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竹内 末広
Proc. of 22nd Linear Accelerator Meeting in Japan, p.311 - 313, 1997/00
原研タンデムブースターは最適入射速度が0.1cの1/4波長型超電導加速空洞を40台用いた独立位相可変型リニアックで、入射速度の下限は0.05cである(c=光度)。0.05c付近の低速領域では空洞の中で加速のみならず減速をも受けるため、速度変化を考慮して通過時間因子=0付近(0.05c付近)でのエネルギー利得、速度増分を計算した結果、同期位相を変えることによって加速と減速が反転する入射速度が変化することがわかった。これを利用すると通過時間因子が負の低速領域なら通過時間因子=0の線を越えて通過時間因子が正の通常加速範囲まで加速が可能であることを示した。ただし、加速効率は極めて低い。加速効率は加速電界に比例するため、加速電界をできるだけ高く(5MV/m以上)する必要がある。計算では塩素イオン(Cl)を用いた。