滞留する空気が原因で、除熱性能の変化、異常振動の発生及び伝熱管の腐食が生じるものと考えられた。そこで、冷却器Cの構造を模擬した水室と逆U字管に並列なバイパス流路により構成される実験装置を使用して、逆U字管内における二相流の閉塞現象を確認し、その発生条件を明らかにした。また、あらかじめ逆U字管内に滞留した空気を除去する方法であるダイナミックエアベントは可能であることを上記実験装置により確認するとともに、真空冷却水注水法を冷却器Cに適用してその有効性を確認した。
武田 哲明; 河村 洋; 関 昌弘
Nucl.Eng.Des., 104, p.133 - 143, 1987/00
被引用回数:12 パーセンタイル:75.04(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉の事故を解析するに当たって、冷却材の強制循環が失われた場合を想定すると、炉内に温度分布がつくため、流路間に冷却材ヘリウムの自然循環が発生する。この対流による熱移動は、熱伝導や熱放射に比べて無視できず、自然循環によるヘリウムの流量を正確に把握する必要がある。そこで加熱条件の異なる並列流路間に発生する自然循環の実験を行い、同時に数値解析手法を開発して、両者の比較検討を行った。その結果、加熱入力の異なる並列流路間に発生する自然循環流は各流路の加熱量によって一義的には決まらず、その履歴に依存する。また加熱量を変化させるとき一部の流路には流れ方向の逆転が生じる。今回開発した数値解析手法は、流れの方向がが逆転する場合を含め、並列流路間の自然循環流を十分良く再現しうることを確認した。
武田 哲明; 河村 洋; 関 昌弘
日本機械学会論文集,B, 52(480), p.3035 - 3042, 1986/00
高温ガス炉の事故を解析するに当たって、冷却材の強制循環が失われた場合を想定すると、炉内に温度分布がつくため、チャンネル間に冷却材ヘリウムガスの自然循環が発生する。この対流による熱移動は、熱放射や熱伝導に比して無視できず、自然循環によるヘリウムガス流量を正確に把握する必要がある。そこで加熱条件の異なる並列流路間に発生する自然循環の実験を行ない、同時に数値解析手法を開発し、両者の比較検討を行った。 その結果、加熱入力の異なる並列流路間に発生する自然循環流は各流路の加熱量によって一意的には決まらず、その履歴に依存する。その際、一部の流路には流れ方向の逆転が生じる。また、微弱な強制循環を加えることによっても、並列流路面の流れの様相は影響を受ける。更に今回開発した数値解析手法は、流れの方向が逆転する場合を含め、平列流路間の自然循環流を十分良く再現し得ることを確認した。
佐藤 貞夫; 宮本 喜晟
JAERI-M 8972, 71 Pages, 1980/08
本計算コードTRANTHAC-1は、ピン・イン・ブロック型燃料体を用いた多目的高温ガス実験炉の炉心内過渡時の熱流動挙動を、炉内の流量分布に注目して解析するものである。本コードの計算モデルは、多並列チャンネルであり、燃料体を積み重ねた燃料カラムごとに1つのチャンネルを考慮する。炉心内燃料カラムは流量調節領域ごとにまとめられ、それぞれの領域に流量調節用オリフィスが設けられる。チャンネルはすへて同一形状であるが、さらに各領域内にこれと異なる寸法のチャンネル1つが考慮できる。炉心内の熱はチャンネルを流れる下向き流れの冷却材によって除去される。過渡時には、炉心出力、炉心全流量、炉心入口温度と入口圧力を時間変化で与えて、炉心内の熱応答を求める。各チャンネルの熱伝導は半径方向と軸方向とが考慮され、温度分布とチャンネルを構成する各構造物ごとに求めるものである。本報告書は、TRANTHAC-1コードの計算モデルと使用法とについて述べたものである。このコードはFACOM230-75用FORTRAN-IVで書かれ、カード枚数約4000枚、記憶容量として約75K語を要している。
佐藤 貞夫; 宮本 喜晟
JAERI-M 7059, 57 Pages, 1977/04
DREAM-FLOWコードは、ピン・イン・ブロック型燃料を用いた高温ガス炉炉心の流れの遷移域における摩擦係数のばらつきに注目した多並列流路モデルによる流量の誤差評価を目的に開発したものである。本コードは、計算手段としてモンテカルロ法を適用し、流れが遷移状態である場合の摩擦係数に対して乱数を発生させ、この統計的性質を仮定した上で流量の誤差評価を行っている。本コードの使用によって摩擦係数のばらつきによる冷却材流量とそれに伴う燃料最高温度の統計的性質が明らかにできる。本報告書はこのコードの計算モデルと計算方法ならびに使用方法について解説したものである。DREAM-FLOWコードはFACOM230-75用FORTRAN-IVで書かれており、所要記憶容量は125K語である。