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土谷 邦彦; 楠 剛; 神永 雅紀
no journal, ,
原子力機構においては、20172028年度まで(第4期中長期目標期間末まで)を対象に、「施設の集約化・重点化」、「施設の安全確保」及び「バックエンド対策」を「三位一体」で整合性のある総合的な計画として具体化した「施設中長期計画」を2017年4月に公表した。この中で国内唯一の材料試験炉であるJMTRも廃止施設として位置付けられた。一方、世界のほとんどの試験研究炉は、JMTRと同様に高経年化が進み、フランスのOSIRIS, カナダのNRU, ノルウェーのHALDENなど、高出力の試験研究炉の廃炉が相次いで決定されている。このような背景の下、原子力開発を安全かつ効率的に進めていくためには、これまで培ってきた技術を継承するとともに原子力開発に従事する人材の育成が重要な課題となる。本発表では、JMTRで培ってきた照射技術及び照射後試験技術の技術継承及び人材育成の取り組みを中心に紹介する。
天野 祐希; 山根 祐一; 村松 健*; 藤原 大資*; 京 久幸*
no journal, ,
近年、米国等では、安全解析の品質向上や解析結果のレビューにPIRT(Phenomena Identification and Ranking Table)が活用されつつある。PIRTは重要度ランクテーブルともいわれ、着目する事象の中で生じる現象を抽出し、安全性評価指標への影響度の大きさを尺度として分類し整理した表のことをいう。原子力学会再処理・リサイクル部会核燃料施設シビアアクシデント研究ワーキンググループ(SAWG)では、再処理施設のリスク評価等に資する目的で、本年から再処理施設の蒸発乾固事故を対象とするPIRTの整備を開始した。この活動の計画とこれまでの成果を3件のシリーズとして発表する。そのうち、本発表では、PIRTの整備目的と整備状況等、全体概要を報告する。再処理施設の蒸発乾固事故に対するPIRT整備は世界初の取り組みであり、今後の再処理施設のリスク評価における技術開発、技術継承及びリスク評価技術の活用促進に大きく資するものと考えられる。