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大杉 俊隆; 吉田 弘幸
JAERI-M 83-188, 61 Pages, 1983/11
本論文では、(1)不銹鋼(AISI316)の代りに代替構造材核種(V、Ni、Ti、Mo、Nb、Cu、Mn)を燃料ピン被覆管、燃料集合体ラッパ管に使用した場合の大型高速炉の臨界性、燃焼特性、増殖性、Naボイド反応度効果に与える影響を検討し、(2)大型高速炉の部分的模擬体系FCA XI-1集合体における代替構造材核種の核特性測定の可能性をNaボイド反応度効果を中心として検討した。上記の核種の中では、V、Ti、Niは臨界性、増殖性、Naボイド反応度効果の観点から不銹鋼と匹敵するかあるいはよりすぐれた構造材であることを示した。同時に、これらの特性は解析に使用した核データの精度に依存するので、構造材の炉物理特性を明確にする積分実験は、上述のすぐれた特性を検証し、かつ、核断面積データを評価するための有用な積分実験となりうることを指摘した。