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論文

Development of a radiation tolerant laser-induced breakdown spectroscopy system using a single crystal micro-chip laser for remote elemental analysis

田村 浩司; 中西 隆造; 大場 弘則; 狩野 貴宏; 柴田 卓弥; 平等 拓範*; 若井田 育夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 61(8), p.1109 - 1116, 2024/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

For the development of the remote elemental analysis method in a radiation environment based on the laser-induced breakdown spectroscopy (LIBS), the radiation effects on the laser oscillation properties of the single crystal (SC) Nd: YAG microchip laser (MCL) were investigated and compared with those of ceramics Nd: YAG MCL. The laser oscillation properties were measured under gamma-ray irradiation as a function of dose rate. The effects on the SC MCL properties were found to be very small compared to those on the ceramics, indicating minimal radiation effects on the LIBS signal when using SC MCL. Pulse energy and oscillating build-up time (BUT) were measured for a cumulative dose exceeding 1400 kGy. The pulse energy remained stable, and the laser continued to oscillate under irradiation. The BUT also remained stable, demonstrating negligible optical loss accumulation that could affect laser properties even at the demonstrated cumulative dose. The results indicate that the effects of dose rate and cumulative dose on SC MCL laser properties were minimal. The SC MCL was then integrated into the LIBS system, and the gadolinium signal of composite oxides, simulating fuel debris, was successfully measured at the dose rate of 5 kGy/hr. These findings highlight the radiation tolerance of SC MCL as a laser medium for remote LIBS applications in harsh radiation environments.

論文

Experimental additive manufacturing of green body of SiC/Graphite functionally graded materials by stereolithography

植田 祥平; 今井 良行; 渡部 雅; 瀬川 智臣; Yan, X.

International Journal of Applied Ceramic Technology, 20(1), p.261 - 265, 2023/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:18.15(Materials Science, Ceramics)

Ceramic stereolithography (CSL)-additive manufacturing (AM) technology is used to create a functionally graded ceramic (FGC) green body made of silicon carbide (SiC) and graphite. For the SiC/graphite FGC, the mixing parameters of ceramics powders and ultraviolet (UV) curing resin are improved, and correlations of the resultant slurry curing depth with integrated light intensity are discovered. Therefore, the SiC/graphite FGC-produced green body has no flaws, pores, or cracks on its surfaces. According to the association between cure depth and integrated light density for each slurry's composition, several interfacial collapses discovered in a cracked cross-section might be decreased.

報告書

アパタイトセラミックスによるALPS沈殿系廃棄物の安定固化技術の開発(委託研究); 令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*

JAEA-Review 2021-077, 217 Pages, 2022/03

JAEA-Review-2021-077.pdf:12.34MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「アパタイトセラミックスによるALPS沈殿系廃棄物の安定固化技術の開発」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、福島第一原子力発電所において大量に発生している水処理2次廃棄物のうち、長期的な安定化措置が求められている多核種除去設備(ALPS)沈殿系廃棄物中の放射性物質をアパタイトセラミックスに安定固定化する技術の確立を目的としている。令和2年度においては、大規模なアパタイト固化体製造が可能な方法として沈殿法を選び、模擬ALPS沈殿系廃棄物からのアパタイト・リン酸塩固化体の合成・成型条件を探査し、合成物や成型体の組成、構造、諸物性との相関を明らかにした。また、アパタイト固化体製造プロセスの確立のため、小規模及び工学規模のアパタイト固化体の製造試験を行い、合成・洗浄・加熱・固化の各工程での最適条件及び物質収支を明らかするとともに、実規模製造プロセスの基本設計における課題抽出及び装置設計条件をまとめた。さらに、固化体からの水素発生試験を行い、セメント固化体よりも水素発生が大幅に抑制されることを確認した。

報告書

アパタイトセラミックスによるALPS沈殿系廃棄物の安定固化技術の開発(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*

JAEA-Review 2020-060, 116 Pages, 2021/02

JAEA-Review-2020-060.pdf:16.98MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、「アパタイトセラミックスによるALPS沈殿系廃棄物の安定固化技術の開発」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、福島第一原子力発電所において大量に発生している水処理2次廃棄物のうち、長期的な安定化措置が求められている多核種除去設備(ALPS)沈殿系廃棄物中の放射性物質をアパタイトセラミックスに安定固定化する技術の確立を目的としている。令和元年度においては、ソリッド法によるFeSrCs系アパタイト、水熱法によるFeCaCs系アパタイトおよびFeMgCs系アパタイトの合成に成功し、アパタイトの構成成分の浸出挙動を明らかにした。また、アパタイト固化体の最適な成型温度・圧力などを明らかにするとともに、アパタイト工学規模製造装置を設計・製作・設置した。

論文

Development of silicon carbide coating on Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ ceramics from precursor polymers by radiation curing

Wach, R.; 杉本 雅樹; 吉川 正人

Key Engineering Materials, 317-318, p.573 - 576, 2006/08

ケイ素高分子から合成されるSiCセラミックスは、アモルファス構造を有することから水素等のガス選択透過性が予想される。また、SiCは耐熱・耐蝕性に優れていることから、高温水素分離フィルター等への応用が期待できる。本講演ではSiCセラミックスの前駆体であるケイ素系高分子を溶媒に溶かして、アルミナセラミック基板上に成膜し、電子線により酸化架橋した後、不活性ガス中で1000$$^{circ}$$Cまで焼成してセラミックに転換することにより、SiCコーティングの合成を試みた。ケイ素系高分子は焼成に伴い収縮するが、膜厚を500$$mu$$m以下に制御することで、クラックの生成を抑制することが可能であること,コーティング膜に生成するピンホールはアルミナ基板の平滑性に依存していることを明らかにした。

報告書

耐熱セラミックス複合材料の照射試験,2; 第2次(98M-41A),第3次(99M-30A)予備照射試験中間報告

馬場 信一; 根本 誠*; 相沢 静男; 山地 雅俊*; 石原 正博; 沢 和弘

JAERI-Tech 2005-055, 157 Pages, 2005/09

JAERI-Tech-2005-055.pdf:19.06MB

高温工学試験研究炉(HTTR)を用いた高温工学に関する先端的基礎研究の課題の1つとして「耐熱セラミックス複合材料の照射損傷効果に関する研究」のため、材料試験炉を用いて一連の予備照射試験を進めている。本報告は、このうちの第2次及び第3次の照射試験について記載したものである。両試験の照射温度は973K-1173K及び1273K-1473K,高速中性子照射量1$$times$$10$$^{25}$$m$$^{-2}$$( E$$>$$1MeV)の照射条件のもとで行った試料について、直径寸法の基本統計値,寸法変化及び熱膨張率の結果について報告する。

報告書

超ウラン元素仕様高温音速弾性率測定装置及び円筒形試料成型機の製作及び性能試験

芹澤 弘幸; 菊地 啓修; 岩井 孝; 荒井 康夫; 黒澤 誠; 三村 英明; 阿部 治郎

JAERI-Tech 2005-039, 23 Pages, 2005/07

JAERI-Tech-2005-039.pdf:2.89MB

プルトニウム等超ウラン元素を含むセラミックス燃料及び合金燃料の高温における機械的性質に関する研究を実施するため、高温音速弾性率測定装置及び円筒形試料成型機並びに高温音速弾性率測定装置格納用グローブボックス(711-DGB)を製作した。セラミックス試料の加工を前提とした円筒形試料成型機は、大洗研究所燃料研究棟101号室既設のグローブボックス(142-D)内に設置した。高温音速弾性率測定装置は、超音波センサ,加熱装置,循環式冷却装置,空冷用エアーコンプレッサ,真空排気系及びガス供給系並びに制御用コンピュータから構成され、超音波のパルサ/レシーバー及びアンプは、制御用コンピューターに内蔵されている。グローブボックス内に敷設するため市販品を改造し、超ウラン元素化合物の使用を前提として、試料の小型化を検討するとともに安全機構を付加した。高温音速弾性率測定装置の最高使用温度は、1500$$^{circ}$$Cである。装置本体及びグローブボックスは、それぞれ装置の性能及び安全性試験を実施した。

論文

Development of SiC coatings on Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ ceramics from precursor polymers by radiation curing

Wach, R.; 杉本 雅樹; Lam, N. D.; 吉川 正人

Proceedings of 8th SPSJ International Polymer Conference (IPC 2005) (CD-ROM), 60 Pages, 2005/07

ケイ素高分子から合成されるSiCセラミックスは、耐熱・耐蝕性に優れた材料である。本研究では、SiCセラミックスの出発物質であるケイ素系高分子として、ポリカルボシラン(PCS)及び、PCSとポリビニルシラン(PVS)のポリマーブレンドをアルミナ基板上に塗布してから、電子線により酸化架橋した後、不活性ガス中で焼成してセラミックに転換することでSiCコーティングの合成に成功した。また、PVSを10wt%ブレンドしたポリマーブレンドが高いセラミック化収率を示し、セラミック転換時の収縮による欠陥生成を抑制することに効果的であることを見いだした。得られたSiCコーティングについて高温で水素を透過することができれば、高温水素分離フィルターとしての応用が期待できる。

論文

超塑性3Y-TZPセラミックスの微細構造への中性子照射の影響

柴田 大受; 本橋 嘉信*; 石原 正博; 馬場 信一; 伊藤 勉*; 沢 和弘

日本機械学会関東支部茨城講演会(2004)講演論文集(No.040-3), p.63 - 64, 2004/09

3Y-TZP(3mol%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体)試験片にJMTRで4.3$$times$$10$$^{20}$$n/cm$$^{2}$$まで高速中性子($$>$$1MeV)照射を行い、その後の超塑性特性を1623K$$sim$$1723Kの温度範囲,初期ひずみ速度5.0$$times$$10$$^{-4}$$(s$$^{-1}$$)の条件で公称ひずみ約100%までの引張試験により取得した。また、試験片の微細構造をSEMにより観察し、以下の結論を得た。(1)中性子照射による超塑性変形応力の変化は、照射によって生じる格子欠陥,構成元素成分の変化,結晶粒界への偏析等の影響であると推測される。(2)この変化は、SEM観察で得られたキャビティの特徴だけでは説明が困難であり、上記の要因が複雑に関与していると考えられる。

論文

ジルコニア系セラミックスの超塑性変形に起因する力学的性質の変化

菊池 誠*; 本橋 嘉信*; 伊藤 勉*; 佐久間 隆昭*; 柴田 大受; 馬場 信一; 石原 正博; 沢 和弘; 北条 智博*; 辻 延昌*

日本機械学会関東支部茨城講演会(2004)講演論文集(No.040-3), p.57 - 58, 2004/09

将来の高温ガス炉への応用が期待されている超塑性3Y-TZP(3mol%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体)について、その超塑性変形特性を調べ、SEM観察により微細構造の変化による影響を検討した。その結果、高ひずみ速度での超塑性変形では、加工軟化が生じ、その原因として超塑性変形時に生成するフラットキャビティが実断面積を低下させるためであることを明らかにした。また、フラットキャビティは超塑性変形中に荷重を除くことで消滅させることができ、その場合2倍以上の伸びを達成できることがわかった。

論文

確率論的手法による超塑性3Y-TZPセラミックスの強度特性の評価

馬場 信一; 柴田 大受; 山地 雅俊*; 角田 淳弥; 石原 正博; 本橋 嘉信*; 沢 和弘

日本機械学会関東支部茨城講演会(2004)講演論文集(No.040-3), p.61 - 62, 2004/09

高温ガス炉への応用が期待されている超塑性セラミックスについて、3mol%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体(3Y-TZP)を用いて、炉内構造物としての健全性を評価するうえで必要となる室温における曲げ及び圧縮強さを調べ、Weibull強度理論による強度特性を検討した結果、以下の結論を得た。(1)3点曲げ強さで得られた応力-ひずみ曲線はほぼ直線性を示し、弾性体の挙動が認められた。一方、圧縮試験で得られた応力-変位の関係には非線形性が認められた。(2)3点曲げ強さの支点間距離(スパン)依存性の実験結果は、Weibull強度理論による予測値とほぼ一致する。(3)曲げ弾性率と圧縮弾性率はほぼ一致する。また、スパン長さに比例して曲げ弾性率は低下する。(4)曲げ強度及び圧縮強度ともにWeibull確率分布によく適合し、Weibull係数mは曲げ及び圧縮でそれぞれ9.5及び26.5である。

論文

Development of SiC/SiC composite from precursor polymer by radiation application

杉本 雅樹; 森田 洋右; 田中 茂; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*; 岡村 清人*

IAEA-SM-365/7, p.35 - 40, 2003/09

放射線を用いたSiC繊維強化SiC複合材料の合成方法に関する研究を行った。SiC繊維へSiC微粉末を混合したケイ素高分子を含浸し放射線で不融化して焼成する方法により、1回の含浸-焼成の工程でセラミック複合材の合成が可能となった。また、セラミック基材に適した新規なケイ素系高分子を用いることで、セラミック複合材の破壊挙動を改善できた。

論文

Nondestructive evaluation method on mechanical property change of graphite components in the HTGR by ultrasonic wave propagation with grain/pore microstructure

柴田 大受; 石原 正博

Transactions of 17th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-17) (CD-ROM), 8 Pages, 2003/08

高温ガス炉の炉内黒鉛構造物は、酸化や中性子照射などにより機械的特性が徐々に変化するため、供用期間中にその健全性を確認する必要がある。酸化による機械的特性の低下は黒鉛内部の気孔の状態に依存するので、結晶粒や気孔などの微細構造に基づいた多結晶体中の超音波伝播解析モデルを用いれば、非破壊的な機械的特性評価が可能になる。一方、このモデルを炉内の黒鉛に適用するには、中性子照射の効果を考慮する必要がある。そこで、新たに中性子照射の効果を考慮した超音波伝播モデルを開発し、HTTRで使用されているIG-110黒鉛のヤング率について、その適用性を検討した。その結果、炉内黒鉛構造物の機械的特性の評価にこの解析モデルを適用できる見通しを得た。

論文

Superplastic deformation characteristics of 3Y-TZP after Zr ion irradiation

柴田 大受; 石原 正博; 本橋 嘉信*; 馬場 信一; 星屋 泰二; 小林 友和*; Harjo, S.*; 佐久間 隆昭*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206, p.139 - 143, 2003/05

 被引用回数:4 パーセンタイル:33.60(Instruments & Instrumentation)

3Y-TZP(3mol%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体)セラミックスの超塑性変形特性に及ぼすZrイオン照射の影響について調べた。まず、3Y-TZP試験片に、日本原子力研究所東海研究所のTANDEM加速器を用いて+11価,130MeVのZrイオンを3.5$$times$$10$$^{16}$$及び2.1$$times$$10$$^{17}$$ions/m$$^{2}$$まで照射した。TRIMコードによる解析では、最大の照射損傷は試料表面から約10$$mu$$mの位置に現れた。次に照射後の試験片の機械的特性及び超塑性特性を高温での曲げ試験により調べた。その結果、超塑性変形の活性化エネルギーが照射量の増加に伴い増加することがわかった。この増加の原因としては、照射により注入した余剰なZrイオンが、3T-TZPセラミックスを構成している陽イオンの拡散を抑制し、その結果、拡散に支配される粒界すべりのための緩和機構を妨げたことが考えられる。

論文

Replacement of accelerator tubes of the JAERI tandem accelerator with tubes cleaned by a high-pressure water jet

竹内 末広; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; 石崎 暢洋; 松田 誠; 月橋 芳廣; 神田 将; 田山 豪一; 阿部 信市; 吉田 忠

第14回加速器科学研究発表会報告集, p.308 - 310, 2003/00

原研タンデム加速器は端子電圧を改善するためコンプレスドジオメトリの加速管に更新した。更新にあたって加速管内を高圧純水洗浄するアイデアを検証するための種種の簡単な試験と1MV及び3MVの高電圧試験を行った。その結果加速管セラミック表面は剥がれやすい微粒子がかなり付着していて、高圧純水洗浄等で清浄化することで高電圧性能が飛躍的に改善されることがわかった。加速管更新については経過を述べる。

論文

Irradiation effects on thermal expansion of SiC/SiC composite materials

石原 正博; 馬場 信一; 星屋 泰二; 四竈 樹男*

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1168 - 1172, 2002/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:34.09(Materials Science, Multidisciplinary)

SiC繊維強化SiC複合材料,SiC粒子強化SiC複合材料及び多結晶SiCを573K,673K及び843Kの温度で1.8$$times$$10$$^{24}$$m$$^{-2}$$(E$$>$$1MeV)の照射を行った。照射後、室温での照射誘起寸法変化及び室温から1673Kまでの熱膨張率を測定した。その結果、照射誘起寸法変化については、(1)SiC粒子強化SiC複合材料及び多結晶SiCでは、照射により生成される点欠陥に起因して、照射とともに膨張すること、さらにこの値は多くのSiC材料や単結晶で測定されたものとほぼ同様の値であること,(2)繊維強化SiC複合材料複合では、結晶性の悪い繊維の照射誘起寸法収縮の影響を受け収縮すること、熱膨張率については、高温での測定による照射損傷の回復が認められ、たとえばこれにより照射温度の予測がおおむね可能であることが明らかとなった。

論文

Exchange of tritium implanted into oxide ceramics for protium by exposure to air vapors at room temperature

森田 健治*; 鈴木 宏規*; 曽田 一雄*; 岩原 弘育*; 中村 博文; 林 巧; 西 正孝

Journal of Nuclear Materials, 307-311(2), p.1461 - 1465, 2002/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:16.55(Materials Science, Multidisciplinary)

原研と名古屋大学との協力研究に基づいて実施された酸化物セラミックス中に注入したトリチウムと大気中水蒸気の軽水素との同位体交換反応について報告する。実験は、まず、原研のイオン源により1試料あたり約7.4GBqの純トリチウムを注入した。トリチウム注入した試料を3グループに分け、それぞれ、大気(水分濃度約9000ppm),窒素ガス(水分濃度約100ppm),乾燥窒素(水分濃度0.01ppm以下)の環境に24時間曝露した後、0.5K/sec,1273Kまでの等速昇温脱離試験を実施した。試験の結果、水蒸気中の軽水素と材料表面に存在するトリチウムとの同位体交換反応が観察されるとともに、酸化物セラミックス中に打ち込まれたトリチウムは酸化物中の酸素原子と結合していることが明らかとなった。これらの結果をもとに、名古屋大学で考案された固体内水-水素同位体交換反応モデルに基づく解析を実施し、観察されたトリチウムの放出挙動との良い一致を得た。

報告書

核融合炉用無機絶縁ケーブルの中性子照射効果に関する研究(委託研究)

飯田 敏行*; 田中 照也*; 佐藤 文信*; 落合 謙太郎; 西谷 健夫

JAERI-Tech 2002-077, 38 Pages, 2002/09

JAERI-Tech-2002-077.pdf:2.7MB

核融合診断系の設計のために、中性子照射下における電気絶縁材料の過渡的な特性低下の問題が注目されている。本研究では、酸化マグネシウムを絶縁体とした同軸型無機絶縁(MI)ケーブルの14MeV中性子照射下における電気的特性の変化について調べている。14MeV中性子照射実験は日本原子力研究所FNS施設において実施した。MIケーブルの芯線-シース間の漏れ電流の変化を中性子誘起伝導の効果として測定した。中性子誘起電流は芯線-シース間電圧及び中性子フラックスにほぼ比例して増加した。また、中性子フラックスが大きく変化する時に大きな誘起電流が過渡的に発生することや、芯線とシースが同電位である場合にも誘起電流が生ずることを観測した。これらの現象は、ケーブル絶縁層内に電荷蓄積が起こっていることやそれに伴う分極効果が複雑にケーブルの電気伝導特性に影響していることを示唆している。また、放射線誘起伝導の機構を調べるために行った$$gamma$$線照射実験及びパルスX線照射実験の結果と若干の考察を述べる。

論文

セラミックス材料の超塑性変形に及ぼすイオン照射の影響

柴田 大受; 石原 正博; 本橋 嘉信*; 馬場 信一; 星屋 泰二; 佐久間 隆昭*

日本機械学会関東支部茨城講演会(2002)講演論文集(No.020-3), p.123 - 124, 2002/09

超塑性セラミックス材料は、その優れた機械的特性や熱的特性の観点から原子力分野での応用が期待されている。本研究では、典型的な超塑性セラミックス材料である3Y-TZP(3mol%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体)について、その超塑性変形特性に及ぼすZrイオンの照射効果について調べた。実験では、TANDEM加速器で+11価,130MeVのZrイオンを3Y-TZP試験片に3.5$$times$$10$$^{16}$$及び2.1$$times$$10$$^{17}$$ions/m$$^{2}$$まで照射し、照射後の試験片を用いて高温での3点曲げ試験を行った。その結果、室温から1473Kまでの温度範囲では曲げ試験では有意な照射効果は見られなかったが、1623$$sim$$1773Kの超塑性変形試験では、照射量の増加に伴い超塑性変形の活性化エネルギーの増加が見られた。

論文

Experimental investigation on the effect of superplastic deformation on the specific heat of a zirconia-based ceramic

Wan, C.*; 柴田 大受; 馬場 信一; 石原 正博; 星屋 泰二; 本橋 嘉信*

熱物性, 16(2), p.58 - 63, 2002/06

超塑性変形が3Y-TZP(3モル%イットリアを含む正方晶ジルコニア多結晶体)の比熱に与える影響を実験的に調べた。まず、超塑性変形によるキャビティー含有量の異なる試験片を制作し、超塑性変形させた試験片の比熱をDSC法により制作した。比熱を測定した温度範囲は473Kから1273Kである。なお、キャビティーの含有量は、最大3.4%である。比熱測定の結果、温度の増加とともに3Y-TZPの比熱の上昇が観測された。また、超塑性変形は3Y-TZPセラミック材料の比熱にほとんど影響を与えないことが明らかとなった。

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