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報告書

PASCAL信頼性向上ワーキンググループ活動報告; 平成28及び29年度

Li, Y.; 廣田 貴俊*; 板橋 遊*; 山本 真人*; 関東 康祐*; 鈴木 雅秀*; 宮本 裕平*

JAEA-Review 2020-011, 130 Pages, 2020/09

JAEA-Review-2020-011.pdf:9.31MB

日本原子力研究開発機構(以下「原子力機構」という。)では、原子炉圧力容器(Reactor Pressure Vessel、以下「RPV」という。)の構造健全性評価手法の高度化を目的として、加圧熱衝撃等の過渡事象が発生した場合のRPVの破損確率や破損頻度を評価する確率論的破壊力学解析コードPASCALを開発し、最新知見に基づきその機能の高度化を進めてきた。RPVの構造健全性評価において確率論的手法の活用が期待される中で、RPVの健全性評価に係る取組みを促進するためには、複数の機関によりPASCALの機能確認を実施し、その確認過程や確認結果を取りまとめておくことにより、コードの信頼性を向上させることが不可欠である。こうした背景を踏まえ、原子力機構では開発機関以外の当該分野に関する専門家の下で、本コードの信頼性を向上させることを目的として、PASCAL信頼性向上ワーキンググループを設立し、PASCALのソースコードレベルの確認を含む機能確認を行ってきた。本報は、PASCAL信頼性向上ワーキンググループの平成28及び29年度における活動内容及び活動結果についてまとめたものである。

論文

Susceptibility to neutron irradiation embrittlement of heat-affected zone of reactor pressure vessel steels

高見澤 悠; 勝山 仁哉; 河 侑成; 飛田 徹; 西山 裕孝; 鬼沢 邦雄

Proceedings of 2019 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2019) (Internet), 8 Pages, 2019/07

原子炉圧力容器鋼の溶接熱影響部(HAZ)について、実際の原子炉圧力容器を模擬した継手溶接材(継手HAZ)及びHAZの代表的な組織を再現した熱処理材を作製し、JRR-3を用いた中性子照射試験及び照射後試験を実施し、照射前後の微細組織変化及び機械的特性変化を調べた。未照射材において、継手HAZ及び細粒HAZの破壊靭性が母材よりも低く、その要因が島状マルテンサイトやフェライト相の存在に因ることを明らかにした。また、粗粒HAZの中性子照射脆化感受性は母材よりも小さい値を示し、継手HAZ及び細粒HAZは母材と同等であることを明らかにした。

論文

原子炉容器用鋼材の中性子照射脆化の評価

大岡 紀一*; 石井 敏満

非破壊検査, 52(5), p.235 - 239, 2003/05

国内の原子力発電プラントの使用期間延長が計画されている中で、長期間運転に伴う原子炉圧力容器の照射脆化の予測や評価に資する新たな手法の開発への取り組みが盛んに行われている。本稿は、原子炉圧力容器の供用期間中の健全性を評価するための現行の監視試験法について、また、運転期間の延長に伴う監視試験片数の不足への対応として、試験を終了した照射後試験片の一部を利用して新たな照射試験片を製作するための「監視試験片の再生技術」などの技術開発及び原子炉圧力容器の照射脆化を非破壊的に評価するための技術開発について紹介したものである。

報告書

21/4Cr-1Mo鋼の400$$^{circ}$$Cにおける中性子照射脆化

西山 裕孝; 深谷 清; 鈴木 雅秀; 衛藤 基邦

JAERI-Research 97-039, 29 Pages, 1997/06

JAERI-Research-97-039.pdf:1.41MB

照射温度が290$$^{circ}$$C~400$$^{circ}$$Cで、1$$times$$10$$^{18}$$~3$$times$$10$$^{20}$$n/cm$$^{2}$$(E$$>$$1MeV)の中性子照射を受けた21/4Cr-1Mo鋼について、引張試験、シャルピー衝撃試験及び電気化学的試験の結果から、中高温度域での中性子照射脆化の特徴について検討を行った。照射温度が400$$^{circ}$$Cの場合、照射脆化はマトリックスの硬化によって誘起されるが、その程度は極めて小さい。しかし、照射量が5$$times$$10$$^{19}$$n/cm$$^{2}$$以上になると、非硬化性の脆化すなわち粒界脆化が生じた。一方、累積中性子照射量が5.2~7.5$$times$$10$$^{19}$$n/cm$$^{2}$$において照射温度を約300$$^{circ}$$Cから400$$^{circ}$$Cに変えた場合、300$$^{circ}$$Cにおける照射量の大小すなわち照射硬化量に関係なく、その後の400$$^{circ}$$C照射によって照射硬化のほとんどが回復した。したがって、400$$^{circ}$$C照射による脆化の主因は粒界脆化であり、電気化学的分極法によってその原因が不純物等の照射誘起偏析であることが推察された。

口頭

Microstructural analyses on Japanese RPV steels irradiated in PWR, 1; Effect of Cu and Si content on solute cluster formation

高見澤 悠; 端 邦樹; 塙 悟史; 西山 裕孝; 外山 健*; 永井 康介*

no journal, , 

国内圧力容器鋼の照射脆化に関し、これまでの中性子照射脆化データの統計解析の結果から、銅, ニッケルに加えてシリコン含有量が高照射量領域での脆化に寄与する可能性が示唆されている。そこで、本研究では銅やシリコンが中性子照射による微細組織変化に及ぼす影響を明らかにするために、実機PWRの監視試験片を用いて、三次元アトムプローブによる溶質原子クラスタ分析を行った。分析の結果、銅含有量の低い材料においては、シリコン含有量が溶質原子クラスタの形成に影響する可能性が示された。また、溶質原子に含まれる銅原子とシリコン原子の総和は銅含有量によらず一定であることが示され、銅とシリコンが溶質原子クラスタ中において影響し合うことが分かった。

口頭

Effect of microstructure on fracture toughness of un-irradiated and irradiated heat affected zone materials of RPV steels

勝山 仁哉; 高見澤 悠; 河 侑成; 西山 裕孝; 鬼沢 邦雄

no journal, , 

原子炉圧力容器鋼の熱影響部における未照射及び照射材を対象に、中性子照射試験及び照射後試験により得られた硬さや破壊靭性等の結果の原因を明らかにするため、走査型電子顕微鏡やアトムプローブトモグラフィ等を用いたミクロ組織分析を行った。その結果、未照射材の破壊靭性には、結晶粒径や相分率のほか、島状マルテンサイトの有無が影響していることが明らかとなった。また、照射材に対する破壊靭性試験により、粗粒域の脆化は母材に比べて小さい一方、細粒域のそれは母材と同等であることが分かった。その違いの原因を調査するためミクロ組織分析を行ったが、熱影響部と母材とを比較して、照射脆化への寄与が知られている溶質原子クラスタや炭化物近傍の偏析、空孔型欠陥には有意な違いがないことが分かった。

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