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長尾 辰哉*; 五十嵐 潤一
Journal of the Physical Society of Japan, 72(9), p.2381 - 2384, 2003/09
被引用回数:10 パーセンタイル:54.60(Physics, Multidisciplinary)CeBの反強四重極秩序相におけるL吸収端近傍の共鳴散乱とトムソン散乱の両方の過程を考慮してX線回折の機構を理論的に研究した。格子歪み無しで、4f状態の反強四重極秩序相での電荷の異方性から実験に対応するトムソン散乱強度を計算で得る事ができた。この大きさはL吸収端近傍で共鳴散乱強度と同程度になり、二つの項は干渉を示すことを見いだした。これは、実験事実とよく対応する。これらの結果から、共鳴散乱及びトムソン散乱の両方とも反強四重極秩序の直接の反映であると結論される。
斉藤 雅洋*; 岡田 典子*; 西堀 英治*; 高際 實之*; 横尾 哲也*; 西 正和*; 加倉井 和久; 國井 暁*; 高田 昌樹*; 坂田 誠*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 71(10), p.2369 - 2372, 2002/10
被引用回数:14 パーセンタイル:61.83(Physics, Multidisciplinary)CeBにおけるスピンモーメント密度分布を偏極中性子回折実験によって測定した。その結果Ce-site以外に隣接したB原子との間やB
八面体のネットワーク内に局在したスピンモーメントが存在することが初めて明らかになった。この結果はX-線粉末回折実験から得られた電荷密度分布との整合性もあり、コヴァレント結合内の磁気モーメントの存在を示唆しており、この系の磁性の理解に新しい側面を加えると思われる。
五十嵐 潤一; 長尾 辰哉*
Journal of the Physical Society of Japan, 71(7), p.1771 - 1779, 2002/07
被引用回数:15 パーセンタイル:63.43(Physics, Multidisciplinary)CeBにおけるL
吸収端近傍における共鳴X線散乱スペクトルを計算した。Ceの4f状態は原子内局在軌道として、また、5d状態はバンド状態として記述するモデルに基づいて計算した。初期状態は斯波らによって導かれた有効なハミルトニアンに基づき取り扱った。四重極秩序に対応する超格子点散乱強度の実験結果をよく再現する結果をえた。この計算は、格子歪を仮定しない計算であり、スペクトル強度は、中間状態の5d状態が4f状態と原子内相互作用を通して変調をうけるところから生じることが明らかになった。磁気秩序に対応する超格子点散乱強度の計算も同様のモデルに基づき行い、種々の予言を行った。