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山田 禮司; 井川 直樹; 田口 富嗣
Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.497 - 501, 2004/08
被引用回数:33 パーセンタイル:86.36(Materials Science, Multidisciplinary)先進的核融合炉のブランケット用構造材料として高いポテンシャルを有しているSiC繊維強化型SiC複合材料(SiC/SiC)には、高熱負荷下で発生する熱応力をできるだけ低減するため、高い熱伝導率を持つことが期待されている。最近開発された高性能SiC繊維(チラノSA繊維,ハイニカロンタイプS繊維)を用いて、3次元織布並び2次元不織布を作製し、CVI及びPIP/CVIによりSiC/SiC複合材料を作製し、その熱伝導率を測定した。チラノSA繊維強化の場合、室温において3D CVIでは40-50W/mK、3D PIP/CVIでは35-40W/mK、1000
Cにおいてそれぞれ、25, 17W/mKの値が得られた。一方、2D不織布の場合、全測定温度範囲で12W/mK以下であった。また、ハイニカロンタイプSでは、35(RT), 20(1000
C)W/mKであった。これらの値は、従来のSiC繊維を用いた場合と比較して2ないし3倍高い値であり、新繊維がより高密度,高結晶性を有することに起因するものである。繊維配向比がSiC/SIC複合材料の熱伝導率に与える効果は低い温度ほど顕著であった。
井川 直樹; 田口 富嗣; Snead, L. L.*; 加藤 雄大*; 實川 資朗; 香山 晃*; McLaughlin, J. C.*
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1205 - 1209, 2002/12
被引用回数:18 パーセンタイル:71.51(Materials Science, Multidisciplinary)SiC繊維強化SiC複合材料は、低放射化や高温機械特性等に優れているため、次世代の核融合炉用の構造材料の候補材である。近年、高温機械的特性に優れたSiC繊維が開発された。本研究では、この繊維を用い、機械的特性を最適化した複合材料を作製することを目指し、複合化過程の最適化を行った。複合化過程としては最も高純度化が達成できると期待できるFCVI法を採用し、SiC繊維とマトリックスとの間の界面材料としては、低放射化や耐照射性が期待できるカーボン層を用いた。カーボン層の厚みの均一化及び最適化並びにマトリックス中の空孔の低減化及び空孔分布の均一化等によって、優れた機械特性を有するSiC/SiC複合材料が得られる見通しを得た。
山田 禮司; 井川 直樹; 田口 富嗣; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1215 - 1220, 2002/12
被引用回数:28 パーセンタイル:82.57(Materials Science, Multidisciplinary)SiC繊維強化SiC/SiC複合材料(SiC/SiC)は、核融合炉の先進的ブランケット構造材料と目されている。構造設計の点から、最大熱応力を設計強度以内に抑えるため、材料には高熱伝導性が要求されている。最近開発された焼結SiC繊維は高熱伝導率を有しており、それを用いたSiC/SiC複合材料もまた高熱伝導性を示すことが期待される。ここでは、CVIとPIP法により焼結SiC繊維を用いて複合化し、それらの熱伝導率を評価した。その結果、CVI及びPIPによる複合材では、室温でそれぞれ、60W/mK,25W/mKの値をえた。これらの値は、非焼結SiC繊維の複合材の熱伝導率と比較すると、非常に大きく開発材料の有望性を示している。焼結及び非焼結SiC繊維のSiC/SiC複合材の熱伝導解析を有限要素法で行い、実験結果を裏付ける計算結果を得た。
石山 新太郎; 武藤 康
日本金属学会誌, 66(6), p.662 - 669, 2002/06
高温ガス炉ガスタービン発電システム(HTGR-GT)用ターボ機器の軽量化を目的に、目標周速度500m/sを達成するためのC/Cコンポジット材を用いたタービンディスクモデル(外径
内径
厚さ=
450mm
250mm
40mmt)の試作を行うとともに、このディスクモデルの高速回転試験の結果、下記結論が得られた。(1)ディスクモデル周方向,半径方向及び厚み方向への炭素繊維含有量をそれぞれ40vol%,10vol%及び4vol%としたC/Cコンポジットディスクモデルに、SiC化I-CVI法による緻密化処理を施すことにより、ディスク表面から厚み中央部にかけてマトリックス材中に2.5~20
mのSiC層を形成することができた。(2)ディスクモデルのSiC化I-CVI処理は、ディスク構造強化ならびに高速回転試験における周方向炭素繊維剥離防止に効果があることが明らかとなった。(3)ディスクモデルの高速回転試験の結果、当初目標周速度(500m/s)を達成した。この達成値は、過去の二~三次元強化C/Cコンポジット製小型ディスク試作体のスピンテストで達成された値としては最高値である。(4)高速回転試験中のディスクモデルの破壊プロセスは、ディスク内径側からの亀裂発生とその伝播が外径表面に至る過程で生じることを明らかにした。
田口 富嗣; 井川 直樹; 實川 資朗; 野澤 貴史*; 加藤 雄大*; 香山 晃*; Snead, L. L.*; McLaughlin, J. C.*
Advanced SiC/SiC Ceramic Composites: Developments and Applications in Energy Systems; Ceramic Transactions Vol. 144, p.69 - 76, 2002/00
低放射性や高温特性に優れた原子力材料であるSiC/SiC複合材料に関して、機械特性のさらなる改善のためには、気孔率の可能な限りの低減化かつ空孔や界面層の均一化が重要な要素となる。本研究では、最も低放射化が期待できる複合材作製法である強制熱傾斜化学蒸気浸透(FCVI)法の製造条件の最適化に着目し、本材料の機械特性向上に必要な上記要素の改善について検討した。気孔率は、SiC繊維含有率の増加によって減少すること、空孔や界面層分布は、原料ガス等の流量の最適化によって均一化できること等を明らかにした。また、界面層の均一化のためにはプロセスにおける材料反転処理が特に有効であった。なお、本最適化によって、これまでFCVI法では得られなかった15%以下の低気孔率が達成できた。また、界面層としてカーボンを選択した場合では、厚み誤差が
10nm以内の均一な界面層を作製でき、平均界面層厚みが75~300nmの時に優れた機械特性を有することが明らかとなった。
山田 禮司; 田口 富嗣; 井川 直樹
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.2), p.574 - 578, 2000/12
被引用回数:78 パーセンタイル:96.88(Materials Science, Multidisciplinary)実際の使用荷重条件を考慮した2次元及び3次元SiC/SiC複合材料を試作し、その機械的熱的性質を調べた。2次元材料ではSiC短繊維をランダムに配向させ一部3次元的繊維配向を実現した。また3次元繊維では最近開発された高弾性率を有するSiC長繊維で3次元配向を実現した。熱伝導率を測定した結果、新繊維をZ軸方向に配向する割合を増加させると試料厚み方向の熱伝導が向上することを明らかにした。今回用いた繊維は特に表面改質をしていないため、機械的強度及び靱性に関しては、電子線照射で不融化した従来のハイニカロンSiC繊維よりも悪い結果を得た。表面観察等から、SiC/C比が等比的新SiC繊維の場合表面層にカーボン富化した層がないため機械強度が弱いことが明らかとなり、カーボンコート等の表面改質が必要なことを示した。
田口 富嗣; 井川 直樹; 山田 禮司; 二川 正敏; 實川 資朗
Proceedings of 24th Annual Conference on Composites, Advanced Ceramics, Materials, and Structures A, 21(3), p.453 - 458, 2000/00
SiC/SiC複合材料は、優れた高温強度を有し、さらに低放射化の観点から、核融合炉への応用が期待されている。これまでに、BN層で界面処理した繊維を用いて、優れた結果が報告されている。しかし、核融合炉環境下ではBNは放射化等の点で大きな問題となる。そこで、本研究ではBN層の代わりに、ポリマー含浸焼成(PIP)処理により多孔性SiCを、または化学蒸気浸透(CVI)処理によりC及び
-SiCをコーティングした繊維を用いた。これらの繊維を用いて、SiC/SiC複合材料を、緻密な試料を作製可能な反応焼結法により作製した。その結果、高密度(2.7g/cm
)の試料を作製できた。3点曲げ試験の結果、無処理繊維及びPIP処理繊維を用いて作製した試料は、脆性破壊を示した。一方、CVI処理繊維を用いて作製した試料は、非脆性破壊を示し、高い破壊エネルギーを有した。
山田 禮司; 田口 富嗣; 井川 直樹; 實川 資朗
Proceedings of 4th International Energy Agency Workshop on SiCf/SiC Ceramic Composites for Fusion Structural Application, p.33 - 41, 2000/00
SiC/SiC複合材料を構造材料とした原研のDREAM炉の設計案に基づき、高熱伝導を有するSiC/SiC材料を開発することを目標に化学蒸発浸透法(CVI)、ポリマー含浸焼成法(PIP)、反応焼結法(RB)の各手法について最適化と熱測定を行っている。ここでは、特に最近の熱拡散率の計算機シミュレーションの結果をCVI試料の実験結果との比較の下に紹介する。また、RB試料の特性評価、さらにはHeイオン照射による熱伝導率の低下に関する初期報告も行う。
中野 純一; 山田 禮司
Proc. of 2nd IEA/JUPITER Joint Int. Workshop on SiC/SiC Ceramic Composites for Fusion Applications, p.64 - 67, 1997/00
炭化ケイ素(SiC)は、低放射化、及び高温での優れた機械的性質を有し、原子力環境での用途が期待されている。そのため、核融合炉のブランケット及び第一壁用としてSiC複合材料のさまざまな作製法が研究されている。化学気相浸透法(CVI)により作製されたSiC/SiC複合材料がその特性評価のために国内の各研究機関に配布された。原研においては、そのSiC/SiC複合材料の室温から1350
Cまでの熱拡散率をレーザーフラッシュ法により測定し、熱伝導度は熱拡散率、比熱、密度から計算した。その値は密度とともに増加した。また、試料の内部状態を調べるためにSEM観察を行い、試料内に多くの気孔が存在することが確認された。これらの気孔を減少させることができれば、熱伝導度はさらに向上すると考えられる。