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有阪 真; 木村 貴海; 永石 隆二; 吉田 善行
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1307 - 1311, 2006/02
被引用回数:6 パーセンタイル:43.38(Chemistry, Physical)時間分解レーザー誘起発光分光法を適用し、高濃度塩化リチウム(LiCl)水溶液中の3価キュリウムの化学種と配位状態を調べた。3価キュリウムの発光寿命及び発光スペクトルから、その第1配位圏中の水分子数()と化学種の分布をそれぞれ決定した。さらに、化学種の分布に基づき、第1配位圏中の塩化物イオン数(
)を算出し、配位数(
+
)を評価した。LiCl濃度が6M以下の領域では、3価キュリウムの第1配位圏は水分子のみによって占められており、配位数は一定であることを明らかにした。6M以上の領域では、3価キュリウムが塩化物イオンと内圏錯体を生成していることを明らかにし、特に、10M以上の領域では、トリクロロ錯体及びテトラクロロ錯体が生成していることを見いだした。また、その配位数は6Mから10Mの領域では一定であったが、10M以上の領域ではLiCl濃度の増加に伴い減少することを見いだした。高濃度LiCl水溶液中におけるこのような配位数の減少はランタノイドでは見いだされておらず、アクチノイド特有の現象と考えられる。
有阪 真*; 木村 貴海; 菅沼 英夫*; 吉田 善行
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 255(2), p.385 - 389, 2003/02
被引用回数:5 パーセンタイル:37.2(Chemistry, Analytical)塩化リチウム-水/アルコール混合媒体を用いる陰イオン交換(AG 1X8樹脂)系におけるEu(III)のクロロ錯形成を時間分解レーザー誘起発光分光法により評価した。Eu(III)のクロロ錯形成は、塩化リチウムまたはアルコール濃度の増加に伴い溶液相と樹脂相の両相で促進された。アルコール濃度の増加による錯形成促進効果はメタノールよりエタノールの方が顕著だった。溶液相では観察されなかった陰イオン錯体が樹脂相では見いだされ、樹脂相の化学環境はEu(III)のクロロ錯形成にとって特異な反応場を提供することがわかった。Eu(III)の陰イオン交換樹脂への吸着挙動は主に樹脂相の化学環境に支配され、Eu(III)は、吸着過程を通じて錯陰イオンを形成することを見いだした。
有阪 真*; 木村 貴海; 菅沼 英夫*; 吉田 善行
Radiochimica Acta, 90(4), p.193 - 197, 2002/05
被引用回数:15 パーセンタイル:68.58(Chemistry, Inorganic & Nuclear)塩化リチウム-メタノール水混合溶媒を用いる陰イオン交換分離系におけるEu(III)とCm(III)の樹脂相での存在状態を解明するために、時間分解レーザー誘起発光分光法を適用した。発光寿命測定により決定した内部水和数及び発光スペクトルの解析からイオンの存在状態を評価し、(1)Eu(III)とCm(III)の内圏型クロロ錯形成は塩化リチウム及びメタノール濃度の増加により促進されること、(2)両イオンともに溶存種に比べて吸着種の方がより高次の内圏型クロロ錯体であること、(3)Eu(III)に比べCm(III)の方がより高次の内圏型クロロ錯体を形成しやすいことを明らかにした。以上の結果はそれらの分配係数()とも良い相関を示し、Eu(III)とCm(III)の
は(1)と(2)によって増加し(3)によってその相互分離が達成されることを見いだした。
高橋 嘉夫*; 木村 貴海; 薬袋 佳孝*
Geochimica et Cosmochimica Acta, 66(1), p.1 - 12, 2002/01
被引用回数:63 パーセンタイル:74.41(Geochemistry & Geophysics)環境中において粘土鉱物などの無機粒子とフミン酸などの有機物は強く結合して、有機-無機複合体を形成する。このような複合体と金属イオンとの相互作用を明らかにするために、レーザー誘起蛍光分光法(LIF)を用いてフルボ酸-モンモリロナイト複合体に吸着したCm(III)を直接的に観察した。LIFによりCm(III)はフルボ酸錯体として複合体に吸着することが明確に示された。Cm(III)の固液分配及び錯形成の結果と合わせて、一般に、環境中におけるアクチノイド(III)イオンの挙動はフミン物質の固液分配により支配されることを明らかにした。
有阪 真*; 木村 貴海; 菅沼 英夫*; 吉田 善行
Radiochimica Acta, 89(8), p.593 - 598, 2001/08
被引用回数:11 パーセンタイル:62.57(Chemistry, Inorganic & Nuclear)f元素の陽イオン交換挙動におけるアルコールの役割について調べた。発光寿命測定による溶液及び樹脂中におけるM(III)[M=Eu, Cm]の内部水和数の決定、並びにそれらの分配係数の測定により、第1配位圏の水和状態と分配係数との相関について検討した。メタノール添加により、M(III)は溶液中の塩化物イオンに比べ樹脂中のスルホン基とより強く相互作用し、その結果、分配係数が増大することを明らかにした。
Rai, D.*; Rao, L.*; Weger, H. T.*; GREGORY R.CHOPPI*; 油井 三和
JNC TN8400 99-010, 95 Pages, 1999/01
本研究では、地層処分システム性能評価のための熱力学データベースJNC-TDB(旧PNC-TDB)整備の一環で、111価のアクチニドPu(III)、Am(III)およびCm(III)に関する熱力学データ整備を行った。本研究では、これらの元素に対して、水酸化物、塩化物、フッ化物、炭酸、硝酸、硫酸およびリン酸を含む錯体もしくは化合物に関する熱力学データ整備を行った。また、個別の元素に対して信頼できるデータがない湯合、アクチニド111価間での化学的類似性を考慮したデータ選定を行っている。本研究では主にPitzerイオン相互作用モデルを用いて、25度C、イオン強度0におけるこれらの錯体および化合物の熱力学定数を整備した。
木村 貴海; Choppin, G. R.*; 加藤 義春; 吉田 善行
Radiochimica Acta, 72, p.61 - 64, 1996/00
励起状態の寿命の逆数kと第1配位圏の水分子数n
とのキャリブレーションを行うために、水和構造が既知のランタン化合物中にドープしたEu(III)とCm(III)の蛍光寿命を測定した。ここで得られたk
-n
の相関と文献中の蛍光寿命を用いて、核種水溶液中のCm(III)の水和数を計算した。計算で得られたn
は、すべて化学的にみて合理的な結果であった。
木村 貴海; 加藤 義春; G.Meinrath*; 吉田 善行; Choppin, G. R.*
JAERI-Conf 95-005, Vol.2, 0, p.473 - 485, 1995/03
高感度かつ高選択的定量法の時間分解レーザー誘起蛍光分光法(TRLFS)を、水溶液中のアクチノイドのスペシエーション(化学種の状態分析)に適用し、i)U(VI)の加水分解、炭酸錯体形成及び、ii)Cm(III)の水和数の直接決定法について研究した結果を報告する。