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小野田 忍*; 森 英喜*; 岡本 毅*; 平尾 敏雄; 伊藤 久義; 岡田 漱平
Radiation Physics and Chemistry, 60(4-5), p.377 - 380, 2001/03
被引用回数:8 パーセンタイル:52.25(Chemistry, Physical)宇宙環境で使用される半導体デバイスは、線や電子線によって電気特性が劣化することが知られている。半導体デバイスの中でも光デバイスは高速通信や機器間の信号伝達に有用であることから、人工衛星への積極的な搭載が図られている。このような光デバイスの耐放射線性を向上させる指針を得るために、シリコンフォトダイオード及びガリウム砒素LED(Light Emittng Diode)に線及び電子線を照射し、照射前後のI-V特性の変化を半導体直流パラメータ解析装置(YHP製、4145A)を用いて測定した。線量率効果を調べるため、8.8Gy(Si)/hから8800Gy(Si)/hの広い線量率範囲で線照射を行った。また、電子線照射では線量率を8.310Gy(Si)/hとした。線及び電子線の吸収線量は最大8.010Gy(Si)まで照射した。その結果、シリコンフォトダイオードの場合、動作点での暗電流は照射前に数十pA程度であるが8.010Gy(Si)まで照射すると約2桁増加することがわかり、暗電流が照射線量の約1/2乗に比例して増加することがわかった。一方、ガリウム砒素LEDは、動作点での電流の増加量が1.5倍にとどまった。さらに、線量率依存性はほとんど見られず、シリコンフォトダイオード及びガリウム砒素LEDともに、吸収線量率が異なっても吸収線量が同じであれば電流の増加量はほぼ等しいという結果が得られた。本実験で得られた光デバイスに対する電気特性の劣化を欠陥生成過程に基づき議論する。
伊藤 均; 大木 由美*; 渡辺 祐平; 須永 博美; 石垣 功
防菌防黴誌, 19(4), p.161 - 166, 1991/00
制動放射X線の滅菌条件を明らかにすることを目的としてBacillus pumilus E601株、B.subtilis IAM1069株、B.megaterium S31株、B.brevis S5株の芽胞について制動放射X線、線、電子線の放射線感受性の比較を行なった。ガラス繊維濾紙上で添加物が無い状態で乾燥した場合、各菌株の放射線感受性はX線、線、電子線でほとんど差がなく、D値はB.pumiluで1.5~1.6kGy、B.subtilisで1.4~1.5kGy、B.megateriumで1.9~2.0kGy、B.brevisで1.6~2.0kGyとなった。ガラス繊維濾紙上で添加物のペプトン2%+グリセリン1%で乾燥した場合、各菌株の電子線での感受性は、線と比べ若干低下した。添加物共存下での放射線抵抗性の増加はX線でも認められそれは線と電子線の中間であった。セルロース濾紙の場合、添加物による放射線抵抗性はB.megateriumとB.brerisのみ増加した。
伊藤 均
医科器械学, 60(10), p.469 - 475, 1990/10
電子線の滅菌作用は基本的には線と同じであるが、電子線は線と比べ(1)物体への透過力が小さい、(2)散乱線の影響が大きい、(3)線量率が著しく高い、(4)エネルギー利用効率が高い、などの特徴がある。ことに電子線は線量率の影響によりBacillus属やStreptococcus faeciumなどでの必要滅菌線量が若干多くなる傾向が認められている。この原因としては、細菌芽胞又は細胞を照射するとき、酸素が共存すると殺菌を促進するが、高線量率下では生物活性点への酸素拡散が不十分となるため感受性が低下することで説明ができる。電子線は透過力が小さいため、3MeV以上のエネルギーでないと実用滅菌は困難であり、比重の高い材質の医療用具は照射技術に工夫が必要である。
岡田 漱平; 日馬 康雄; 八木 敏明; 伊藤 政幸; 川上 和市郎; 田村 直幸
EIM-85-164, p.117 - 126, 1985/00
これまで行った種々のLOCA模擬同時法の実験から、蒸気中に空気を含む場合と含まれない場合とで絶縁材料の劣化の様態や線量率効果の現れ方が異なるということが明らかになった。これは材料の酸化状態の差異によるところが大きい。そこで、種々のLOCA条件(飽和水蒸気下照射と空気含有蒸気下照射のそれぞれについて短期間暴露と長期間暴露)における材料の酸化状態を逐次法によって出来るだけ忠実に模擬するにはどのようにしたら良いかを検討するため、蒸気暴露に先立つ照射(前照射)の条件を種々変えて実験を行なった。本報では、これまで高線量率室温空気中で前照射した場合の逐次法の結果を整理し、酸化条件下前照射(低線量率室温空気中、70C空気中、酸素加圧下の3通り)による逐次法の結果と合せて、種々の同時暴露環境でのハイパロン、EPRの機械的及び電気的特性の劣化と比較した。
岡田 漱平; 吉川 正人; 伊藤 政幸; 日馬 康雄; 八木 敏明; 吉田 健三
EIM-82-109, p.9 - 18, 1982/00
種々のLOCA模擬環境にケーブル及びEPRのシートを曝し、絶縁抵抗の変化を測定した結果をまとめ、あわせて誘電特性測定の結果からLOCA環境によるEPRの絶縁低下の主たる原因は何かということについて考察を加えた。この結果明らかになったことは以下の通りである。(1)空気を含まないPWR LOCA模擬同時法においては、約1Mrad/hの高線量率下で行ったものと、0.17Mrad/hの低線量率下で行ったものとでは、絶縁抵抗の変化に有意な差は生じなかった。(2)ケーブルの絶縁低下はシートのそれよりも小さく、シースによる保護効果が認められ、空気を含む環境に曝した場合、特に著しい。(3)空気を含まない場合同時法における絶縁低下が大きく、低周波領域での"の顕著な増大が認められ、これは吸水と関係がある。空気のある場合は同時・逐次・逆逐次法いずれも空気のない場合に比べ低下が大きい。
渡辺 宏; 飯塚 廣*; 武久 正昭
Radiat.Res., 89, p.325 - 333, 1982/00
被引用回数:18 パーセンタイル:69.54(Biology)殺菌線量低減化の研究の過程で、NOがP.radiora 0-1の放射線感受性を著しく増大し、その増感作用がOHラジカルとHOの協同作用によることをすでに報告した。今回は増感作用の性質を明らかにするため、増感に影響を及ぼす要因について検討した。NOによる増感は610cells/ml以上の細胞濃度で抑制された。希薄懸濁液中(10cells/ml)では1~12krad/minの範囲で、線量率効果は認められないが、10cells/ml濃度のものを0Cで照射した場合には5krad/min以下で、線量率の低下につれて増感は抑制された。また20Cで照射した場合には、さらに変い線量率でも増感は抑えられた。このようにNOによる増感作用は、細胞濃度、線量率、照射温度などによって影響される。これらの要因と細胞内カタラーゼとの相関を調べた結果、NOの増感を左右するこれらの要因が、カタラーゼ活性に依存することを明らかにした。
中瀬 吉昭; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 25, p.631 - 632, 1982/00
過酸化物により架橋したエチレン・プロピレンゴム(EPDM)の耐放射線性について検討した。EPDMの機械的性質は、線量の増加とともに極大を経て低下する。極大に到るまでは、性質の向上があり、その後低下が起るとみなすことができる。原試料の架橋度(ゲル分率)に関係なく、劣化が起り、かつ線量率の低いほど劣化の程度は激しい。一方、イオウ架橋(加硫)EPDMでは、線量率効果は上述と同様であるが、原試料の架橋度が大きいほど劣化は仕難い。EPDM中のイオウの存在量は、耐放射線性の向上に比例するような結果が得られた。
中瀬 吉昭; 伊藤 政幸; 栗山 将
電気学会論文誌,A, 101(5), p.279 - 284, 1981/00
基本配合のエチレン、プロピレン、エチリデンノルボーネン三元共重合体に各種添加材を加えた実用配合試料の耐放射線性を検討した。実用配合試料は原試料のゲル分率が大きいため、100Mradの照射では、物性の低下はそれほど大きくないが、200Mradではかなりの低下が起り、低線量率ほど劣化は激しくなる。充てん剤の添加により、材料の耐放射線性は低下する。酸化防止剤を添加すると、材料の耐放射線性の低下、すなわち、酸化劣化が抑えられる。このことから、充てん剤などを含む複雑な物質系においても、ゴムとしての性能の低下をもたらす主な原因が酸化反応による主鎖切断であることを示している。機械的性質の変化は、硬さの変化と良く対応する。そこで、硬さが簡便な評価項目となることを提案する。
中瀬 吉昭; 伊藤 政幸
IEEE Transactions on Electrical Insulation, EI-16(6), p.528 - 532, 1981/00
被引用回数:7 パーセンタイル:68.70(Engineering, Electrical & Electronic)イオウ加硫エチレン・プロピレン・エチリデンノルボーネン三元共重合体(EPDM)の耐放射線性を研究した。EPDMの機械的性質は、照射すると極大値を示して変化する。この極大値は、供試料のゲル分率に左右される。一方、このゲル分率は、イオウ量と加硫促進剤の量を選択することにより大きく変化させることができる。試料の放射線劣化は、この極大値からの低下の度合いで評価できる。ゲル分率の高いEPDMは、ゲル分率の低い試料より劣化は少ない。劣化に対して線量率効果があり、照射中の劣化が酸素の拡散律速であることを示している。110rad/h以下では、この線量率効果が小さいため、通常100rad/h程度の原子炉格納容器内の劣化を評価することができる。硬さの変化は、劣化を評価するためのパラメータとして有効である。
渡辺 博正; 伊藤 政幸; 岡本 次郎; 町 末男
J.Appl.Polym.Sci., 26, p.3455 - 3466, 1981/00
被引用回数:1 パーセンタイル:10.57(Polymer Science)種々の線量率およびモノマー組成下で、テトラフルオロエチレン(TFE)とプロピレンのシード法による共重合を行った。重合速度は撹拌速度の影響を受け、300rpmまでは増大するが500rpmを越えると若干低下した。ポリマーの分子量は300rpmで最大となった。重合速度と分子量は、撹拌速度が500rpmの一定条件下で、ポリマー粒子中のTFE分率の増加とともに増大した。TFE分率が低いときは、重合速度は線量率の0.7~0.9乗に比例して増大するが、分子量は線量率に依存せず一定であった。このような線量率効果は、生長鎖ラジカルのプロピレンへの退化的連鎖移動による1次停止反応が支配的であるためと考察した。線量率が増加するにつれて、重合速度の線量率依存性が低下し、分子量の依存性は増大する傾向を示したが、これは、再結合停止による2次停止反応が線量率の増加とともに増大するためと考えられる。
林 香苗; 立花 道則*; 岡村 誠三*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18, p.3297 - 3305, 1980/00
クロロプレンの塊状重合を広い線量率範囲にわたり25Cでおこなった。重合速度と生成物の分子量の線量率による変化のようすは、一般のカチオン重合性モノマーの場合と変らず、低線量率ではラジカル重合、高線量率ではラジカル,カチオン重合が並行しておこることがわかった。高線量率での生成物の数平均分子量は2400であり、ミクロ構造は主としてトランス-1,4であった。高線量率では3,4-ビニル構造と反転トランス構造の割合が増すが、これはラジカル重合とカチオン重合の違いにもとづくものと考えられる。
林 香苗; 立花 道則*; 岡村 誠三*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18, p.3381 - 3391, 1980/00
イソプレンの塊状重合を広い線量率範囲にわたり25Cでおこなった。重合速度と生成物の分子量の線量率による変化は、これまでに報告されているいくつかのカチオン重合性モノマーの場合と本質的には同じであった。すなわち7.0~230rad/secではラジカル重合,8.810~2.210rad/secではラジカル重合とカチオン重合が並行的におこった。高線量率での数平均分子量は線量率によらずほぼ一定(850)であった。高線量率での生成物のミクロ構造は主としてトランス-1,4でありシス-1,4が7%,3,4-ビニルが10%,残存二重結合率は90%であった。高線量率ではシス分率と残存二重結合率がやや低下するが、これは重合機構の違いによるものと説明された。
林 香苗
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18(1), p.179 - 189, 1980/00
非常に広い線量率範囲にわたってイソブチル・ビニル・エーテルの塊状重合の動力学的研究をおこなった。8.2-227rad/secでの低い線量率ではラジカル重合のみが観測された。8.810rad/sec以上の高線量率ではラジカル重合とカチオン重合が並行しておこることがわかった。高線量率での生成物の平均重合度は9-10である。モノマーをよく乾燥するとカチオン重合速度が増しより高分子量の生成物が得られた。
林 香苗; 小谷 規孝*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18(1), p.191 - 192, 1980/00
-メチルスチレンの塊状重合(25C)の動力学的研究を非常に広い線量率範囲にわたっておこなった。8.810~2.210rad/secでの電子線照射下ではカチオン重合とオリゴマー(平均重合度4)の生成が並行しておこる。線による7.6~256rad/secでの重合速度は水を飽和したモノマーの場合非常に低くラジカル機構による。高線量率でのカチオン重合の反応機構は、乾燥したモノマーの線重合の場合と本質的には同じであることがわかった。また、・メチルスチレンはスチレンにくらべて水の影響を受けやすく高線量率での重合速度はスチレンの10%以下であった。
日馬 康雄; 宇田川 昂; 武久 正昭
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 17(2), p.393 - 404, 1979/00
シリカゲルに吸着したスチレンの放射線重合に及ぼす線量率効果の影響を4.410~310rad/hの範囲で線および電子線を用い検討した。重合初期速度の線量率依存性は310rad/h以下ではほぼ1次となり、これ以上の線量率では徐々に低下する。検討した線量率範囲ではカチオン機構ならびにラジカル機構によるグラフと重合およびホモ重合が同時に進行する。カオチン重合速度の線量率依存性は310rad/h以下では-1次、ラジカル重合では310rad/h以下では線量率の0.65次になる。高線量率領域では、グラフト重合物の量ならびに分子量が低下しカオチン重合が増加する。4.410rad/h以上では重合の初期に極めて高分子量のグラフトポリマーが生成し、このポリマー生成の線量率依存性は1次をこえている。このことから本重合機構はモノマーあるいは生長鎖の励起に関連して起こるものと考えられる。
瀬口 忠男; 橋本 昭司; 川上 和市郎; 栗山 将
JAERI-M 7315, 28 Pages, 1977/10
空気中で照射される高分子フィルムにおいて、酸素濃度がフィルム内でどのように分布しているかは酸化劣化を定量化する上で重要な因子となる。酸素ガス雰囲気で照射されるフィルム内の酸素濃度が線量率、酸素ガス圧などの照射条件によって、どのように変化するかを、酸素の拡散と、酸化反応の式から計算によって求めた。この計算結果をもとにして、ポリエチレンの酸化劣化をゲル分率を指標として定測したところ、両者がよく一致することがわかり計算方法の妥当性が明らかにされた。Appendixとしてポリエチレンへの酸素の溶解度、拡散、透過の各係数について文献値を集録した。
土尻 滋; 松鶴 秀夫; 森山 昇
Journal of Nuclear Science and Technology, 14(2), p.125 - 130, 1977/02
放射性廃棄物を固化したアスファルト固化体の貯蔵時の安全性を、放射線分解という観点から評価した。試験は主に原研で実際に処理されたスラッジ43w/o-アスファルト固化体を試料として、Co、線により10Rまで外部照射して行なわれた。発生ガスの75~95%が水素であり、また、発生ガス量は照射線量に比例し、水素発生率は5.510cm/g.MRであった。発生ガス量はアスファルト量のみに支配され、スラッジの影響はうけず、また線量率効果は全く認められなかった。ストレートアスファルトの方がブローンアスファルトよりも若干良い結果を示した。原研のアスファルト固化体(10Ci/kg)の水素発生量は200l1個当り永年で約3cmであるので爆発火災の危険性は全くないが、放射能濃度を濃度10Ci/kg以上の固化体では貯蔵中比較的短時間で爆発限界をこえることが予想される。
久米 民和; 橘 宏行; 青木 章平; 梅田 圭司*; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 24(1), p.37 - 40, 1977/01
実用規模で大量のタマネギを線照射処理する際に必要となる発芽防止必要最低線量および線量率効果の有無について検討した。試料としては「札幌黄」を用い、吸収線量のバラツキを抑えた状態(2%程度)で照射し、照射後室温で収穫後8か月までの貯蔵実験を行なった。2~5krad照射区では顕著な発芽防止効果が認められたのに対し、0.5および1krad照射では不十分な抑制効果しか認められなかったことから、発芽防止必要最低線量は2kradであると考えられた。また、実用照射時に使用可能であると考えられる510~110rad/hrの線量率範囲では、線量率が異なっても発芽率に顕著な差は認められず、線量率効果はほとんどないと考えられた。
久米 民和; 橘 宏行; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
JAERI-M 6408, 9 Pages, 1976/02
線照射による馬鈴薯の発芽防止必要最低線量および実用照射で使用可能と考えられる線量率範囲における線量率効果の有無について、北海道士幌産の「男爵」種を用いて検討した。48年産試料について4~7kradの照射を行ない、照射後6か月間(収穫後約8か月)貯蔵した。室温貯蔵(1~24C)の場合、4~5kradでは腐敗粒を除く全ての試料に発芽が認められたが、6kradおよび7kradではほとんど発芽は認められなかった。4Cで6か月間貯蔵後とほぼ同じ結果が得られた。これらのことから馬鈴薯の発芽防止に必要な最低線量は6kradであると考えられた。48年産および49年産試料について、510~110rad/hrの線量率を用いて5~7krad照射して貯蔵試験を行なった結果、線量率相異による発芽率に大きな差は認められず、この線量率範囲でにおける線量率効果はほとんどないと考えられた。
渡辺 宏; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
食品照射, 11(1-2), p.39 - 45, 1976/02
0.2~1.5MeVの範囲で電子線エネルギーを変化させ、エネルギーと褐度発生との相関、ならびに各エネルギーでのカビ抑制効果について検討した。ミカン表面を200krad照射し、3Cで3ヶ月間貯蔵すると、褐度発生率は0.2MeVでは非照射と同じで10%であったが、0.5MeVでは非照射の1.4倍、0.9MeVでは1.8倍、1.5MeVでは2.7倍となり、エネルギーが高くなるほど褐度発生率は増加した。カビ発生の抑制効果は0.2MeVでも幾分認められるが、0.5MeVが最も効果が大きく、0.9MeVや1.5MeV逆に低下した。一般市場への移送を考慮し、照射後3Cに3か月貯蔵した試料をさらに、16~25C室温で1週間貯蔵した場合のカビと褐度の発生率をしらべた結果、0.5MeV照射区でカビや褐度の発生が最も少なく、0.2MeV、0.9MeV、1.5MeVではカビの発生が著しかった。また線量率効果はみられず、照射前後の加熱処理(52C、5分)はカビの発生と褐度の発生を増加させた。電子線の透過性と殺菌効果について考察した。