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論文

東海再処理施設と環境中のヨウ素-129

中野 政尚

保健物理(インターネット), 56(1), p.17 - 25, 2021/03

東海再処理施設は1977年にホット試験を開始した日本で初めての再処理施設であり、2007年5月までに1140トンの使用済核燃料を再処理してきた。その際には気体及び液体放射性廃棄物を環境へ放出している。その中でもヨウ素-129($$^{129}$$I)は環境影響評価上重要な核種の一つと位置づけられるため、排気及び排水中$$^{129}$$Iを管理するとともに、環境試料中$$^{129}$$Iの精密分析法の開発や環境中の$$^{129}$$I濃度調査等を行ってきた。本報告では、それらの概要について紹介する。再処理施設における$$^{129}$$Iに限らず、原子力事業者はALARAの精神で環境への放出量を低減するとともに、環境モニタリング手法や評価法等の更なる高度化に絶えず取り組んでいくことが、施設周辺住民の安全安心感を醸成するために不可欠である。

論文

Supercritical water pretreatment method for analysis of strontium and uranium in soil (Andosols)

永岡 美佳; 藤田 博喜; 相田 卓*; Guo, H.*; Smith, R. L. Jr.*

Applied Radiation and Isotopes, 168, p.109465_1 - 109465_6, 2021/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

原子力施設周辺では、環境試料中の放射化学分析(環境モニタリング)が行われる。環境試料中の$$alpha$$, $$beta$$核種の前処理は、従来、酸を用いて有機物を分解し、$$^{90}$$Sr, U, Pu等の対象核種を抽出する方法で行われている。そこで、酸の代わりに超臨界水を用いた環境に優しい新しい前処理法を開発した。本研究では、茨城県の土壌(黒ボク土)を用いて水熱前処理を行い、放射性Sr及びUの前処理を行った。その結果、Sr及びUの回収率はそれぞれ70%及び40%であった。また得られた回収率は、水の密度との相関関係にあることが分かった。開発した方法により、放射化学分析の前処理法における環境負荷を低減することができる。

報告書

Study on shielding design method of radiation streaming in a tokamak-type DT fusion reactor based on Monte Carlo calculation

佐藤 聡

JAERI-Research 2003-014, 223 Pages, 2003/09

JAERI-Research-2003-014.pdf:10.94MB

トカマク型DT核融合炉には、さまざまな形状のスリットやダクトが存在する。スリットやダクトからの放射線ストリーミングによってブランケットや真空容器再溶接部のヘリウム生成量,超伝導トロイダルコイルの核的応答は増大する。本研究では、各種ストリーミングに対して、スリットやダクト形状,遮蔽体形状,遮蔽体組成,ホウ素濃度等に対するヘリウム生成量や核発熱率等のパラメータ依存性を3次元モンテカルロ法により系統的に評価し、これらのパラメータの関数として評価近似式を開発した。また、真空容器を貫通する大口径ダクトからの放射線ストリーミングによるダクト周囲の崩壊$$gamma$$線線量率を評価するために、崩壊$$gamma$$線モンテカルロ計算を用いた評価手法を開発した。即発$$gamma$$線スペクトルを崩壊$$gamma$$線スペクトルに置き換えることにより、崩壊$$gamma$$線モンテカルロ計算を行った。計算時間を大幅に短縮させるために、有効な分散低減手法を開発した。本手法を用いてITERダクト貫通部に対する遮蔽計算を行い、本手法の有効性を実証した。

論文

The Three-dimensional thermal analysis for the stand-pipe room of HTTR by the STREAM code

竹田 武司; 國富 一彦; 馬場 治

Proc. 6th Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics,Vol. 1; NURETH6, 0, p.1483 - 1488, 1994/00

高温工学試験研究炉(HTTR)の制御棒スタンドパイプの内部には、クラッチ及びモータ機構等により構成される制御棒駆動装置(CRDM)が収納されている。CRDMの温度が180$$^{circ}$$Cを超える場合には、クラッチの絶縁材の耐熱性が損なわれ、CRDMが正常に機能しないことが考えられる。そのため、制御棒スタンドパイプ廻りの空気流の流れ分布と温度分布を解析及び試験により求めた。空気流の3次元熱流動解析は、熱流体解析コードSTREAMを用いて行った。試験では、スタンドパイプ廻りの空気流を表面タフト法により可視化した。解析と試験により得たスタンドパイプ廻りの空気流の流れ分布は良く一致した。解析の結果、何れの制御棒スタンドパイプにおいてもCRDMの温度は、その制限温度である180$$^{circ}$$Cを満足することを確認できた。

論文

Radiation exposure in depressurization accident of HTTR

沢 和弘; 塩沢 周策; 新藤 雅美

Nucl. Saf., 32(2), p.222 - 228, 1991/04

日本原子力研究所が現在建設を進めている高温工学試験研究炉(HTTR)は、軽水炉等とは異なる特徴を有しており、事故時被ばく線量の評価方法も軽水炉用に開発されたものをそのまま適用することができない。そのため、HTTRの事故時における敷地外の線量評価方法を開発してきた。本報は、被ばくの観点からHTTRの事故の中で最も厳しい減圧事故時の線量評価方法及び結果を示したものである。

論文

An analytical method for determining rate constants using a periodical irradiation technique

川上 和市郎; H.S.Isbin*

Canadian Journal of Chemistry, 47(24), p.4531 - 4535, 1969/00

 被引用回数:1

抄録なし

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