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河口 宗道
Journal of Physical Chemistry C, 125(22), p.11813 - 11819, 2021/06
被引用回数:1 パーセンタイル:9.33(Chemistry, Physical)等温及び一定加熱のTG-DTA、並びに、500-700Kの温度範囲で焼成前後の水素化ナトリウム(NaH)のFTIR測定を行った。等温TGからはNaH熱分解速度の温度依存性が約620Kで変曲点を持つことが分かった。これは、2種類の拡散水素と不動水素の状態によって引き起こされていると考えられる。またNaHとナトリウム(Na)のFTIRスペクトルは873.4, 1010.4, 1049.5, 1125.7cmで特定の信号が観察された。焼成前のNaHあるいはNaのFTIR信号の積分値は、550K未満あるいは698K以上で焼成した後のNaHの積分値と同程度だった。602-667Kで焼成したNaHのFTIR信号の積分値は焼成前のNaHとNaの中間値であり、これはNa-Na結合が十分に成長しておらず、水素が金属Na中に共存していることを示している。またNaHの熱分解後の反応速度を予測するために、2種類の拡散・不動水素状態を仮定した反応速度モデルを提案した。シミュレーション結果からは、不動水素から拡散水素への遷移速度が約620Kでクロスオーバーするため、それに応じた熱分解速度の温度依存性として620Kで変曲点が見られることを明らかにした。