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藤村 卓; 吉井 文男; 嘉悦 勲
Plant Physiol., 67(2), p.351 - 354, 1981/00
被引用回数:18 パーセンタイル:62.43(Plant Sciences)低温放射線重合法により固定化したクロロプラストは、固定化しないものとくらべて長い期間活性を保持した。この活性をさらに長くするために、保護剤を含む緩衝液中で保存した。保護剤としては牛血清アルブミン(BSA)を使い、緩衝液中に2.5%添加した。固定化物をBSAを含む緩衝液中で保存すると40日以上光化学IIの活性を保持した。また緩衝液中で活性が減衰してきた固定化物に、BSAを加えると、活性が回復し、そのまま長い期間活性を保持した。一方、固定化しないものも固定化物と同じような傾向を示したが、最高100時間程度しか活性は保持されなかった。したがって、固定化物のBSAを含む緩衝液の中では、固定化物の緩衝液中または固定化していないクロロプラストのBSAを含む緩衝液中保存にくらべて著しく長い間活性を保持できた。この保護剤はクロロプラストの活性を禁止する物質を除去するような作用があると考えられる。