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八木 敏明
第14回放射線利用技術セミナー; 広がる放射線の産業利用講演テキスト, p.67 - 72, 2004/10
生分解性プラスチックは、通常の使用に耐え、使用後は土壌中の微生物によって分解する環境に優しい高分子である。放射線橋かけが難しい生分解性プラスチック(ポリ乳酸など)や天然高分子の多糖類(デンプン,セルロース,キチン・キトサンなど)について、放射線による橋かけ構造を導入する技術開発を行った。ポリ乳酸は放射線橋かけにより、高温(160C以上)にも耐える耐熱性が得られ、熱収縮材への応用が可能である。また、デンプンやセルロースなどは放射線橋かけにより、高吸水性多糖類ゲルが得られ、医療・福祉,農業,衛生用品などへの応用が期待できる。
吉井 文男
防菌防黴誌, 32(8), p.405 - 412, 2004/08
生分解性材料は、資源循環型材料として今後ますます研究が進み実用化が盛んになると期待している。放射線橋かけは、室温の照射によリ高分子材料を改質できるため、環境に調和した材料開発に有効な技術である。本報告では、放射線橋かけが難しい生分解性プラスチックと多糖類に橋かけ構造を導入する技術開発を行い、以下の事実を見いだした。(1)ポリブチレンサクシネート(PBS)は無機物(活性炭や二酸化ケイ素)の添加により、橋かけ効率の向上と生分解性が促進できた。(2)PBSはトリメタアリルイソシアンレートの1%という極めて低い濃度により効果的に橋かけ反応が起き、耐熱性が著しく改善できた。(3)ポリ乳酸は、トリアリルイソシアンレートの添加により橋かけが効果的に起き、耐熱性が向上し、熱収縮材に応用できた。(4)天然高分子では、多糖類誘導体のカルボキシメチルセルロースやカルボキシメチルキトサンがペースト状で効果的に放射線橋かけ反応が起き、医療・福祉の分野や環境保全材料への応用が可能になった。
三井 光
材料技術, 3(8), p.365 - 370, 1985/00
高分子材料の放射線橋かけ改質について、工業プロセスと関連する高分子の実用性の変化を中心に解説した。先ず、高分子に放射線を照射したときの主な化学反応である橋かけと分解について、ポリエチレンを例にして説明した。続いて、電線被覆材料の耐熱化プロセスで使われているポリエチレンとポリ塩化ビニル、および最近注目されているエチレンープロピレンゴムの放射線橋かけによる実用物性の変化について解説した。さらに、発砲ポリエチレンおよび熱収縮材料の製造プロセスに利用されている素材の性質について説明し、最後にタイヤ用ゴムの前加硫(部分橋かけ)について簡単に触れた。