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論文

長期間使用された原子炉配管の耐震安全性評価手法の開発

山口 義仁; Li, Y.

配管技術, 63(12), p.22 - 27, 2021/10

東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ、原子力発電所に対する地震を起因とした確率論的リスク評価(PRA: Probabilistic Risk Assessment)やリスク情報の活用が重要となっている。地震PRAでは、安全上重要な機器や配管などの地震による損傷確率を考慮して、炉心損傷頻度などが求められる。長期間使用された配管では、経年劣化による亀裂などの発生があり得る。亀裂が発生すれば、配管の破壊強度が低減され、地震時の損傷確率が上昇することとなる。そのため、長期間運転された原子炉を対象に地震PRAを実施する際には、経年劣化が機器の損傷確率に及ぼす影響を考慮することが重要である。著者らは、経年劣化の影響に加えて、地震による亀裂進展や破壊を考慮することで、長期間使用された原子炉配管の損傷確率を算出できる解析コードを開発し、妥当性の確認を経て公開した。また、地震による損傷確率を求めるための手順や推奨される手法やモデル,技術的根拠などを取りまとめた評価要領を世界に先駆けて整備し公開した。本論文では、開発した解析コード及び評価要領について説明する。

論文

Development of guideline on seismic fragility evaluation for aged piping

山口 義仁; 勝山 仁哉; 眞崎 浩一*; Li, Y.

Proceedings of ASME 2021 Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2021) (Internet), 9 Pages, 2021/07

地震を起因とした確率論的リスク評価は、原子力発電所の耐震安全性を評価するための重要な手法の一つである。この評価では、地震ハザード,地震フラジリティ及び事故シーケンス評価から炉心損傷頻度が求められる。地震フラジリティ評価に着目すると、亀裂や減肉が発生している経年配管に対する評価には、確率論的破壊力学を適用した評価手法が有効であると考えられる。本研究では、長期間運転した原子力発電所を対象とした確率論的リスク評価手法の高度化を目的に、経年劣化事象を考慮した原子力発電所の代表的な配管系を対象とした地震フラジリティ評価に関する評価要領を整備した。本論文では、評価要領の概要と、評価要領に基づき確率論的破壊力学解析コードを用いた地震フラジリティ評価事例を紹介する。

論文

積層ゴム系免震構造の安全裕度に関する基礎的考察

深沢 剛司*; 宮川 高行*; 内田 昌人*; 山本 智彦; 宮崎 真之; 岡村 茂樹*; 藤田 聡*

日本機械学会論文集(インターネット), 87(898), p.21-00007_1 - 21-00007_17, 2021/06

本論文では、積層ゴムを用いた免震構造物の耐震安全マージンに関する基礎研究について述べた。免震構造物で想定される地震応答の変動は、「入力地動による地震応答の変動」と「免震装置の製造に伴う設計値の誤差」の重ね合わせの下で発生する。それらの状態を考慮した地震応答解析は、孤立した構造物の耐震安全マージンを評価するために重要である。本論文は、ナトリウム冷却高速炉(SFR)用のゴム製ベアリングからなる隔離構造物の耐震安全マージンが、地震応答の変動要因を考慮した地震応答解析を通じて日本電気協会ガイド4601(JEAG4601)およびSFRの基礎地動に対して確保されることを明らかにする。さらに、地震応答解析の結果を使用して、耐震安全マージンと線形限界の超過確率との関係について説明する。

論文

光パルス干渉方式地震計を用いた円筒水槽振動特性の観測

森下 日出喜*; 吉田 稔*; 西村 昭彦; 松平 昌之*; 平山 義治*; 菅野 裕一*

保全学, 20(1), p.101 - 108, 2021/04

福島第一原子力発電所の廃止措置においては、遠隔計測技術とロボット技術の融合が不可欠である。損傷を受けた原子炉建屋の健全性を評価するために、現場にロボットにより地震計を設置する模擬試験を実施した。試験には、原子力機構の楢葉遠隔技術開発センターのロボット試験水槽を、原子炉格納容器に見立てて実施した。遠隔計測技術として、白山工業開発の光パルス干渉方式地震計を使用した。ロボット試験水槽の水位を5mから順次下げることで、振動特性の変化を記録した。試験では、偶然に起こった震度1の微小地震を計測することができた。水槽は微小振動の増幅体として振舞うことが判明した。水槽の揺れを表す物理モデルを考察することで、将来の廃止措置の現場適用の問題点を抽出した。

報告書

経年配管を対象とした地震フラジリティ評価要領(受託研究)

山口 義仁; 勝山 仁哉; 眞崎 浩一*; Li, Y.

JAEA-Research 2020-017, 80 Pages, 2021/02

JAEA-Research-2020-017.pdf:3.5MB

国内では、安全性向上評価に関する運用ガイドが施行されている。原子力発電所の地震に対する安全性を評価する手法の一つとして、地震を起因とした確率論的リスク評価(地震PRA)がある。この評価では、地震動の作用に対して建屋や機器が損傷する確率である地震フラジリティ、任意の地震動強さとその強さを超過する頻度との関係である地震ハザード及び事故シーケンスから炉心損傷頻度等が求められる。日本原子力学会が定める地震PRAに関する実施基準では、原子力発電所の長期運転により経年劣化事象を無視できない場合、経年劣化事象による地震応答特性の変化又は耐力の低下を考慮して機器等の地震フラジリティを評価することとなっている。この評価において、原子力発電所の長期運転による亀裂又は配管減肉の発生及び進展が確認されている経年配管を対象とする場合は、確率論的破壊力学(PFM)は有力な評価技術である。長期運転された原子力発電所を対象に地震PRAの高度化を図るために、ここで代表的な配管や部位等を対象に、経年劣化事象を考慮した地震フラジリティ評価のための要領を取りまとめた。本評価要領の目的は、破壊力学等の知見を有する地震フラジリティ評価担当者が、本評価要領を参照しながら、別途公開する亀裂を有する経年配管を対象とした地震フラジリティ評価が可能なPFM解析コードPASCAL-SP及び配管減肉を有する経年配管を対象とした地震フラジリティ評価が可能な確率論的解析コードPASCAL-ECを用いることによって、経年配管に対する地震フラジリティ評価を実施できることである。

報告書

原子炉配管に対する確率論的破壊力学解析コードPASCAL-SP2の使用手引き及び解析手法(受託研究)

山口 義仁; 真野 晃宏; 勝山 仁哉; 眞崎 浩一*; 宮本 裕平*; Li, Y.

JAEA-Data/Code 2020-021, 176 Pages, 2021/02

JAEA-Data-Code-2020-021.pdf:5.26MB

日本原子力研究開発機構では、軽水炉機器の構造健全性評価及び耐震安全性評価に関する研究の一環として、原子炉配管を対象とした確率論的破壊力学(PFM: Probabilistic Fracture Mechanics)解析コードPASCAL-SP(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR - Stress Corrosion Cracking at Welded Joints of Piping)の開発を進めてきた。初版は2010年に公開され、その後もより実用性の高いPFM解析の実現を目的として、最新知見を踏まえて解析対象の拡充や解析手法の高度化等を実施してきた。今般、その成果を反映し、バージョン2.0として公開することとした。最新版では、解析対象の経年劣化事象として、ニッケル合金の加圧水型原子炉一次系水質環境中の応力腐食割れ、ニッケル合金の沸騰水型原子炉環境中の応力腐食割れ、二相ステンレス鋼における熱時効等を新たに加えたほか、最新の応力拡大係数解の導入や溶接残留応力の不確実さ等の評価機能の高度化を行い、より適用範囲が広く信頼性が高い配管の破損確率評価を可能とした。また、経年配管の耐震安全性評価の高度化に資することを目的に、巨大地震を想定した大きな地震応答応力に対応した亀裂進展量評価手法等を導入し、地震フラジリティ評価を可能とした。さらに、確率論的評価に係る影響因子の不確実さを認識論的不確実さと偶然的不確実さに分類し、これらの不確実さを考慮して配管の破損確率の信頼度を評価する機能及びモジュールを新たに整備した。本報告書は、バージョン2.0としてPASCAL-SP2の使用方法及び解析手法をまとめたものである。

論文

Crack growth evaluation for cracked stainless and carbon steel pipes under large seismic cyclic loading

山口 義仁; 勝山 仁哉; Li, Y.; 鬼沢 邦雄

Journal of Pressure Vessel Technology, 142(2), p.021906_1 - 021906_11, 2020/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:34.12(Engineering, Mechanical)

Some Japanese nuclear power plants have experienced several large earthquakes beyond the design basis ground motion. In addition, cracks resulting from long-term operation have been detected in piping systems. Therefore, to assess the structure integrity of cracked pipes taking the occurrence of large earthquakes into account, it is very important to establish a crack growth evaluation method for cracked pipes that are subjected to large seismic cyclic response loading. In our previous study, we proposed an evaluation method for crack growth during large earthquakes through experimental study using small specimens and investigation using finite element analyses. In the present study, to confirm applicability of the proposed method, crack growth tests were conducted on both stainless and carbon steel pipe specimens with a circumferential through-wall crack, considering large seismic cyclic response loading with complex wave forms. The predicted crack growth values are in good agreement with the experimental results and the applicability of the proposed method was confirmed.

論文

瑞浪超深地層研究所における地下500mまでを対象とした地震動観測結果とその分析

松井 裕哉; 渡辺 和彦*; 見掛 信一郎; 新美 勝之*; 小林 伸司*; 戸栗 智仁*

第47回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(インターネット), p.293 - 298, 2020/01

日本原子力研究開発機構は、地震による地下深部構造物への影響に着目し、瑞浪超深地層研究所の換気立坑を利用して、地表, 深度100m, 深度300m、および深度500m地点に地震観測システムを設置し、同一地震における深度方向の地震動変化を十数年間観測した。その結果、震源位置やマグニチュードの異なる十数個の地震に対する地上から地下500mまでの間の地震動観測記録を取得し、釜石鉱山での観測などの既往の研究と同様の深度方向の地震動変化に関する知見を得た。また、得られた地震動の波形データなどを用い、地震動のフーリエ振幅と位相差の深度分布を分析した所、直下型地震では理論値に近い結果になる一方、遠方の地震では理論値との乖離があることなどを確認した。

論文

Development of seismic counter measures against cliff edges for enhancement of comprehensive safety of nuclear power plants, 10; Avoidance of cliff edge for reactor vessel

山野 秀将; 西田 明美; 崔 炳賢; 高田 毅士*

Proceedings of 25th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-25) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2019/08

本研究の目的は、原子力発電所に非常に重要なクリフエッジ効果の評価である。本研究では、地震応答解析で得た免振装置有/無の原子炉建屋の応答波形を用い、失敗確率(脆弱性)評価を通して2種類の原子炉容器壁(薄肉及び厚肉)の地震安全余裕を評価した。免震技術が施された建屋の地震応答は、非免震建屋に比べると、大幅に減少(約2倍)されることがフラジリティ解析により示された。機器の応答係数の不確かさに焦点を当てると、応答係数0.5$$sim$$2.0を考慮しても、免震プラントは非免震プラントよりも非常に大きな地震余裕がある。本研究では、クリフエッジを回避するには免震技術が効果的であると結論付けた。

論文

Support for the development of remote sensing robotic system using a water tank installed in the Naraha Remote Technology Development Center

西村 昭彦; 吉田 稔*; 山田 知典; 荒川 了紀

Proceedings of International Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Research (FDR 2019) (Internet), 3 Pages, 2019/05

原子力機構は楢葉遠隔技術研究開発センターにおいて、遠隔センシングロボット技術の開発を支援している。センターに設置されている水槽を模擬的な原子炉格納容器に見立てた。光ファイバ干渉方式の小型の地震振動計が使用された。特別設計されたロボットシステムが地震計ユニットの設置のために試験された。本試験では地面の振動を利用して、水槽の振動応答関数を明らかにする準備を行った。

論文

Crack growth prediction for cracked dissimilar metal weld joint in pipe under large seismic cyclic loading

山口 義仁; 勝山 仁哉; Li, Y.

Proceedings of 2018 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2018), 8 Pages, 2018/07

設計上の想定を超える地震荷重下における亀裂を有する配管の構造健全性を評価するためには、地震時の亀裂進展評価手法が必要である。本研究では、ニッケル合金の異材溶接部を対象として、まず、中央亀裂付平板試験片を用いた実験的及び解析的検討を通じて地震時亀裂進展評価手法を提案した。そして、ステンレス鋼管と炭素鋼管をニッケル合金で溶接した異材溶接配管試験体を製作し、この試験体に模擬地震応答荷重を負荷することによる亀裂進展試験を実施することで、試験と提案手法から得られた亀裂進展量を比較した。提案手法により予測された亀裂進展量は試験結果とよく一致し、提案手法の妥当性が確認された。

論文

負荷履歴の影響を考慮した地震時亀裂進展評価手法の検討

山口 義仁; 勝山 仁哉; Li, Y.

溶接構造シンポジウム2017講演論文集, p.21 - 27, 2017/12

設計上の想定を超える地震動による応答荷重における亀裂進展を評価するためには、荷重条件が小規模降伏条件を超える可能性や、荷重振幅の大きさが不規則に変化することを考慮する必要がある。特に、大きな卓越荷重を受けた後の亀裂進展では、負荷履歴による亀裂前縁応力分布の変化や亀裂鈍化の影響を考慮することが重要である。本研究では、地震動による応答荷重を単純化した卓越荷重を含む繰返し荷重による亀裂進展試験や試験を模擬した有限要素解析を実施し、亀裂進展に及ぼすこれらの影響を評価した。また、これらの評価を踏まえ、亀裂前縁応力分布の変化や亀裂鈍化の影響を考慮した地震時亀裂進展評価手法を提案した。さらに、模擬地震応答荷重負荷による亀裂進展試験を実施し、測定した亀裂進展量と提案した手法によるその予測値を比較することで、提案した手法の妥当性を確認した。

論文

Uncertainty assessment of structural modeling in the seismic response analysis of nuclear facilities

崔 炳賢; 西田 明美; 村松 健*; 高田 毅士*

Transactions of 24th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-24) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2017/08

本稿では、原子力施設のモデル化手法が地震応答解析結果に与える影響を明らかにするため、多様な入力地震波を用いた地震応答解析を実施し、応答のばらつきの統計的分析を行った。特に、従来のSRモデルと3次元有限要素モデルにおける建屋の最大加速度応答の違いに着目し、入力地震動強さと建屋床高さと応答結果の関係について得られた知見について報告する。

論文

3次元有限要素モデルによる原子力施設の地震応答解析モデルの構築のための感度解析

崔 炳賢; 西田 明美; 中島 憲宏

構造工学論文集,B, 63B, p.325 - 333, 2017/03

日本原子力研究開発機構では、原子力施設の3次元振動シミュレーション技術の開発に取り組んでいる。本研究では、HTTR建屋の3次元有限要素モデルを用いた東北地方太平洋沖地震に対する地震応答解析を実施し、不確定性を持つ入力パラメータに対して感度解析を行った。また、3次元有限要素モデルにおける不確定性を持つ入力パラメータ設定に関して、建屋応答解析結果のばらつき評価を実施した。

論文

Impact hammer test of ITER blanket remote handling system

野口 悠人; 丸山 孝仁; 上野 健一; 小舞 正文; 武田 信和; 角舘 聡

Fusion Engineering and Design, 109-111(Part B), p.1291 - 1295, 2016/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:25.85(Nuclear Science & Technology)

本論文ではITERブランケット遠隔保守機器のハンマー打撃試験について報告する。ITERではブランケット遠隔保守機器として軌道ビークル型を採用しており、円弧状の軌道を真空容器の赤道面に敷設し、数ヶ所のポートから強固に支持をとる構造となっている。ITER真空容器赤道ポートでの地震応答加速度スペクトルはピークが14Gに及ぶ過酷なものであり、ブランケット遠隔保守機器の構造健全性を示すためにはシステムの動的応答評価が不可欠である。今回、有限要素法による地震解析を検証するとともに実験的に減衰率を測定するため、ブランケット遠隔保守機器フルスケールモックアップのハンマー打撃試験による実験モーダル解析を実施した。打撃試験によりフルスケールモックアップの主要な垂直振動モードの固有周波数が7.5Hzであり減衰率が0.5%であることが得られた。大地震などの大振幅振動時にはより大きな構造減衰が予測されるものの、小振幅加振時の動的特性と有限要素法による弾性解析結果との一致を確認した。

論文

A Parametric study for the seismic response analysis of a nuclear reactor building by using a three-dimensional finite element model

崔 炳賢; 西田 明美; 中島 憲宏

Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 7 Pages, 2016/06

日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)システム計算科学センターでは、原子力施設の3次元振動シミュレーション技術の研究開発を進めてきた。2011年東北地方太平洋沖地震では、原子力機構大洗地区の高温工学試験研究炉(HTTR)では、震度5強を観測した。本研究では、様々な不確定性を有するパラメータ(地盤・建屋相互作用、地盤物性)を用いたHTTRの3次元有限要素モデルによって実施した東北地方太平洋沖地震の地震応答解析のパラメータスキャン結果を報告する。上記の不確定性を有するパラメータに対する応答結果のばらつきを評価することにより、妥当性の高い3次元有限要素モデルの構築に必要な知見が得られた。

論文

Seismic analysis of the ITER blanket remote handling system

野口 悠人; 丸山 孝仁; 武田 信和; 角舘 聡

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 9 Pages, 2015/05

本論文ではITERブランケット遠隔保守機器の地震解析について報告する。ITERではブランケット遠隔保守機器として軌道ビークル型を採用しており、円弧状の軌道を真空容器の赤道面に敷設し、数ヶ所のポートから強固に支持をとることで可搬重量の向上を実現している。そのため遠隔保守機器の地震に対する構造健全性を示すためには、ビークルの軌道上の位置および姿勢による系の動的応答の変化を評価する必要がある。今回、遠隔保守機器全体FEモデルを作成しビークルの位置・姿勢に関するパラメータサーベイを実施することで、遠隔保守機器の地震に対する最悪条件を特定した。全体FEモデル解析により得られた各部への荷重値を境界条件として用いて詳細な部分FEモデル解析を実施し、遠隔保守機器の主要機器の構造強度を検証した。これら二段階の解析により、ITER遠隔保守機器が安全停止地震(SSE)に対する耐震性を有することを確認した。

論文

平成23年東北地方太平洋沖地震後の東海再処理施設の健全性に係る点検・評価の結果について

中野 貴文; 佐藤 史紀; 白水 秀知; 中西 龍二; 福田 一仁; 立花 郁也

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 57(1), p.14 - 20, 2015/01

平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では、日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設(東海再処理施設)のある茨城県東海村において震度6弱の地震を観測した。本地震では、東海再処理施設の設計時の想定を超える地震動が観測されたが、建物・構築物及び設備に与えた影響について詳細な点検や地震応答解析及び両者の結果を踏まえた総合評価を行った結果、本地震後の東海再処理施設の健全性について問題ないと判断した。その結果について報告する。

論文

Seismic capacity evaluation of a group of vertical U-tube heat exchanger with support frames for seismic PSA

渡辺 裕一*; 村松 健; 及川 哲邦

Nuclear Engineering and Design, 235(23), p.2495 - 2512, 2005/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:18.84(Nuclear Science & Technology)

原子炉の地震起因事象の確率論的安全評価(地震PSA)に資するため、我が国のBWR残留熱除去系用の複数の支持枠付縦置U字管型熱交換器の地震時耐力を評価した。耐力中央値は4個の熱交換器から選定した代表例について詳細モデルによる時刻歴応答解析を行って評価し、知識不足による不確実さに関する対数標準偏差(LSD)は、応答への影響の大きいアンカーボルトの直径,熱交換器重量,熱交換器重心位置の3つのパラメータのばらつきを考慮して評価した。対象とした熱交換器の支配的損傷モードは支持脚アンカーボルトの主として剪断力による損傷であった。設置床での最大床応答加速度で表した耐力中央値は4,180Gal(4.3g)、ランダム性による不確実さに対応するLSDは物性値のばらつきにより0.11、知識不足による不確実さに対するLSDはばらつき要因として考慮する設計変数の範囲に応じて0.21から0.53となった。

報告書

断層モデルによる地震動予測手法を用いた地震ハザード評価コードSHEAT-FMの使用手引き

杉野 英治*; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀

JAERI-Data/Code 2005-008, 95 Pages, 2005/09

JAERI-Data-Code-2005-008.pdf:3.46MB

経年変化を考慮した機器の地震時構造信頼性評価手法を確立するため、プラントサイトの地震動発生確率及び、その発生確率レベルに応じた地震動波形を得ることを目的に、断層モデルによる地震動予測手法を用いた地震ハザード評価コードSHEAT-FM(Seismic Hazard Evaluation for Assessing the Threat to a facility site; Fault Model)を開発した。本評価コードでは、断層モデルによる地震動予測手法に加え、中小地震の観測記録から得られたサイト固有の位相特性や、活断層の活動間隔や最新活動からの経過時間を考慮した地震発生過程モデルなどの、地震工学分野における最新知見を導入することで、地震ハザード評価の精度向上を図っている。本報告書は、SHEAT-FMコードの使用法などをまとめた使用手引きである。主な内容として、SHEAT-FMコードによる地震ハザード評価の概要,入力データの仕様,モデルサイトを対象とした使用例,システム情報及び実行方法についてそれぞれ示す。

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