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高柳 敏幸
Chemical Physics, 308(3), p.211 - 216, 2005/01
被引用回数:6 パーセンタイル:19.91(Chemistry, Physical)O(D)+N
O反応について量子-古典波束法を用いた理論計算を行った。計算は平面対称性を仮定した5次元で行い、N
O分子の3振動自由度を量子波束法によって取り扱い、残りの2自由度を古典力学で取り扱った。以前われわれが開発した高精度分子軌道法の計算結果をもとにして開発した解析的なポテンシャルエネルギー曲面を用いた。この計算の目的は2つの反応生成チャンネル、NO+NO及びN
+O
が衝突エネルギーやN
O分子の初期振動量子状態によってどのように変化するかを理論的に調べることである。計算の結果、衝突エネルギーの増加とともに、NO+NOの生成確率が減少し、N
+O
チャンネルが逆に増加することを見いだした。一方、生成分岐比はN
Oの初期振動量子状態によってほとんど影響を受けないことがわかった。これらの計算結果は、成層圏での熱非平衡下で起こるO(
D)+N
O反応のメカニズムを理解するうえで極めて重要である。