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論文

ステンレス鋼の亀裂先端における高温水中酸化に及ぼす荷重付与の影響

笠原 茂樹; 知見 康弘; 端 邦樹; 塙 悟史

材料と環境, 68(9), p.240 - 247, 2019/09

ステンレス鋼のBWR一次系水中環境助長割れ機構検討の一環として、荷重を付与したCT試験片を290$$^{circ}$$Cの高温水に浸漬し、疲労予亀裂先端近傍の酸化物を観察した。酸化物内層は、Fe, Ni, Crを含むスピネル構造の微細粒、外層はFe$$_{3}$$O$$_{4}$$の結晶粒であった。FEM解析によるCT試験片亀裂先端の応力、ひずみ分布との比較より、塑性変形に伴う転位と弾性ひずみの重畳によって酸化物内層の形成が促進されることが示唆された。

論文

Shape coexistence in $$^{178}$$Hg

M$"u$ller-Gatermann, C.*; Dewald, A.*; Fransen, C.*; Auranen, K.*; Badran, H.*; Beckers, M.*; Blazhev, A.*; Braunroth, T.*; Cullen, D. M.*; Fruet, G.*; et al.

Physical Review C, 99(5), p.054325_1 - 054325_7, 2019/05

陽子過剰核$$^{178}$$Hgにおける変形共存を調べることを目的として、ユヴァスキュラ大学の加速器において$$^{103}$$Rh($$^{78}$$Kr, $$p2n$$)反応によって$$^{178}$$Hgを生成し、その原子核の励起状態からの脱励起の寿命を測定した。実験データを理論計算と比較した結果、$$^{178}$$Hgでは$$^{180}$$Hgに比べ、プロレート変形した状態がより高い励起状態へとシフトするとともに、変形度が増大することがわかった。

論文

Two-neutron transfer reactions and shape phase transitions in the microscopically formulated interacting boson model

野村 昂亮; Zhang, Y.*

Physical Review C, 99(2), p.024324_1 - 024324_11, 2019/02

希土類の原子核では、中性子数の変化とともに変形が大きく変わる、変形の相転移現象が知られている。その様相を調べるには二中性子移行反応が考えられる。この研究では、発表者が発展させた、密度汎関数法を基礎とした相互作用するボゾン模型において、二中性子移行反応を定式化した。それを$$^{146-158}$$Sm, $$^{148-160}$$Gd、および$$^{150-162}$$Dyに対する$$(t,p)$$反応と$$(p,t)$$反応に適用した結果、二中性子移行反応によって変形の相転移をとらえることが可能であることがわかった。

論文

原子力材料評価のための最新ナノミクロ分析技術の新展開,2; 中性子回折法による材料強度研究

諸岡 聡; 鈴木 裕士

日本原子力学会誌, 60(5), p.289 - 293, 2018/05

中性子回折法は、中性子線の優れた透過能を活かすことで、数センチメートルオーダーの材料深部の応力・ひずみを非破壊で測定できる唯一の測定技術であり、種々の機械構造物の製品開発や機械設計、材料開発や既存材料の信頼性評価に大きく貢献できる。本講座では、中性子回折法による応力・ひずみ測定技術の原理および工学回折装置の特徴について述べるとともに、その応用例として、溶接部の残留応力測定、およびステンレス鋼の変形挙動その場観察について紹介する。

論文

Pair distribution function analysis of nanostructural deformation of calcium silicate hydrate under compressive stress

Bae, S.*; Jee, H.*; 兼松 学*; 城 鮎美*; 町田 晃彦*; 綿貫 徹*; 菖蒲 敬久; 鈴木 裕士

Journal of the American Ceramic Society, 101(1), p.408 - 418, 2018/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:36.43(Materials Science, Ceramics)

ケイ酸カルシウム水和物(CSH)に関する原子レベルの構造や変形機構には不明な点が多い。本研究では、X線散乱法に基づく原子対相関関数(PDF)により、ケイ酸三カルシウム(C$$_{3}$$S)ペースト中に存在するCSH相のナノ構造変形挙動を評価した。単軸圧縮負荷を受けるC$$_{3}$$Sペーストの変形を、ひずみゲージ,ブラッグピークシフト, PDFから求められるマクロからミクロな変形より評価した。PDF解析により、0-20${AA}$の範囲ではCSH相の影響が支配的であること、その一方で、20${AA}$を超える範囲では、他の結晶相の影響が支配的であることが明らかとなった。CSHの変形に支配的である20${AA}$以下の範囲では、塑性変形を示すステージI(0-10MPa)と、弾性変形を示すステージIIの2つの変形過程に分けられることが分かった。その一方で、20${AA}$以上の範囲では、水酸化カルシウムに似た変形を示した。10MPa以下では、層間水やゲル水の移動に伴い、CSHの高密度化を生じたと考えられるが、除荷後には、その移動した水がCSH中に戻ることにより、変形が回復している可能性がある。

論文

Four-dimensional Langevin approach to low-energy nuclear fission of $$^{236}$$U

石塚 知香子*; Usang, M. D.*; Ivanyuk, F. A.*; Maruhn, J. A.*; 西尾 勝久; 千葉 敏

Physical Review C, 96(6), p.064616_1 - 064616_9, 2017/12

 被引用回数:11 パーセンタイル:8.11(Physics, Nuclear)

We developed a four-dimensional (4D) Langevin model, which can treat the deformation of each fragment independently and applied it to low-energy fission of $$^{236}$$U, the compound system of the reaction n + $$^{235}$$U. The potential energy is calculated with the deformed two-center Woods-Saxon (TCWS) and the Nilsson-type potential with the microscopic energy corrections following the Strutinsky method and BCS pairing. The transport coefficients are calculated by macroscopic prescriptions. It turned out that the deformation for the light and heavy fragments behaves differently, showing a sawtooth structure similar to that of the neutron multiplicities of the individual fragments $$nu$$(A). Furthermore, the measured total kinetic energy TKE(A) and its standard deviation are reproduced fairly well by the 4D Langevin model based on the TCWS potential in addition to the fission fragment mass distributions. The developed model allows a multi-parametric correlation analysis among, e.g., the three key fission observables, mass, TKE, and neutron multiplicity, which should be essential to elucidate several longstanding open problems in fission such as the sharing of the excitation energy between the fragments.

論文

Martensite phase stress and the strengthening mechanism in TRIP steel by neutron diffraction

Harjo, S.; 土田 紀之*; 阿部 淳*; Gong, W.*

Scientific Reports (Internet), 7(1), p.15149_1 - 15149_11, 2017/11

AA2017-0453.pdf:3.62MB

 被引用回数:6 パーセンタイル:36.93(Multidisciplinary Sciences)

Two TRIP-aided multiphase steels with different carbon contents were analyzed in situ during tensile deformation by time-of-flight neutron diffraction to clarify the deformation induced martensitic transformation behavior and its role on the strengthening mechanism. The difference in the carbon content affected mainly the difference in the phase fractions before deformation, where the higher carbon content increased the phase fraction of retained austenite ($$gamma$$). However, the changes in the relative fraction of martensitic transformation with respect to the applied strain were found to be similar in both steels since the carbon concentrations in $$gamma$$ were similar. The stress contribution from martensite was observed increasing during plastic deformation while that from bainitic ferrite hardly changing and that from $$gamma$$ decreasing.

論文

Cross-shell excitations from the $$fp$$ shell; Lifetime measurements in $$^{61}$$Zn

Queiser, M.*; Vogt, A.*; Seidlitz, M.*; Reiter, P.*; 富樫 智章*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; 大塚 孝治*; 本間 道雄*; Petkov, P.*; et al.

Physical Review C, 96(4), p.044313_1 - 044313_13, 2017/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:100(Physics, Nuclear)

ケルン大学のタンデム加速器にて$$^{61}$$Znの励起状態を核融合反応および核子移行反応によって生成し、そのいくつかの脱励起$$gamma$$線を放出する寿命を測定した。そこから電磁遷移強度を得た。$$fp$$殻内の配位が主である負パリティ状態間の遷移に加え、$$fp$$殻から$$sdg$$殻へ中性子が励起した配位をもつ正パリティ間の$$E2$$遷移強度を得ることにも成功した。これらの正パリティ状態は、以前はオブレート変形しているとも考えられていたが、実験で得られた$$E2$$遷移強度を大規模殻模型計算の結果と比較することによって、プロレート変形を持つことが明らかとなった。

論文

Creep damage evaluations for BWR lower head in severe accident

勝山 仁哉; 山口 義仁; 根本 義之; 加治 芳行; 逢坂 正彦

Transactions of 24th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-24) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2017/08

東京電力福島第一原子力発電所のような沸騰水型原子炉(BWR)のRPV下部ヘッドは、形状が複雑で多数の制御棒案内管が存在するため、その破損挙動は複雑である。そこで我々は、重大事故時のBWR下部ヘッド破損について、クリープ損傷機構を考慮した熱流動構造連成解析に基づく評価手法を整備した。本研究では、事故シナリオの違いを想定し、溶融デブリの深さや発熱位置の違いが破損位置に及ぼす影響について評価した。その結果、BWR下部ヘッドの破損やデブリの流出は、貫通部における制御棒案内管やスタブ管で生じることを示した。

論文

Monte Carlo shell model studies with massively parallel supercomputers

清水 則孝*; 阿部 喬*; 本間 道雄*; 大塚 孝治*; 富樫 智章*; 角田 佑介*; 宇都野 穣; 吉田 亨*

Physica Scripta, 92(6), p.063001_1 - 063001_19, 2017/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:26.6(Physics, Multidisciplinary)

モンテカルロ殻模型の手法およびその応用について概説する。モンテカルロ殻模型は、効率的に多体基底を生成することによって、従来の直接対角化では計算不可能だった物理系に対する殻模型計算を目指した手法である。このレビュー論文では、モンテカルロ殻模型のここ10年以内の発展をまとめた。手法面では、エネルギー分散を用いた外挿による厳密解の推定法や共役勾配法の導入による効率的な基底生成など、数値計算面では、より効率的な並列化や計算機の実効性能を高める数値計算アルゴリズムなどについて概説する。最近の応用としては、非常に大きな模型空間が必要な第一原理計算および中性子過剰なニッケル領域とジルコニウム領域の計算結果を紹介する。後者の中性子過剰核領域では、変形共存に興味が集まっているが、モンテカルロ殻模型では、変形の分布を解析するT-plotと呼ぶ新しい手法を開発することによって、これらの原子核の変形を直感的に理解することが可能となった。この手法は、軽い原子核のクラスター状態を調べるのにも有用である。

論文

Investigation of elastic deformation mechanism in as-cast and annealed eutectic and hypoeutectic Zr-Cu-Al metallic glasses by multiscale strain analysis

鈴木 裕士; 山田 類*; 椿 真貴*; 今福 宗行*; 佐藤 成男*; 綿貫 徹; 町田 晃彦; 才田 淳治*

Metals, 6(1), p.12_1 - 12_11, 2016/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:82.56(Materials Science, Multidisciplinary)

X線散乱法やひずみゲージによるマルチスケールひずみ解析により、熱処理前後の共晶および亜共晶Zr-Cu-Al三元系金属ガラスの弾性変形挙動を評価した。ダイレクトスペース法やQスペース法により求めたミクロひずみと、ひずみゲージにより測定したマクロひずみとを比較し、それらの相関から共晶および亜共晶金属ガラスの変形機構の違いを明らかにした。共晶Zr$$_{50}$$Cu$$_{40}$$Al$$_{10}$$金属ガラスは、熱処理による自由体積の減少によるミクロ組織の均質化により変形抵抗は向上するものの、流動性の高いWBR(Weakly-Bonded Region)の減少にともなって延性を失うことがわかった。一方、亜共晶Zr$$_{60}$$Cu$$_{30}$$Al$$_{10}$$金属ガラスでは、もともと均質なミクロ組織を有しているものの、熱処理によるナノクラスター形成により、ミクロ組織の均質性および弾性均質性が失われることが分かった。このような熱処理に伴う組織変化は、構造緩和しても、延性や靭性が減少しないという亜共晶金属ガラスのユニークな機械的特性を生み出す要因と考えられる。

論文

Nanostructural deformation analysis of calcium silicate hydrate in Portland cement paste by atomic pair distribution function

鈴木 裕士; Bae, S.*; 兼松 学*

Advances in Materials Science and Engineering, 2016, p.8936084_1 - 8936084_6, 2016/00

 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

圧縮負荷におけるポートランドセメント硬化体(PC硬化体)のカルシウムシリケート化合物(CSH)のナノ構造の変形挙動を、シンクロトロン放射光により測定した原子対相関関数(PDF)により評価することに成功した。PC硬化体のPDFは、CSH粒子のサイズに一致する2.0nm以下の短距離構造に特異な変形挙動を示した。一方で、それ以上の長距離構造では、ブラッグ回折のピークシフトから得られた水酸化カルシウム相(CH)の変形挙動にほぼ一致した。CSHの圧縮変形挙動は粒状材料の変形挙動に類似しており、CSH粒子間のすべりと密度の変化に起因した3つの変形段階に分けることができた。このように、PDFを応用することにより、PC硬化体のCSHナノ構造の変形機構を理解できる可能性のあることを示した。

論文

Development of failure evaluation method for BWR lower head in severe accident, 2; Applicability evaluation of the FEM using uni-axial material data for multi-axial deformation analysis

根本 義之; 加藤 仁; 加治 芳行; 吉田 啓之

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 5 Pages, 2015/05

福島第一原子力発電所の炉内状況の推定等に寄与するため、原子力機構では、炉心溶融物の熱流動解析と構造解析を連成させ、圧力容器下部ヘッドの破損挙動を評価する研究を行っている。この構造解析では過去の単軸試験による材料物性データを用いる。しかし、特に複雑な形状の部位では、多軸応力条件下での変形挙動を解析することになる。このため、多軸応力条件下の構造解析に対する、単軸試験により得られた材料物性データを用いた解析モデルの適用性について検討する必要がある。本論文では、多軸応力試験として高温での内圧クリープ試験を行うとともに、単軸試験による材料物性データを用いて有限要素法(FEM)解析を実施し、両者の結果を比較することで、その妥当性を検討した。

論文

Identification of deformed intruder states in semi-magic $$^{70}$$Ni

Chiara, C. J.*; Weisshaar, D.*; Janssens, R. V. F.*; 角田 佑介*; 大塚 孝治*; Harker, J. L.*; Walters, W. B.*; Recchia, F.*; Albers, M.*; Alcorta, M.*; et al.

Physical Review C, 91(4), p.044309_1 - 044309_10, 2015/04

 被引用回数:22 パーセンタイル:7.02(Physics, Nuclear)

アルゴンヌ国立研究所にて中性子過剰核$$^{70}$$Niを$$^{70}$$Znの多核子移行反応によって生成し、$$gamma$$線検出器GRETINAを用いて$$gamma$$線分光を行った。その結果、$$2^+_2$$, $$4^+_2$$準位を初めて観測した。これらの準位は小さな模型空間を採用した殻模型計算では再現されないため、陽子の$$f_{7/2}$$軌道からの励起を伴った大きな変形状態であると考えられる。本論文の理論グループが2014年に発表した大規模殻模型計算によって$$^{70}$$Niの励起状態を解析した結果、これらの状態は大きなプロレート変形を持つ状態とよく対応することがわかった。この結果は、中性子過剰ニッケル同位体における変形共存が$$^{68}$$Ni以外にも存在することを実証するとともに、中性子過剰核における大規模殻模型計算の予言能力を確かめるものである。

論文

EBSP法によるSCCき裂先端の塑性変形挙動解析

加治 芳行; 三輪 幸夫; 塚田 隆

日本機械学会M&M2005材料力学カンファレンス講演論文集, p.175 - 176, 2005/12

EBSP法によるSCCき裂先端の塑性変形挙動解析を実施した結果、以下のような結論を得た。(1)SCCき裂先端の塑性変形挙動を定量的に評価するための基礎データとして、SUS316L鋼を用いた高温水中SSRT試験片を用いて、塑性変形量と結晶粒のmisorientation量との関係を取得し、この関係を用いて局所的な塑性ひずみを推定することを可能にした。(2)misorientation量と塑性変形量との関係を用いて、SCCき裂及び延性き裂先端の塑性ひずみを測定した結果、延性き裂先端近傍の塑性ひずみはSCCき裂に比べて大きいことがわかった。しかし、塑性変形領域はいずれのき裂においても、き裂先端の結晶粒1個程度の領域であった。

報告書

SCCき裂先端における変形挙動のマルチスケール解析(受託研究)

加治 芳行; 三輪 幸夫; 塚田 隆; 早川 正夫*; 長島 伸夫*; 松岡 三郎*

JAERI-Research 2005-029, 156 Pages, 2005/09

JAERI-Research-2005-029.pdf:57.24MB

本報告書は、原子力安全基盤機構(JNES)のIGSCCプロジェクトにおいて得られるSCCき裂進展特性の妥当性をSCCメカニズムの観点から評価するために、CT試験片き裂先端の変形解析や組織観察をナノレベルまで踏み込んで詳細に調べ、ナノ,メゾ,マクロ領域での硬さを統一強度指標として採用し、必要な基礎データ(主として、マクロな塑性域の大きさとその中での粒内・粒界における結晶方位,歪み,転位等の組織データ)を取得することを目的として、実施したSCCき裂先端における変形挙動のマルチスケール解析に関する研究結果をまとめたものである。

論文

Nuclidic mass formula on a spherical basis with an improved even-odd term

小浦 寛之; 橘 孝博*; 宇野 正宏*; 山田 勝美*

Progress of Theoretical Physics, 113(2), p.305 - 325, 2005/02

 被引用回数:272 パーセンタイル:1.2(Physics, Multidisciplinary)

われわれが2000年に発表した大局的項,平均的偶奇項,殻項を持つ質量公式の改良版を作成した。大局的部分は前回のものとほぼ同様であるが、偶奇項をより精密に取り扱い、相当の改善を行うことができた。殻項については前回のものと全く同様で、球形単一粒子ポテンシャルを用いて計算を行い、変形核については球形核の重ね合わせの考え方で取り扱うという方法を用いた。今回の質量公式は${it Z}$$$>$$1及び${it N}$$$>$$1の核種に適用可能である。実験質量値との平均2乗誤差は0.658MeVとなり、前回の質量公式での誤差0.680MeVと比べて改善された。

論文

Measurement of the spin and magnetic moment of $$^{31}$$Mg; Evidence for a strongly deformed intruder ground state

Neyens, G.*; Kowalska, M.*; Yordanov, D.*; Blaum, K.*; Himpe, P.*; Lievens, P.*; Mallion, S.*; Neugart, R.*; Vermeulen, N.*; 宇都野 穣; et al.

Physical Review Letters, 94(2), p.022501_1 - 022501_4, 2005/01

 被引用回数:132 パーセンタイル:3.82(Physics, Multidisciplinary)

N=20の魔法数(すなわち魔法構造)が不安定核で消滅することは知られているが、魔法構造が消滅する核がどの範囲にわたって存在するかについてはまだ実験的に確定していない。この論文では、魔法数がN=19核でも消滅するかどうかを見いだすことを目的とし、ルーベン大学のNeyens教授のグループによって$$^{31}$$Mgの基底状態のスピン及び磁気モーメントの測定を行い、その実験値の理論的解釈を原研らのグループでなされたモンテカルロ殻模型計算によって与えた。ISOLDE-CERNで不安定核$$^{31}$$Mgビームを生成,分離し、まず原子の超微細構造を測定することによってこの核の核スピンが1/2であることを決定した。さらにベータNMR法によって核のg因子を測定し、スピンの結果と合わせ、この核の磁気モーメントを-0.88355(10)$$mu_N$$と決定した。魔法数が消滅していないと仮定すると$$^{31}$$Mgの核スピンは3/2となるべきであることから、測定されたスピンは魔法数の消滅を強く示唆している。実際、モンテカルロ殻模型計算で詳しく解析すると、この核で魔法数が消滅しているという結果が得られ、この実験による磁気モーメントは計算のものとよく一致している。その比較から、$$^{31}$$Mgでは魔法数が消滅していることが明らかになり、魔法数消滅のメカニズムに関して大きな影響を与えた。

論文

Shape coexistence and mixing in $$N$$$$sim$$20 region

宇都野 穣; 大塚 孝治*; 水崎 高浩*; 本間 道雄*

Journal of Physics; Conference Series, 20, p.167 - 168, 2005/00

 パーセンタイル:100

原子核における変形共存現象は軽い核から重い核に至るまで広範にわたって見つかっているが、その中でも$$N$$$$sim$$20領域における変形共存と配位混合領域は安定核から中性子過剰核に移るにつれ基底状態が球形から変形へと遷移する点で独特の個性を持っている。変形共存現象はこれまではおもに平均場理論によって研究されてきたが、最近のモンテカルロ殻模型に代表される大規模殻模型計算によってこの領域の変形共存現象が殻模型によって理解可能となったので、この講演でその結果を発表する。$$N$$=20核では$$Z$$=15から18にかけて$$pf$$殻に2中性子励起する変形バンドが知られているので、そのエネルギー準位を殻模型によって計算し、実験値を再現することを示す。さらに、この変形バンドについて、殻模型空間におけるハートリーフォック計算に基づいた平均場的理解を与え、角運動量射影をはじめとする相関の重要性を議論する。さらに、これまでよく行われてきた、配位混合を抑制した近似的殻模型計算との結果を比較し、モンテカルロ殻模型のような多粒子励起との混合を取り入れた計算が必要であることを示す。こうした配位混合は磁気モーメントに敏感に反映することを議論する。

論文

Plastic deformation behavior of type 316LN stainless steel in non-irradiated, thermallysensitized condition or in irradiated condition during SSRT

三輪 幸夫; 塚田 隆; 實川 資朗

Proceedings of 12th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems-Water Reactors (CD-ROM), p.311 - 318, 2005/00

熱鋭敏化又は照射した316LNステンレス鋼の応力腐食割れに影響する塑性変形挙動を調べた。熱鋭敏化は1033Kで100hとし、中性子照射は473kで1dpaまで行った。これらの試験片に対して、溶存酸素を含む573Kの高温水中にて低ひずみ速度試験を行い、粒界割れ破面率と塑性変形挙動の関係を比較した。真応力-真ひずみ関係でみると、照射材でのひずみ硬化率や照射誘起応力腐食割れ(IASCC)を生じる真応力などの塑性変形挙動は、熱鋭敏化材での塑性変形挙動と同じであった。さらに、粒界割れ破面率に及ぼす歪み速度の影響も同じであった。これらの結果から、1dpa程度まで照射した試験片では、IASCCの発生機構は、熱鋭敏化材の粒界型応力腐食割れ発生機構と同様であると考えられた。

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