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奥村 啓介
シビアアクシデント時の核分裂生成物挙動, p.70 - 72, 2021/05
福島第一原子力発電所(1F)の事故時炉停止直後の放射性核種のインベントリ評価に関して、核種発生量評価のための基礎式とデータ、ORIGENコードの概要と照射後試験解析による精度検証、1Fの核種インベントリデータの概要、シビアアクシデント解析や廃炉評価などに用いられる主な元素及び核種のデータについて解説する。
奥村 啓介; 坂本 雅洋; 多田 健一; 西原 健司; 溝上 伸也*; 溝上 暢人*; 三木 陽介*; 金子 誠司*
no journal, ,
軽水炉では、炉内や取り出し燃料集合体の詳細な核種インベントリが必要な場合には、ORIGENコード等を用いた燃焼計算が行われてきた。しかし、この種のコードでは、中性子スペクトルや燃焼度が大きく異なる領域が含まれていても、領域平均的な扱いがなされてきた。この扱いは、核種生成量が燃焼度に対して直線的に変化する核種については精度良く評価できるが、その他の核種については、系統的な誤差を発生させる。また、Gd入り燃料を適切に扱うことができない。そこで、炉内の全燃料を3次元ノードに分割し、Gdの効果も考慮して、領域毎の詳細な核種インベントリを計算する手法を開発した。本手法を、福島第一原子力発電所(1F)の各号機に適用し、事故直前における核種インベントリのデータを取得している。得られたデータは、今後の事故進展解析の高度化、燃料デブリの臨界性評価、分析値の評価、非破壊測定技術の開発、放射性廃棄物評価などへの利用が期待される。本発表では、既存の1F核種インベントリデータベースからの改良点を中心に紹介する。
坂本 雅洋; 奥村 啓介; 多田 健一; 西原 健司; 溝上 伸也*; 溝上 暢人*; 三木 陽介*; 金子 誠司*
no journal, ,
本発表では「東京電力福島第一原子力発電所の全炉心3次元核種インベントリ計算」のシリーズ発表の第2報として、全炉心3次元核種インベントリ計算手法の概要と、本手法を用いて評価した福島第一原子力発電所(1F)2号機の結果について報告する。本計算では、実際の燃料集合体仕様と実機運転管理データに基づき、BWR特有の炉心軸方向ボイド率分布や比出力の時間変化、並びに初期組成を詳細に考慮した炉内の3次元全13,152領域(燃料集合体数548軸方向分割数24)に対し、約1,600核種のインベントリデータ(重量や放射能量等)を取得した。この核種インベントリデータには、燃料集合体中に含まれる微量不純物の放射化物(Co-60やC-14等)も含まれる。また、従来のORIGEN計算では正確な評価が困難であった可燃性毒物入り燃料棒中のGd同位体核種も考慮することができる。
坂本 雅洋; 奥村 啓介
no journal, ,
本報は、東京電力福島第一原子力発電所の事故直前における13号機の炉内核種インベントリ再評価研究の概要について紹介するものである。
奥村 啓介; 羽倉 洋行; 小嶋 健介; 山本 健土; 田中 健一*
no journal, ,
軽水炉プラントの廃止措置等で発生する廃棄物中に存在する放射性核種のインベントリ評価の最適化に資するため、放射化感度解析手法を開発した。本手法をBWRプラントに適用し、放射性廃棄物の処理・処分において重要となる約50の放射性核種に対して、それらの生成に寄与する不純物核種や核反応を明らかにした。
飯島 和毅; 土肥 輝美; 新里 忠史; 藤原 健壮; 駒 義和; 鈴木 伸一; 小田 好博; 大村 嘉人*; 佐々木 隆之*; 難波 謙二*
no journal, ,
福島第一原子力発電所の廃炉作業を進める際に環境中から発生する多種多様な廃棄物(土壌, 樹木等)中のインベントリ評価のため、サイト外に沈着した核種の組成・濃度、飛散物の化学形態等の距離・方位および時間依存性に基づくサイト内各地点の核種インベントリ推定手法確立に向けた研究を進めている。
飯島 和毅; 佐々木 隆之*; 的場 大輔*; 土肥 輝美; 藤原 健壮; 駒 義和; 高畠 容子
no journal, ,
事故で放出された主たる放射性プルームの軌跡上に存在する福島第一原子力発電所サイト外の森林において、表土に含まれるCs, Cs, Sr, Pu, Pu, AmおよびCmの濃度を測定し、核種インベントリ分布状況の放射性プルーム依存性を評価し、サイト内核種分布状況推測への適用性を検討した。
坂本 雅洋; 奥村 啓介; 多田 健一; 西原 健司; 溝上 伸也*; 溝上 暢人*; 三木 陽介*; 金子 誠司*
no journal, ,
「東京電力福島第一原子力発電所の全炉心3次元核種インベントリ計算」のシリーズ発表の第3報として、新たに開発した全燃料集合体上下部構造材(タイプレート/スプリングなど)に対する放射化計算手法と本手法を2号機に適用した結果について報告する。シリーズ発表の第2報では、2号機の炉心燃料部に存在する燃焼燃料および放射化した構造材のインベントリデータについて報告した。今回は2号機の集合体上下部構造材の全1096領域(燃料集合体数548上部下部領域数2)に対し、核種インベントリ計算をおこなった。これらの領域には燃料材が存在していないため、各燃料集合体の上下部の中性子束をモンテカルロ法で評価し、全領域における微量不純物の放射化を考慮した674核種のインベントリデータを取得した。
坂本 雅洋; 奥村 啓介; 溝上 暢人*; 溝上 伸也*
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所では、2号機から少量燃料デブリ等の試験的取出しを行い、回収物を茨城地区へ輸送して、ホットセルで分析をすることが計画されている。当面の分析対象は少量(数グラム以下)に限定されることから、A型輸送容器の利用が合理的と言える。そこで、2号機の運転管理データに基づき作成した3次元核種インベントリデータを用いて、放射性物質等の輸送法令で求められるA2値比の検討をおこなった。また、輸送時の核物質防護該非判定に係る空気吸収線量率を検討した。
坂本 雅洋; 奥村 啓介; 金子 純一*; 溝上 暢人*; 溝上 伸也*
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の燃料デブリ難分析核種インベントリ評価に向けて、理論計算と限られた分析データを組み合わせた新しい理論的スケーリングファクタ法を開発した。この手法では難分析核種インベントリの最確値に加え、上限値と下限値を与える詳細な評価が可能である。