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白石 浩二; G.R.Sunaryo*; 石榑 顕吉*
Journal of Physical Chemistry, 98(19), p.5164 - 5173, 1994/00
被引用回数:78 パーセンタイル:91.60(Chemistry, Physical)原子炉一次冷却水の放射線分解に於いて重要な反応に関する基礎データを得る事を目的として、水和電子と水素原子の間の平衡反応(e+HH及びe+NHH+NH)について250Cまで測定を行った。水素原子の解離定数pK(H)は、25Cでは9.6であるが250Cでは6.240.09まで低下する事がわかった。しかし、pK(H)のファントホフプロットは下に凸の曲率を示し、高温では水の誘電率が低下するため、(室温近傍からの外挿値よりも)解離しにくくなる事もわかった。解離定数の温度依存性から水和電子の比熱と評価したところC°(e)は25Cで-1111calKmolとなった。この値はアニオン種としては例外的に大きく、水和電子近傍の弱い結合を反映しているものと推定された。上記の平衡反応の反応速度のアレニウスプロットは、いずれも直線からのずれを示した。その原因についても考察を加えた。
千原 順三
J.Phys.,C, 20, p.753 - 763, 1987/00
液体金属(または高密度プラズマ)中に混入した原子の電子構造と、それを取り囲むイオンや電子の配列とは、互いに依存し合っている。従って混入原子のエネルギー準位を定めるには、従来の原子構造の計算と液体の構造を定める2つの問題を組み合わせて解かねばならず、まだ確立した方法がない。そこで密度汎関数法を用いて、これらを統一して扱える方法を提起し、液体金属水素中のネオン(プラズマ診断に用いられる)ライマン-アルファ・連続スピクトルの端の密度・温度による変化を計算した。
千原 順三
Strongly Coupled Plasma Physics, p.315 - 328, 1987/00
高密度プラズマに不純物原子を入れて、それから生じるX線分光を通じて密度温度の診断が行われている。高密度プラズマに原子が混入したとき、その原子核のまわりのポテンシャルは、周辺のイオン・電子のために大きく変化し、電離度・束縛電子のエネルギー準位は、密度温度に依存する。これらの計算法はまだ確立していない。ここで密度汎関数法と古典液体で成功を修めているHNC近似を用いて水素プラズマ中のNeの場合の計算を行なった。1.610個/cm~210個/cm,1.610~1.610Kの密度温度領域でのLymonの変化などを計算した。
龍福 廣
JAERI-M 82-031, 127 Pages, 1982/04
水素原子とイオンH,He,Li,Be,B,C,O,Ne0およびSi4との衝突における電荷移動の部分断面積を衝突エネルギーE=10keV/amu(実験系)に対して示した。断面積の計算は励起、電離チャネルを考慮したユニタリー化歪曲波近似法(UDWA)で行った。データは図および表で示した。
山田 禮司; 中村 和幸; 西堂 雅博
Journal of Nuclear Materials, 98, p.167 - 172, 1981/00
被引用回数:26 パーセンタイル:92.17(Materials Science, Multidisciplinary)低Z第一壁材料として黒鉛は代表的なものであるが、100eV以上のエネルギーをもった水素イオンによる黒鉛からのメタン生成は、500C附近にピークをもつ試料温度依存性がある。一方熱エネルギー程度の原子状水素では、試料温度が500C以上の場合もしくは室温から900C付近まで試料に熱サイクルを加えた場合、メタン生成の試料温度依存性が次第に小さくなることがわかっている。実際の核融合炉の場合、水素のエネルギー範囲は原子状水素から数keVにまでわたっており、原子状水素雰囲気下でのエネルギー水素イオンによる化学スパッタリング収率は重要である。実験結果によれば、原子状水素雰囲気は水素イオンの化学スパッタリング収率に影響をおよぼしてはいないことが明らかになった。その理由としては、原子状水素による黒鉛の不活性化が非常に弱く、エネルギー粒子により簡単に壊れるためと考えられる。
阿部 哲也; 小原 建治郎; 村上 義夫
Journal of Nuclear Materials, 91(1), p.223 - 226, 1980/00
被引用回数:8 パーセンタイル:86.69(Materials Science, Multidisciplinary)熱分解黒鉛および原子炉級黒鉛に原子状水素を照射して表面を安定化し、水素との反応により生成するメタンの量を低減させることを試みた。その結果、熱分解黒鉛および原子炉級黒鉛とも、温度500C以上,照射する水素原子数10cm以上の条件で処理することにより、メタン生成量を大幅に減少させることができた。
龍福 廣; 佐々木 健; 渡部 力*
Phys.Rev.,A, 21(3), p.745 - 750, 1980/00
水素原子と部分的にストリップされた重イオンの低エネルギー衝突における電荷移動断面積の実験値を解析するために、入射粒子をある有効電荷をもった裸の核におきかえるというモデルを用いてUDWA計算を行なった。その結果、10keV/amu以下の低エネルギー領域において、断面積が有効電荷に対して強い振動依存性を示すことが分った。さらに、この振動依存性はジアバティクポテンシャル曲線の交差から来るものであり、低エネルギーにおいて、BayfieldおよびCrandall他によって観測された断面積が種々の元素(B,C,NおよびO)のイオンを衝突させた場合に非常に異なって来るという結果はこの断面積の振動的挙動に帰着することができることが分った。
龍福 廣; 渡部 力
Atomic Collision Research in Japan, Progress Report, p.46 - 48, 1979/00
最近の実験装置の発展に伴って、電荷移動過程における捕獲電子の終状態の分布が測定されるようになった。われわれは、このような情況に応じて部分電荷移動断面積の計算を行ない、実験と比較するために結果の整理を行なった。
龍福 廣; 渡部 力
Atomic Collision Research in Japan, Progress Report, p.41 - 45, 1979/00
水素原子にLi,Be,B,C,O,Ne,SiおよびCaイオンが衝突した場合の電荷移動断面積をUDWA(Unitarized distorted wave approximation)法で計算した。その結果を用いて、イオン電荷に対する断面積のスケーリング則=Z,=Zを導いた。ただし、,は断面積およびエネルギーで、,はスケーリングされた断面積およびエネルギーである。実験値との比較結果、100keV/amu以下のエネルギー範囲では妥当な方法であり、100keV/amu以上では多少過大評価となる方法であることが分った。
龍福 廣; 佐々木 健; 渡部 力
Atomic Collision Research in Japan, Progress Report, p.38 - 40, 1979/00
水素原子と部分的にストリップされた重イオンとの低エネルギー衝突における電荷移動断面積の実験値を解析するために、入射粒子を一定の有効電荷をもった裸の核に置き代えたモデルを用いて、UDWA計算を行った。計算結果は、10keV/amuの低エネルギー領域において、有効電荷に対する断面積の強い振動依存性があることを示した。この振動性は非断熱ポテンシャル曲線の交差によることが分った。
堀田 寛; 田中 隆一; 須永 博美; 新井 英彦
Radiat.Res., 63(1), p.24 - 31, 1975/01
被引用回数:6H,D,He,Ne,Ar,Kr,Xe中でFebetron706からのパルス電子線の自己集束性をアルミニウム-ブルーセロファン積層線量計を用いて研究した。その結果、10Torr以下でのピンチの起こる圧から気体の全イオン化断面積が求められた。20Torr以上で再び起るピンチは二次電子の再結合係数と関係していることがわかった。さらに高圧では一次電子線の多重散乱のため発散する。