検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 17 件中 1件目~17件目を表示
  • 1

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Present status of beryllide R&D as neutron multiplier

河村 弘; 高橋 平七郎*; 吉田 直亮*; 三島 良直*; 石田 清仁*; 岩立 孝治*; Cardella, A.*; Van der Laan, J. G.*; 内田 宗範*; 宗像 健三*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.112 - 118, 2004/08

 被引用回数:37 パーセンタイル:89.26(Materials Science, Multidisciplinary)

ベリウム金属間化合物研究の現状と今後の研究計画について紹介する。ベリリウム金属間化合物が、微小球形状の中性子増倍材料として利用できるか否かを明らかにするため、低放射化性等の利点を有するBe$$_{12}$$Tiを用いた研究が1997年から日本で開始された。まず、回転電極法による微小球製造性に関しては、BeとTiの状態図研究から開始し、組成と組織の相関を明らかにした。それらの結果から、回転電極法で製造するために必要な電極棒の製造方法として、(1)$$alpha$$BeとBe$$_{12}$$Tiの固溶体を用いる方法と(2)Be$$_{12}$$TiとBe$$_{17}$$Ti$$_{2}$$の固溶体を用いる方法を選定し、(1)の方法により試作試験を行った。その結果、微小球が得られることが明らかになった。さらに、Be$$_{12}$$Tiの核的特性や各種特性評価を行った。それらの結果から、Be金属に比べて、トリチウムのインベントリーが小さく、構造材料やトリチウム増殖材料との両立性も優れており、水蒸気や空気中における化学反応性も小さいことが明らかになった。また、加速器を用いた照射損傷試験の結果、Be金属よりも照射損傷を受けにくいことが明らかになった。今後は、IEA国際協力の元、ヘリウムがベリリウム金属間化合物中に6000appm生成するまで中性子照射を行い、スエリング特性等を明らかにする予定である。

論文

Stability of titanium beryllide under water vapor

宗像 健三*; 河村 弘; 内田 宗範*

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part2), p.1357 - 1360, 2004/08

 被引用回数:16 パーセンタイル:69.25(Materials Science, Multidisciplinary)

先進中性子増倍材料として期待されているBe$$_{12}$$Tiについて、LOCA時の安定性に大きな影響を与える水蒸気との反応性について研究した。HIPで製作したBe$$_{12}$$Tiについて、反応管内において水蒸気を含むArガスを流入して1000$$^{circ}$$Cまで加熱して生成する水素ガス濃度を質量分析計により測定した。Be$$_{12}$$Tiは500$$^{circ}$$Cから水蒸気と反応を開始したが、その生成速度はBeに比べて10$$^{-3}$$以下であり、1000$$^{circ}$$CまでBeに典型的なブレークアウェイは観察されなかったことから、Be$$_{12}$$Tiは優れた水蒸気に対する安定性を有することを明らかにした。

論文

Deuterium retention properties of Be$$_{12}$$Ti

岩切 宏友*; 吉田 直亮*; 内田 宗範*; 河村 弘

JAERI-Conf 2004-006, p.220 - 224, 2004/03

Be$$_{12}$$Tiは耐熱性にすぐれ、プラズマ対向材としてもその応用が期待されている。トリチウム保持特性を評価することを目的に8KeVの加速電圧で重水素イオンを打ち込んだBe$$_{12}$$Ti試料(5mm$$times$$10mm$$times$$$$^{t}$$0.1mm)を1K/secの昇温速度で1700Kまで加熱し、放出される重水素を測定した。2$$times$$10$$^{21}$$ions/m$$^{2}$$, 300Kでは10%保持したのに対し、温度を上げると放出し、673Kでは5%しか保持しなかった。また、900Kにおいてほとんどが放出した。一方、Beの場合は83%が300Kで保持し、673Kでも66%が残っていた。以上の結果、Be$$_{12}$$TiはBeに比べて重水素保持が少ないことを明らかにした。

論文

Effects of He/Electron irradiation on microstructure evolution in Be$$_{12}$$Ti

柴山 環樹*; 中道 勝*; 内田 宗範*; 河村 弘; 木下 博嗣*; 鬼柳 善明*; 高橋 平七郎*; 野村 直之*

JAERI-Conf 2004-006, p.216 - 219, 2004/03

Beは中性子増倍材料の候補材料であるが、14MeVの中性子照射を受けるブランケット内では、はじき出し損傷だけではなく核変換による劣化も起こる。近年、Be$$_{12}$$TiがBeよりも優れた機械的特性を有する材料として開発された。本研究ではBe$$_{12}$$Tiの20000appmHe, 700$$^{circ}$$CまでのHe照射効果、特にミクロ組織の挙動をマルチビーム超高圧電子顕微鏡を用いてその場(In-situ)観察で評価した。また、機械的特性をナノインデンタで評価した。その結果、Be$$_{12}$$TiはBeに比べてHe及び電子線の照射による欠陥生成が少ないことを明らかにした。また、機械的特性の劣化が小さいことを明らかにした。

論文

High temperature oxidation behavior of titanium beryllide in air

佐藤 芳幸*; 内田 宗範*; 河村 弘

JAERI-Conf 2004-006, p.203 - 209, 2004/03

Be$$_{12}$$Tiの高温での酸化挙動を明らかにするため、空気中において、800$$^{circ}$$C, 1000$$^{circ}$$Cにおける24時間までの酸化実験を行った。熱間等方加圧法(HIP)製$$phi$$8mm$$times$$$$^{t}$$200mmディスクを流量40cm$$^{3}$$/minの空気中で酸化させ熱天秤により酸化増量を測定し、生成した酸化膜の構造解析をX線回折,走査型電子顕微鏡(SEM)等で行った。その結果、Be$$_{12}$$Tiの酸化増量はBe及びTiに比べて小さくブレークアウェイを起こさなかった。Ni基超合金をしのぐ耐酸化特性を示した。また、表面にはBeOだけからなる密な酸化皮膜生成しており、これが良好な耐酸化特性を示す理由と考えられた。Ti添加の及ぼすBeO皮膜安定化のメカニズムに着いて考察した。

論文

Study on reactivity of titanium beryllide with water vapor

宗像 健三*; 河村 弘; 内田 宗範*

JAERI-Conf 2004-006, p.210 - 215, 2004/03

核融合ブランケット用中性子増倍材料として検討されているBe$$_{12}$$Tiについて、安全性に影響を与える水蒸気反応性について評価した。Be$$_{12}$$Tiディスクは白金製メッシュで石英反応管内に保持された。水蒸気濃度を調整したArガスを流しながら1000$$^{circ}$$Cまで加熱を行い、生成する水素,酸素及び水蒸気の濃度を質量分析計で測定した。水蒸気との反応は500$$^{circ}$$Cで開始され、1000$$^{circ}$$Cで終了した。ベリリウム金属の水蒸気反応で観察されるブレークアウェイ現象は起こらず、水素の生成量も極めて小さかった。Be$$_{12}$$Tiは水蒸気との反応が小さく、安全性の観点からメリットがあると言える。

論文

Development of innovative light refractory materials using beryllide for gas turbine

岩立 孝治*; 内田 宗範*; 三島 良直*; 藤田 明次*; 河村 弘; Shestakov, V.*; 宮川 勝*

JAERI-Conf 2004-006, p.196 - 202, 2004/03

ベリライドは比重が約3であり、融点は1500$$^{circ}$$C以上と軽量耐熱材料として優れた特徴を有する。これを発電用ガスタービンに適用できれば運転温度上昇によるCO$$_{2}$$削減などの効果が期待できる。Be$$_{12}$$Tiをベースにした新材料の開発を日本ガイシ(株)が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けて国際プロジェクトとして実施した。製造技術開発として真空溶解による$$phi$$80mm$$times$$$$^{h}$$80mmのインゴットを試作評価した。また、特性評価として、機械的特性,両立性,耐酸化性を評価し、従来材料であるインコネル738よりも優れることを明らかにした。

論文

Phase equilibria in the Be-V and Be-Ti binary systems

大沼 郁雄*; 貝沼 亮介*; 宇田 実*; 岩立 孝治*; 内田 宗範*; 河村 弘; 石田 清仁*

JAERI-Conf 2004-006, p.172 - 183, 2004/03

先進中性子増倍材料として期待されているベリリウム金属間化合物について、特にBe-Ti, Be-Vの2元系状態図について研究した。中性子増倍材料として実用可能な高Be側(Be-5$$sim$$23at%Ti,Be-5$$sim$$25at%V)の試料をアーク溶解法で作成し、1200$$sim$$1450$$^{circ}$$Cにて熱処理したものについて、電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)を用いて生成する相を詳細に固定した。その結果、今まで不明であった特にBe-rich側での同系の状態図を明らかにした。

論文

Microstructure and mechanical properties of Be$$_{12}$$Ti/(Be) and Be$$_{12}$$V/(Be) two-phase alloys

三島 良直*; 山本 啓介*; 木村 好里*; 内田 宗範*; 河村 弘

JAERI-Conf 2004-006, p.184 - 189, 2004/03

脆性を有するBe$$_{12}$$Xからなる結晶構造を有するベリリウム金属間化合物の室温延性を発現することを目的として、Be固溶体($$alpha$$相)を有するBe-Ti及びBe-V系におけるミクロ組織と機械的特性の関係について研究した。アーク溶製された試料について高温圧縮試験を実施した結果、3at%及び5at%TiあるいはVを添加した合金は室温で延性を示したものの、1000$$^{circ}$$Cでの機械的強度は100MPa以下と小さくなったが改善の方向性を示した。

論文

Trial fabrication of Be$$_{12}$$Ti electrode for pebble production by rotating electrode method

宇田 実*; 岩立 孝治*; 内田 宗範*; 中道 勝*; 河村 弘

JAERI-Conf 2004-006, p.190 - 195, 2004/03

Be$$_{12}$$Tiを活用した中性子増倍材料の実用化として、その延性を改善する手段として$$alpha$$Be相とBe$$_{12}$$Tiの混合相を利用することは有効である。本法を用いて回転電極法に供する電極棒を真空誘導溶解と真空鋳造により試作試験を実施した。炉材の評価結果よりBeOが反応,損耗少なく良好であることを明らかにした。また、鋳型底部強度に冷却による鋳造欠陥改善効果も得られた。

論文

Thermal desorption of deuterium from ion irradiated Be$$_{12}$$Ti

岩切 宏友*; 安永 和史*; 吉田 直亮*; 内田 宗範*; 河村 弘

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part A), p.880 - 884, 2004/00

 被引用回数:9 パーセンタイル:52.01(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合ブランケット用中性子増倍材として検討されているBe$$_{12}$$Tiについて、安全性に影響を与えるトリチウム保持特性について、重水素イオン打込みと昇温脱離実験により明らかにした。$$^{w}$$5mm$$times$$$$^{l}$$10mm$$times$$$$^{t}$$1mmのBe$$_{12}$$Ti試料に8keVで2$$times$$10$$^{21}$$ions/m$$^{2}$$の重水素を打込んだ後、1K/secの昇温速度で1700Kまで加熱した。室温打込の場合、10%の重水素が保持され400Kで全て放出した。Beの場合は、室温照射では83%の重水素が保持し、全て放出するのは960Kであった。これらの結果から、Be$$_{12}$$TiはBeに比べて良好なトリチウム保持特性を有することが明らかになった。

論文

Elemental development of beryllide electrode for pebble production by rotating electrode method

内田 宗範*; 宇田 実*; 岩立 孝治*; 中道 勝; 河村 弘

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part2), p.1342 - 1346, 2004/00

 被引用回数:5 パーセンタイル:34.87(Materials Science, Multidisciplinary)

原型炉用中性子増倍材料として期待されているベリリウム金属間化合物(Be$$_{12}$$Ti)製回転電極棒を真空鋳造法で製造するために必要な要素技術として、Be$$_{12}$$Tiとの反応の少ない溶解炉材料技術及び健全な鋳塊を鋳造するための鋳造技術の二つの要素技術について行った研究成果を報告する。溶解炉材については、誘導溶解炉と候補耐火物製坩堝を用いた溶解実験により、溶湯との反応や不純物の汚染の少ない材質として、BeOの使用が有効であることを明らかにした。鋳造方法については、Be$$_{12}$$Tiの鋳造実験より、鋳型形状が引け巣や鋳造割れに与える影響を明確にするとともに、これらを防止する手段として、水冷銅鋳型を鋳型底部の替わりに使用し、底部から強制冷却する方法が有効であることを明らかにした。

報告書

「先進原子力機能材料(ベリリウム金属間化合物)に関する研究会」講演資料集

大洗研究所材料試験炉部

JAERI-Review 2003-026, 163 Pages, 2003/09

JAERI-Review-2003-026.pdf:16.05MB

本報告書は、日本原子力研究所主催の「先進原子力機能材料(ベリリウム金属間化合物)に関する研究会」の講演要旨及び講演で使用された発表資料を収録したものである。本研究会は、2003年3月17日に東京の丸の内ビルディングにおいて、金属工学及び核融合炉材料開発に携わる日本の産学官の研究者20名の出席のもとに開催された。ベリリウム金属間化合物は、既存材料であるベリリウム金属が高温・高中性子照射を余儀なくされる発電用核融合炉に使用した場合に課題となる、水蒸気との反応性,トリチウムインベントリ及びスエリングを改善するために原研が開発してきた先進材料である。本研究会は、研究成果や共同研究の可能性等についての議論を通じて、ベリリウム金属間化合物に関する研究の促進を図ることを目的として開催された。本研究会では、ベリリウム金属間化合物(Be$$_{12}$$Ti)を用いた研究成果に関する9件の講演と、「ベリリウム金属間化合物の製造に関する研究」及び「ベリリウム金属間化合物の特性評価と全日本的取組み」と題した2件の総合討論が行われた。本研究会における発表と議論により、ベリリウム金属間化合物の先進原子力機能材料としての有効性が明らかになるとともに、製造技術,材料特性などに関する検討課題が明らかになった。

論文

Thermal conductivity of neutron irradiated Be$$_{12}$$Ti

内田 宗範*; 石塚 悦男; 河村 弘

Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.499 - 503, 2003/09

 被引用回数:28 パーセンタイル:84.67(Nuclear Science & Technology)

原型炉用中性子増倍材として期待されているBe$$_{12}$$Tiについて、ブランケット内での熱的特性を評価するために、未照射及び中性子照射したBe$$_{12}$$Tiの熱伝導率を測定した。ベリリウム及びチタンの粉末からHIP法で製作したBe$$_{12}$$Tiサンプル($$phi$$8 mm$$times^{t}$$2mm) をJMTRで高速中性子フルエンス(E$$>$$1MeV) 4$$times$$10$$^{20}$$ n/cm$$^{2}$$の条件で330,400 and 500$$^{circ}$$Cにおいて照射した。熱拡散率と比熱をレーザーフラッシュ法にて1000$$^{circ}$$Cまで測定し、熱伝導率を計算した。中性子照射したBe$$_{12}$$Tiは、照射による熱伝導率の低下が見られたが、充填層の有効熱伝導率を計算モデルにより推測したところ、十分に設計可能な範囲内であった。

論文

Compatibility test between Be$$_{12}$$Ti and Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$

中道 勝; 河村 弘; 内田 宗範*

Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.257 - 261, 2003/09

 被引用回数:9 パーセンタイル:52.81(Nuclear Science & Technology)

ベリリウム金属間化合物は、高温下における機械的特性,高温水との両立性等の観点から、核融合原型炉での中性子増倍材料として有望視されている。原型炉ブランケットの設計では、トリチウム増殖比向上の観点から、中性子増倍材料とトリチウム増殖材料の微小球を混合充填することが考えられているが、この場合、中性子増倍材料とトリチウム増殖材が互いに接触するため、これらの両立性を評価することが必要不可欠である。そこでベリリウム金属間化合物(Be$$_{12}$$Ti)とトリチウム増殖材料(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$)との両立性試験とあわせて、比較のため金属ベリリウム(Be)とLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$との両立性試験を実施した。その結果、Beの場合にはLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$からBe中へのLiの拡散が認められたが、Be$$_{12}$$TiではLiの拡散が認められなかった。本結果から、Be$$_{12}$$TiはBeよりもLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$との両立性に優れていることを明らかにした。

論文

Tritium release properties of neutron-irradiated Be$$_{12}$$Ti

内田 宗範*; 石塚 悦男; 河村 弘

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part1), p.653 - 656, 2002/12

 被引用回数:29 パーセンタイル:84.38(Materials Science, Multidisciplinary)

高融点かつ化学的安定性に優れるBe$$_{12}$$Tiは、600$$^{circ}$$C以上で使用される原型炉ブランケット用先進中性子増倍材として期待されている。ブランケット内でのトリチウム放出特性を評価するために、高速中性子フルエンス4$$times$$10$$^{20}$$ n/cm$$^{2}$$ (E$$>$$1MeV) で330, 400 and 500$$^{circ}$$Cの温度で照射したBe$$_{12}$$Tiを用いて、トリチウム放出実験を行った。Be$$_{12}$$Tiは、ベリリウムに比べてトリチウムが放出され易く、600$$sim$$1100$$^{circ}$$Cでのトリチウム拡散係数はベリリウムよりも二桁大きかった。良好なトリチウム放出特性に加えて、1100$$^{circ}$$Cまで加熱したサンプルについて測定したスウェリング量はベリリウムに比べて小さいことがわかった。

論文

Compatibility between Be$$_{12}$$Ti and SS316LN

河村 弘; 内田 宗範*; Shestakov, V.*

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part1), p.638 - 642, 2002/12

 被引用回数:20 パーセンタイル:75.72(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉中性子材料に関して、ベリリウム(Be)は優れた特性を有しているが、高温でのスエリング,構造材や水との反応性等から、発電用ブランケットの想定温度(400$$sim$$800$$^{circ}C$$)では使用できない可能性がある。そこで、Beより融点が高く、化学的に安定なBe金属間化合物が注目されている。今回は、Be金属間化合物として最も有望な材料の1つであるBe$$_{12}$$Tiとステンレス鋼(SUS316LN)との両立性を調べた。その結果、Be$$_{12}$$TiはBeと比較してSUS316LN内に生成する反応層が約1/10になり、両立性が大きく改善されることを明らかにした。反応層のX線回折及び反応層内生成物のBe濃度測定の結果、Beの場合は生成物はBe$$_{11}$$Feであるに対して、Be$$_{12}$$Tiの場合の生成物はBe$$_{2}$$Feであった。このことは、Be$$_{12}$$T1の方がSUS316LN側へのBe原子の移動を生じにくいことを示し、反応層厚さも小さくなったと考えられる。

17 件中 1件目~17件目を表示
  • 1