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Choi, Y.; 山本 春也; 梅林 励; 吉川 正人
Solid State Ionics, 172(1-4), p.105 - 108, 2004/08
被引用回数:41 パーセンタイル:82.25(Chemistry, Physical)光触媒能を有する二酸化チタン(TiO)結晶は、環境問題を解決する材料として注目されている。アナターゼ構造のTiO結晶はルチル構造のそれに比べて、触媒活性が高いことが知られており、アナターゼ構造のTiO薄膜を作製する技術を開発することが、今後、極めて重要になると考えられる。本研究では、酸素雰囲気で基板温度を調節することによって、炭化チタンをタゲットとするパルスレーザー蒸着法によりアナターゼ構造のTiO薄膜の作製に成功した。薄膜試料の表面状態を原子間力顕微鏡で、その化学結合状態をX線光電子分光法で調べ、それらをTiO粉末試料の結果と比較しながら議論した。
西 宏; 奥 達雄; 古平 恒夫
日本原子力学会誌, 29(10), p.929 - 938, 1987/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)粉末冶金モリブデンの低サイクル疲労強度に及ぼす炭化チタン被覆の影響を調べるため、炭化チタン被膜モリブデンと無被覆モリブデン材の低サイクル疲労試験を高温、高真空中で実施し、SEMによる破面、き裂の観測からその低サイクル疲労挙動を検討した。無被覆モリブデンの低サイクル疲労破壊は室温では最大引張り応力方向に脆性的に破壊するが、高温では最大せん断応力方向に延性破壊する。TiC被覆をすると773kでは疲労寿命は低下する。これはTiC被覆層にき裂が発生し、切欠き効果によりモリブデンに伝播していくためである。しかし1073kではTiC被覆層がモリブデン母材のすべり変形を拘束するため、TiC被覆をすると低サイクル疲労寿命が増加する。
中村 博雄; 新倉 節夫*; 内川 高志*; 小野塚 正紀*; 山尾 裕行*; 名山 理介*; 伊尾木 公裕*
JAERI-M 86-048, 48 Pages, 1986/03
トカマク装置のリミタ材としての炭化チタン被覆モリブデン、高級黒鉛(IG-11,AXF-5Q、ATJ)及び熱分解黒鉛(PYROID)の熱衝撃特性・熱疲労特性を調べる為に、120KW級の電子ビ-ム加熱装置を用いて光熱負荷試験を行った。試験形状は、JT-60リミタ形状(TiC/M、平板形状(IJ-11,AXF-5Q,ATJ,PYROID)及びバンパ-リミタ形状(IJ-11)の3種類とした。実験条件は、熱サイクル試験の場合、340W/cm3sec1000回とした。また熱衝撃試験の場合、0.9~2.2KW/cm2.5~21secとした。TiC/Moは、1.1KW/cm11secでは 損傷はないが、1.1KW/cm21sec及び2.2KW/cm2.5secでは表面溶融・TiC層の剥離が見られた。IG-11,AXF-5Q,ATJの平板形状黒鉛の場合、1.1KW/cm11secでは損耗はないが、1.1KW/cm21sec、2.2KW/cm2.5secでは蒸発による損耗があった。PYROIDは、損耗が見られなかった。
西 宏; 奥 達雄; 古平 恒夫
Journal of Nuclear Materials, 141-143, p.152 - 155, 1986/00
被引用回数:4 パーセンタイル:48.02(Materials Science, Multidisciplinary)低サイクル疲労強度に及ぼす炭化チタン(TiC)被覆の影響を調べるため、TiCを被覆したモリブデンと被覆していないモリブデンについての低サイクル疲労試験を真空中で室温、773K、1073Kの温度で行った。疲労寿命、Nは塑性ひずみ範囲をEapとするとManson-Coffin則、Eap・N=C(,Cは定数)で良く表わされる。773Kにおいては、TiC被覆すると疲労寿命は低下する。これはTiC被覆層に発生したき裂が切欠き効果によりモリブデンに伝播するためである。しかし1073Kでは、TiC被覆層がモリブデンのすべり変形を拘束するため、疲労寿命は長くなる。
中村 博雄; 荻原 徳男; 稲川 幸之助*; 高橋 善和*; 伊藤 昭夫*
JAERI-M 85-022, 52 Pages, 1985/03
本報告は、JT-60モリブデン第1壁の不純物対策のために1980年度に行なった炭素および炭化チタン破覆の検討結果について述べたものである。今回の試験には破覆材料として炭素および炭化チタンを選んだ。破覆方法は、炭素が放電分解法、炭化チタンがホローカソード式物理蒸着法とした。膜厚は、20mとした。蒸着温度は、炭素が周囲温度、100C、200C、300Cとした。400C以上の温度では、5m以上の安定な膜が得られなかった。一方炭化チタンは、蒸着温度が周囲温度~700Cで20m以上の安定な膜が得られた。制作膜の性能評価として、平均析出速度、膜厚分布、結晶構造解析、表面および破断面観察、析出膜中のガス分析、組成分布、および熱サイクル試験を行なった。熱サイクル試験の結果、炭素膜は1回の熱サイクルで剥離した。一方、炭化チタン膜は、10~100回の加熱で局所的に剥離した。以上から、JT-60への適用は炭化チタン膜の方が有望である。
中村 博雄; 清水 正亜; 牧野 俊郎*; 国友 孟*
JAERI-M 85-007, 30 Pages, 1985/02
JT-60第1壁の除熱特性の詳細評価のために、第1壁材であるInconel625、Mo、TiC破覆Moの光学鏡面および実機模擬表面に対する輻射率および反射率等の熱輻射性質を測定した。実機表面は、酸洗い面(Inconel625)、電解研磨面(Mo)および破覆面(TiC破覆Mo)である。測定は、室温から最大1300Kの範囲で、可視域から赤外域(0.34~20mm)について行なった。また、Inconel625およびMoの光学鏡面の測定結果について、金属電子論に基づき解析を行ない波長・温度依存の幅射率の一般式を求めた。光学鏡面の輻射率スペクトルから求めた全輻射率によれば、Inconel625の場合、温度依存性は小さく、0.13(常温)~0.21(1300K)であり、Moの場合、温度依存性は大きく、0.035(常温)~0.18(1300K)である。TiC破覆Moの場合、0.053(常温)である。一方、実機表面の常温における全輻射率は、0.35(Inconel625)、0.124(Mo)、0.073(TiC/Mo)であり、光学鏡面値より1.4~3.5倍大きい。
中村 和幸; 阿部 哲也; 村上 義夫
真空, 27(5), p.410 - 413, 1984/00
JT-60の真空状態を把握するために、第一壁に使用する材料のガス放出速度を測定した。測定方法はオリフィス-マンダクタンス法である。測定試料はモリブデン及びインコネル625にTiCを被覆したものとしないものである。試料を常温で大気圧から排気した場合、インコネル625にTiCを被覆したもののガス放出速度は排気時間のおよそ-0.4乗で、それ以外の試料は排気時間のおよそ-1.1乗で減少する。これらの試料を250Cで18時間ベーキングした後のガス放出速度は全て2.610Pa.m/s.m以下となった。ベーキング前の試料からの放出ガスの主成分は水であった。
中村 博雄; 平岡 徹; A.M.Hassanein*; G.L.Kulcinski*; W.G.Wolfer*
JAERI-M 83-058, 92 Pages, 1983/03
本論文は、プラズマディスラプション時の蒸発・溶融による第一壁損耗量の評価について述べた。第一壁材は、316SS・Mo・C・SiC・TiCについて検討した。計算モデルは、移動境界条件・非定常蒸発・蒸気シールド効果・温度依存物性値を取扱っている。蒸気シールド有りで、エネルギー密度200J/cm、エネルギー時定数1msecのプラズマディスラプションの場合、全損耗量は、C・SiC・TiC・Moに対して、それぞれ4・5・6・2m(溶融層が安定な場合)および、4・5・25・39m(溶融層が不安定な場合)である。これらの損耗量は、第一壁の寿命に影響する為、今後、より詳細な損耗量評価を行なう為には、原子分子過程を考慮した蒸気シールドモデル、化学反応による損耗、および溶融層の安定性に関して検討が必要である。又、トカマク装置でのディスラプションプラズマと第一壁の相互作用の実験が今後重要と考えられる。
星野 昭; 磯 修一; 伊藤 光雄
分析化学, 22(9), p.1215 - 1219, 1973/09
硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムと炭素の混合物の示差熱分析と熱重量分析をヘリウム雰囲気中で行なった。これら硫酸塩と炭素は900~1000Cで減量をともなった吸熱ピークを示し、炭素は主として二酸化炭素として、一部は一酸化炭素として抽出される。この反応を用いて不活性雰囲気中で硫酸塩を酸化剤とする炭素定量法を検討した。硫酸塩としては硫酸塩および反応生成物が熱的に安定であることから硫酸バリウムを選んだ。この方法を無定形炭素、木炭、活性炭、黒鉛、炭化ウラン、炭化チタン、炭化クロムに適用したところ、黒鉛、炭化クロム以外はよい結果がえられた。